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10話
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数分間の吟味の後、選んできたのはでかでかと『you have an umbrella』と書かれたTシャツ。
「本気か?」
「うん、カッコいいでしょ?」
「カッコよくねえよ。翻訳したら『あなたは傘を持っています』だぞ」
そもそもどこからこんな服持ってきたんだよ。この店は値段こそリーズナブルだが、G○とかユニク○とかのカジュアルな店じゃなくて結構上品でお洒落な店だからな。意味不明な英語Tシャツ
「そうなの?まあ見た目はカッコいいから良いじゃん」
「なるほど。こういった考えの奴が居るからこんな意味不明な英語Tシャツが世に蔓延っているのか」
しっかりとした英語教育だけではなく、海外の常識も日本人には必要みたいだ。もし漫画家を引退したら英語教師になることにしよう。
「とりあえず、これに合う服をお願い」
「この服だけは駄目だ。選び直してこい」
「えー」
「えーじゃない。幼馴染としてそんな服を着ることは許さん」
「仕方ないなあ」
そして次に選んできたのは白のジャケット。これなら大丈夫だ。
「これに合う服を選んでみるか」
そして真っ先に思い浮かんだのは黒のズボンと合わせる案。
しかし、これだと無難すぎるな。
折角だしいつもと違う服を着せてみたい。
そうだ。
「これなんかどうだ?」
「剛君、本気で言ってる?」
俺が美琴に見せたのはギンガムチェックのワンピース。女性らしさの塊みたいな服である。
「ああ。たまにはこういうのも良いだろう」
私服は基本イケメン男子みたいな恰好しかしない美琴も、女の子らしい私服の一つや二つあっても良いだろう。
「私には似合わないと思うけど」
「いや、似合う。俺が保証する」
「そうかなあ……」
「ああ、間違いない。試着室に向かうぞ」
俺は半ば強引に美琴を試着室に連れて行った。
「写真は撮らないって言ったよね!」
「これは動画なので嘘は言ってません」
「動画もダメに決まってるでしょ!」
すると何故か試着室に幸村の方が入っていた。
「何をしているんだ」
「あ、先生。見ての通り幸村先輩に服を着せているんですよ」
「ここ女性服用の店だぞ」
いくら幸村が女の子みたいに可愛いとは言ってもこいつは男だ。この店の服を試着するのは色々と不味いだろ。
「大丈夫です。許可は取りました!」
「それなら問題無いな。良くやった、雨宮」
男の娘が女装した時の資料なんてものはネット上に殆どと言っていいほど存在しないからな。こんな形で手に入れられるのはありがたい。
「止めてよ剛くん!」
「止めるわけ無いだろうが」
俺は強引にカーテンを剥ぎ、着ている服をカメラに収めた。
なるほど。いくら可愛かったとしても肩幅や腕などの筋肉が露出する部分は男らしくなってしまうのか。
今回は腰までの長さのスカートを履いているが、足を露出させすぎない方が良いかもな。
ロングスカートや裾が大きめでラインが見えにくいズボンなどを履かせた方がより女性っぽさを出せそうだ。
「もう着替えるよ!」
もっと見ていたかったのだが、幸村の拒絶により終了となってしまった。
「そもそも何故幸村が服を着ることになったんだ?」
本来なら雨宮の服を選ぶ場だろ。
「幸村先輩が店員さんに服を紹介されたからですね。これはチャンスだと思いまして。そのまま許可を頂いて、後はゴリ押しですよね。最初は色々と抵抗してきますが、最終的にはいつも流されてくれるので」
「なるほどな。それで幸村の服を選んでいたわけだ」
「はい。とても楽しませていただきました」
「で、沙希ちゃん。自分の服は選んだのかな?」
「はい、当然バッチリですよ。ちょっと取ってきますね」
雨宮は店内をささっと回り、5着ほど取って戻ってきた。
「じゃあ着替えてくるよ」
「待っててくださいね、幸村先輩」
丁度そのタイミングで幸村が私服に着替え終わったので、入れ替わりで二人が入った。
「剛くん、なんで止めてくれなかったのさ」
「別に良いだろ。それよりも雨宮の試着室にもう少し近づいたらどうだ?」
「どうして?」
「面白いからだ」
「ちょっ!?」
俺はそう言ってから幸村の体を持ち上げ、雨宮の更衣室の目の前に置いて距離を取った。
「!!」
幸村は俺の意図に気付いたようで、慌てて俺の方へ戻ってきた。
「馬鹿!!」
顔を真っ赤にした幸村は俺の肩をポカポカと叩く。
「どうだった?感想を聞かせてくれ」
「言うわけないでしょ!!」
「そうか。良かったのか」
「良くない!」
俺の位置では聞き取れなかったが、雨宮の衣擦れの音は大層素晴らしいものだったらしい。
「どうでしょうか!」
「どうかな」
着替え終わった二人は同時にカーテンを開けて出てきた。
美琴の方はマネキン買いしたセットなので驚きはあまり無い。予想通りよく似合っているなとだけ。
そして雨宮の方はと言うと、驚きしか無かった。
「雨宮、よく見つけてきたな」
「ファンですから」
雨宮が着ていたのは『ヒメざかり!』の第3話あたりで一度だけ着せた主人公の私服だ。
当時は女性の服がよく分かっていなかったので『女性 服』で検索をかけて一番上に出てきたものをそのまま使ったのだが、まさかこの店の服だったとはな。
フレア袖の白シャツと黒のスリット入りのワイドパンツというセクシー寄りの格好で、可愛い系の主人公には全く似合ってなかったこともあり苦い思い出のある服だ。
しかしファンが楽しそうに着ているのを見ると純粋に嬉しい。
「一応今日は私の彼氏なんだろ?感想の一つや二つくらいあってもいいと思うんだけど」
完全に雨宮に気を取られていると、不満げな表情をした美琴に文句を言われた。
「そうだったな、すまない美琴。その服、とても似合っているぞ。美琴のカッコよさをより引き立たせている」
「ありがとう」
俺に褒められた美琴は嬉しそうに笑っていた。いつも色んな人に褒められていて慣れているだろうに。
いや、美琴が服装で褒められていたことは無かったな。カッコいいカッコいいとは言われていたが大体顔と演技だったな。
「じゃあもう一着の方に着替えましょうか、美琴先輩」
「うん、そうだね」
「乗り気じゃないんですか?」
「あ、いや、そんなことは無いよ」
美琴はあのワンピースを着るのにまだ少しだけ抵抗があるようだ。
「そうですよね。美琴先輩ならどんな服でも似合いますしね」
「そうかな?」
「当然じゃないですか」
「ありがとう。着替えてくるよ」
「はーい。あ、先生、幸村先輩を叩き起こしておいてください」
「ん?ああ、分かった」
雨宮に言われて幸村の方を見ると、立ったまま気絶していた。何故。
「起きろ、幸村」
「!スリット、スリットだよ!スリット!」
俺が肩を揺さぶったことで起きた幸村は、唐突にスリットを連呼し出した。
「幸村、頭大丈夫か」
女性耐性無い割に脳内ピンクなのかお前。あれか?裏でアイドルの写真集買って一人興奮したり、R18の同人誌をバレないように保管したりしているのか?
「えっ!剛くん、何でここに!?」
「最初から隣にいただろ」
「あっ、そうだった。ごめん」
「もう少し女性に慣れろ。将来酷い目にあうぞ」
もし雨宮が悪人だったら今頃全財産失って路上で冷たくなっているからな。
「慣れろって言われたって……」
「そろそろあの人も戻ってくるんだから、耐性をさっさと付けろ」
「えっもう終わっちゃったの!?早く背景終わらせないと……」
「今回こそは一緒に仕事をしてもらうからな」
「でも……」
「でもじゃない。それが原因で終電の時間まで作業に付き合わされる身になってみろ」
俺は毎日10時半までには寝たいんだ。
「持ち帰って仕事するからさ!ね!」
「いくら幸村が信用できる相手だとしても駄目だ。諦めろ」
「うう……」
「何か好きな物でも買ってやるから」
「じゃあ新しいラケット買ってね」
「ああ、分かった」
その程度の出費なら安いものだ。
「本気か?」
「うん、カッコいいでしょ?」
「カッコよくねえよ。翻訳したら『あなたは傘を持っています』だぞ」
そもそもどこからこんな服持ってきたんだよ。この店は値段こそリーズナブルだが、G○とかユニク○とかのカジュアルな店じゃなくて結構上品でお洒落な店だからな。意味不明な英語Tシャツ
「そうなの?まあ見た目はカッコいいから良いじゃん」
「なるほど。こういった考えの奴が居るからこんな意味不明な英語Tシャツが世に蔓延っているのか」
しっかりとした英語教育だけではなく、海外の常識も日本人には必要みたいだ。もし漫画家を引退したら英語教師になることにしよう。
「とりあえず、これに合う服をお願い」
「この服だけは駄目だ。選び直してこい」
「えー」
「えーじゃない。幼馴染としてそんな服を着ることは許さん」
「仕方ないなあ」
そして次に選んできたのは白のジャケット。これなら大丈夫だ。
「これに合う服を選んでみるか」
そして真っ先に思い浮かんだのは黒のズボンと合わせる案。
しかし、これだと無難すぎるな。
折角だしいつもと違う服を着せてみたい。
そうだ。
「これなんかどうだ?」
「剛君、本気で言ってる?」
俺が美琴に見せたのはギンガムチェックのワンピース。女性らしさの塊みたいな服である。
「ああ。たまにはこういうのも良いだろう」
私服は基本イケメン男子みたいな恰好しかしない美琴も、女の子らしい私服の一つや二つあっても良いだろう。
「私には似合わないと思うけど」
「いや、似合う。俺が保証する」
「そうかなあ……」
「ああ、間違いない。試着室に向かうぞ」
俺は半ば強引に美琴を試着室に連れて行った。
「写真は撮らないって言ったよね!」
「これは動画なので嘘は言ってません」
「動画もダメに決まってるでしょ!」
すると何故か試着室に幸村の方が入っていた。
「何をしているんだ」
「あ、先生。見ての通り幸村先輩に服を着せているんですよ」
「ここ女性服用の店だぞ」
いくら幸村が女の子みたいに可愛いとは言ってもこいつは男だ。この店の服を試着するのは色々と不味いだろ。
「大丈夫です。許可は取りました!」
「それなら問題無いな。良くやった、雨宮」
男の娘が女装した時の資料なんてものはネット上に殆どと言っていいほど存在しないからな。こんな形で手に入れられるのはありがたい。
「止めてよ剛くん!」
「止めるわけ無いだろうが」
俺は強引にカーテンを剥ぎ、着ている服をカメラに収めた。
なるほど。いくら可愛かったとしても肩幅や腕などの筋肉が露出する部分は男らしくなってしまうのか。
今回は腰までの長さのスカートを履いているが、足を露出させすぎない方が良いかもな。
ロングスカートや裾が大きめでラインが見えにくいズボンなどを履かせた方がより女性っぽさを出せそうだ。
「もう着替えるよ!」
もっと見ていたかったのだが、幸村の拒絶により終了となってしまった。
「そもそも何故幸村が服を着ることになったんだ?」
本来なら雨宮の服を選ぶ場だろ。
「幸村先輩が店員さんに服を紹介されたからですね。これはチャンスだと思いまして。そのまま許可を頂いて、後はゴリ押しですよね。最初は色々と抵抗してきますが、最終的にはいつも流されてくれるので」
「なるほどな。それで幸村の服を選んでいたわけだ」
「はい。とても楽しませていただきました」
「で、沙希ちゃん。自分の服は選んだのかな?」
「はい、当然バッチリですよ。ちょっと取ってきますね」
雨宮は店内をささっと回り、5着ほど取って戻ってきた。
「じゃあ着替えてくるよ」
「待っててくださいね、幸村先輩」
丁度そのタイミングで幸村が私服に着替え終わったので、入れ替わりで二人が入った。
「剛くん、なんで止めてくれなかったのさ」
「別に良いだろ。それよりも雨宮の試着室にもう少し近づいたらどうだ?」
「どうして?」
「面白いからだ」
「ちょっ!?」
俺はそう言ってから幸村の体を持ち上げ、雨宮の更衣室の目の前に置いて距離を取った。
「!!」
幸村は俺の意図に気付いたようで、慌てて俺の方へ戻ってきた。
「馬鹿!!」
顔を真っ赤にした幸村は俺の肩をポカポカと叩く。
「どうだった?感想を聞かせてくれ」
「言うわけないでしょ!!」
「そうか。良かったのか」
「良くない!」
俺の位置では聞き取れなかったが、雨宮の衣擦れの音は大層素晴らしいものだったらしい。
「どうでしょうか!」
「どうかな」
着替え終わった二人は同時にカーテンを開けて出てきた。
美琴の方はマネキン買いしたセットなので驚きはあまり無い。予想通りよく似合っているなとだけ。
そして雨宮の方はと言うと、驚きしか無かった。
「雨宮、よく見つけてきたな」
「ファンですから」
雨宮が着ていたのは『ヒメざかり!』の第3話あたりで一度だけ着せた主人公の私服だ。
当時は女性の服がよく分かっていなかったので『女性 服』で検索をかけて一番上に出てきたものをそのまま使ったのだが、まさかこの店の服だったとはな。
フレア袖の白シャツと黒のスリット入りのワイドパンツというセクシー寄りの格好で、可愛い系の主人公には全く似合ってなかったこともあり苦い思い出のある服だ。
しかしファンが楽しそうに着ているのを見ると純粋に嬉しい。
「一応今日は私の彼氏なんだろ?感想の一つや二つくらいあってもいいと思うんだけど」
完全に雨宮に気を取られていると、不満げな表情をした美琴に文句を言われた。
「そうだったな、すまない美琴。その服、とても似合っているぞ。美琴のカッコよさをより引き立たせている」
「ありがとう」
俺に褒められた美琴は嬉しそうに笑っていた。いつも色んな人に褒められていて慣れているだろうに。
いや、美琴が服装で褒められていたことは無かったな。カッコいいカッコいいとは言われていたが大体顔と演技だったな。
「じゃあもう一着の方に着替えましょうか、美琴先輩」
「うん、そうだね」
「乗り気じゃないんですか?」
「あ、いや、そんなことは無いよ」
美琴はあのワンピースを着るのにまだ少しだけ抵抗があるようだ。
「そうですよね。美琴先輩ならどんな服でも似合いますしね」
「そうかな?」
「当然じゃないですか」
「ありがとう。着替えてくるよ」
「はーい。あ、先生、幸村先輩を叩き起こしておいてください」
「ん?ああ、分かった」
雨宮に言われて幸村の方を見ると、立ったまま気絶していた。何故。
「起きろ、幸村」
「!スリット、スリットだよ!スリット!」
俺が肩を揺さぶったことで起きた幸村は、唐突にスリットを連呼し出した。
「幸村、頭大丈夫か」
女性耐性無い割に脳内ピンクなのかお前。あれか?裏でアイドルの写真集買って一人興奮したり、R18の同人誌をバレないように保管したりしているのか?
「えっ!剛くん、何でここに!?」
「最初から隣にいただろ」
「あっ、そうだった。ごめん」
「もう少し女性に慣れろ。将来酷い目にあうぞ」
もし雨宮が悪人だったら今頃全財産失って路上で冷たくなっているからな。
「慣れろって言われたって……」
「そろそろあの人も戻ってくるんだから、耐性をさっさと付けろ」
「えっもう終わっちゃったの!?早く背景終わらせないと……」
「今回こそは一緒に仕事をしてもらうからな」
「でも……」
「でもじゃない。それが原因で終電の時間まで作業に付き合わされる身になってみろ」
俺は毎日10時半までには寝たいんだ。
「持ち帰って仕事するからさ!ね!」
「いくら幸村が信用できる相手だとしても駄目だ。諦めろ」
「うう……」
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