クイズ 誰がやったのでSHOW

鬼霧宗作

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第2問 虚無の石櫃【出題編】

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 おそらくは、この中で最年長であろうに、誰よりも子どもっぽい一面を見せる数藤。第1問目の時もそうだったが、段階を踏んで酷くなっているような気がする。どうしてそこまで非協力的なのか――その理由として真っ先に考えられるのは、彼が第2問目の犯人である可能性。しかしながら、もし本当にそうだとしたら彼の態度は露骨すぎる。疑ってくださいと言っているようなものだ。そんなことを考えながら小野寺は状況を見守る。出雲も珍しく、黙って現状を追いかけていた。

『えー、今回は桃山さんと西潟さんに複数票が入りました。このような場合、もっとも同調できた枚数分のパネルがオープンします。はい、モニターのほうをご覧ください』

 同調ゲーム。お題に沿って、他の人間がどのプレートを選ぶのか推測し、可能な限りプレートが被るようにしなければならない。いわば、どれだけ空気が読めるか――というゲームのようだが、しかし単純に誰かとプレートが被ればいいというわけではないらしい。全体の中で最も多くの票を獲得したプレートの枚数分のパネルが開く。今回は凛に3票、眠夢に2票、アカリに1票、九十九に1票が入った。誰とも被らなかったアカリと九十九のプレートは論外として、2票を獲得した眠夢も、パネルオープンの対象にはならない。もっとも多くの票を集めた凛のプレートのみがカウントされ、ゆえに切り替わった画面で開いたパネルの枚数も3枚だった。

「さすがに3枚しかパネルがオープンされないと、画面が見づらいなぁ」

 画面の半分以上がパネルに覆われているのを見て、出雲がぽつりと呟いた。まだ、パネルが並びになっているから良いが、さすがに下半分全てがパネルに覆われているとなると、画面も見づらくなってしまう。

「というか――多分、解答者の人達も気づいているでしょうけど、今のやり方じゃパネルを全部オープンさせることはできませんよね」

 出雲の言葉を受けて、小野寺はこれまでの流れの中でふと疑問に思ったことを口にする。出雲が「どういうことだ?」と問うてくるが、その答えに関しては、切り替わった画面の中にいる九十九が代弁してくれた。

『パネルが被ればパネルが開くのは分かった。ただ、解答者の数は司馬がいなくなったから全員で7人だ。仮に俺達全員が同じプレートを出すことができたとしても、8枚目のパネルは開かねぇんじゃねぇか?』

 そう、九十九の言う通り。解答者の数は7人なのだから、被るプレートの枚数は最大で7枚だ。つまり、今の段階で8枚目のプレートが必ず残ることになってしまうのだ。
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