12 / 23
ep11 導き
しおりを挟む
『熊虎さん。すみません女が逃げました』と熊虎の手下が声を引きつりながら報告する。
『はぁ……直ぐに総動員で探し出せえ!』上昇する血の気が頂点に達した熊虎は、手にしたスマホを思い切りよく地面に叩きつけようとしたが、首からぶら下げていた為、自分の顔面に跳ね返る。
『痛っ!』熊虎は、更に感情に突き動かされ、その矛先を路駐してある自転車に向け、唸り声を上げ蹴り倒す。
『あゝむかつく! 甲馬でもイジって遊ぶか……ちょっと待て』ふと熊虎の頭に過った。
『アイツ今日学校にいなかったなぁ。もしかして夏娘を逃がしたのは甲馬の野郎か!』
『あの野郎!』ブチブチと血管が切れそうな程に怒り心頭に発する熊虎は、直ぐに手下や信者に命令するのだった。
甲馬の家に向かえと……。
『なんか信者の人達がだんだんと増えている感じがするのは僕の気のせいかな……』甲馬の家まであと少しなのだが、行くところ信者や熊虎の手下がいるので中々たどり着けない。
次第に八方塞がりになり甲馬は、その場に立ち竦んだ。しかも夏娘を抱えているので戦う事はやぶさか『もう駄目だどうしよう』甲馬は頭中で幾度もシュミレーションするが全て捕まってしまう。
『ダメだ……摘んでしまった』ため息交じりの覇気のない声を発する甲馬。
すると遠くから『女がいたぞ!』と住宅街の狭い通りから熊虎の手下と信者達が続々と押し寄せてきた。
『敵の数は百弱もう戦うしかない……』と力を温存していたナイトメアと甲馬が三度、融合する。
「今日は休診のはずだけど、なんか……お外が騒がしいね。ねぇ一心ちょっと見てきてよ」
「恐らく発情した猫か、なんかじゃろ」と徐ろに男は玄関ドアを開け外を覗き込む。
すると外には女の子を肩に担いだ男の子が診療所の目の前に立ち、何やら険しい表情で遠くを見ていた。
『嘘だろ……』男は言葉を失った。
男の目に映ったのは男の子の体から点滅しているかのように見え隠れする真山瞬の幽体であった。
『はぁ……直ぐに総動員で探し出せえ!』上昇する血の気が頂点に達した熊虎は、手にしたスマホを思い切りよく地面に叩きつけようとしたが、首からぶら下げていた為、自分の顔面に跳ね返る。
『痛っ!』熊虎は、更に感情に突き動かされ、その矛先を路駐してある自転車に向け、唸り声を上げ蹴り倒す。
『あゝむかつく! 甲馬でもイジって遊ぶか……ちょっと待て』ふと熊虎の頭に過った。
『アイツ今日学校にいなかったなぁ。もしかして夏娘を逃がしたのは甲馬の野郎か!』
『あの野郎!』ブチブチと血管が切れそうな程に怒り心頭に発する熊虎は、直ぐに手下や信者に命令するのだった。
甲馬の家に向かえと……。
『なんか信者の人達がだんだんと増えている感じがするのは僕の気のせいかな……』甲馬の家まであと少しなのだが、行くところ信者や熊虎の手下がいるので中々たどり着けない。
次第に八方塞がりになり甲馬は、その場に立ち竦んだ。しかも夏娘を抱えているので戦う事はやぶさか『もう駄目だどうしよう』甲馬は頭中で幾度もシュミレーションするが全て捕まってしまう。
『ダメだ……摘んでしまった』ため息交じりの覇気のない声を発する甲馬。
すると遠くから『女がいたぞ!』と住宅街の狭い通りから熊虎の手下と信者達が続々と押し寄せてきた。
『敵の数は百弱もう戦うしかない……』と力を温存していたナイトメアと甲馬が三度、融合する。
「今日は休診のはずだけど、なんか……お外が騒がしいね。ねぇ一心ちょっと見てきてよ」
「恐らく発情した猫か、なんかじゃろ」と徐ろに男は玄関ドアを開け外を覗き込む。
すると外には女の子を肩に担いだ男の子が診療所の目の前に立ち、何やら険しい表情で遠くを見ていた。
『嘘だろ……』男は言葉を失った。
男の目に映ったのは男の子の体から点滅しているかのように見え隠れする真山瞬の幽体であった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
7
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる