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第一章
四十七話
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荒い息を整える間もなく、アルブスに唇を奪われる。
「はぅ、っ……んん」
二人の交わった唾液がベルの顎を伝う。それを拭う間すら与えられず、次々と快感が与えられた。自分が今何をしているのか、何をされているのか。脳内が甘い快感で一杯になってしまい、ただただ気持ちがいいということだけしか理解できなかった。
そんなベルにああそうだ、と思い出したかのようにアーテルが耳元で囁いてきた。
「約束、覚えているか?」
「っあぁ、や、やく、そく?」
「そう、約束。ロセウスと二人でしたことを俺たちともするってやつ」
(セス、と……? 二人で何かしたっけ?)
回転しない頭を必死に動かす。思い出そうとしても、全然思い出すことができない。はてなマークをたくさん頭上に浮かべるベルに、アーテルはヒントと口にして、己の下腹部にベルの手を誘導した。少しだけ硬くなっているアーテルのモノがベルの手に当たる。触りなれないそれに、思わず手を引っ込めようとしたが、瞬時に察したアーテルによって阻止されてしまう。
「な、なんで……あ」
なぜこんなことをするのか。そう言葉にして、ようやくアーテルのヒントの意味がわかった。
ロセウスと二人でしたこと。それは『異界の湖』に行く前、アーテルとアルブスが街へ買い出しに出かけている間に二人で下腹部を触り合って、気持ちよくなったことだ。アーテルとアルブスにバレて、二人にも同じことをすると約束させられた覚えがある。
「思い出したな」
「えと…………うん」
出来れば思い出したくなかった。そんな気持ちの表れからか、肯定をするのに時間を要した。
(あれは気持ちよかったけど……恥ずかしさの方が勝る!!)
けれどそんなベルの心中を無視して、事はどんどん進んでいく。
最初に動き出したのはアルブスだった。ズボンの前をくつろげ、上を向き始めていた自身を取り出すと、ベルに握らせた。ロセウスのモノを握ったことがあるとはいえ、それを握るのは人生で二度目だ。未だに慣れない感覚に、びくりと肩を震わせてしまう。ベルの心臓はバクバクだった。そんなベルの心臓へ、さらに負担をかけるようなことが起こった。アルブスのモノに気を取られているうちに、アーテルも自身のモノを取り出していたらしい。空いているもう片方の手へ、自身のモノを持たせてきた。
両手に花、ではなく両手にイチモツ。
これが冗談だったら笑えるのに、と心の中で呟いてみる。しかしこれは冗談ではなく、現実だ。どこの十八禁マンガなのだと自身に問いたくなってくる。けれど約束をしたのはベルだ。ここは腹を括るしかないだろう。それに、こういうことをしたいと言い出したのはベルに他ならない。
両手に持ったイチモツをベルはぎこちなくではあるが、上下に擦り出した。ロセウスに手を包まれながら動かしたときのことの記憶を辿る。
(確か、こうだったはず……)
上下に動かす速さや握る強さを変えながら、両手を動かす。拙い手つきがよかったのか、何がよかったのか。まだイチモツを握るのが二度目のベルには判断できない。それでもしっかり二人は感じてくれていた。その証拠に両手で握る二人のモノは太く硬くなってきていた。
二人の顔を見上げれば、若干息が上がっているように気がした。ベルの視線に気づき、揃って口角を上げる。
「ねぇ、お嬢」
「我がままを聞いてもらってもいいかな?」
「わが、まま?」
「そう。我がまま」
首を傾げながら尋ねれば、両手に持っていたモノをから手を外され、二人の共同作業によってあっという間に体勢を変えられてしまった。
「え、なんでこんな格好?」
その態勢はまさにお馬さん状態。この状態で一体何をしようというのか。その疑問の答えはすぐにもたらされた。
ベルの目の前にアルブスが、腰を持つようにして後ろにアーテルが膝立ちをしていた。
「……え?」
「お嬢の小さなこの口と」
「お嬢の可愛らしい太ももでシてほしいんだ」
開いた口が塞がらない。それを肯定と受け取ったのか、アルブスがベルの口内へ自身のモノを入れてきた。
「ほらもっと口を大きく開けて。あ、なるべく歯を当てないようにしてな」
横目でロセウスに助けを求めてみるが、何を勘違いされたのか頭を撫でられてしまった。
「怖いことはなにもないからね」
そうじゃない、と訴えたいがあいにく口内にアルブスのモノが入っていて喋ることができない。そもそもロセウスは一人だけ放って置かれている状態に何も不満に思っていないのだろうか。
「ロセウスは今回はいいんだな?」
「もちろん。私は先に味合わせてもらったからね」
ベルとアルブス、アーテルが約束したあと、どうやらロセウスと何かしら話し合いをしていたようだ。
(こうなるのは予想外だったけど、約束したのは事実だしね)
小説やマンガで得た知識ならある。覚悟を決めたベルは、アーテルとアルブスの指示を実行することにした。
「はぅ、っ……んん」
二人の交わった唾液がベルの顎を伝う。それを拭う間すら与えられず、次々と快感が与えられた。自分が今何をしているのか、何をされているのか。脳内が甘い快感で一杯になってしまい、ただただ気持ちがいいということだけしか理解できなかった。
そんなベルにああそうだ、と思い出したかのようにアーテルが耳元で囁いてきた。
「約束、覚えているか?」
「っあぁ、や、やく、そく?」
「そう、約束。ロセウスと二人でしたことを俺たちともするってやつ」
(セス、と……? 二人で何かしたっけ?)
回転しない頭を必死に動かす。思い出そうとしても、全然思い出すことができない。はてなマークをたくさん頭上に浮かべるベルに、アーテルはヒントと口にして、己の下腹部にベルの手を誘導した。少しだけ硬くなっているアーテルのモノがベルの手に当たる。触りなれないそれに、思わず手を引っ込めようとしたが、瞬時に察したアーテルによって阻止されてしまう。
「な、なんで……あ」
なぜこんなことをするのか。そう言葉にして、ようやくアーテルのヒントの意味がわかった。
ロセウスと二人でしたこと。それは『異界の湖』に行く前、アーテルとアルブスが街へ買い出しに出かけている間に二人で下腹部を触り合って、気持ちよくなったことだ。アーテルとアルブスにバレて、二人にも同じことをすると約束させられた覚えがある。
「思い出したな」
「えと…………うん」
出来れば思い出したくなかった。そんな気持ちの表れからか、肯定をするのに時間を要した。
(あれは気持ちよかったけど……恥ずかしさの方が勝る!!)
けれどそんなベルの心中を無視して、事はどんどん進んでいく。
最初に動き出したのはアルブスだった。ズボンの前をくつろげ、上を向き始めていた自身を取り出すと、ベルに握らせた。ロセウスのモノを握ったことがあるとはいえ、それを握るのは人生で二度目だ。未だに慣れない感覚に、びくりと肩を震わせてしまう。ベルの心臓はバクバクだった。そんなベルの心臓へ、さらに負担をかけるようなことが起こった。アルブスのモノに気を取られているうちに、アーテルも自身のモノを取り出していたらしい。空いているもう片方の手へ、自身のモノを持たせてきた。
両手に花、ではなく両手にイチモツ。
これが冗談だったら笑えるのに、と心の中で呟いてみる。しかしこれは冗談ではなく、現実だ。どこの十八禁マンガなのだと自身に問いたくなってくる。けれど約束をしたのはベルだ。ここは腹を括るしかないだろう。それに、こういうことをしたいと言い出したのはベルに他ならない。
両手に持ったイチモツをベルはぎこちなくではあるが、上下に擦り出した。ロセウスに手を包まれながら動かしたときのことの記憶を辿る。
(確か、こうだったはず……)
上下に動かす速さや握る強さを変えながら、両手を動かす。拙い手つきがよかったのか、何がよかったのか。まだイチモツを握るのが二度目のベルには判断できない。それでもしっかり二人は感じてくれていた。その証拠に両手で握る二人のモノは太く硬くなってきていた。
二人の顔を見上げれば、若干息が上がっているように気がした。ベルの視線に気づき、揃って口角を上げる。
「ねぇ、お嬢」
「我がままを聞いてもらってもいいかな?」
「わが、まま?」
「そう。我がまま」
首を傾げながら尋ねれば、両手に持っていたモノをから手を外され、二人の共同作業によってあっという間に体勢を変えられてしまった。
「え、なんでこんな格好?」
その態勢はまさにお馬さん状態。この状態で一体何をしようというのか。その疑問の答えはすぐにもたらされた。
ベルの目の前にアルブスが、腰を持つようにして後ろにアーテルが膝立ちをしていた。
「……え?」
「お嬢の小さなこの口と」
「お嬢の可愛らしい太ももでシてほしいんだ」
開いた口が塞がらない。それを肯定と受け取ったのか、アルブスがベルの口内へ自身のモノを入れてきた。
「ほらもっと口を大きく開けて。あ、なるべく歯を当てないようにしてな」
横目でロセウスに助けを求めてみるが、何を勘違いされたのか頭を撫でられてしまった。
「怖いことはなにもないからね」
そうじゃない、と訴えたいがあいにく口内にアルブスのモノが入っていて喋ることができない。そもそもロセウスは一人だけ放って置かれている状態に何も不満に思っていないのだろうか。
「ロセウスは今回はいいんだな?」
「もちろん。私は先に味合わせてもらったからね」
ベルとアルブス、アーテルが約束したあと、どうやらロセウスと何かしら話し合いをしていたようだ。
(こうなるのは予想外だったけど、約束したのは事実だしね)
小説やマンガで得た知識ならある。覚悟を決めたベルは、アーテルとアルブスの指示を実行することにした。
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