19 / 36
5章
3
しおりを挟む
田丸健史様及びご家族様へ
ご無沙汰しています。
あなたの息子に突き落とされた同級生の家族です。
皆様が息災でなによりです。
ところで藤ノ宮女子高校の件が話題になってますね。
そちらの生徒さんがあなたの過失によって亡くなられたとか。
しかも救急車を呼ばず、保健室の先生を呼ぶふりをして、佐久間校長と逢瀬を重ねてるそうですね。
いずれネットであなたの息子がしたことそして藤ノ宮の件が広まることでしょう。
あなたの息子によって人生台無しにされたので、今度はこちらであなた達の人生を潰します。
ゆっくり因果応報を味わってくださいな。
佐久間倫子校長と田丸俊治の制裁を開始します。証拠は全て揃ってますゆえ。ではよろしく。
「これが証拠ですよ」
学園長が見せたのは十数年前の写真。
当時の状況を記録した書類、被害者の血が頭部から血が流れている様子、同級生達の証言などなど。
「被害者の家族がどのような思いでこれを送ってきたのでしょう? 見させて頂きましたが、田丸先生同様癇癪を起こして同級生を突き落として亡くなったにも関わらず、お咎めなしになってますね――もうこの情報世間に出回ってますよ」
学園長が見せる証拠に俊治は「ふ、ふざけんな、息子は関係ないだろ。しかも、も、もう終わったことだろ? 何で蒸し返す?」と威嚇をするように貧乏ゆすり、タバコを吸い始める。
「田丸先生、校内禁煙ですよ」
「校内って別に校長室ぐらいいいだろ。いつも倫子はいいと言ってるからよ」
「たった今から禁煙です。ここも」
学園長に注意されしぶしぶタバコの火を消す。しかも床で。
全員「ありえないわー」と言わんばかりの顔だ。
しかし態度が悪いので、言ったところでなにも変わらないので何も言わない。
「話戻ります。神原千夏さんが喘息の発作の際に、お二人は保健室の高山先生を呼ぶふりをして、そのまま車で逃げられたそうですね。それがばれたら、都合悪いもんねぇー」
「校長は何事もなかったかのように説明会を開いた。警備員の石綿さんに責任をなすりつけるように、解雇させることを保護者の前で発表した。後日、一年二組の担任の佐田先生を解雇、そして現場に居合わせて尽力してくれた志村真凛さんと和田紬さんに停学処分をした――全ては自分たちの過失と関係が表沙汰になったらまずいから」
「ち、ち、違うわよ! け、警備員の人が、か、勝手に騒いだだけよ! あれはうちの生徒じゃないですわ! よそ者です!」
「そ、そうだ! 俺たちは何も関係ない! 事実無根だ! お前ら土に埋めるぞ! 失せろ! それか指詰めたろか!」
俊治は腕を組んで足で机を叩いて恫喝した。
しかし学園長、顕信、加奈子の三人は妙に冷静だった。
「学園長、猿が騒いでますね」
「そうですね。何を言ってるのでしょう? これだけ証拠が揃ってるのにねぇー」
「お、お前ら、ちょ、調子にノリやがって・・・・・・!」
俊治は立ち上がり、学園長の後ろに回って首を掴んだ。
「これ以上、神原の件をもみ消さないと殺す。過去のこともな。倫子と俺の邪魔するな。お前は教頭か学園長の座を俺に譲れ。これからは俺と倫子の時代だ」
ニンマリと耳元で囁く。
学園長の顔が段々青白くなっていく。
「やめなさい」と顕信と加奈子が止める一方で、倫子は「頑張ってーやっちゃえー」と応援していた。
「あんたもあんたよ!! 生徒が死んでるのに・・・・・・本当高校の時から変わらないよね! 何かあったら人のせいにするとこ。高校の時は私のせい、今度は警備員と生徒達」
「あなたのとこは息子が同級生突き落としたじゃない。人殺し一家って後ろ指さされたくなかったら隠蔽して。私と俊治さんの件含めて」
倫子が鼻で笑うように加奈子を挑発する。
「いい加減やめんか! 田丸先生、学園長から離れなさい!」
顕信の鋭い声が校長室に響く。
「お前もされたいのか?」と今度は顕信へターゲットを変えた。
「い、いた、い・・・・・・やめてくれ!!」
「あとはお前とあの老害学園長がいなくなれば用済みだ。とっとと死ねば?」
顕信の顔が強張ってきている。必死に抵抗しようとしている。
俊治は引き離さないように顕信の腕を力づくでねじ込む。
「・・・・・・お願いします」
学園長がスマホ片手に誰かを呼んでる。
「これから警察来ますよ。田丸先生。それでもいいですか! 席に戻りなさい!」
俊治は舌打ちして席にもどる。
「学園長大丈夫ですか?」
「ああ。君こそ大丈夫か?」
「ええ、なんとか」
学園長と顕信は互いの様子に異常ないか確認して、再度話に戻る。一方俊治は「こんなんでいちいち騒ぐのうぜーな。弱っちいやつだ」とぶつくさ呟く。
もう何時間経つだろうか、日が高くなってきてるのは確実だ。
「田丸先生、佐久間校長、神原さんの件の日どこにいらっしゃいましたか?」
学園長の質問に答えず黙り込む二人。
「・・・・・・ほ、保健室の高山をよ、呼ぼうと・・・・・・」
「なぜ、佐久間校長が一緒に着いてきてるんですか? せめて大人一人残った方がよかったのでは?」
「田丸先生はここに来たばっかなので、案内しようかと思いまして・・・・・・」
「それなら、佐久間校長が行けば良かった話では? そもそも何故あなたが田丸先生の授業に一緒にいたのですか?」
「たまには新入生の授業を見学しようと思いまして」
「今まで全然見向きもしなかったあなたが?」
「そ、それは・・・・・・特に理由はないですが」
倫子の口調が歯切れ悪い。
「ああ、そうですか。体育の授業――田丸先生だけ見学されてるそうですが一体どういうことでしょう? 他の体育の先生は見学されてないみたいですが」
学園長からの質問に倫子は焦りを感じ始めた。
「神原さんの件の発言を聞いているとお互いがまるで庇うような感じですね。特別な感情があるからですか?」
倫子は無意識に俊治の手を握る。
「だって俊治さん何でも私庇ってくれますもの。だから今回の件を庇ってるだけ。女としての価値がなくなったあんたよりよっぽどあるわ」
ねちっこく喋りながら俊治を触る倫子。もう完全に開き直っている。
加奈子は下に俯いて感情を堪えている。
「だから田丸先生が神原千夏さんが喘息で苦しんでも、無理やり走らせたのも止めなかったと」
「ええそうよ。俊治さんが生徒に嫌がらせしながら授業してる姿見るの楽しいもの。あの時生き生きしてたわー」
倫子の顔が赤くなっていく。恋する乙女だった。
学園長と顕信は呆れていた。
顔に出さないように学園長は質問を続ける。
「それで、神原千夏さんが倒れた時に二人して保健室行くふりして、しらさぎに消えたと」
「保健室にいったっつーの! ガタガタうるせーなージジイ! もう過ぎたことだろ神原の件は。蒸し返すんじゃねー!」
俊治は足で机を蹴り恫喝する。
「黙らっしゃい! 今あなたではなく、佐久間校長に質問してるんです! 少し黙ってください」
学園長が鋭い目つきで俊治を制する。
「きゃーっ、俊治さんかっこいいわー」
倫子は睨みつけるように顕信に視線を一瞬うつした。
まるでいかに自分が俊治にぞっこんかアピールする倫子。
「少々席外します。学園長質問続けてください」
顕信がしばし席を外す。何かを思い出したかのよう。
ご無沙汰しています。
あなたの息子に突き落とされた同級生の家族です。
皆様が息災でなによりです。
ところで藤ノ宮女子高校の件が話題になってますね。
そちらの生徒さんがあなたの過失によって亡くなられたとか。
しかも救急車を呼ばず、保健室の先生を呼ぶふりをして、佐久間校長と逢瀬を重ねてるそうですね。
いずれネットであなたの息子がしたことそして藤ノ宮の件が広まることでしょう。
あなたの息子によって人生台無しにされたので、今度はこちらであなた達の人生を潰します。
ゆっくり因果応報を味わってくださいな。
佐久間倫子校長と田丸俊治の制裁を開始します。証拠は全て揃ってますゆえ。ではよろしく。
「これが証拠ですよ」
学園長が見せたのは十数年前の写真。
当時の状況を記録した書類、被害者の血が頭部から血が流れている様子、同級生達の証言などなど。
「被害者の家族がどのような思いでこれを送ってきたのでしょう? 見させて頂きましたが、田丸先生同様癇癪を起こして同級生を突き落として亡くなったにも関わらず、お咎めなしになってますね――もうこの情報世間に出回ってますよ」
学園長が見せる証拠に俊治は「ふ、ふざけんな、息子は関係ないだろ。しかも、も、もう終わったことだろ? 何で蒸し返す?」と威嚇をするように貧乏ゆすり、タバコを吸い始める。
「田丸先生、校内禁煙ですよ」
「校内って別に校長室ぐらいいいだろ。いつも倫子はいいと言ってるからよ」
「たった今から禁煙です。ここも」
学園長に注意されしぶしぶタバコの火を消す。しかも床で。
全員「ありえないわー」と言わんばかりの顔だ。
しかし態度が悪いので、言ったところでなにも変わらないので何も言わない。
「話戻ります。神原千夏さんが喘息の発作の際に、お二人は保健室の高山先生を呼ぶふりをして、そのまま車で逃げられたそうですね。それがばれたら、都合悪いもんねぇー」
「校長は何事もなかったかのように説明会を開いた。警備員の石綿さんに責任をなすりつけるように、解雇させることを保護者の前で発表した。後日、一年二組の担任の佐田先生を解雇、そして現場に居合わせて尽力してくれた志村真凛さんと和田紬さんに停学処分をした――全ては自分たちの過失と関係が表沙汰になったらまずいから」
「ち、ち、違うわよ! け、警備員の人が、か、勝手に騒いだだけよ! あれはうちの生徒じゃないですわ! よそ者です!」
「そ、そうだ! 俺たちは何も関係ない! 事実無根だ! お前ら土に埋めるぞ! 失せろ! それか指詰めたろか!」
俊治は腕を組んで足で机を叩いて恫喝した。
しかし学園長、顕信、加奈子の三人は妙に冷静だった。
「学園長、猿が騒いでますね」
「そうですね。何を言ってるのでしょう? これだけ証拠が揃ってるのにねぇー」
「お、お前ら、ちょ、調子にノリやがって・・・・・・!」
俊治は立ち上がり、学園長の後ろに回って首を掴んだ。
「これ以上、神原の件をもみ消さないと殺す。過去のこともな。倫子と俺の邪魔するな。お前は教頭か学園長の座を俺に譲れ。これからは俺と倫子の時代だ」
ニンマリと耳元で囁く。
学園長の顔が段々青白くなっていく。
「やめなさい」と顕信と加奈子が止める一方で、倫子は「頑張ってーやっちゃえー」と応援していた。
「あんたもあんたよ!! 生徒が死んでるのに・・・・・・本当高校の時から変わらないよね! 何かあったら人のせいにするとこ。高校の時は私のせい、今度は警備員と生徒達」
「あなたのとこは息子が同級生突き落としたじゃない。人殺し一家って後ろ指さされたくなかったら隠蔽して。私と俊治さんの件含めて」
倫子が鼻で笑うように加奈子を挑発する。
「いい加減やめんか! 田丸先生、学園長から離れなさい!」
顕信の鋭い声が校長室に響く。
「お前もされたいのか?」と今度は顕信へターゲットを変えた。
「い、いた、い・・・・・・やめてくれ!!」
「あとはお前とあの老害学園長がいなくなれば用済みだ。とっとと死ねば?」
顕信の顔が強張ってきている。必死に抵抗しようとしている。
俊治は引き離さないように顕信の腕を力づくでねじ込む。
「・・・・・・お願いします」
学園長がスマホ片手に誰かを呼んでる。
「これから警察来ますよ。田丸先生。それでもいいですか! 席に戻りなさい!」
俊治は舌打ちして席にもどる。
「学園長大丈夫ですか?」
「ああ。君こそ大丈夫か?」
「ええ、なんとか」
学園長と顕信は互いの様子に異常ないか確認して、再度話に戻る。一方俊治は「こんなんでいちいち騒ぐのうぜーな。弱っちいやつだ」とぶつくさ呟く。
もう何時間経つだろうか、日が高くなってきてるのは確実だ。
「田丸先生、佐久間校長、神原さんの件の日どこにいらっしゃいましたか?」
学園長の質問に答えず黙り込む二人。
「・・・・・・ほ、保健室の高山をよ、呼ぼうと・・・・・・」
「なぜ、佐久間校長が一緒に着いてきてるんですか? せめて大人一人残った方がよかったのでは?」
「田丸先生はここに来たばっかなので、案内しようかと思いまして・・・・・・」
「それなら、佐久間校長が行けば良かった話では? そもそも何故あなたが田丸先生の授業に一緒にいたのですか?」
「たまには新入生の授業を見学しようと思いまして」
「今まで全然見向きもしなかったあなたが?」
「そ、それは・・・・・・特に理由はないですが」
倫子の口調が歯切れ悪い。
「ああ、そうですか。体育の授業――田丸先生だけ見学されてるそうですが一体どういうことでしょう? 他の体育の先生は見学されてないみたいですが」
学園長からの質問に倫子は焦りを感じ始めた。
「神原さんの件の発言を聞いているとお互いがまるで庇うような感じですね。特別な感情があるからですか?」
倫子は無意識に俊治の手を握る。
「だって俊治さん何でも私庇ってくれますもの。だから今回の件を庇ってるだけ。女としての価値がなくなったあんたよりよっぽどあるわ」
ねちっこく喋りながら俊治を触る倫子。もう完全に開き直っている。
加奈子は下に俯いて感情を堪えている。
「だから田丸先生が神原千夏さんが喘息で苦しんでも、無理やり走らせたのも止めなかったと」
「ええそうよ。俊治さんが生徒に嫌がらせしながら授業してる姿見るの楽しいもの。あの時生き生きしてたわー」
倫子の顔が赤くなっていく。恋する乙女だった。
学園長と顕信は呆れていた。
顔に出さないように学園長は質問を続ける。
「それで、神原千夏さんが倒れた時に二人して保健室行くふりして、しらさぎに消えたと」
「保健室にいったっつーの! ガタガタうるせーなージジイ! もう過ぎたことだろ神原の件は。蒸し返すんじゃねー!」
俊治は足で机を蹴り恫喝する。
「黙らっしゃい! 今あなたではなく、佐久間校長に質問してるんです! 少し黙ってください」
学園長が鋭い目つきで俊治を制する。
「きゃーっ、俊治さんかっこいいわー」
倫子は睨みつけるように顕信に視線を一瞬うつした。
まるでいかに自分が俊治にぞっこんかアピールする倫子。
「少々席外します。学園長質問続けてください」
顕信がしばし席を外す。何かを思い出したかのよう。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
よろず屋ななつ星~復讐代行承ります~ マッチングアプリ美人局案件
月見里ゆずる(やまなしゆずる)
キャラ文芸
ネット特定班×復讐劇×スカッとジャパン系!
表向きは何でも屋、裏では”特定班”として、依頼人の復讐や真相解明を請け負っている『よろず屋ななつ星』
瀬川淳平はマッチングアプリ「セリバーテル」で出会った女性の”ゆあ”と半年前から付き合っていたが、ある日突然、”ゆあの夫”と名乗る男性から、不倫をしたとして慰謝料請求をされる。
淳平は”ゆあ”が既婚者であることを知らないと訴えるが、慰謝料を払ってしまう。
『よろず屋ななつ星』のすずらん、すいせん、みみずくは瀬川から真相解明と復讐を依頼される。
瀬川の相手について調べるため、セリバーテルを使ってるみみずくが接触を試みるが……。
”ゆあ”という女性と接触を成功したみみずくだが、彼女の口から出た内容とは?!
セリバーテルの実態、そして”ゆあ”の秘密にたどり着くが……瀬川同様、”ゆあの夫”と名乗る男性から「不倫した」「”ゆあ”が未成年である」ことを理由に慰謝料請求されてしまい……?!
果たして美人局危機を乗り越えることが出来るのか?!
隣の家に住むイクメンの正体は龍神様でした~社無しの神とちびっ子神使候補たち
鳴澤うた
キャラ文芸
失恋にストーカー。
心身ともにボロボロになった姉崎菜緒は、とうとう道端で倒れるように寝てしまって……。
悪夢にうなされる菜緒を夢の中で救ってくれたのはなんとお隣のイクメン、藤村辰巳だった。
辰巳と辰巳が世話する子供たちとなんだかんだと交流を深めていくけれど、子供たちはどこか不可思議だ。
それもそのはず、人の姿をとっているけれど辰巳も子供たちも人じゃない。
社を持たない龍神様とこれから神使となるため勉強中の動物たちだったのだ!
食に対し、こだわりの強い辰巳に神使候補の子供たちや見守っている神様たちはご不満で、今の現状を打破しようと菜緒を仲間に入れようと画策していて……
神様と作る二十四節気ごはんを召し上がれ!
卑屈令嬢と甘い蜜月
永久保セツナ
キャラ文芸
【全31話(幕間3話あり)・完結まで毎日20:10更新】
葦原コノハ(旧姓:高天原コノハ)は、二言目には「ごめんなさい」が口癖の卑屈令嬢。
妹の悪意で顔に火傷を負い、家族からも「醜い」と冷遇されて生きてきた。
18歳になった誕生日、父親から結婚を強制される。
いわゆる政略結婚であり、しかもその相手は呪われた目――『魔眼』を持っている縁切りの神様だという。
会ってみるとその男、葦原ミコトは白髪で狐面をつけており、異様な雰囲気を持った人物だった。
実家から厄介払いされ、葦原家に嫁入りしたコノハ。
しかしその日から、夫にめちゃくちゃ自己肯定感を上げられる蜜月が始まるのであった――!
「私みたいな女と結婚する羽目になってごめんなさい……」
「私にとって貴女は何者にも代えがたい宝物です。結婚できて幸せです」
「はわ……」
卑屈令嬢が夫との幸せを掴むまでの和風シンデレラストーリー。
表紙絵:かわせかわを 様(@kawawowow)
【完結】孤独な少年の心を癒した神社のあやかし達
フェア
キャラ文芸
小学校でいじめに遭って不登校になったショウが、中学入学後に両親が交通事故に遭ったことをきっかけに山奥の神社に預けられる。心優しい神主のタカヒロと奇妙奇天烈な妖怪達との交流で少しずつ心の傷を癒やしていく、ハートフルな物語。
*丁寧に描きすぎて、なかなか神社にたどり着いてないです。

わかりあえない、わかれたい・5
茜琉ぴーたん
恋愛
好きあって付き合ったのに、縁あって巡り逢ったのに。
人格・趣味・思考…分かり合えないならサヨナラするしかない。
振ったり振られたり、恋人と別れて前に進む女性の話。
5・幼馴染みマウントを取られて、試合を降りた女性の話。
(6話+後日談2話)
*シリーズ全話、独立した話です。
黒神と忌み子のはつ恋
遠野まさみ
キャラ文芸
神の力で守られているその国には、人々を妖魔から守る破妖の家系があった。
そのうちの一つ・蓮平の娘、香月は、身の内に妖魔の色とされる黒の血が流れていた為、
家族の破妖の仕事の際に、妖魔をおびき寄せる餌として、日々使われていた。
その日は二十年に一度の『神渡り』の日とされていて、破妖の武具に神さまから力を授かる日だった。
新しい力を得てしまえば、餌などでおびき寄せずとも妖魔を根こそぎ斬れるとして、
家族は用済みになる香月を斬ってしまう。
しかしその神渡りの神事の際に家族の前に現れたのは、武具に力を授けてくれる神・黒神と、その腕に抱かれた香月だった。
香月は黒神とある契約をしたため、黒神に助けられたのだ。
そして香月は黒神との契約を果たすために、彼の為に行動することになるが?
帝都の守護鬼は離縁前提の花嫁を求める
緋村燐
キャラ文芸
家の取り決めにより、五つのころから帝都を守護する鬼の花嫁となっていた櫻井琴子。
十六の年、しきたり通り一度も会ったことのない鬼との離縁の儀に臨む。
鬼の妖力を受けた櫻井の娘は強い異能持ちを産むと重宝されていたため、琴子も異能持ちの華族の家に嫁ぐ予定だったのだが……。
「幾星霜の年月……ずっと待っていた」
離縁するために初めて会った鬼・朱縁は琴子を望み、離縁しないと告げた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる