Vtuberの幼馴染は自分の正体を隠せていると思っているので、全力でからかってやろうと思います

僧侶A

文字の大きさ
上 下
110 / 130

110話

しおりを挟む
14日目

 ヒミコ、おはよう。さて、今日は西の平原のボスの猪:ガイア・レイア・バロゥフと戦いに行こう。その前にご飯を食べよう。使う食材は『ジャガイモ』のみ。ジャガイモを薄くスライスし、油をたくさん入れたフライパンの中でパリパリのなるまで揚げていく。挙がったジャガイモにシオの実、コショウの実をつぶした物を振りかけて完成。
---------------------
ポテトチップス
ランク1
カテゴリー:【料理】
耐久度:60
品質:標準品質
効果:満腹度+10%
   アタック+1
解説:パリパリっとしたジャガイモの味が絶品
----------------------
 おお、効果にステータスアップがついた。これが【料理】スキルの効果か。どうやらこのステータスアップ:料理バフは一種類しか付けられない。しかし満腹度は回復するし料理バフについては選択可能だそうだ。

 さてガイア・レイア・バロゥフ対策のためにあるスキルをレベル上げして挑戦だ。


「見つけた」

 西の平原のアプリの樹のいる場所でガイア・レイア・バロゥフがアプリの実を食べていた。装備よし、場所探しも良し、作戦準備も良し。さあ行こうか、ヒミコ。

 僕はまだ気づいていないガイア・レイア・バロゥフに向けて矢を構える。まずは普通の攻撃でダメージが入るか確認だ。

シュッ

 僕の放った矢はガイア・レイア・バロゥフに当たるがわずかなダメージエフェクトだけで。そしてガイア・レイア・バロゥフはアプリの実を食べるのをやめ、こちらに意識を向けた。

「ブォォォォ」
「よしまずは例の場所まで逃げながらどんな攻撃が通用するか見るよ」
「コン!」

 ガイア・レイア・バロゥフは僕らの方向にすごいスピードで突っ込んできた。僕はある場所へ向けて必死に走ったが、どうやらガイア・レイア・バロゥフのスピードの方が速く少しずつ近づいて来た。

 ガイア・レイア・バロゥフは追尾機能が高く、走りながら少しずつ方向を変えてもすぐに修正してきた。なのである一定の距離までガイア・レイア・バロゥフが近付いて来たらその場で振り返りガイア・レイア・バロゥフと相対します。
 
そして【ステップ】込みの全力横飛びでガイア・レイア・バロゥフの突進を回避します。ガイア・レイア・バロゥフの突進には衝撃波を周りに与えるため、完全に回避が出来ずダメージをくらいますが、ガイア・レイア・バロゥフが僕を抜き去ると急ブレーキした後、方向転換し再度突進をしてきます。この急ブレーキをした時に自分が使える火、風、土、光の魔法を使い攻撃してみた。どうやらどの属性の魔法も効いているようだ。

 といってもわずかのダメージなため、すかさず突進してくる。このまま急ブレーキの隙をついて攻撃すれば勝てそうな気がするが、おそらくグレータ―ポイズンスパイダーみたいに形態変化が合るかもしれないから、今のうちにいろいろ試しておこう。

 僕は魔法で攻撃するのを辞めて回避に専念してある場所に誘導する。

(よし、ここ!)

作戦第1弾発動。僕がガイア・レイア・バロゥフの突進をよけるとガイア・レイア・バロゥフは急ブレーキを踏みつつ方向を変えようとするがその足元の地面がなくなった。そしてガイア・レイア・バロゥフはそのまま穴に落ちていった。

 今回の落とし穴は土魔法を使ってガイア・レイア・バロゥフの背丈の二倍はあるように掘った。さてこのまま落ちたままならいいんだが。しかしうまくはいかなかった。落とし穴に近づこうとしたときいきなり落とし穴の地面が浮き上がりガイア・レイア・バロゥフが穴から出てきた。ガイア・レイア・バロゥフの身体にはわずかに魔力が巡っていた。

(わお、魔法使えるんだね。だったら最後の作戦のために場所の移動だ)

 僕はまたガイア・レイア・バロゥフを引き連れ今度は森の中を走り出す。ガイア・レイア・バロゥフは木々を粉砕しながら僕を追ってくる。そして5分後着いたのは周辺に緑の生えていない岩場だ。

(よし、ついた。さあ、作戦第2弾:真っ向勝負だ。行くよヒミコ)

 そう、作戦第2弾・・・というか作戦ではないけどここからはガイア・レイア・バロゥフとの真っ向勝負だ。ここなら火も使えるから火も気も全力で戦える。まずはこれ。
 
 僕は【マジックバック】から1本のやくひんを取り出す。そしてガイア・レイア・バロゥフの突進を躱すと投げつける。薬品はガイア・レイア・バロゥフに当たるとガラスが割れ中身の紫色の液体がガイア・レイア・バロゥフに降りかかる。

 ガイア・レイア・バロゥフは気にせずに突進してくるが先ほどよりは動きが鈍くなっている。どうやら『低級毒ポーション』の効果で毒状態になったようだ。僕は動きが鈍くなったガイア・レイア・バロゥフに向かって大毒蜘蛛のナイフを構え

「【ダブルスラッシュ】」

 ガイア・レイア・バロゥフの突進を躱した僕は【ダブルスラッシュ】を叩きこむ。なかなかいいダメージが入った。ガイア・レイア・バロゥフは少しよろけると僕に向かって巨大な牙を振り回す。僕は【ステップ】で距離を取り躱すとすかさずヒミコが【狐火】でガイア・レイア・バロゥフを攻撃する。

 ガイア・レイア・バロゥフは余りの威力でたたらを踏み後退すると周囲に魔法陣が生まれ多数の岩の塊が形成された。その岩の塊は僕とヒミコを襲ってくるため急いで避けた。しかし避けた反動で動けなくなっている僕に向かってガイア・レイア・バロゥフは突進してきた。

(さすがに避けれない)

ドンッ

 僕はガイア・レイア・バロゥフの直撃を受け吹きとばされた。しかし直前に大毒蜘蛛の盾を構えたためダメージは削れたが、今ので400近くのダメージを受けた。さっきの落とし穴で思ったけどやっぱり魔法使ってくるんだ。だったら最後の作戦を発動しよう。

 僕は岩場を背にしてガイア・レイア・バロゥフから距離を取る。今までの突進の威力と急ブレーキの距離から考えてこのあたりだろう。僕に向けて突進してくるガイア・レイア・バロゥフを僕は【ステップ】で回避する。上空へ向けて。【ステップ】+ジャンプでガイア・レイア・バロゥフを飛び越えるとガイア・レイア・バロゥフはそのまま壁に激突した。そして

「ブオオオオォ」

 その巨大な牙が壁に突き刺さり抜けないでいた。

 よしっ、やっぱり突き刺さったな、その牙。

「【ダブルスラッシュ】」
「【強打】」
「【強蹴】」
「【正拳突き】」

 僕とヒミコはガイア・レイア・バロゥフの様子を見ながら脚の踏みつけに気を付け土の装甲や毛皮がない腹に向けて攻撃を加える。そして牙が外れそうになると腹から飛び出て距離を取った。

 ガイア・レイア・バロゥフはどうにか壁から牙を抜くとこちらをにらみ込んでくる。その牙には全体的にひびがはいっている。あの牙の感じあと一回が限度かな。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

まずはお嫁さんからお願いします。

桜庭かなめ
恋愛
 高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。  4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。  総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。  いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。  デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!  ※特別編3が完結しました!(2024.8.29)  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想をお待ちしております。

如月さんは なびかない。~クラスで一番の美少女に、何故か告白された件~

八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」  ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。  蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。  これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。  一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。

大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話

家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。 高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。 全く勝ち目がないこの恋。 潔く諦めることにした。

貞操観念逆転世界におけるニートの日常

猫丸
恋愛
男女比1:100。 女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。 夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。 ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。 しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく…… 『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』 『ないでしょw』 『ないと思うけど……え、マジ?』 これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。 貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

クールな生徒会長のオンとオフが違いすぎるっ!?

ブレイブ
恋愛
政治家、資産家の子供だけが通える高校。上流高校がある。上流高校の一年生にして生徒会長。神童燐は普段は冷静に動き、正確な指示を出すが、家族と、恋人、新の前では

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

処理中です...