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21話
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「お待たせ」
そして戻ってきた次葉はそう言って私を脇から持ち上げ、その状態のままソファに座り膝に私を乗せた。
そのまま次葉は私を強く抱きしめてきた。
「おい、どうした?」
「何かあったか?」
「次葉?」
いつもなら膝に乗せて終わりなのだが、今回は様子が違う。私の呼びかけに一切答えてくれないのだ。
それから何度呼びかけようと反応は無い。
真相は分からないが、私の事を嫌った結果の行動とかではないので何もせずに待つことにした。
「よし、絵を描こうか」
そして次葉が口を開いたのはそれから30分後の事だった。
「急にか……?」
「どうしたの?ほら、絵描き部屋に行くよ」
「絵は描くが、さっきのは何だったんだ……?」
「今日は仕事を済ませてきたし、ツリッター用の好きな絵を描こうかな」
次葉は先ほどの事をまるで無かったことのようにふるまいだした。
これはいくら聞いても真意を応えてくれることは無いな。
まあ、私に怒っているわけではないからそこまで気にする必要もないか。
というわけで絵描き部屋に向かい、私たちは絵を描き始めた。
私が今回描こうとしている題材は『追い求める者』。つまりはサキが題材である。
あそこまで魅力的な女性に出会って歌ってみた動画を投稿するまでに至ったのだ。描かないなんて選択肢は到底あり得ない。
一応出会ったときから描きたいという衝動はあったのだが、せっかく知り合えたのだから、もっと深いところまで知ってから描く方が良いと考えて今日まで我慢していたのだ。
今後も関わり続けていくことは確定しているが、歌動画を投稿し終えた今が一番キリが良いからな。
かなり前から描くと決めていた内容だったので、異常な程に筆が早く進む。
元々筆は早い方ではあるのだが、今回は段違いだ。描き始めてわずか1時間程度で線画が全て終了した。
「ふう」
というわけで一旦脳をリセットする意味を兼ねてペンを置き、席を立った。
そこで初めて気が付いた。次葉がずっと絵を描きながら私の方をちらちら見ていたことに。
「何故私をそんなに見ているのだ?」
普段の次葉はここで絵を描くとき、絵が表示される液タブと参考資料を映しているモニターの画面を見続けており、何が起ころうとも外の光景には目もくれないのだ。
それなのに今の次葉は絵を描きながら私の事をちらちら見ている。
「別に、ただ何も見ていないけど。私はただ絵を描いているだけだよ?」
しかし次葉は理由を説明しようとせず、なんならこちらを見ていたことすら否定してきた。
「流石に無理しかないだろう。ほら、見るぞ」
「いや、見ない方が良いと思うよ」
何を描いているのか確認しようと近づく私を遠ざけようとする次葉。
「見ない方が良いとはいったい何を描いているんだ?」
長年一緒にいる幼馴染に見せられない絵ってあるか?
「そりゃあR-18の絵だよね。『メルヘンソード』はそっちの活動も行っているから」
「私をいくつだと思っているんだ。もう19だぞ」
お酒はまだ飲めないが、運転免許も選挙権も持っている立派な大人だ。
「ダメ。優斗君はまだそういうのは早い」
「大学に入学した直後に自信満々に『どう?可愛いでしょ?』と言いながら二次創作のR-18の絵を見せてきた奴が何を言う」
「あっ……」
単に見てほしくないと言われれば引き下がっていたが、そんな言い訳をしてくるのであればこちらも考えがある。
私は私が使っているパソコンを操作し、とあるソフトを立ち上げる。
そして、パスワードを入力してログインした。
「ちょっと!それは反則じゃないかな!?!?」
そして戻ってきた次葉はそう言って私を脇から持ち上げ、その状態のままソファに座り膝に私を乗せた。
そのまま次葉は私を強く抱きしめてきた。
「おい、どうした?」
「何かあったか?」
「次葉?」
いつもなら膝に乗せて終わりなのだが、今回は様子が違う。私の呼びかけに一切答えてくれないのだ。
それから何度呼びかけようと反応は無い。
真相は分からないが、私の事を嫌った結果の行動とかではないので何もせずに待つことにした。
「よし、絵を描こうか」
そして次葉が口を開いたのはそれから30分後の事だった。
「急にか……?」
「どうしたの?ほら、絵描き部屋に行くよ」
「絵は描くが、さっきのは何だったんだ……?」
「今日は仕事を済ませてきたし、ツリッター用の好きな絵を描こうかな」
次葉は先ほどの事をまるで無かったことのようにふるまいだした。
これはいくら聞いても真意を応えてくれることは無いな。
まあ、私に怒っているわけではないからそこまで気にする必要もないか。
というわけで絵描き部屋に向かい、私たちは絵を描き始めた。
私が今回描こうとしている題材は『追い求める者』。つまりはサキが題材である。
あそこまで魅力的な女性に出会って歌ってみた動画を投稿するまでに至ったのだ。描かないなんて選択肢は到底あり得ない。
一応出会ったときから描きたいという衝動はあったのだが、せっかく知り合えたのだから、もっと深いところまで知ってから描く方が良いと考えて今日まで我慢していたのだ。
今後も関わり続けていくことは確定しているが、歌動画を投稿し終えた今が一番キリが良いからな。
かなり前から描くと決めていた内容だったので、異常な程に筆が早く進む。
元々筆は早い方ではあるのだが、今回は段違いだ。描き始めてわずか1時間程度で線画が全て終了した。
「ふう」
というわけで一旦脳をリセットする意味を兼ねてペンを置き、席を立った。
そこで初めて気が付いた。次葉がずっと絵を描きながら私の方をちらちら見ていたことに。
「何故私をそんなに見ているのだ?」
普段の次葉はここで絵を描くとき、絵が表示される液タブと参考資料を映しているモニターの画面を見続けており、何が起ころうとも外の光景には目もくれないのだ。
それなのに今の次葉は絵を描きながら私の事をちらちら見ている。
「別に、ただ何も見ていないけど。私はただ絵を描いているだけだよ?」
しかし次葉は理由を説明しようとせず、なんならこちらを見ていたことすら否定してきた。
「流石に無理しかないだろう。ほら、見るぞ」
「いや、見ない方が良いと思うよ」
何を描いているのか確認しようと近づく私を遠ざけようとする次葉。
「見ない方が良いとはいったい何を描いているんだ?」
長年一緒にいる幼馴染に見せられない絵ってあるか?
「そりゃあR-18の絵だよね。『メルヘンソード』はそっちの活動も行っているから」
「私をいくつだと思っているんだ。もう19だぞ」
お酒はまだ飲めないが、運転免許も選挙権も持っている立派な大人だ。
「ダメ。優斗君はまだそういうのは早い」
「大学に入学した直後に自信満々に『どう?可愛いでしょ?』と言いながら二次創作のR-18の絵を見せてきた奴が何を言う」
「あっ……」
単に見てほしくないと言われれば引き下がっていたが、そんな言い訳をしてくるのであればこちらも考えがある。
私は私が使っているパソコンを操作し、とあるソフトを立ち上げる。
そして、パスワードを入力してログインした。
「ちょっと!それは反則じゃないかな!?!?」
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