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第2問 虚無の石櫃【出題編】
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当たり前であるが、小野寺のことなどおかまいなしといった感じで映像は流れ続ける。今度は男性の顔が映し出された。もちろん、先ほど出てきた山田さんとは別人だ。これまでと同じ位置に【田中さん1号(仮名)】とのテロップが出る。察するに先ほどの女性――2号と双子の兄妹なのであろう。しかしながら、顔は全く似ていない。異性の双子であるし、似ていないということは二卵性というやつなのであろう。
――田中さん1号は、同じゼミ生である2号の双子の兄になります。しかしながら、性格的に気が弱く、また2号さんが割りかし気が強いため、どちらが兄でどちらが妹なのか、周囲も分からなくなることがあったそうです。そもそも、あれでしょうか。ほとんど同時に産まれてくる双子に、兄妹という序列は必要なのでしょうか。
相変わらずテロップそのものが主観的になっているため、余計な情報まで垂れ流されてしまう。それはそれで構わないのであるが、どうせ再現映像を作るのであれば、その辺りもしっかりとして欲しいところだ。映像は淡々と流れ続ける。それこそ、小野寺達を置いていこうとせんばかりに。
またしても男性の姿が映し出された。これまでは特徴のない若者の顔が映し出されていただけに、顔一面がヒゲだらけの男の顔はインパクトがあった。しかも、どう見ても年齢的な違和感がある。その名前は【山男さん(仮名)】と、真面目な路線から脱線を始める。これでは、第1問のノリと全く同じ。どうせならば、全員が全身タイツで登場してくれたほうが、まだ諦めがつく。
――山男さんはゼミ生の中で唯一の40代。これまで勤めていた会社を辞め、改めて大学に入り直した物好きです。山登りに精通しており、ロッククライミングを趣味としていました。
前回の登場人物は、殺害された人物を含めて4人――つまり、容疑者は3人だったが、今回の事件に関してはすでに被害者を除いて4人が容疑者として上がっている。これ以上増えないで欲しいところだが、しかし願いは届かない。画面が切り替わり、女性の顔が映し出された。双子の妹である2号より、化粧も控えめで、眼鏡をかけているせいか地味に見えてしまう。むろん、卵でも女優を使っているだけあり、顔立ちは整っている。
白文字か浮かび上がる。――【地味子さん(仮名)】とは、これいかに。明らかに後半になるに従って作成している人間が面倒になっているのが分かる。統一性がなくて気持ちが悪い。
――田中さん1号は、同じゼミ生である2号の双子の兄になります。しかしながら、性格的に気が弱く、また2号さんが割りかし気が強いため、どちらが兄でどちらが妹なのか、周囲も分からなくなることがあったそうです。そもそも、あれでしょうか。ほとんど同時に産まれてくる双子に、兄妹という序列は必要なのでしょうか。
相変わらずテロップそのものが主観的になっているため、余計な情報まで垂れ流されてしまう。それはそれで構わないのであるが、どうせ再現映像を作るのであれば、その辺りもしっかりとして欲しいところだ。映像は淡々と流れ続ける。それこそ、小野寺達を置いていこうとせんばかりに。
またしても男性の姿が映し出された。これまでは特徴のない若者の顔が映し出されていただけに、顔一面がヒゲだらけの男の顔はインパクトがあった。しかも、どう見ても年齢的な違和感がある。その名前は【山男さん(仮名)】と、真面目な路線から脱線を始める。これでは、第1問のノリと全く同じ。どうせならば、全員が全身タイツで登場してくれたほうが、まだ諦めがつく。
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