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10話
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周囲を見渡してみると、四方から大量のゾンビがやってきていた。
「D級ってそういうことか。こいつら多分銃声に反応したんだと思う」
「なるほど。大きな音を出してはいけなかったってわけだ」
「うかつだったよ。ごめん」
「問題ない。あいつらの動きは遅い上に距離はかなり離れている」
まだ到達するにはかなりの時間がかかる。その間に叩ければどうにかなるはずだ。
「とりあえず高台に上ろう」
「分かった」
俺たちは有利に戦闘を運ぶべく近くにあったビルの最上階に上った。
「やるぞ」
「うん」
各々二方向を担当し、それぞれが攻撃を始めた。
俺は持てる全てのブーメランを総動員し、ただひたすらに投げ続けた。
一体、また一体と次々にゾンビたちの頭は吹き飛び、切断されていった。
後ろからもけたたましい銃声が鳴り響き、ゾンビの体が破壊されていることが伝わってくる。
順調に敵を倒し続けているため、進行は確実に防げているのだが中々終わりが見えない。
「どんだけ居るんだよ!」
俺は多少苛立ちつつもブーメランを投げ続ける。
「ごめん、弾が足りないかもしれない」
リンネは申し訳なさそうに、俺たちの窮地を告げた。
「俺が全部やらないといけないのか。しかもこの量を」
ゾンビの群れの全容が見え、明確な終わりが見えたのは良いが、残っている敵は倒した分の2倍はあるようだ。
つまり俺は今の4倍の敵を倒す必要がある。
このままでは全滅を狙うのはほぼほぼ不可能。いくら命中率が100%だとしても、一秒間に何発も連射出来るわけではないのだ。
「やっぱり無理だよね」
俺の攻撃速度を把握しているリンネは察していたらしい。
「ああ。どう頑張っても半分は残る」
「分かった。それで作戦を組み立ててみる。数秒待って」
「了解」
リンネはゾンビの群れが良く見える位置に立ち、作戦を考え始めた。
ならば俺がすることはただ一つ。倒せるだけ敵を倒すことだ。
俺は的確に一匹一匹ゾンビを打ち抜きつつ、より効率的に数を減らす方法が無いかを考える。
「なるほど」
俺はブーメランの軌道がより大きくなるようにブーメランを放つ。
一投で複数の敵を倒すことは出来るが、軌道が大きくなった分タイムロスがあるな。
しかし、ある程度効率的にはなった。
「これならば3匹同時に倒せる」
その大きな軌道は、中心の1匹を首から、2匹を耳から切断する軌道だった。
それからはその軌道に変更し、今までの倍程度の効率で敵を打ち抜く。
しかしそれで全てが解決、という美味い話ではなく。
若干死期を引き延ばしただけである。
「AIM、4方に居る敵の中で一番奥のゾンビをそれぞれ攻撃して!」
AIMはそう指示した。
「手前ではなくか?」
「そう。早く!」
俺はリンネの指示に従い、4方にいる最も遠い敵を狙撃した。いずれも外すことなく命中。
「それを続けて!」
「分かった」
理由は分からないが、言われた通りに最後方の敵のみを集中して狙う。
後方の敵は俺の的確な狙撃によって吹き飛ばされていくが、何ら変わった様子は見えない。
依然として敵は大量に残っている。
「何も変わっていないじゃないか」
俺は指示通りにブーメランを投げつつリンネに文句を言う。これは遊びではなく生死を分けた戦いなんだぞ。
「何も変わっていないから成功なんだよ」
「どういうことだ?」
「攻撃を当てた時からピンチ度合いが変わっていないよね?」
「言われてみればゾンビの動きが非常に遅くなっているな」
明らかに敵の動きは鈍っている。ボスのような存在感を見せるゾンビは居なかったはず。一体どういうことだ?
「多分ゾンビは倒された位置を共有しているんだ。突然背後のゾンビが倒されたことで敵の位置が移動したんじゃないかって錯覚しているんだと思う」
「どうして分かったんだ?」
「AIMが三体同時に頭を吹っ飛ばした時だね。ゾンビの挙動が少し倒された3体の方に寄ったんだ」
「なるほど」
「というわけでAIMが後ろの敵を倒し続ければ群れは終了。今はただのボーナスタイムだよ」
「働くのは俺だけか……」
それから1時間程リンネの指示のもとブーメランをひたすら投げ続け、無事にゾンビを壊滅させることに成功した。
「俺はもう疲れた。アイテム回収は任せる」
俺はブーメランを全てマジックバッグに収納した後、その場に寝転んだ。
「分かったよ。ただマジックバッグ貸して」
「おう」
俺は念のためにブーメランを3個ほど取り出した後、リンネに手渡した。
「結構重いねこれ。じゃあ行ってくる」
「任せた」
それから1時間程休憩し、体力も戻ってきたのでリンネを手伝うことに。
「どれくらい終わった?」
「丁度4分の1かな」
異常な程に集まったゾンビは、倒すだけでなく回収にも時間がかかるらしい。
「とりあえずやれるだけやるぞ」
それから3時間、累計にして4時間と討伐の4倍ほどの時間をかけて回収を終わらせた俺たちは、流石に帰宅することになった。
その後エゴサーチで知ったことだが、あの異常な量のゾンビの発生理由は一度に倒しすぎたことでは無く、俺が余りにも遠距離からゾンビを殲滅したことらしい。
通常はあのレベルでゾンビが集結することは無いらしく、俺の素晴らしいエイム力の為した罪だった。
流石に申し訳なかったのでリンネに謝罪したが、帰ってきた返事は良い稼ぎになったからまたやろうとの事。
確かに今回だけで500万程の収入はあったが、もう一度アレをやるのか?
ただ今回は俺が原因である以上、謝罪の意味も込めてやる以外の選択肢は無かった。
「D級ってそういうことか。こいつら多分銃声に反応したんだと思う」
「なるほど。大きな音を出してはいけなかったってわけだ」
「うかつだったよ。ごめん」
「問題ない。あいつらの動きは遅い上に距離はかなり離れている」
まだ到達するにはかなりの時間がかかる。その間に叩ければどうにかなるはずだ。
「とりあえず高台に上ろう」
「分かった」
俺たちは有利に戦闘を運ぶべく近くにあったビルの最上階に上った。
「やるぞ」
「うん」
各々二方向を担当し、それぞれが攻撃を始めた。
俺は持てる全てのブーメランを総動員し、ただひたすらに投げ続けた。
一体、また一体と次々にゾンビたちの頭は吹き飛び、切断されていった。
後ろからもけたたましい銃声が鳴り響き、ゾンビの体が破壊されていることが伝わってくる。
順調に敵を倒し続けているため、進行は確実に防げているのだが中々終わりが見えない。
「どんだけ居るんだよ!」
俺は多少苛立ちつつもブーメランを投げ続ける。
「ごめん、弾が足りないかもしれない」
リンネは申し訳なさそうに、俺たちの窮地を告げた。
「俺が全部やらないといけないのか。しかもこの量を」
ゾンビの群れの全容が見え、明確な終わりが見えたのは良いが、残っている敵は倒した分の2倍はあるようだ。
つまり俺は今の4倍の敵を倒す必要がある。
このままでは全滅を狙うのはほぼほぼ不可能。いくら命中率が100%だとしても、一秒間に何発も連射出来るわけではないのだ。
「やっぱり無理だよね」
俺の攻撃速度を把握しているリンネは察していたらしい。
「ああ。どう頑張っても半分は残る」
「分かった。それで作戦を組み立ててみる。数秒待って」
「了解」
リンネはゾンビの群れが良く見える位置に立ち、作戦を考え始めた。
ならば俺がすることはただ一つ。倒せるだけ敵を倒すことだ。
俺は的確に一匹一匹ゾンビを打ち抜きつつ、より効率的に数を減らす方法が無いかを考える。
「なるほど」
俺はブーメランの軌道がより大きくなるようにブーメランを放つ。
一投で複数の敵を倒すことは出来るが、軌道が大きくなった分タイムロスがあるな。
しかし、ある程度効率的にはなった。
「これならば3匹同時に倒せる」
その大きな軌道は、中心の1匹を首から、2匹を耳から切断する軌道だった。
それからはその軌道に変更し、今までの倍程度の効率で敵を打ち抜く。
しかしそれで全てが解決、という美味い話ではなく。
若干死期を引き延ばしただけである。
「AIM、4方に居る敵の中で一番奥のゾンビをそれぞれ攻撃して!」
AIMはそう指示した。
「手前ではなくか?」
「そう。早く!」
俺はリンネの指示に従い、4方にいる最も遠い敵を狙撃した。いずれも外すことなく命中。
「それを続けて!」
「分かった」
理由は分からないが、言われた通りに最後方の敵のみを集中して狙う。
後方の敵は俺の的確な狙撃によって吹き飛ばされていくが、何ら変わった様子は見えない。
依然として敵は大量に残っている。
「何も変わっていないじゃないか」
俺は指示通りにブーメランを投げつつリンネに文句を言う。これは遊びではなく生死を分けた戦いなんだぞ。
「何も変わっていないから成功なんだよ」
「どういうことだ?」
「攻撃を当てた時からピンチ度合いが変わっていないよね?」
「言われてみればゾンビの動きが非常に遅くなっているな」
明らかに敵の動きは鈍っている。ボスのような存在感を見せるゾンビは居なかったはず。一体どういうことだ?
「多分ゾンビは倒された位置を共有しているんだ。突然背後のゾンビが倒されたことで敵の位置が移動したんじゃないかって錯覚しているんだと思う」
「どうして分かったんだ?」
「AIMが三体同時に頭を吹っ飛ばした時だね。ゾンビの挙動が少し倒された3体の方に寄ったんだ」
「なるほど」
「というわけでAIMが後ろの敵を倒し続ければ群れは終了。今はただのボーナスタイムだよ」
「働くのは俺だけか……」
それから1時間程リンネの指示のもとブーメランをひたすら投げ続け、無事にゾンビを壊滅させることに成功した。
「俺はもう疲れた。アイテム回収は任せる」
俺はブーメランを全てマジックバッグに収納した後、その場に寝転んだ。
「分かったよ。ただマジックバッグ貸して」
「おう」
俺は念のためにブーメランを3個ほど取り出した後、リンネに手渡した。
「結構重いねこれ。じゃあ行ってくる」
「任せた」
それから1時間程休憩し、体力も戻ってきたのでリンネを手伝うことに。
「どれくらい終わった?」
「丁度4分の1かな」
異常な程に集まったゾンビは、倒すだけでなく回収にも時間がかかるらしい。
「とりあえずやれるだけやるぞ」
それから3時間、累計にして4時間と討伐の4倍ほどの時間をかけて回収を終わらせた俺たちは、流石に帰宅することになった。
その後エゴサーチで知ったことだが、あの異常な量のゾンビの発生理由は一度に倒しすぎたことでは無く、俺が余りにも遠距離からゾンビを殲滅したことらしい。
通常はあのレベルでゾンビが集結することは無いらしく、俺の素晴らしいエイム力の為した罪だった。
流石に申し訳なかったのでリンネに謝罪したが、帰ってきた返事は良い稼ぎになったからまたやろうとの事。
確かに今回だけで500万程の収入はあったが、もう一度アレをやるのか?
ただ今回は俺が原因である以上、謝罪の意味も込めてやる以外の選択肢は無かった。
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