38 / 49
38話
しおりを挟む
「そんなに金を持っているんだ」
別に議員をやっていたからといって馬鹿みたいにお金が入ってくるわけではない。
確かにそこら辺の仕事よりは稼げるようになっているけれど、それでも一般人の2倍、3倍程度でしかない。
「サザーランド家は元々金鉱を保有していたからね。もう掘り尽くしたらしいけど、莫大な財産を持っている」
「そこから引っ張ってきたんだね」
自由に使っても良い金がたくさんあるのであれば、博打をしようという結論に至ってもおかしな点は無い。
「ええ。まあそのお陰でかなり財政状況は悲しいことになっているみたいだけど」
となるとおかしいのはレイモンド議員のみ。となると大天使の可能性が高いってことね。
「流石に大天使って感じだね」
「ええ。ただ、そうではない可能性が少しだけあるから接触する際には気を付けて」
「というと?」
「社長の中に堕天使ではなくて天使が数人いたのよ」
天使が大天使と接触しているのならば堕天使化させられているはず。特に関わりの深い相手ならなおさらだ。
「まあ杞憂だけれど。大天使は天使を堕天使化させようとする意志は強いけれど、それよりも欲望の達成に重きを置くの。だから、堕天使にしない方が計画を進めやすいって考えたから放置しているのだと思うわ」
「エリーゼが言うならそうかもね。でも心に留めておく」
大天使になっていたことのあるエリーゼだから信ぴょう性はあるけれど、信じすぎて失敗しないようにしないとね。
その後家に戻った僕は、ルーシーさんに報告した。
「じゃあアイツに頼もうぜ」
ということで僕たちが唯一コネを持つ議員、リチャードソンさんに会いに行くことに。
今日も国会が開かれていたので出口を待ち伏せして話しかけた。
「久しぶりだな、リチャードソン」
「やあ、君達がわざわざやってきたってことは大天使関連かい?」
一度大天使関連を経験しているので話が早い。
「そうだ。それで会ってみたい議員が居るんだが、連絡取れるか?」
「大体の方なら問題ないよ」
「じゃあレイモンド・サザーランドをよろしく頼む」
「分かった、聞いてみるよ。なるほど、だからああなったのか」
その名前を聞いたリチャードソンさんは、僕たちにOKの返事をした後、一人納得したように頷いていた。
「何かあったんですか?」
「いや、最近彼が急に痩せたんだよ」
「痩せたんですか?」
別に運動をしっかりしていれば普通のことじゃないだろうか。体質によっては痩せやすかったりもするし。
「そう。ただそれだけならおかしな話では無いんだけど、彼は美食家ってことで昔から議員の中で有名でね。毎日かなりの額を食費に使っているんだ」
「だから痩せるのは変ってことですか?」
「うん。元々彼は健康を維持するために運動をした上で太っていたからね」
確かに大天使になったことによる影響って考えたら自然な結論だ。
ってことはほぼほぼ大天使で間違いなさそうだ。
「それで痩せたなら確かに変ですね」
「私の話でもしているのかな?」
「レイモンドさん!」
3人で話していると、背後から声を掛けられた。
「あなたが」
「ああ。私が貴族院議員のレイモンド・サザーランドで間違いない」
レイモンドさんは先程話していた通り、60代くらいなのに健康的でスラッとした体で、白いひげの似合う元気なおじいさんといった形だ。
「話を聞いていたのなら話が早い。俺たちとどこかでゆっくり話さねえか?」
「構わんよ。ならリストア・ベントラルで良いかな?あそこの食事は絶品なんだよ」
レイモンドさんが提示したのは先日行った所とはまた別の超高級レストランだった。
「ああ、そこで頼む」
「分かった。では翌日の昼食の時間に来てくれ。楽しみに待っておるよ、ペトロ君、ルーシー君」
レイモンドさんはそう言い残し、従者と共にどこかへ去っていった。
「ルーシーさんはともかく、何で僕の名前を知っているんだろう……」
ルーシーさんの名前を知っているのは多分人気小説家だからだろう。
しかし僕の場合、一応貴族の息子で将来は跡継ぎになる事が決まっている身ではあるものの、そこまで知名度は高くないと思うのだけど。
「多分ペトロ君がノウドル大学の生徒だからじゃないかな。あの方、全校生徒の名前を覚えているみたいだし」
「全員って」
確か全校生徒の人数って10000人くらいいた気がするんだけど。
「ノウドル大学に入れた生徒はそれだけでもかなり優秀だからね。予め目を付けておきたいんだと思うよ。たまに大学の生徒引き連れて食事会してるらしいし」
「馬鹿じゃないのかアイツ」
ルーシーさんが素直な感想を述べた。正直なところ僕も同意見だ。
まだ自分の領地を持っている貴族が領民全員を把握しているのなら分かる。なんだかんだで一度や二度は関わる事の方が多いからだ。
けれど、大学生の名前を覚えた所で半分以上は一生関わらないだろう。
ならもっと別の方法がある気はするんだけど。
「ははは、だよね。まあそれがあの人の良い所なんだけど」
「なるほどな⋯⋯」
ルーシーさんは少し考える素振りを見せた後、何か決心した様子で、
「とりあえず会わないと話にならないか」
と結論付けていた。
「そうですね」
結局会わないことには何も始まらない。
「じゃあ帰るか。リチャードソン、今回は助かった。ありがとう」
「今回は何もしてないけどね。何かあったら次も頼ってね」
「ありがとうございます」
目的も果たしたので僕たちは一旦家に戻った。
そして翌日、僕たちは指定されていたレストランへとやってきた。
中に入ると店員がやってきて、レイモンドさんが居る個室へと案内された。
「失礼します」
「失礼する」
「やあ。待っていたぞ二人とも」
中へ入るとレイモンドさんが笑顔で出迎えてくれた。
「今日はありがとうございます」
「構わんよ。とりあえず席に座りなさい」
僕たちはレイモンドさんに促され、席についた。
「折角の美味しい食事だ。楽しく食べようではないか」
そう言った後、ベルモンドさんはご飯に手を付け始めた。
とても幸せそうに食事をしており、本当に食べることが大好きなのだと再確認した。
「あの後リチャードソンさんに聞いたんですけど、ノウドル大学の生徒たちを誘ってご飯に言っているんですね」
最初から本題に入るわけにもいかないので、軽く世間話から始めることにした。
「ああ。それが私の楽しみの一つだからね」
「楽しみ、ですか?」
「そうだ。まもなく社会に飛び立とうとしている若々しい子達と話すのはとても楽しいんだ。政治家って仕事はどうしても若い人と関わる機会が無いからね」
確か議員の平均年齢は50代位だったっけ。選挙で選ばれるという性質上、どうしても年齢が高くなりがちだ。
どのくらい出来るのか分からない若手よりも、長年経験を積んできたベテランの方が安心できるし、そもそも知名度が高いから選ばれやすい。
それに議員は国を動かす仕事なため、仕事相手も基本的に重役が多く、そうなると必然的に高齢な方の割合が高くなる。
若い方との交流に飢えていてもおかしくはない。
「まあ、美味しい食事をするいい口実だったってのもあるけどね」
みたいなことを考えていたら、レイモンドさんが笑いながらそう付け足した。
ただ食べたかっただけなんだなこの人。
「それで金は足りんのか?全部自腹で払ってやってるんだろ」
レイモンドさんの話を聞いていたルーシーさんが、突然そんな質問をした。
別に議員をやっていたからといって馬鹿みたいにお金が入ってくるわけではない。
確かにそこら辺の仕事よりは稼げるようになっているけれど、それでも一般人の2倍、3倍程度でしかない。
「サザーランド家は元々金鉱を保有していたからね。もう掘り尽くしたらしいけど、莫大な財産を持っている」
「そこから引っ張ってきたんだね」
自由に使っても良い金がたくさんあるのであれば、博打をしようという結論に至ってもおかしな点は無い。
「ええ。まあそのお陰でかなり財政状況は悲しいことになっているみたいだけど」
となるとおかしいのはレイモンド議員のみ。となると大天使の可能性が高いってことね。
「流石に大天使って感じだね」
「ええ。ただ、そうではない可能性が少しだけあるから接触する際には気を付けて」
「というと?」
「社長の中に堕天使ではなくて天使が数人いたのよ」
天使が大天使と接触しているのならば堕天使化させられているはず。特に関わりの深い相手ならなおさらだ。
「まあ杞憂だけれど。大天使は天使を堕天使化させようとする意志は強いけれど、それよりも欲望の達成に重きを置くの。だから、堕天使にしない方が計画を進めやすいって考えたから放置しているのだと思うわ」
「エリーゼが言うならそうかもね。でも心に留めておく」
大天使になっていたことのあるエリーゼだから信ぴょう性はあるけれど、信じすぎて失敗しないようにしないとね。
その後家に戻った僕は、ルーシーさんに報告した。
「じゃあアイツに頼もうぜ」
ということで僕たちが唯一コネを持つ議員、リチャードソンさんに会いに行くことに。
今日も国会が開かれていたので出口を待ち伏せして話しかけた。
「久しぶりだな、リチャードソン」
「やあ、君達がわざわざやってきたってことは大天使関連かい?」
一度大天使関連を経験しているので話が早い。
「そうだ。それで会ってみたい議員が居るんだが、連絡取れるか?」
「大体の方なら問題ないよ」
「じゃあレイモンド・サザーランドをよろしく頼む」
「分かった、聞いてみるよ。なるほど、だからああなったのか」
その名前を聞いたリチャードソンさんは、僕たちにOKの返事をした後、一人納得したように頷いていた。
「何かあったんですか?」
「いや、最近彼が急に痩せたんだよ」
「痩せたんですか?」
別に運動をしっかりしていれば普通のことじゃないだろうか。体質によっては痩せやすかったりもするし。
「そう。ただそれだけならおかしな話では無いんだけど、彼は美食家ってことで昔から議員の中で有名でね。毎日かなりの額を食費に使っているんだ」
「だから痩せるのは変ってことですか?」
「うん。元々彼は健康を維持するために運動をした上で太っていたからね」
確かに大天使になったことによる影響って考えたら自然な結論だ。
ってことはほぼほぼ大天使で間違いなさそうだ。
「それで痩せたなら確かに変ですね」
「私の話でもしているのかな?」
「レイモンドさん!」
3人で話していると、背後から声を掛けられた。
「あなたが」
「ああ。私が貴族院議員のレイモンド・サザーランドで間違いない」
レイモンドさんは先程話していた通り、60代くらいなのに健康的でスラッとした体で、白いひげの似合う元気なおじいさんといった形だ。
「話を聞いていたのなら話が早い。俺たちとどこかでゆっくり話さねえか?」
「構わんよ。ならリストア・ベントラルで良いかな?あそこの食事は絶品なんだよ」
レイモンドさんが提示したのは先日行った所とはまた別の超高級レストランだった。
「ああ、そこで頼む」
「分かった。では翌日の昼食の時間に来てくれ。楽しみに待っておるよ、ペトロ君、ルーシー君」
レイモンドさんはそう言い残し、従者と共にどこかへ去っていった。
「ルーシーさんはともかく、何で僕の名前を知っているんだろう……」
ルーシーさんの名前を知っているのは多分人気小説家だからだろう。
しかし僕の場合、一応貴族の息子で将来は跡継ぎになる事が決まっている身ではあるものの、そこまで知名度は高くないと思うのだけど。
「多分ペトロ君がノウドル大学の生徒だからじゃないかな。あの方、全校生徒の名前を覚えているみたいだし」
「全員って」
確か全校生徒の人数って10000人くらいいた気がするんだけど。
「ノウドル大学に入れた生徒はそれだけでもかなり優秀だからね。予め目を付けておきたいんだと思うよ。たまに大学の生徒引き連れて食事会してるらしいし」
「馬鹿じゃないのかアイツ」
ルーシーさんが素直な感想を述べた。正直なところ僕も同意見だ。
まだ自分の領地を持っている貴族が領民全員を把握しているのなら分かる。なんだかんだで一度や二度は関わる事の方が多いからだ。
けれど、大学生の名前を覚えた所で半分以上は一生関わらないだろう。
ならもっと別の方法がある気はするんだけど。
「ははは、だよね。まあそれがあの人の良い所なんだけど」
「なるほどな⋯⋯」
ルーシーさんは少し考える素振りを見せた後、何か決心した様子で、
「とりあえず会わないと話にならないか」
と結論付けていた。
「そうですね」
結局会わないことには何も始まらない。
「じゃあ帰るか。リチャードソン、今回は助かった。ありがとう」
「今回は何もしてないけどね。何かあったら次も頼ってね」
「ありがとうございます」
目的も果たしたので僕たちは一旦家に戻った。
そして翌日、僕たちは指定されていたレストランへとやってきた。
中に入ると店員がやってきて、レイモンドさんが居る個室へと案内された。
「失礼します」
「失礼する」
「やあ。待っていたぞ二人とも」
中へ入るとレイモンドさんが笑顔で出迎えてくれた。
「今日はありがとうございます」
「構わんよ。とりあえず席に座りなさい」
僕たちはレイモンドさんに促され、席についた。
「折角の美味しい食事だ。楽しく食べようではないか」
そう言った後、ベルモンドさんはご飯に手を付け始めた。
とても幸せそうに食事をしており、本当に食べることが大好きなのだと再確認した。
「あの後リチャードソンさんに聞いたんですけど、ノウドル大学の生徒たちを誘ってご飯に言っているんですね」
最初から本題に入るわけにもいかないので、軽く世間話から始めることにした。
「ああ。それが私の楽しみの一つだからね」
「楽しみ、ですか?」
「そうだ。まもなく社会に飛び立とうとしている若々しい子達と話すのはとても楽しいんだ。政治家って仕事はどうしても若い人と関わる機会が無いからね」
確か議員の平均年齢は50代位だったっけ。選挙で選ばれるという性質上、どうしても年齢が高くなりがちだ。
どのくらい出来るのか分からない若手よりも、長年経験を積んできたベテランの方が安心できるし、そもそも知名度が高いから選ばれやすい。
それに議員は国を動かす仕事なため、仕事相手も基本的に重役が多く、そうなると必然的に高齢な方の割合が高くなる。
若い方との交流に飢えていてもおかしくはない。
「まあ、美味しい食事をするいい口実だったってのもあるけどね」
みたいなことを考えていたら、レイモンドさんが笑いながらそう付け足した。
ただ食べたかっただけなんだなこの人。
「それで金は足りんのか?全部自腹で払ってやってるんだろ」
レイモンドさんの話を聞いていたルーシーさんが、突然そんな質問をした。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説

初めて入ったダンジョンに閉じ込められました。死にたくないので死ぬ気で修行したら常識外れの縮地とすべてを砕く正拳突きを覚えました
陽好
ファンタジー
ダンジョンの発生から50年、今ではダンジョンの難易度は9段階に設定されていて、最も難易度の低いダンジョンは「ノーマーク」と呼ばれ、簡単な試験に合格すれば誰でも入ることが出来るようになっていた。
東京に住む19才の男子学生『熾 火天(おき あぐに)』は大学の授業はそれほどなく、友人もほとんどおらず、趣味と呼べるような物もなく、自分の意思さえほとんどなかった。そんな青年は高校時代の友人からダンジョン探索に誘われ、遺跡探索許可を取得して探索に出ることになった。
青年の探索しに行ったダンジョンは「ノーマーク」の簡単なダンジョンだったが、それでもそこで採取できる鉱物や発掘物は仲介業者にそこそこの値段で買い取ってもらえた。
彼らが順調に探索を進めていると、ほとんどの生物が駆逐されたはずのその遺跡の奥から青年の2倍はあろうかという大きさの真っ白な動物が現れた。
彼を誘った高校時代の友人達は火天をおいて一目散に逃げてしまったが、彼は一足遅れてしまった。火天が扉にたどり着くと、ちょうど火天をおいていった奴らが扉を閉めるところだった。
無情にも扉は火天の目の前で閉じられてしまった。しかしこの時初めて、常に周りに流され、何も持っていなかった男が「生きたい!死にたくない!」と強く自身の意思を持ち、必死に生き延びようと戦いはじめる。白いバケモノから必死に逃げ、隠れては見つかり隠れては見つかるということをひたすら繰り返した。
火天は粘り強く隠れ続けることでなんとか白いバケモノを蒔くことに成功した。
そして火天はダンジョンの中で生き残るため、暇を潰すため、体を鍛え、精神を鍛えた。
瞬発力を鍛え、膂力を鍛え、何事にも動じないような精神力を鍛えた。気づくと火天は一歩で何メートルも進めるようになり、拳で岩を砕けるようになっていた。
力を手にした火天はそのまま外の世界へと飛び出し、いろいろと巻き込まれながら遺跡の謎を解明していく。

ここは貴方の国ではありませんよ
水姫
ファンタジー
傲慢な王子は自分の置かれている状況も理解出来ませんでした。
厄介ごとが多いですね。
裏を司る一族は見極めてから調整に働くようです。…まぁ、手遅れでしたけど。
※過去に投稿したモノを手直し後再度投稿しています。
悪役令嬢の追放エンド………修道院が無いじゃない!(はっ!?ここを楽園にしましょう♪
naturalsoft
ファンタジー
シオン・アクエリアス公爵令嬢は転生者であった。そして、同じく転生者であるヒロインに負けて、北方にある辺境の国内で1番厳しいと呼ばれる修道院へ送られる事となった。
「きぃーーーー!!!!!私は負けておりませんわ!イベントの強制力に負けたのですわ!覚えてらっしゃいーーーー!!!!!」
そして、目的地まで運ばれて着いてみると………
「はて?修道院がありませんわ?」
why!?
えっ、領主が修道院や孤児院が無いのにあると言って、不正に補助金を着服しているって?
どこの現代社会でもある不正をしてんのよーーーーー!!!!!!
※ジャンルをファンタジーに変更しました。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
2回目の人生は異世界で
黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった

貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。

巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる