1 / 1
長いダンジョン
しおりを挟む
朝起きていつも通り庭の花壇に水をやろうと庭に出たら穴が開いていた。
昔飼っていた犬の犬小屋の前に。
流石にこんな所に穴が開いていては困るので穴を塞ぐために穴の中に入った。
入り口は人が1人入れるくらいの穴だったが、中に入るととても広い空間が広がっていた。
どうやってこれを埋めるんだよ⋯⋯
軽く土を盛るだけで済ます予定だったのだがこれだったらどうしようもない。
とりあえずどんな風になっているのかを確かめるために中を散策することにした。
道は真っ直ぐであり横道なんてものは一切なかった。横道はないかと思いながら前を進み続けた。正直長すぎてこの町の地下はどうなっているんだというレベルだ。後でご近所さんに聞いて確かめてみよう。
そんなこんなで歩き続けること2時間がたった。今日は休日だから良かったものの何故こんなに長いんだろうか。
そして脇道の一つもなかった。
とはいってもここまで歩いたら引き返すわけにもいかない。
それから更に30分歩いた。するとゴールのようなものが見えた。本当にゴールテープがあったのだ。
唐突に現れた人工物に多少警戒しながらも徒競走で一番をとったかのように華麗にゴールを決めた。すると、
『ダンジョンが踏破されました。クリア者の松本典弘様には特典として鑑定スキルが付与されます』
そんな声が聞こえた。そして気づいたら元の場所にいた。
穴なんてものはすっかり無くなっていた。まるで最初からなかったかのように。
しかしその穴は無かったわけではなかった。鑑定スキルは備わっていたのである。
目にしたものの情報が入ってきた。溢れんばかりの情報量に頭が痛くなったので止めようと思ったらすぐに止まった。
散々な日だった。長い長い道を歩かされ戻ってきたかと思えばよくわからないスキルで頭を痛くさせられた。
とりあえず今日のことは一旦忘れよう。
そう思いテレビをつけた。するとニュースがちょうどあっていた。
『今日の午前0時より各地で謎の穴が発生するという事件が起きています。穴の中に入ってみると謎の空間が広がっており、何かしらのお題が要求されるとのこと。クリアできた場合は穴を塞ぐことができるそうです。現在はあっち向いてホイを機械と行って5連勝しないといけないものや、自分に似た存在とジャンケンを行い勝利するといったお題があります』
今日の出来事はこういうことだったようだ。
本当に大変な目にあわされたよ。
昔飼っていた犬の犬小屋の前に。
流石にこんな所に穴が開いていては困るので穴を塞ぐために穴の中に入った。
入り口は人が1人入れるくらいの穴だったが、中に入るととても広い空間が広がっていた。
どうやってこれを埋めるんだよ⋯⋯
軽く土を盛るだけで済ます予定だったのだがこれだったらどうしようもない。
とりあえずどんな風になっているのかを確かめるために中を散策することにした。
道は真っ直ぐであり横道なんてものは一切なかった。横道はないかと思いながら前を進み続けた。正直長すぎてこの町の地下はどうなっているんだというレベルだ。後でご近所さんに聞いて確かめてみよう。
そんなこんなで歩き続けること2時間がたった。今日は休日だから良かったものの何故こんなに長いんだろうか。
そして脇道の一つもなかった。
とはいってもここまで歩いたら引き返すわけにもいかない。
それから更に30分歩いた。するとゴールのようなものが見えた。本当にゴールテープがあったのだ。
唐突に現れた人工物に多少警戒しながらも徒競走で一番をとったかのように華麗にゴールを決めた。すると、
『ダンジョンが踏破されました。クリア者の松本典弘様には特典として鑑定スキルが付与されます』
そんな声が聞こえた。そして気づいたら元の場所にいた。
穴なんてものはすっかり無くなっていた。まるで最初からなかったかのように。
しかしその穴は無かったわけではなかった。鑑定スキルは備わっていたのである。
目にしたものの情報が入ってきた。溢れんばかりの情報量に頭が痛くなったので止めようと思ったらすぐに止まった。
散々な日だった。長い長い道を歩かされ戻ってきたかと思えばよくわからないスキルで頭を痛くさせられた。
とりあえず今日のことは一旦忘れよう。
そう思いテレビをつけた。するとニュースがちょうどあっていた。
『今日の午前0時より各地で謎の穴が発生するという事件が起きています。穴の中に入ってみると謎の空間が広がっており、何かしらのお題が要求されるとのこと。クリアできた場合は穴を塞ぐことができるそうです。現在はあっち向いてホイを機械と行って5連勝しないといけないものや、自分に似た存在とジャンケンを行い勝利するといったお題があります』
今日の出来事はこういうことだったようだ。
本当に大変な目にあわされたよ。
0
お気に入りに追加
2
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
私の代わりが見つかったから契約破棄ですか……その代わりの人……私の勘が正しければ……結界詐欺師ですよ
Ryo-k
ファンタジー
「リリーナ! 貴様との契約を破棄する!」
結界魔術師リリーナにそう仰るのは、ライオネル・ウォルツ侯爵。
「彼女は結界魔術師1級を所持している。だから貴様はもう不要だ」
とシュナ・ファールと名乗る別の女性を部屋に呼んで宣言する。
リリーナは結界魔術師2級を所持している。
ライオネルの言葉が本当なら確かにすごいことだ。
……本当なら……ね。
※完結まで執筆済み
母は姉ばかりを優先しますが肝心の姉が守ってくれて、母のコンプレックスの叔母さまが助けてくださるのですとっても幸せです。
下菊みこと
ファンタジー
産みの母に虐げられ、育ての母に愛されたお話。
親子って血の繋がりだけじゃないってお話です。
小説家になろう様でも投稿しています。
【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する
土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。
異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。
その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。
心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。
※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。
前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。
主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。
小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。
〈完結〉友人の義母の遺した手紙が怖かった。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アイダの元に、学校時代の友人、子爵夫人リーシャがやってきた。怯える彼女が持ってきたのは数年前に亡くなった義母の遺した手紙の束だった。黒リボンで括られたそれは果たして。
悪役令嬢のわたしが婚約破棄されるのはしかたないことだと思うので、べつに復讐したりしませんが、どうも向こうがかってに破滅してしまったようです。
草部昴流
ファンタジー
公爵令嬢モニカは、たくさんの人々が集まった広間で、婚約者である王子から婚約破棄を宣言された。王子はその場で次々と捏造された彼女の「罪状」を読み上げていく。どうやら、その背後には異世界からやって来た少女の策謀があるらしい。モニカはここで彼らに復讐してやることもできたのだが――あえてそうはしなかった。なぜなら、彼女は誇り高い悪役令嬢なのだから。しかし、王子たちは自分たちでかってに破滅していったようで? 悪役令嬢の美しいあり方を問い直す、ざまぁネタの新境地!!!
(完結)足手まといだと言われパーティーをクビになった補助魔法師だけど、足手まといになった覚えは無い!
ちゃむふー
ファンタジー
今までこのパーティーで上手くやってきたと思っていた。
なのに突然のパーティークビ宣言!!
確かに俺は直接の攻撃タイプでは無い。
補助魔法師だ。
俺のお陰で皆の攻撃力防御力回復力は約3倍にはなっていた筈だ。
足手まといだから今日でパーティーはクビ??
そんな理由認められない!!!
俺がいなくなったら攻撃力も防御力も回復力も3分の1になるからな??
分かってるのか?
俺を追い出した事、絶対後悔するからな!!!
ファンタジー初心者です。
温かい目で見てください(*'▽'*)
一万文字以下の短編の予定です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる