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33話
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「うん。難しいとかそのレベルじゃないよ。歌詞全部英語な超高音連発の曲って時点で難しいのに異常なレベルで早口なボカロ曲なんだよ。普通の人間じゃ無理だよ」
「なるほど。それは難しいな」
ボカロ曲は難しい曲が多いという事は知っているが、サキの言う通りの曲であれば確かに普通の人間がまともに歌うのは無理だろう。
「そんな曲を私が歌えるわけないですよね……?」
「え?サキちゃんも歌結構上手いよね?これだったら問題なく出来るよね?」
「全然上手くないですが……?」
そんな超高難度の曲を歌えると信じるアッシュに対し、そんな事は無理だと謙遜するサキ。
「確かにサキの歌唱力は高いな」
「え……?」
本人は決して認めないが、サキの歌唱力はちゃんと高い。何十年も歌で食べているプロ歌手と比べたら流石に敵わないが、プロになり立ての歌手であれば十分に勝負できるラインだと思われる。
「もっと自分を信じて!化け物が近くにいるからって自分を卑下する必要は無いんだよ!」
と私の事をちらちらと見ながらサキを励ますアサヒ。
「私は化け物ではないぞ」
私は天才ではあるが、そんな言い方をされる謂れは無い。
「「「化け物だよ」」」
「は?」
ちゃんと否定した所、何故か三人から否定された。何故だ。
「音楽をまともにやってこなかった人が人生で初めて作ったオリジナル曲がアレで化け物じゃないってのはな……」
「作詞だけとかならまだ理解できるんだけど、作曲とかMIXとか全部やっちゃってるからね……」
「ですよね。天才だからで片付けられる話じゃないですよね」
「うん。化け物としか言いようがないよね」
「その表現はやめてくれ」
天才と呼ばれるのはいつでも歓迎するが、化け物呼ばわりはやめてくれ。
「っと。とにかく、優斗君のせいで霞んで見えているけど、ちゃんとサキちゃんは凄いんだから自信を持って」
「霞んでなどいない。サキはとても素晴らしい女性じゃないか」
アサヒよ、何を言っているんだ。サキは私がどれだけ輝いても霞むような女性じゃないぞ。
「話がこじれるからちょっと黙っててもらえるかな」
と文句を言うと理不尽な理由でアッシュに怒られた。納得がいかない。
「ありがとうございました!」
「失礼するぞ」
それから3分程度アサヒとアッシュがサキを褒めちぎった後、私たちは二人の楽屋を去った。
「じゃあ次は……」
私はサキに連れられて二組の楽屋に向かったのだが、4人とも楽屋に居なかった。集合時間は過ぎている筈なのだが、どうやらまだ来ていないらしい。
案件なのに遅刻するってのはあり得ない気もするが、配信者としてはよくある話らしい。
「最後はこの二人だね」
遅刻している人は諦めることにして、私たちは最後の1組の楽屋へ来ていた。
「えっと、男の方が冴木で、女の方が絵馬だったか」
「そうだね。共に登録者数は40万人くらいで、チャンネル開設してからちょうど1年の今勢いのある配信者だね」
「確かVtuberではないが、自身を模したイラストがあり、それを前面に押し出しているんだったな」
「だね。基本的にはそのアバターが動画とか生配信に出ているけど、顔出しはちゃんとしているね」
「今回は顔出しで案件に出るんだったな」
「うん。じゃあ早速入ろうか」
「ああ」
そして私たちは二人の楽屋に入った。
すると、
「やっぱりこのカードは削るべきじゃない?」
「いや、入れていた方が良いと思う。あいつがサポートに徹したデッキを持ってくるのはほぼ確定事項だから、それをメタるために必要だよ」
「でも、あの子があの男にサポートに徹したデッキを持ってくることを許さない気がするんだよね。私だけが目立つのは良くないって」
「そうなんだ。なら絵馬の言う通り外した方が良いかな」
「それに当たる前に勝てなかったら本末転倒だし。あの人以外に刺さらないでしょ」
「だね」
今日使うデッキについて熱心に議論を重ねていた。
「あの~挨拶に来ましたサキと優斗ですが……」
一切私たちが入ってきたことに気づかないので、サキが近づいて声を掛けた。
「出番ですか……ってえ!!!!!!!」
「なるほど。それは難しいな」
ボカロ曲は難しい曲が多いという事は知っているが、サキの言う通りの曲であれば確かに普通の人間がまともに歌うのは無理だろう。
「そんな曲を私が歌えるわけないですよね……?」
「え?サキちゃんも歌結構上手いよね?これだったら問題なく出来るよね?」
「全然上手くないですが……?」
そんな超高難度の曲を歌えると信じるアッシュに対し、そんな事は無理だと謙遜するサキ。
「確かにサキの歌唱力は高いな」
「え……?」
本人は決して認めないが、サキの歌唱力はちゃんと高い。何十年も歌で食べているプロ歌手と比べたら流石に敵わないが、プロになり立ての歌手であれば十分に勝負できるラインだと思われる。
「もっと自分を信じて!化け物が近くにいるからって自分を卑下する必要は無いんだよ!」
と私の事をちらちらと見ながらサキを励ますアサヒ。
「私は化け物ではないぞ」
私は天才ではあるが、そんな言い方をされる謂れは無い。
「「「化け物だよ」」」
「は?」
ちゃんと否定した所、何故か三人から否定された。何故だ。
「音楽をまともにやってこなかった人が人生で初めて作ったオリジナル曲がアレで化け物じゃないってのはな……」
「作詞だけとかならまだ理解できるんだけど、作曲とかMIXとか全部やっちゃってるからね……」
「ですよね。天才だからで片付けられる話じゃないですよね」
「うん。化け物としか言いようがないよね」
「その表現はやめてくれ」
天才と呼ばれるのはいつでも歓迎するが、化け物呼ばわりはやめてくれ。
「っと。とにかく、優斗君のせいで霞んで見えているけど、ちゃんとサキちゃんは凄いんだから自信を持って」
「霞んでなどいない。サキはとても素晴らしい女性じゃないか」
アサヒよ、何を言っているんだ。サキは私がどれだけ輝いても霞むような女性じゃないぞ。
「話がこじれるからちょっと黙っててもらえるかな」
と文句を言うと理不尽な理由でアッシュに怒られた。納得がいかない。
「ありがとうございました!」
「失礼するぞ」
それから3分程度アサヒとアッシュがサキを褒めちぎった後、私たちは二人の楽屋を去った。
「じゃあ次は……」
私はサキに連れられて二組の楽屋に向かったのだが、4人とも楽屋に居なかった。集合時間は過ぎている筈なのだが、どうやらまだ来ていないらしい。
案件なのに遅刻するってのはあり得ない気もするが、配信者としてはよくある話らしい。
「最後はこの二人だね」
遅刻している人は諦めることにして、私たちは最後の1組の楽屋へ来ていた。
「えっと、男の方が冴木で、女の方が絵馬だったか」
「そうだね。共に登録者数は40万人くらいで、チャンネル開設してからちょうど1年の今勢いのある配信者だね」
「確かVtuberではないが、自身を模したイラストがあり、それを前面に押し出しているんだったな」
「だね。基本的にはそのアバターが動画とか生配信に出ているけど、顔出しはちゃんとしているね」
「今回は顔出しで案件に出るんだったな」
「うん。じゃあ早速入ろうか」
「ああ」
そして私たちは二人の楽屋に入った。
すると、
「やっぱりこのカードは削るべきじゃない?」
「いや、入れていた方が良いと思う。あいつがサポートに徹したデッキを持ってくるのはほぼ確定事項だから、それをメタるために必要だよ」
「でも、あの子があの男にサポートに徹したデッキを持ってくることを許さない気がするんだよね。私だけが目立つのは良くないって」
「そうなんだ。なら絵馬の言う通り外した方が良いかな」
「それに当たる前に勝てなかったら本末転倒だし。あの人以外に刺さらないでしょ」
「だね」
今日使うデッキについて熱心に議論を重ねていた。
「あの~挨拶に来ましたサキと優斗ですが……」
一切私たちが入ってきたことに気づかないので、サキが近づいて声を掛けた。
「出番ですか……ってえ!!!!!!!」
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