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第二章
九話
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けれどこれでまだ終わりなわけではない。
アルブスの肉棒は白濁を放ったにも関わらず、まだその大きさを維持していた。奥へと思いっきり突き立てられ、しばらく動かずにいたのに、いつの間にか抽挿を再開させていた。これにはアーテルとロセウスも何か文句でも言うのかと思い、視線を向けてみるが、二人にはキスを返されてしまった。
「お嬢、あと一回だけアルブスに付き合ってやって。んで、その後は俺の番」
「アーテルの次は私だな」
どうやら二回連続に対しては何も気にしていないようだ。快楽に敏感になってしまったベルの体は、アルブスによって間を空けることなく、三度目の絶頂を迎えることとなった。
その後は湯船のへりに掴まって後ろからアーテルに腰を持たれ突かれたり、浴槽の中で座るロセウスに向かい合うように跨って突かれるなど、ベルの意識が飛ぶ寸前まで三人の手によって、快楽の海に溺れ続けた。
目覚めてみれば、そこは浴室ではなく、見慣れたベッドルームだった。きちんと寝間着を着させられている辺りがなんとも三人らしい。アルブスとアーテルは白虎と黒虎の獣姿となってベルの左右で眠っていた。その眠っている姿は可愛らしく、昨日ベルに色んなことをした者とは思えない。触り心地のいい二匹の頭や背を撫でていると、くわぁと欠伸をしながら目を覚ました。瞼の下から覗かせるその瞳の色は金。ベルと揃いの色だ。
「ごめん、起こしちゃった?」
「いや、むしろ贅沢な目覚め?」
「もっと撫でてくれ、お嬢」
ごろごろと喉を鳴らし、催促をしてくる。それが堪らなく嬉しく、催促されるがままに両手を動かし続けた。
ベッドの上でごろごろしながら、もふもふをこれでもかと言うくらいに堪能をしていると、すでに身支度を整えたロセウスがベッドルームへやってきた。ロセウスが扉を開けるとともに、美味しそうな匂いが鼻をくすぐってくる。朝食をロセウスが作ってくれたのだろう。
「さあ、ベル着替えて朝ごはんにしよう。体は大丈夫かい?」
「うん、まあなんとか」
ベッドから降り、数歩歩いて体調を確認する。ふしぶし痛いところはあるが、今日行うことは建国祭の打ち合わせだけなので支障はない。
一度自室に戻って着替えたあと、ロセウスの作った朝食に頬を緩ませた。
打ち合わせで使える日数は三日。練習も踏まえると足りないくらいだ。しかし輝人が三人と召喚獣が五匹もいて、出来ないという言葉は許されない。それぞれその名に恥じない動きでどうにか完成までこぎ着けた。ベル自身もその間は講師業を休み、練習に明け暮れた。
三日という短い期間はあっという間に過ぎ、建国祭当日となった。
王都から比較的近いベルが住んでいる街も、朝から賑わいを見せていた。ベルたちの姿を誰よりも早く見ようと、他の街からやってきた人々がベルの自宅やエドアルドから借りた屋敷に集まってきていた。
予め予想はしていたため、ベルの自宅だけでなくエドアルドから借りた屋敷にもロセウスに結界を張ってもらっていたのだが、この様子を見り限り、張っておいて正解だったようだ。
結界のおかげで、人混みに苦労することもなく、いつものように獣化したロセウスの背に乗る。ロセウスの後ろに追従していたアーテルとアルブスもエリオットたちを乗せる約束をしているため、一緒に獣化している。この人混みの中、地上を走るのは危険な行為なので、今日はアルブスの魔法で空中移動する予定だ。予めエドアルドに検問所をパスしていいかと確認をしておいてよかった、と自宅前にいる人たちを見ながら思った。
「さて、では出かけますか」
ベルの言葉を皮切りに、ロセウスが地面を思いっきり蹴り、空中へと駆け上がる。ロセウスに続くようにアーテルとアルブスも地面を蹴って空中を駆けていく。その光景に、人々の口から驚きの声と歓声が響き渡った。
アルブスの肉棒は白濁を放ったにも関わらず、まだその大きさを維持していた。奥へと思いっきり突き立てられ、しばらく動かずにいたのに、いつの間にか抽挿を再開させていた。これにはアーテルとロセウスも何か文句でも言うのかと思い、視線を向けてみるが、二人にはキスを返されてしまった。
「お嬢、あと一回だけアルブスに付き合ってやって。んで、その後は俺の番」
「アーテルの次は私だな」
どうやら二回連続に対しては何も気にしていないようだ。快楽に敏感になってしまったベルの体は、アルブスによって間を空けることなく、三度目の絶頂を迎えることとなった。
その後は湯船のへりに掴まって後ろからアーテルに腰を持たれ突かれたり、浴槽の中で座るロセウスに向かい合うように跨って突かれるなど、ベルの意識が飛ぶ寸前まで三人の手によって、快楽の海に溺れ続けた。
目覚めてみれば、そこは浴室ではなく、見慣れたベッドルームだった。きちんと寝間着を着させられている辺りがなんとも三人らしい。アルブスとアーテルは白虎と黒虎の獣姿となってベルの左右で眠っていた。その眠っている姿は可愛らしく、昨日ベルに色んなことをした者とは思えない。触り心地のいい二匹の頭や背を撫でていると、くわぁと欠伸をしながら目を覚ました。瞼の下から覗かせるその瞳の色は金。ベルと揃いの色だ。
「ごめん、起こしちゃった?」
「いや、むしろ贅沢な目覚め?」
「もっと撫でてくれ、お嬢」
ごろごろと喉を鳴らし、催促をしてくる。それが堪らなく嬉しく、催促されるがままに両手を動かし続けた。
ベッドの上でごろごろしながら、もふもふをこれでもかと言うくらいに堪能をしていると、すでに身支度を整えたロセウスがベッドルームへやってきた。ロセウスが扉を開けるとともに、美味しそうな匂いが鼻をくすぐってくる。朝食をロセウスが作ってくれたのだろう。
「さあ、ベル着替えて朝ごはんにしよう。体は大丈夫かい?」
「うん、まあなんとか」
ベッドから降り、数歩歩いて体調を確認する。ふしぶし痛いところはあるが、今日行うことは建国祭の打ち合わせだけなので支障はない。
一度自室に戻って着替えたあと、ロセウスの作った朝食に頬を緩ませた。
打ち合わせで使える日数は三日。練習も踏まえると足りないくらいだ。しかし輝人が三人と召喚獣が五匹もいて、出来ないという言葉は許されない。それぞれその名に恥じない動きでどうにか完成までこぎ着けた。ベル自身もその間は講師業を休み、練習に明け暮れた。
三日という短い期間はあっという間に過ぎ、建国祭当日となった。
王都から比較的近いベルが住んでいる街も、朝から賑わいを見せていた。ベルたちの姿を誰よりも早く見ようと、他の街からやってきた人々がベルの自宅やエドアルドから借りた屋敷に集まってきていた。
予め予想はしていたため、ベルの自宅だけでなくエドアルドから借りた屋敷にもロセウスに結界を張ってもらっていたのだが、この様子を見り限り、張っておいて正解だったようだ。
結界のおかげで、人混みに苦労することもなく、いつものように獣化したロセウスの背に乗る。ロセウスの後ろに追従していたアーテルとアルブスもエリオットたちを乗せる約束をしているため、一緒に獣化している。この人混みの中、地上を走るのは危険な行為なので、今日はアルブスの魔法で空中移動する予定だ。予めエドアルドに検問所をパスしていいかと確認をしておいてよかった、と自宅前にいる人たちを見ながら思った。
「さて、では出かけますか」
ベルの言葉を皮切りに、ロセウスが地面を思いっきり蹴り、空中へと駆け上がる。ロセウスに続くようにアーテルとアルブスも地面を蹴って空中を駆けていく。その光景に、人々の口から驚きの声と歓声が響き渡った。
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