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38話
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「なんなんだろうね」
「とにかく、誰を恋人にするのか。それはしっかりと考えておくべきだろうな」
「よく分からないけど分かった」
姉に命じられてしまった以上、俺の恋愛感情について考える必要が出てきた。
「というわけなんだが、晴翔はどう思う?」
が、いまいち分からなかったので事情を知っている晴翔に聞いてみることにした。
「俺に言われてもなあ。好きな対象が真逆なだけで思いはほぼほぼ同じだぞ?俺も年下を可愛がりたいという気持ちはあるが恋愛しようって思ったことはねえな」
「こいつに聞いた俺が馬鹿だったかもしれない」
真逆だが似ている感覚を持ち合わせている晴翔なら何か分かるかもしれないと思ったが、似た感覚を持っているんだから同じ状況に決まっていた。
「俺が馬鹿とはなんだ。ストライクゾーンが高すぎる男に馬鹿だと言われたくはないぞ」
「そっくりそのまま返すぞ。ロリコンに馬鹿だと言われる理由は無いぞ」
「やっぱり俺らは相容れねえな」
「だな」
「ただ、相談相手くらいは用意できるぞ。他校の女子生徒なんだが、どうだ?」
「良いのか?」
「勿論。ちゃんと俺の事情を知っているから一真の話をしたところで何も思われない筈だ」
「あれを女子に教えたのかよ」
ロリコンであることを女子に公表するなんて愚の骨頂にも程があるだろ。女子が100人いたら99人は幻滅するぞ。
「元々同じ塾に通っていた奴でな、他校の生徒しかいない所だったから好きにやって良いだろ思っていたら普通にバレた」
「それ自らバラしたってのが正しいんじゃないか?」
「いや、知られた時は関わりすらなかったから違う」
「何がどうしたんだよ」
「スマホで好みの子の画像を見てニヤニヤしていたのを見られた」
「通報されろよ」
確か児童ポルノは所持するだけで犯罪だっただろ。
「まあ俺はイケメンだからな」
「イケメンでも変態って要素が見つかった瞬間マイナス以下だよ」
「ってのは冗談として、そいつは俺の事を知っていたらしくてな。それで話しかけられたわけだ」
「部活動関連か?」
「ああ。そいつは当時サッカー部のマネージャーでな。今まで見たことないし1年生でもないのにやたら強い俺に目をつけられていたんだ」
「助っ人やってたんだっけか」
「そういうことだ。あいつは俺が何者かを知るために話しかけようとしてきただけだ」
「なるほどな」
初対面の印象がロリコンな時点で仲良くなるなんて不可能でしかなさそうだが、確かにそれなら我慢して仲良くしようとするか。
「まあ、そんな奴だから渚の情報を伝えたところで何も思わないし、正しいアドバイスをくれると思うぞ」
「助かる」
「じゃあ場所と時間については後日教えるわ」
「オッケー」
それから二日後、俺はとある公園に呼び出された。
「本当にここなのか……?」
というのもこの公園は晴翔の家から大分遠いし、近くに晴翔が通っていた塾があるわけでもない。
そもそもなんで公園なんだ。相談事をするんだから普通にファミレスとかで良かっただろ。
まあ、実はここら辺はどうでも良い。俺は頼み込んで来てもらう側だしね。
じゃあ何が一番の問題か。
ここが見覚えしかない公園であるということだ。
「まさかね……」
「そのまさかだよ、少年」
「まさか!!!」
背後から声を掛けられたので振り向くと、そこにいたのは俺のよく知る金髪ヤンキーの燐さんだった。
「驚いた時にまさかって現実に言う人居るんだな」
「俺も初めて言いましたよ。それくらいまさかだったんで」
「私もあいつから少年を紹介された時は驚いた。女性の趣味は完全に真逆なのに仲良いんだな」
「真逆だからですよ。絶対に取り合いにならないから女性関係の心配は一切ないですし」
「なるほど、そういう考えもあるのか」
「それに、他の考え方とかは結構合いますしね」
「確かにな。で、場所を移動するぞ」
「例の廃ビルですか?」
「当然」
というわけで俺たちはいつものように例の廃ビルに来た。
「とにかく、誰を恋人にするのか。それはしっかりと考えておくべきだろうな」
「よく分からないけど分かった」
姉に命じられてしまった以上、俺の恋愛感情について考える必要が出てきた。
「というわけなんだが、晴翔はどう思う?」
が、いまいち分からなかったので事情を知っている晴翔に聞いてみることにした。
「俺に言われてもなあ。好きな対象が真逆なだけで思いはほぼほぼ同じだぞ?俺も年下を可愛がりたいという気持ちはあるが恋愛しようって思ったことはねえな」
「こいつに聞いた俺が馬鹿だったかもしれない」
真逆だが似ている感覚を持ち合わせている晴翔なら何か分かるかもしれないと思ったが、似た感覚を持っているんだから同じ状況に決まっていた。
「俺が馬鹿とはなんだ。ストライクゾーンが高すぎる男に馬鹿だと言われたくはないぞ」
「そっくりそのまま返すぞ。ロリコンに馬鹿だと言われる理由は無いぞ」
「やっぱり俺らは相容れねえな」
「だな」
「ただ、相談相手くらいは用意できるぞ。他校の女子生徒なんだが、どうだ?」
「良いのか?」
「勿論。ちゃんと俺の事情を知っているから一真の話をしたところで何も思われない筈だ」
「あれを女子に教えたのかよ」
ロリコンであることを女子に公表するなんて愚の骨頂にも程があるだろ。女子が100人いたら99人は幻滅するぞ。
「元々同じ塾に通っていた奴でな、他校の生徒しかいない所だったから好きにやって良いだろ思っていたら普通にバレた」
「それ自らバラしたってのが正しいんじゃないか?」
「いや、知られた時は関わりすらなかったから違う」
「何がどうしたんだよ」
「スマホで好みの子の画像を見てニヤニヤしていたのを見られた」
「通報されろよ」
確か児童ポルノは所持するだけで犯罪だっただろ。
「まあ俺はイケメンだからな」
「イケメンでも変態って要素が見つかった瞬間マイナス以下だよ」
「ってのは冗談として、そいつは俺の事を知っていたらしくてな。それで話しかけられたわけだ」
「部活動関連か?」
「ああ。そいつは当時サッカー部のマネージャーでな。今まで見たことないし1年生でもないのにやたら強い俺に目をつけられていたんだ」
「助っ人やってたんだっけか」
「そういうことだ。あいつは俺が何者かを知るために話しかけようとしてきただけだ」
「なるほどな」
初対面の印象がロリコンな時点で仲良くなるなんて不可能でしかなさそうだが、確かにそれなら我慢して仲良くしようとするか。
「まあ、そんな奴だから渚の情報を伝えたところで何も思わないし、正しいアドバイスをくれると思うぞ」
「助かる」
「じゃあ場所と時間については後日教えるわ」
「オッケー」
それから二日後、俺はとある公園に呼び出された。
「本当にここなのか……?」
というのもこの公園は晴翔の家から大分遠いし、近くに晴翔が通っていた塾があるわけでもない。
そもそもなんで公園なんだ。相談事をするんだから普通にファミレスとかで良かっただろ。
まあ、実はここら辺はどうでも良い。俺は頼み込んで来てもらう側だしね。
じゃあ何が一番の問題か。
ここが見覚えしかない公園であるということだ。
「まさかね……」
「そのまさかだよ、少年」
「まさか!!!」
背後から声を掛けられたので振り向くと、そこにいたのは俺のよく知る金髪ヤンキーの燐さんだった。
「驚いた時にまさかって現実に言う人居るんだな」
「俺も初めて言いましたよ。それくらいまさかだったんで」
「私もあいつから少年を紹介された時は驚いた。女性の趣味は完全に真逆なのに仲良いんだな」
「真逆だからですよ。絶対に取り合いにならないから女性関係の心配は一切ないですし」
「なるほど、そういう考えもあるのか」
「それに、他の考え方とかは結構合いますしね」
「確かにな。で、場所を移動するぞ」
「例の廃ビルですか?」
「当然」
というわけで俺たちはいつものように例の廃ビルに来た。
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