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第1問 理不尽な目覚め【出題編】
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一同の視線が自然とスタジオのほうへと向く。あの観音開きの扉の向こうに何があるのか。それは――実際に向かってみなければ分からないだろう。
お互いがお互いの顔を見る。誰が先頭になってスタジオに向かうのか、探り合っているかのようだった。先頭だろうが最後尾だろうが、スタジオに入ることに変わりはないのに、ここで互いに譲り合ってしまうのは何故なのか。
結局、自然と司馬が先頭になる形になった。一応、言い出しっぺということになるのだろうし、こうなるのは仕方がない。司馬が歩き出すと、横に長谷川が並び、それに続いて一同も歩き出す。
ここに集められたのは、男が4人、女が4人。そのうち2人の男は先にスタジオ入りしてしまったから、ここに残っている男は司馬と長谷川の2人だけ。どうにも世の中には男が女をエスコートしなければならない風潮が根強く、だからこそ自然と司馬と長谷川が前に出たのかもしれない。
――扉の前までやって来ると、振り返ってみんなの顔を見回す司馬。誰の表情も、緊張で強張っているように見えた。一同を安心させる意味で大きく頷いた司馬は、長谷川とアイコンタクトを取ってスタジオの扉に手をかけた。見た感じ重厚そうな扉は、案外とあっさり開いてしまった。
扉の向こうには、いかにもクイズ番組ですと言わんばかりのセットが広がっていた。スタジオの中央にはスポットライトが当たり、正面から見て扇状になるように解答席らしきものが並んでいる。それは上段と下段に分かれ、各4席ずつあった。先にスタジオ入りした数藤と九十九は、すでに席へと着席していた。
天井からは目が痛くなるほどのネオンが輝く看板がぶら下げられている。ネオン看板には【誰がやったのでSHOW】と書かれており、その配色が下品に見えた。そのネオン看板があまりにも目立つものだから、その下にいる人物に気づかなかったのであろう。その存在に気づいたのは、急にスタジオ内に男の声が轟いたからだった。
「さぁ! 九十九さんと数藤さんから少し遅れての入場になります! えっと……とりあえず1人ずつ順番にこちらに来てもらっていいですかね?」
マイクを片手に持った男は、扇型に広がる解答席を見渡せるような位置に立っていた。看板の真下ということから考えても、スタジオの中央辺りが立ち位置なのであろう。遠目ではあるが、ジャケットの中の赤いシャツが嫌でも目を引く。そんな男は、司馬達のほうへと向かって手招きをした。
お互いがお互いの顔を見る。誰が先頭になってスタジオに向かうのか、探り合っているかのようだった。先頭だろうが最後尾だろうが、スタジオに入ることに変わりはないのに、ここで互いに譲り合ってしまうのは何故なのか。
結局、自然と司馬が先頭になる形になった。一応、言い出しっぺということになるのだろうし、こうなるのは仕方がない。司馬が歩き出すと、横に長谷川が並び、それに続いて一同も歩き出す。
ここに集められたのは、男が4人、女が4人。そのうち2人の男は先にスタジオ入りしてしまったから、ここに残っている男は司馬と長谷川の2人だけ。どうにも世の中には男が女をエスコートしなければならない風潮が根強く、だからこそ自然と司馬と長谷川が前に出たのかもしれない。
――扉の前までやって来ると、振り返ってみんなの顔を見回す司馬。誰の表情も、緊張で強張っているように見えた。一同を安心させる意味で大きく頷いた司馬は、長谷川とアイコンタクトを取ってスタジオの扉に手をかけた。見た感じ重厚そうな扉は、案外とあっさり開いてしまった。
扉の向こうには、いかにもクイズ番組ですと言わんばかりのセットが広がっていた。スタジオの中央にはスポットライトが当たり、正面から見て扇状になるように解答席らしきものが並んでいる。それは上段と下段に分かれ、各4席ずつあった。先にスタジオ入りした数藤と九十九は、すでに席へと着席していた。
天井からは目が痛くなるほどのネオンが輝く看板がぶら下げられている。ネオン看板には【誰がやったのでSHOW】と書かれており、その配色が下品に見えた。そのネオン看板があまりにも目立つものだから、その下にいる人物に気づかなかったのであろう。その存在に気づいたのは、急にスタジオ内に男の声が轟いたからだった。
「さぁ! 九十九さんと数藤さんから少し遅れての入場になります! えっと……とりあえず1人ずつ順番にこちらに来てもらっていいですかね?」
マイクを片手に持った男は、扇型に広がる解答席を見渡せるような位置に立っていた。看板の真下ということから考えても、スタジオの中央辺りが立ち位置なのであろう。遠目ではあるが、ジャケットの中の赤いシャツが嫌でも目を引く。そんな男は、司馬達のほうへと向かって手招きをした。
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