19 / 87
19話
しおりを挟む
「じゃあ行きましょうか」
そのまま杏奈さんの所持するバイクに乗せられて辿り着いたのはどこか知らない田舎のダンジョン。
「どこここ?」
「多斬ダンジョン。主に鎧を纏ったモンスターが生息するB級ダンジョンよ」
「B級?いきなり?」
少なくとも初手で挑むダンジョンではないよね。
俺、結果的に植物系ダンジョンに潜れなかったから最後に潜ったダンジョンってFランクのゴブリンとかしか居ないダンジョンなんですけど。しかも1か月以上前だよ。
「大丈夫よ。あなたは一度B級のモンスターを討伐しているのだから」
「たった一体でかなりギリギリの戦いだったんですけど。アレが沢山いるんでしょ?」
今だにアレを安定して討伐出来るイメージが湧かないんですが。
「居るわよ。それがどうかしたの?」
「じゃあ無理じゃないですかね。俺だけじゃなくて杏奈さんも苦戦していたでしょ」
「大丈夫。あなたが運動をしている間にレベルをさくっと上げてきたから」
「今いくつですか……?」
「45よ。ゴブリンジェネラルを倒した直後は33だったわね」
「2週間で10……?」
レベル33から43って大体2年とかその位かかるって聞いたんですが。
「たった一か月でレベル1からレベル40相当に成長したあなたに驚かれたくは無いわ」
「これは今までの蓄積が一瞬で解放されて強くなっただけだから……」
一か月で強くなったんじゃなくて人生18年無意識下で経験値を積んできた結果だから。費やした時間が違うから。
本当に何もない所から経験値を稼いで10レベル上げる方が化け物である。
「……そういうことにしておくわ。というわけで私たち二人はBランクダンジョンに適正があるわ。だから入るわよ」
「待って」
「どうしたのよ。まだ強さに文句があるの?」
「あるよ。Dランク以上のダンジョンに潜るのって今回が初めてなんだよ?だからアレ以外にまともな戦闘経験はないよ?」
今の俺にあるのは豊富なアスリート経験であり、戦闘経験はないのだ。
「大丈夫。あなたにはA級以上の攻撃力と素早さがあるんだから。戦闘以外の部分は私がどうにかすれば良いから」
「そんなものかなあ……」
「そういうものよ。じゃあ行くわよ」
とだけ言って杏奈さんはダンジョンの中に入っていこうとした。
「ちょちょちょちょ。武器は?」
「無いに決まっているでしょ」
「何で?一番重要じゃないの?」
素手で戦えと?杏奈さんは立派な剣を持っているのに?
「あなたが武器を使っても大丈夫なのか分からないからよ」
「どういうこと?」
「攻撃力が高すぎるせいで軽く振り回しただけで大半の武器が壊れる可能性が高いのよ」
「心配ならB級相当の武器を買えば良いんじゃないの?」
「そこまで潤沢な資金力は私たちのギルドには無いわ」
「なら『師走の先』から借りればよかったんじゃない?」
もう既に色々とやってもらっているんだから武器の一つや二つなら許されると思うんですが。
「申し訳ないじゃない」
「もう少し早めに感じてくれませんかね?」
研究所に初めて訪れたタイミングとか。
「今までは別に悪いことをしていないじゃない」
「結構悪かったよ?」
あんだけ施設を使い込んでさ……
総額いくらか怖すぎて考えられなかったよ。
「とにかく、武器は無いから拳と魔法で戦いなさい」
「魔法は無理ですけど」
時間とレベルの都合上、魔法に関するスキルは一切取っていないので無理な話である。
「なら拳だけで戦いなさい」
「ええ……」
つまりゴブリンジェネラル級の相手とボクシングに勤しめと。殺す気ですかね。
「大丈夫、あなたは私のギルドメンバーだから」
「まあ、困ったときに助けてくれるなら……」
「そこは抜かりないわ。安心して殲滅させなさい」
これ以上粘るとギルド長権限を使われそうだったので諦めて中に入った。
中は一面鉄のような色の何かに覆われており、まるで水道管の中に入ってしまったような感じだった。
「これって鉄かな?」
少し気になったので軽く叩いてみる。すると、厚いゴムを触ったような感触が返ってきた。
「壁の材質が一体何なのかは結論がついていないわ。ただ、どんな攻撃でも受け止められるらしいから、たとえあなたが全力で殴ったとしても傷一つつかないわ」
「それは凄いね。これを使えば最強の防具になりそう」
「持ち帰られればね。そもそもダンジョンの壁は外に持ち出せないから」
「そうなんだ」
色々ダンジョンについて聞いたことはあるが、その話は聞いたことが無かった。
「高校生は壁を破壊できるような攻撃力なんて普通持たないから、教えるだけ無駄だってことで言及されていないのよ」
「なるほどね」
言われてみれば一般人の3倍とか4倍程度でダンジョンの壁を破壊はできないか。
「1層には敵は居ないからさっさと降りるわよ」
「うん」
俺は杏奈さんの案内で第二層へと降りた。
「早速いたわよ、戦いなさい」
降りてすぐに敵は見つかった。俺が今回拳だけで戦わされることになる相手は——
「正気?」
全身を丈夫そうな鎧で包み、右手に剣、左手に鋼鉄の盾を構えているモンスターだった。
どう考えても素手で挑むタイプの相手ではない。絶対痛いよね。
「勿論。今からあなたにはリビングメイルに戦ってもらうのよ」
「あのいかにも肉を切らせて骨を切る戦法をしてそうな相手を?」
「肉は無いわよ」
「言葉の綾だよ。とにかく、高い防御力でごり押してくる相手に攻撃力で挑めってこと?」
「そうよ。問題ないからさっさと戦いなさい」
「っ!?」
説得するのが面倒になったのか、杏奈さんは俺の背中を押してリビングメイルの正面に立たせた。
最初から結構近くに居た気がするのだが、鎧で視界を塞がれているせいなのか相当目が悪いらしく、杏奈さんに押されて3m程度の間合いに立ったタイミングでようやくこちらに気づき、臨戦態勢に入った。
俺もそれに合わせて目の前に相手のみに意識を向けた。
「防御力はまだまだだからあれ食らったら駄目だよな……」
この間暴力を受けたことである程度耐久力は増したが、剣で切られても平気でいられるレベルではない。
それにここはB級ダンジョン。いくら目の前の相手が防御寄りだったとしても同級生より素の力は大きいはず。
だから基本的には一発もくらってはいけない。
「なら、どう見ても目が悪そうだし背後から迫るとか、盾で攻撃しにくそうな位置に立つとかしかなさそうかな……」
というわけでリビングメイルをかく乱するべく全力で周囲を回ることにした。
そのまま杏奈さんの所持するバイクに乗せられて辿り着いたのはどこか知らない田舎のダンジョン。
「どこここ?」
「多斬ダンジョン。主に鎧を纏ったモンスターが生息するB級ダンジョンよ」
「B級?いきなり?」
少なくとも初手で挑むダンジョンではないよね。
俺、結果的に植物系ダンジョンに潜れなかったから最後に潜ったダンジョンってFランクのゴブリンとかしか居ないダンジョンなんですけど。しかも1か月以上前だよ。
「大丈夫よ。あなたは一度B級のモンスターを討伐しているのだから」
「たった一体でかなりギリギリの戦いだったんですけど。アレが沢山いるんでしょ?」
今だにアレを安定して討伐出来るイメージが湧かないんですが。
「居るわよ。それがどうかしたの?」
「じゃあ無理じゃないですかね。俺だけじゃなくて杏奈さんも苦戦していたでしょ」
「大丈夫。あなたが運動をしている間にレベルをさくっと上げてきたから」
「今いくつですか……?」
「45よ。ゴブリンジェネラルを倒した直後は33だったわね」
「2週間で10……?」
レベル33から43って大体2年とかその位かかるって聞いたんですが。
「たった一か月でレベル1からレベル40相当に成長したあなたに驚かれたくは無いわ」
「これは今までの蓄積が一瞬で解放されて強くなっただけだから……」
一か月で強くなったんじゃなくて人生18年無意識下で経験値を積んできた結果だから。費やした時間が違うから。
本当に何もない所から経験値を稼いで10レベル上げる方が化け物である。
「……そういうことにしておくわ。というわけで私たち二人はBランクダンジョンに適正があるわ。だから入るわよ」
「待って」
「どうしたのよ。まだ強さに文句があるの?」
「あるよ。Dランク以上のダンジョンに潜るのって今回が初めてなんだよ?だからアレ以外にまともな戦闘経験はないよ?」
今の俺にあるのは豊富なアスリート経験であり、戦闘経験はないのだ。
「大丈夫。あなたにはA級以上の攻撃力と素早さがあるんだから。戦闘以外の部分は私がどうにかすれば良いから」
「そんなものかなあ……」
「そういうものよ。じゃあ行くわよ」
とだけ言って杏奈さんはダンジョンの中に入っていこうとした。
「ちょちょちょちょ。武器は?」
「無いに決まっているでしょ」
「何で?一番重要じゃないの?」
素手で戦えと?杏奈さんは立派な剣を持っているのに?
「あなたが武器を使っても大丈夫なのか分からないからよ」
「どういうこと?」
「攻撃力が高すぎるせいで軽く振り回しただけで大半の武器が壊れる可能性が高いのよ」
「心配ならB級相当の武器を買えば良いんじゃないの?」
「そこまで潤沢な資金力は私たちのギルドには無いわ」
「なら『師走の先』から借りればよかったんじゃない?」
もう既に色々とやってもらっているんだから武器の一つや二つなら許されると思うんですが。
「申し訳ないじゃない」
「もう少し早めに感じてくれませんかね?」
研究所に初めて訪れたタイミングとか。
「今までは別に悪いことをしていないじゃない」
「結構悪かったよ?」
あんだけ施設を使い込んでさ……
総額いくらか怖すぎて考えられなかったよ。
「とにかく、武器は無いから拳と魔法で戦いなさい」
「魔法は無理ですけど」
時間とレベルの都合上、魔法に関するスキルは一切取っていないので無理な話である。
「なら拳だけで戦いなさい」
「ええ……」
つまりゴブリンジェネラル級の相手とボクシングに勤しめと。殺す気ですかね。
「大丈夫、あなたは私のギルドメンバーだから」
「まあ、困ったときに助けてくれるなら……」
「そこは抜かりないわ。安心して殲滅させなさい」
これ以上粘るとギルド長権限を使われそうだったので諦めて中に入った。
中は一面鉄のような色の何かに覆われており、まるで水道管の中に入ってしまったような感じだった。
「これって鉄かな?」
少し気になったので軽く叩いてみる。すると、厚いゴムを触ったような感触が返ってきた。
「壁の材質が一体何なのかは結論がついていないわ。ただ、どんな攻撃でも受け止められるらしいから、たとえあなたが全力で殴ったとしても傷一つつかないわ」
「それは凄いね。これを使えば最強の防具になりそう」
「持ち帰られればね。そもそもダンジョンの壁は外に持ち出せないから」
「そうなんだ」
色々ダンジョンについて聞いたことはあるが、その話は聞いたことが無かった。
「高校生は壁を破壊できるような攻撃力なんて普通持たないから、教えるだけ無駄だってことで言及されていないのよ」
「なるほどね」
言われてみれば一般人の3倍とか4倍程度でダンジョンの壁を破壊はできないか。
「1層には敵は居ないからさっさと降りるわよ」
「うん」
俺は杏奈さんの案内で第二層へと降りた。
「早速いたわよ、戦いなさい」
降りてすぐに敵は見つかった。俺が今回拳だけで戦わされることになる相手は——
「正気?」
全身を丈夫そうな鎧で包み、右手に剣、左手に鋼鉄の盾を構えているモンスターだった。
どう考えても素手で挑むタイプの相手ではない。絶対痛いよね。
「勿論。今からあなたにはリビングメイルに戦ってもらうのよ」
「あのいかにも肉を切らせて骨を切る戦法をしてそうな相手を?」
「肉は無いわよ」
「言葉の綾だよ。とにかく、高い防御力でごり押してくる相手に攻撃力で挑めってこと?」
「そうよ。問題ないからさっさと戦いなさい」
「っ!?」
説得するのが面倒になったのか、杏奈さんは俺の背中を押してリビングメイルの正面に立たせた。
最初から結構近くに居た気がするのだが、鎧で視界を塞がれているせいなのか相当目が悪いらしく、杏奈さんに押されて3m程度の間合いに立ったタイミングでようやくこちらに気づき、臨戦態勢に入った。
俺もそれに合わせて目の前に相手のみに意識を向けた。
「防御力はまだまだだからあれ食らったら駄目だよな……」
この間暴力を受けたことである程度耐久力は増したが、剣で切られても平気でいられるレベルではない。
それにここはB級ダンジョン。いくら目の前の相手が防御寄りだったとしても同級生より素の力は大きいはず。
だから基本的には一発もくらってはいけない。
「なら、どう見ても目が悪そうだし背後から迫るとか、盾で攻撃しにくそうな位置に立つとかしかなさそうかな……」
というわけでリビングメイルをかく乱するべく全力で周囲を回ることにした。
50
お気に入りに追加
267
あなたにおすすめの小説
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
超時空スキルを貰って、幼馴染の女の子と一緒に冒険者します。
烏帽子 博
ファンタジー
クリスは、孤児院で同い年のララと、院長のシスター メリジェーンと祝福の儀に臨んだ。
その瞬間クリスは、真っ白な空間に召喚されていた。
「クリス、あなたに超時空スキルを授けます。
あなたの思うように過ごしていいのよ」
真っ白なベールを纏って後光に包まれたその人は、それだけ言って消えていった。
その日クリスに司祭から告げられたスキルは「マジックポーチ」だった。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
土下座で女神に頼まれて仕方なく転生してみた。
モンド
ファンタジー
ドジな女神が失敗を繰り返し、管理している世界がえらい事になって困っていた。
ここに来て女神は「ここまできたら最後の手段を使うしかないわ。」と言いながら、あるカードを切った。
そう、困ったら「日本人の異世界転生」と言うのが先輩女神から聞いていた、最後の手段なのだ。
しかし、どんな日本人を転生させれば良いかわからない女神は、クラスごと転生を先ず考えたが。
上司である神に許可をもらえなかった。
異世界転生は、上司である神の許可がなければ使えない手段なのだ。
そこで慌てた女神は、過去の転生記録を調べて自分の世界の環境が似ている世界の事案を探した。
「有ったこれだわ!・・何々・「引きこもりかオタクが狙い目」と言うことは・・30歳代か・・それから、・・「純粋な男か免疫のない男」・・どういうのかわからなくなったわ。」
と呟きながら最後は、
「フィーリングよね、やっぱり。」
と言い切ってカードを切ってしまった、上司の許可を得ずに。
強いのか弱いのかよく分からないその男は、女神も知らない過去があった。
そんな女神に呼ばれた男が、異世界で起こす珍道中。
巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
序盤でざまぁされる人望ゼロの無能リーダーに転生したので隠れチート主人公を追放せず可愛がったら、なぜか俺の方が英雄扱いされるようになっていた
砂礫レキ
ファンタジー
35歳独身社会人の灰村タクミ。
彼は実家の母から学生時代夢中で書いていた小説をゴミとして燃やしたと電話で告げられる。
そして落ち込んでいる所を通り魔に襲われ死亡した。
死の間際思い出したタクミの夢、それは「自分の書いた物語の主人公になる」ことだった。
その願いが叶ったのか目覚めたタクミは見覚えのあるファンタジー世界の中にいた。
しかし望んでいた主人公「クロノ・ナイトレイ」の姿ではなく、
主人公を追放し序盤で惨めに死ぬ冒険者パーティーの無能リーダー「アルヴァ・グレイブラッド」として。
自尊心が地の底まで落ちているタクミがチート主人公であるクロノに嫉妬する筈もなく、
寧ろ無能と見下されているクロノの実力を周囲に伝え先輩冒険者として支え始める。
結果、アルヴァを粗野で無能なリーダーだと見下していたパーティーメンバーや、
自警団、街の住民たちの視線が変わり始めて……?
更新は昼頃になります。
14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク
普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。
だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。
洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。
------
この子のおかげで作家デビューできました
ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる