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本編
自分に出来ること。
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私は同じ教師の方々からの協力は一切得られない以上、全て自分で動くことにした。
隣のクラスのため関与出来ない部分もかなりある。しかし私がやるしかなかった。
私は自分の教室に行くことを名目に頻繁に一年一組の前を通ることにした。
教師が近くにいる時間を増やすことで間接的にいじめが可能なタイミングを減らすことにした。
しかしこれは応急処置であり結局いじめは無くなることはない。頻度を減らせる程度だ。
だが他の人の協力は見込めない。
そしていじめに関わるなと言われている。
でもこのまま放っておくことなんて出来るわけがない。大切な生徒だ。
そんな板挟みの状況だった。
結局私は教師からの忠告を無視して直接関わることにした。
生徒を見捨てる教師なんてあってはならない。
まずは第一歩として白井君と直接話をすることにした。
いじめられていた所に駆けつけいじめていた人達を追い払い私は白井くんに話しかけた。
「白井君大丈夫?」
「今回は大丈夫です。先生がすぐに止めに入ってくれたので」
「ならよかった。私は白井君の味方だ。絶対に君の助けになる」
私は自分に半ば言い聞かせるかのようにそう言った。
そして私は白井君から話を色々と聞くことにした。
「いじめはいつから行われているの?」
「1週間前からです」
「1週間前か⋯⋯ 入学式から1週間も経っていないのか。きっかけって分かるかな」
「僕が気にくわないからだそうです。突然放課後にそう言われて今のようになりました」
そう言って腕を見せてくれた。
真ん中あたりに身を守った結果出来たであろう痣があった。
それがいじめの壮絶さを物語っているようだった。
いじめが始まって1週間程度しか経っていないようだが、高校という新天地に来て間もない時期の出来事だ。精神的ダメージは相当なものだろう。
しかし今はまだ心は折れておらず、目の奥から強い意志が感じられるが、今後どうなるか分からない。
彼の心を折ってはいけない。この地獄から救い出すんだ。
白井君1人ではこれはどうにもならない。
だから私だけでも味方にならなければ。
今日はひとまず白井君を安全なところまで見送った。
隣のクラスのため関与出来ない部分もかなりある。しかし私がやるしかなかった。
私は自分の教室に行くことを名目に頻繁に一年一組の前を通ることにした。
教師が近くにいる時間を増やすことで間接的にいじめが可能なタイミングを減らすことにした。
しかしこれは応急処置であり結局いじめは無くなることはない。頻度を減らせる程度だ。
だが他の人の協力は見込めない。
そしていじめに関わるなと言われている。
でもこのまま放っておくことなんて出来るわけがない。大切な生徒だ。
そんな板挟みの状況だった。
結局私は教師からの忠告を無視して直接関わることにした。
生徒を見捨てる教師なんてあってはならない。
まずは第一歩として白井君と直接話をすることにした。
いじめられていた所に駆けつけいじめていた人達を追い払い私は白井くんに話しかけた。
「白井君大丈夫?」
「今回は大丈夫です。先生がすぐに止めに入ってくれたので」
「ならよかった。私は白井君の味方だ。絶対に君の助けになる」
私は自分に半ば言い聞かせるかのようにそう言った。
そして私は白井君から話を色々と聞くことにした。
「いじめはいつから行われているの?」
「1週間前からです」
「1週間前か⋯⋯ 入学式から1週間も経っていないのか。きっかけって分かるかな」
「僕が気にくわないからだそうです。突然放課後にそう言われて今のようになりました」
そう言って腕を見せてくれた。
真ん中あたりに身を守った結果出来たであろう痣があった。
それがいじめの壮絶さを物語っているようだった。
いじめが始まって1週間程度しか経っていないようだが、高校という新天地に来て間もない時期の出来事だ。精神的ダメージは相当なものだろう。
しかし今はまだ心は折れておらず、目の奥から強い意志が感じられるが、今後どうなるか分からない。
彼の心を折ってはいけない。この地獄から救い出すんだ。
白井君1人ではこれはどうにもならない。
だから私だけでも味方にならなければ。
今日はひとまず白井君を安全なところまで見送った。
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