103 / 130
103話
しおりを挟む
謎の流れでコラボ配信の宣伝が行われた後、次の教科である理科の答え合わせが始まった。
『以上、理科でした。二教科合わせての最高点は……九重ヤイバ君で100点満点中90点!!!』
他の教科と比べて用語の名称を求められる問題がやたら多かったのでボケたい放題だろうなと予想していたのだが、分からない問題でもかなり真面目に回答していたらしく特に何もなく終わってしまった。
そして続く数学も特に何もなく、恐らく今回の主役であろう英語の答え合わせが始まってしまった。
『さて、次は英語なんだけど、どうしたのみんな?そんな黙りこくっちゃって。難しかった?』
他の教科では色々騒いでいた参加者も、英語の問題については黙り込んでしまっていた。
『そんなことは無いよ。単に問題が簡単すぎて何も話せることが無かったんだよ』
ばけるの疑問に対し、ばつが悪そうに答えるながめ。
『あ、そうかそうか。いやあ、作り終わった後に難しすぎるかなって思ったんだけど、簡単なら良かった良かった。まあ、よくよく考えれば皆答えられるはずだもんね』
『うん、きっとそうだよ、多分』
『ってことで皆の解答をささっと見ていこうか!!!英語は全員の解答を公開するからね!!!!』
『『『「え」』』』
ばけるの悪魔のような発言に全員の表情が固まった。
『ってことで早速大問2の問題1だね。【Nice to meet you. I am】に続く言葉は何かを当てる穴埋め問題だね。早速答えを見ていきましょうか』
『大問1は!?!?』
と早速大問2から答え合わせが始まったのでシュカが思いっきり突っ込んだ。
『別に良いじゃん。あれ皆真面目に答えすぎてて答え合わせしてもおもしろくないし』
『ええ……』
大問1に戻ることは無く、そのまま全員分の答えが表示された。
俺、ながめ、シリウス、一色、サロメの解答が【Psychic girl Kuro】。
一方修士、奏多、シュカの解答が【ReinouSyojo Kuro】だった。
『ってわけで当然だけど全員正解でした!!!!!!』
何故皆が不安だったのか。それは今回の英語の長文は全てVtuber、その中でも霊能少女クロを筆頭とするVtuber四天王と呼ばれている5名の自己紹介動画を翻訳したものだったからである。
ただでさえ大学受験レベルの問題なのに定期的にこの程度知ってるよね?みたいな形で知識が無いと解けない問題を突っ込んでくるのだ。本当にやめてくれ。
実はこの問題もそうである。一見名前を答えるだけの簡単な問題だが、これ以後の文章で霊能少女クロという言葉は登場せず、ほぼ全てI等の一人称で訳されている。
だからこの問題が霊能少女クロの自己紹介動画であると分からなければ回答が出来ないのだ。本当に性格が悪すぎる。
『特に言う事は無いので次に行こうか』
それから続く問題は英語の知識を問われる問題で、間違ったところで英語が苦手ですねで終わるタイプの問題だった。
『そして大問2最後の問題はこちら!』
問題は【以下の(A)~(D)の内、最も適したものを一つ選び、記号で答えなさい。】という長文読解ではよく見る問題である。
選択肢をざっくりと日本語で訳すと、
(A)Vtuberとして活動していくために最初に投稿した凡庸な自己紹介動画。
(B)Vtuberとして活動していくために最初に投稿した革新的な自己紹介動画。
(C)登場人物は16歳の女性で、IQ200越えの天才的な頭脳を持っている。
(D)登場人物は女性で、IQ200越えの天才的な頭脳を持っている。
という形になる。
さて、本文だけを見るとかなり簡単でDを選ぶだけなのだが、この問題は本文の内容という指定が無い。
つまりは文章の外を含めた内容として回答を選ばなければならないのだ。
となるとDは間違いになってくる。クロは16歳らしいからな。
つまりCが答えの可能性が高いのだが、今度はクロのIQが本当に200なのかという問題が浮上してくる。
大量の動画の中に一つくらいIQを測定してみたという動画があってもおかしくないからな。
そう考えた結果残るはAかBになってくる。自己紹介動画が革新的か凡庸か。正直何の変哲もない自己紹介動画だったからAだと思うのだが、Aに棘がありすぎて外した時のダメージがあまりにも大きすぎる。
どれを選択しても裏目がある本当に厄介な問題である。
まあ解いている時はAとBについて考える余裕までは無くてCにしたんだけどな。こういうのはせめて高校受験レベルまで落としてからやってくれ。
他の奴らもそんな感じじゃないのか?
『さて、皆さんの解答を見てみましょう。こちら!!』
そして出てきた解答はこんな感じだった。
A シリウス、一色
B 奏多、シュカ
C 俺、修士
D ながめ
『以上、理科でした。二教科合わせての最高点は……九重ヤイバ君で100点満点中90点!!!』
他の教科と比べて用語の名称を求められる問題がやたら多かったのでボケたい放題だろうなと予想していたのだが、分からない問題でもかなり真面目に回答していたらしく特に何もなく終わってしまった。
そして続く数学も特に何もなく、恐らく今回の主役であろう英語の答え合わせが始まってしまった。
『さて、次は英語なんだけど、どうしたのみんな?そんな黙りこくっちゃって。難しかった?』
他の教科では色々騒いでいた参加者も、英語の問題については黙り込んでしまっていた。
『そんなことは無いよ。単に問題が簡単すぎて何も話せることが無かったんだよ』
ばけるの疑問に対し、ばつが悪そうに答えるながめ。
『あ、そうかそうか。いやあ、作り終わった後に難しすぎるかなって思ったんだけど、簡単なら良かった良かった。まあ、よくよく考えれば皆答えられるはずだもんね』
『うん、きっとそうだよ、多分』
『ってことで皆の解答をささっと見ていこうか!!!英語は全員の解答を公開するからね!!!!』
『『『「え」』』』
ばけるの悪魔のような発言に全員の表情が固まった。
『ってことで早速大問2の問題1だね。【Nice to meet you. I am】に続く言葉は何かを当てる穴埋め問題だね。早速答えを見ていきましょうか』
『大問1は!?!?』
と早速大問2から答え合わせが始まったのでシュカが思いっきり突っ込んだ。
『別に良いじゃん。あれ皆真面目に答えすぎてて答え合わせしてもおもしろくないし』
『ええ……』
大問1に戻ることは無く、そのまま全員分の答えが表示された。
俺、ながめ、シリウス、一色、サロメの解答が【Psychic girl Kuro】。
一方修士、奏多、シュカの解答が【ReinouSyojo Kuro】だった。
『ってわけで当然だけど全員正解でした!!!!!!』
何故皆が不安だったのか。それは今回の英語の長文は全てVtuber、その中でも霊能少女クロを筆頭とするVtuber四天王と呼ばれている5名の自己紹介動画を翻訳したものだったからである。
ただでさえ大学受験レベルの問題なのに定期的にこの程度知ってるよね?みたいな形で知識が無いと解けない問題を突っ込んでくるのだ。本当にやめてくれ。
実はこの問題もそうである。一見名前を答えるだけの簡単な問題だが、これ以後の文章で霊能少女クロという言葉は登場せず、ほぼ全てI等の一人称で訳されている。
だからこの問題が霊能少女クロの自己紹介動画であると分からなければ回答が出来ないのだ。本当に性格が悪すぎる。
『特に言う事は無いので次に行こうか』
それから続く問題は英語の知識を問われる問題で、間違ったところで英語が苦手ですねで終わるタイプの問題だった。
『そして大問2最後の問題はこちら!』
問題は【以下の(A)~(D)の内、最も適したものを一つ選び、記号で答えなさい。】という長文読解ではよく見る問題である。
選択肢をざっくりと日本語で訳すと、
(A)Vtuberとして活動していくために最初に投稿した凡庸な自己紹介動画。
(B)Vtuberとして活動していくために最初に投稿した革新的な自己紹介動画。
(C)登場人物は16歳の女性で、IQ200越えの天才的な頭脳を持っている。
(D)登場人物は女性で、IQ200越えの天才的な頭脳を持っている。
という形になる。
さて、本文だけを見るとかなり簡単でDを選ぶだけなのだが、この問題は本文の内容という指定が無い。
つまりは文章の外を含めた内容として回答を選ばなければならないのだ。
となるとDは間違いになってくる。クロは16歳らしいからな。
つまりCが答えの可能性が高いのだが、今度はクロのIQが本当に200なのかという問題が浮上してくる。
大量の動画の中に一つくらいIQを測定してみたという動画があってもおかしくないからな。
そう考えた結果残るはAかBになってくる。自己紹介動画が革新的か凡庸か。正直何の変哲もない自己紹介動画だったからAだと思うのだが、Aに棘がありすぎて外した時のダメージがあまりにも大きすぎる。
どれを選択しても裏目がある本当に厄介な問題である。
まあ解いている時はAとBについて考える余裕までは無くてCにしたんだけどな。こういうのはせめて高校受験レベルまで落としてからやってくれ。
他の奴らもそんな感じじゃないのか?
『さて、皆さんの解答を見てみましょう。こちら!!』
そして出てきた解答はこんな感じだった。
A シリウス、一色
B 奏多、シュカ
C 俺、修士
D ながめ
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた
楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。
この作品はハーメルン様でも掲載しています。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
高校では誰とも関わらず平穏に過ごしたい陰キャぼっち、美少女たちのせいで実はハイスペックなことが発覚して成りあがってしまう
電脳ピエロ
恋愛
中学時代の経験から、五十嵐 純二は高校では誰とも関わらず陰キャぼっちとして学校生活を送りたいと思っていた。
そのため入学試験でも実力を隠し、最底辺としてスタートした高校生活。
しかし純二の周りには彼の実力隠しを疑う同級生の美少女や、真の実力を知る謎の美人教師など、平穏を脅かす存在が現れ始め……。
「俺は絶対に平穏な高校生活を守り抜く」
そんな純二の願いも虚しく、彼がハイスペックであるという噂は徐々に学校中へと広まっていく。
やがて純二の真の実力に危機感を覚えた生徒会までもが動き始めてしまい……。
実力を隠して平穏に過ごしたい実はハイスペックな陰キャぼっち VS 彼の真の実力を暴きたい美少女たち。
彼らの心理戦は、やがて学校全体を巻き込むほどの大きな戦いへと発展していく。
冴えない俺と美少女な彼女たちとの関係、複雑につき――― ~助けた小学生の姉たちはどうやらシスコンで、いつの間にかハーレム形成してました~
メディカルト
恋愛
「え……あの小学生のお姉さん……たち?」
俺、九十九恋は特筆して何か言えることもない普通の男子高校生だ。
学校からの帰り道、俺はスーパーの近くで泣く小学生の女の子を見つける。
その女の子は転んでしまったのか、怪我していた様子だったのですぐに応急処置を施したが、実は学校で有名な初風姉妹の末っ子とは知らずに―――。
少女への親切心がきっかけで始まる、コメディ系ハーレムストーリー。
……どうやら彼は鈍感なようです。
――――――――――――――――――――――――――――――
【作者より】
九十九恋の『恋』が、恋愛の『恋』と間違える可能性があるので、彼のことを指すときは『レン』と表記しています。
また、R15は保険です。
毎朝20時投稿!
【3月14日 更新再開 詳細は近況ボードで】
男女比がおかしい世界に来たのでVtuberになろうかと思う
月乃糸
大衆娯楽
男女比が1:720という世界に転生主人公、都道幸一改め天野大知。 男に生まれたという事で悠々自適な生活を送ろうとしていたが、ふとVtuberを思い出しVtuberになろうと考えだす。 ブラコンの姉妹に囲まれながら楽しく活動!
ぼっち陰キャはモテ属性らしいぞ
みずがめ
恋愛
俺、室井和也。高校二年生。ぼっちで陰キャだけど、自由な一人暮らしで高校生活を穏やかに過ごしていた。
そんなある日、何気なく訪れた深夜のコンビニでクラスの美少女二人に目をつけられてしまう。
渡会アスカ。金髪にピアスというギャル系美少女。そして巨乳。
桐生紗良。黒髪に色白の清楚系美少女。こちらも巨乳。
俺が一人暮らしをしていると知った二人は、ちょっと甘えれば家を自由に使えるとでも考えたのだろう。過激なアプローチをしてくるが、紳士な俺は美少女の誘惑に屈しなかった。
……でも、アスカさんも紗良さんも、ただ遊び場所が欲しいだけで俺を頼ってくるわけではなかった。
これは問題を抱えた俺達三人が、互いを支えたくてしょうがなくなった関係の話。
幼馴染と話し合って恋人になってみた→夫婦になってみた
久野真一
青春
最近の俺はちょっとした悩みを抱えている。クラスメート曰く、
幼馴染である百合(ゆり)と仲が良すぎるせいで付き合ってるか気になるらしい。
堀川百合(ほりかわゆり)。美人で成績優秀、運動完璧だけど朝が弱くてゲーム好きな天才肌の女の子。
猫みたいに気まぐれだけど優しい一面もあるそんな女の子。
百合とはゲームや面白いことが好きなところが馬が合って仲の良い関係を続けている。
そんな百合は今年は隣のクラス。俺と付き合ってるのかよく勘ぐられるらしい。
男女が仲良くしてるからすぐ付き合ってるだの何だの勘ぐってくるのは困る。
とはいえ。百合は異性としても魅力的なわけで付き合ってみたいという気持ちもある。
そんなことを悩んでいたある日の下校途中。百合から
「修二は私と恋人になりたい?」
なんて聞かれた。考えた末の言葉らしい。
百合としても満更じゃないのなら恋人になるのを躊躇する理由もない。
「なれたらいいと思ってる」
少し曖昧な返事とともに恋人になった俺たち。
食べさせあいをしたり、キスやその先もしてみたり。
恋人になった後は今までよりもっと楽しい毎日。
そんな俺達は大学に入る時に籍を入れて学生夫婦としての生活も開始。
夜一緒に寝たり、一緒に大学の講義を受けたり、新婚旅行に行ったりと
新婚生活も満喫中。
これは俺と百合が恋人としてイチャイチャしたり、
新婚生活を楽しんだりする、甘くてほのぼのとする日常のお話。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる