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第二章 血にまみれた赤ずきん
13.いざ、赤ずきんちゃんの家へ!!
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「さあー、行きましょ。早くしないと、野宿する羽目になるよ。この狼のいる森で!!!!」
そう言うとカナタさんは地図を見ながら歩き出す。おとなしく動物たちと一緒に後ろにぞろぞろ付いて行く。
(野宿って……。それはやだな。この仕事そんなに大変なんだ……。)
ニャーン
レレが突然低く鳴いた。
「どうしたの?レレ。」
それでも、レレは低くうなり続けている。
よく見ると動物たちも怖がっている動物や前に向かって威嚇している動物もいる。
「どうしたの、大福?」
カナタさんもしゃがみ込んで、怖がって震えているピンクマーブルのうさぎに声をかける。名前が変な気がするのは今は放っておこう。
「鳥?どうしたんだ?」
カリナさんは肩から離れない青マーブルの鳥にそう言う。
(確かに鳥だけど……鳥って名前おかしくない?)
「カナタ、闇月、なんか嫌な予感がする。あの木の後ろに隠れろ!」
そんな訳で大きな木の後ろに隠れた。三人と沢山の動物で。
「何も来ないじゃ
グルルルル
カナタさんの声にかぶさるように低い低いうなるような鳴き声が聞こえた。
「あれぇ?おっかしいなー。美味しそうな匂いがプンプンしたのに。」
黒いその生き物はあるものを引きずっていた。木の陰からそっと覗き見て「ひっ。」小さく叫ぶ。
その黒い生き物が引きずっていたのはもう原型をとどめていない肉の塊だった。
そう言うとカナタさんは地図を見ながら歩き出す。おとなしく動物たちと一緒に後ろにぞろぞろ付いて行く。
(野宿って……。それはやだな。この仕事そんなに大変なんだ……。)
ニャーン
レレが突然低く鳴いた。
「どうしたの?レレ。」
それでも、レレは低くうなり続けている。
よく見ると動物たちも怖がっている動物や前に向かって威嚇している動物もいる。
「どうしたの、大福?」
カナタさんもしゃがみ込んで、怖がって震えているピンクマーブルのうさぎに声をかける。名前が変な気がするのは今は放っておこう。
「鳥?どうしたんだ?」
カリナさんは肩から離れない青マーブルの鳥にそう言う。
(確かに鳥だけど……鳥って名前おかしくない?)
「カナタ、闇月、なんか嫌な予感がする。あの木の後ろに隠れろ!」
そんな訳で大きな木の後ろに隠れた。三人と沢山の動物で。
「何も来ないじゃ
グルルルル
カナタさんの声にかぶさるように低い低いうなるような鳴き声が聞こえた。
「あれぇ?おっかしいなー。美味しそうな匂いがプンプンしたのに。」
黒いその生き物はあるものを引きずっていた。木の陰からそっと覗き見て「ひっ。」小さく叫ぶ。
その黒い生き物が引きずっていたのはもう原型をとどめていない肉の塊だった。
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