6 / 87
6話
しおりを挟む
「んなっ!何でお前がここに!」
「この寮に住んでいるんだからここに来たって問題無いだろ。ほらどいたどいた」
そしてその男はクラスメイトを押しのけ、こちらにやってきた。
「こんな奴ら気にする必要なんて……って飛鳥じゃねえか!!!」
男は俺を見て驚いた後、馬鹿みたいに強い力で抱き着いてきた。
「ちょっと、痛いから、健太」
その男の名前は、如月健太。ウチの学年でトップクラスの実力を誇る生徒であり、俺と同じ孤児院出身の幼馴染だ。
「おお、すまんすまん。心配してたからついな」
「それはごめん」
「とりあえず俺の部屋に入っててくれ。これ合鍵な」
「え、あっちょっと……」
健太は俺の制止も聞かず、寮から飛び出していった。
流石にこのままスキルを獲得しにいくわけにはいかないので、大人しく健太の部屋に入って待っていることに。
「相変わらず何も無いよな……」
学年トップの探索者という事もあり、そこら辺のバイトしている高校生の数倍は稼いでいる筈なのに探索者関連の道具や本くらいしか物が置かれていない。稼いだ金の大半を孤児院に送り付けているからだ。
昔から夏希に恋しているからという理由も多少はあるのだろうけど、それ以上に自分を育ててくれた孤児院に恩義を感じているんだと思う。
「俺も見習わないとね」
将来的には俺も孤児院に恩を返したい。
「飛鳥!!!!!」
なんてことを考えていると、部屋の扉が開き、座っていた俺に勢いよく女性が飛びついてきた。これまた力が強い。
「弥生、ごめんね」
その女性の名前は水野弥生。健太や俺と同じ孤児院出身の幼馴染だ。
俺と健太のように名字が如月ではない理由は、俺たちと違って親が誰か分かっているから。
詳しい話は分からないんだけど、2歳か3歳位の時に家族が消えてしまったらしい。
で、普通なら親族に引き渡される所なのだけど、どうやらその親族すらも消えていたとのこと。
親族ぐるみで薬物を製造していただとか、ダンジョン生成に巻き込まれただとか色々警察で議論が交わされたみたいだけど、結論は出なかったらしい。
かなり奇妙な話なんだけど、前の院長から聞いた話だと過去にも同じような子が何人か居たらしく、ありふれた?話らしい。
とそんな話はどうでも良くて。弥生を引き剝がす。
このままだと普通に意識が飛びそうだ。
「えっと、久しぶり」
無事に引き剝がすことに成功した後、俺は申し訳なさそうにそう言った。
ずっと心配してくれていたのに、何の相談もせずに帰ってしまったから。
「探索者を諦めて孤児院に帰ったって話は聞いたけどさ、どうして俺たちに一言くらい言ってくれねえんだよ」
健太は、若干怒った口調でそう言った。
「ごめん、あの時はどうかしてた」
2人に会うと本格的に壊れそうだったから。いや、違うか。
昔、世界一の探索者になろうと誓い合った二人に、冒険者を諦めるって伝えるのが怖かったんだ。直接言わなければ反応を知らなくて済むから。単なる自己保身である。
「夏希ちゃんもそう言ってたね。気になるのは分かるけど、しばらくは関わらないであげてって」
挙句守られていたんだ。情けないな。
「ごめんね」
「まあ、過ぎた話はどうでも良いんだよ。それより、どうしてそこまでの状態だった筈の飛鳥がここまで来たのに、元気というか、前向きなんだ?」
「うん、諦められたとか吹っ切れってわけじゃなさそうだし」
「現金な話だけど、強くなれるかもしれないからかな」
「ってことはレベルが上がるようになったってこと!?!?」
その言葉を聞いた弥生は目を輝かせていた。
「いや、違うよ。多分レベルは上がらないと思う」
「じゃあどういうことだ?」
レベルが上がる以外に強くなる方法が無いという事が通説なため、困惑した表情を見せる
健太と弥生。
これ、スキルが無限に取れるって正直に話すべきなのだろうか。常識が覆る話だし、周囲に知れ渡ったら、孤児院出身だからって何かに狙われるかもしれない。
……
「それはね——」
一瞬迷った結果、正直に言う事にした。そもそも現時点だと全く強くないんだから俺に価値は無いだろうし、本格的に強くなり始めたら誰も俺に追いつけなくなっていると思う。
それに、スキルを取るために奮闘している姿が奇行に見えると思われるので、先に言っておかないと友情が壊れかねない。
「えっと、それじゃそこまで強くならなくない……?」
俺の言葉を聞いて、真っ先に返ってきたのは弥生の疑念。
無理もない。スキルは弱く、強さに関与しないものだというのが世界の常識だから。
「だよな。でも、飛鳥が希望を持って戻ってきたってことは何かしら根拠があるんだろ?」
そして、健太は俺が戻ってきたからという理由で信じてくれているだけで、スキルだけで強くなれることには懐疑的だ。
「ぱっと見はそう思うかもしれないけど——」
俺は、スキルを無限に取ることで強くなれる根拠を説明した。
倍率の計算が加算ではなく乗算であること、この世にはスキルが無限にあること、一見強さに関係なさそうなスキルでも、ステータスに影響しうること等々。
「なるほど……確かにその計算だったら強くなれるかも」
「だな、時間はかかるかもしれないけど、確実に俺たちに追いつけるな」
すると、2人は完全に信じてくれた。
「うん。で、学校スキルを取る上で設備と空間があった方が良いから戻ってきたんだ」
「なるほど。私達は全力で応援するから、ね健太?」
「勿論だろ。幼馴染であり、家族なんだから」
「弥生、健太……」
俺は本当に良い家族を持ったよ。ありがとう。
「良いってことよ」
「うん、でも二人とも大手ギルドに所属するんだから自分の方を優先してね」
「それは私達も分かってるから心配しないで」
「なら良いけど」
健太も弥生も、クラスでトップの探索者ということもあり、卒業後に日本最大手のギルドに就職することが決まっている。
健太は所属するのは『ガーディアン』。名前の通り防御に重きを置いたギルドで、構成員の7割くらいが大きな盾を持ったタンク役というのが特徴。
そして弥生が所属するのが『魔術師の楽園』。名前の通り魔法に特化したギルドで、構成員全員が魔術師か魔法剣士というのが特徴だ。
2人ともそのギルドに高卒生トップの成績で入学したらしく、今は学校での勉強は程々に幹部から直接指導を受けているからかなり忙しいはず。
「なあ飛鳥、今思い出したんだけどよ、『技男のスキル集積所』ってサイトは知ってるか?」
5話と全く同じ内容のものを投稿していたので再投稿しました。
「この寮に住んでいるんだからここに来たって問題無いだろ。ほらどいたどいた」
そしてその男はクラスメイトを押しのけ、こちらにやってきた。
「こんな奴ら気にする必要なんて……って飛鳥じゃねえか!!!」
男は俺を見て驚いた後、馬鹿みたいに強い力で抱き着いてきた。
「ちょっと、痛いから、健太」
その男の名前は、如月健太。ウチの学年でトップクラスの実力を誇る生徒であり、俺と同じ孤児院出身の幼馴染だ。
「おお、すまんすまん。心配してたからついな」
「それはごめん」
「とりあえず俺の部屋に入っててくれ。これ合鍵な」
「え、あっちょっと……」
健太は俺の制止も聞かず、寮から飛び出していった。
流石にこのままスキルを獲得しにいくわけにはいかないので、大人しく健太の部屋に入って待っていることに。
「相変わらず何も無いよな……」
学年トップの探索者という事もあり、そこら辺のバイトしている高校生の数倍は稼いでいる筈なのに探索者関連の道具や本くらいしか物が置かれていない。稼いだ金の大半を孤児院に送り付けているからだ。
昔から夏希に恋しているからという理由も多少はあるのだろうけど、それ以上に自分を育ててくれた孤児院に恩義を感じているんだと思う。
「俺も見習わないとね」
将来的には俺も孤児院に恩を返したい。
「飛鳥!!!!!」
なんてことを考えていると、部屋の扉が開き、座っていた俺に勢いよく女性が飛びついてきた。これまた力が強い。
「弥生、ごめんね」
その女性の名前は水野弥生。健太や俺と同じ孤児院出身の幼馴染だ。
俺と健太のように名字が如月ではない理由は、俺たちと違って親が誰か分かっているから。
詳しい話は分からないんだけど、2歳か3歳位の時に家族が消えてしまったらしい。
で、普通なら親族に引き渡される所なのだけど、どうやらその親族すらも消えていたとのこと。
親族ぐるみで薬物を製造していただとか、ダンジョン生成に巻き込まれただとか色々警察で議論が交わされたみたいだけど、結論は出なかったらしい。
かなり奇妙な話なんだけど、前の院長から聞いた話だと過去にも同じような子が何人か居たらしく、ありふれた?話らしい。
とそんな話はどうでも良くて。弥生を引き剝がす。
このままだと普通に意識が飛びそうだ。
「えっと、久しぶり」
無事に引き剝がすことに成功した後、俺は申し訳なさそうにそう言った。
ずっと心配してくれていたのに、何の相談もせずに帰ってしまったから。
「探索者を諦めて孤児院に帰ったって話は聞いたけどさ、どうして俺たちに一言くらい言ってくれねえんだよ」
健太は、若干怒った口調でそう言った。
「ごめん、あの時はどうかしてた」
2人に会うと本格的に壊れそうだったから。いや、違うか。
昔、世界一の探索者になろうと誓い合った二人に、冒険者を諦めるって伝えるのが怖かったんだ。直接言わなければ反応を知らなくて済むから。単なる自己保身である。
「夏希ちゃんもそう言ってたね。気になるのは分かるけど、しばらくは関わらないであげてって」
挙句守られていたんだ。情けないな。
「ごめんね」
「まあ、過ぎた話はどうでも良いんだよ。それより、どうしてそこまでの状態だった筈の飛鳥がここまで来たのに、元気というか、前向きなんだ?」
「うん、諦められたとか吹っ切れってわけじゃなさそうだし」
「現金な話だけど、強くなれるかもしれないからかな」
「ってことはレベルが上がるようになったってこと!?!?」
その言葉を聞いた弥生は目を輝かせていた。
「いや、違うよ。多分レベルは上がらないと思う」
「じゃあどういうことだ?」
レベルが上がる以外に強くなる方法が無いという事が通説なため、困惑した表情を見せる
健太と弥生。
これ、スキルが無限に取れるって正直に話すべきなのだろうか。常識が覆る話だし、周囲に知れ渡ったら、孤児院出身だからって何かに狙われるかもしれない。
……
「それはね——」
一瞬迷った結果、正直に言う事にした。そもそも現時点だと全く強くないんだから俺に価値は無いだろうし、本格的に強くなり始めたら誰も俺に追いつけなくなっていると思う。
それに、スキルを取るために奮闘している姿が奇行に見えると思われるので、先に言っておかないと友情が壊れかねない。
「えっと、それじゃそこまで強くならなくない……?」
俺の言葉を聞いて、真っ先に返ってきたのは弥生の疑念。
無理もない。スキルは弱く、強さに関与しないものだというのが世界の常識だから。
「だよな。でも、飛鳥が希望を持って戻ってきたってことは何かしら根拠があるんだろ?」
そして、健太は俺が戻ってきたからという理由で信じてくれているだけで、スキルだけで強くなれることには懐疑的だ。
「ぱっと見はそう思うかもしれないけど——」
俺は、スキルを無限に取ることで強くなれる根拠を説明した。
倍率の計算が加算ではなく乗算であること、この世にはスキルが無限にあること、一見強さに関係なさそうなスキルでも、ステータスに影響しうること等々。
「なるほど……確かにその計算だったら強くなれるかも」
「だな、時間はかかるかもしれないけど、確実に俺たちに追いつけるな」
すると、2人は完全に信じてくれた。
「うん。で、学校スキルを取る上で設備と空間があった方が良いから戻ってきたんだ」
「なるほど。私達は全力で応援するから、ね健太?」
「勿論だろ。幼馴染であり、家族なんだから」
「弥生、健太……」
俺は本当に良い家族を持ったよ。ありがとう。
「良いってことよ」
「うん、でも二人とも大手ギルドに所属するんだから自分の方を優先してね」
「それは私達も分かってるから心配しないで」
「なら良いけど」
健太も弥生も、クラスでトップの探索者ということもあり、卒業後に日本最大手のギルドに就職することが決まっている。
健太は所属するのは『ガーディアン』。名前の通り防御に重きを置いたギルドで、構成員の7割くらいが大きな盾を持ったタンク役というのが特徴。
そして弥生が所属するのが『魔術師の楽園』。名前の通り魔法に特化したギルドで、構成員全員が魔術師か魔法剣士というのが特徴だ。
2人ともそのギルドに高卒生トップの成績で入学したらしく、今は学校での勉強は程々に幹部から直接指導を受けているからかなり忙しいはず。
「なあ飛鳥、今思い出したんだけどよ、『技男のスキル集積所』ってサイトは知ってるか?」
5話と全く同じ内容のものを投稿していたので再投稿しました。
44
お気に入りに追加
312
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~
繭
ファンタジー
高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。
見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に
え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。
確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!?
ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・
気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。
誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!?
女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話
保険でR15
タイトル変更の可能性あり
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!
IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。
無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。
一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。
甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。
しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--
これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話
複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~
海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。
地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。
俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。
だけど悔しくはない。
何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。
そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。
ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。
アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。
フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。
※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
魔力即時回復スキルでダンジョン攻略無双 〜規格外のスキルで爆速レベルアップ→超一流探索者も引くほど最強に〜
Josse.T
ファンタジー
悲運な貯金の溶かし方をした主人公・古谷浩二が100万円を溶かした代わりに手に入れたのは、ダンジョン内で魔力が無制限に即時回復するスキルだった。
せっかくなので、浩二はそれまで敬遠していたダンジョン探索で一攫千金を狙うことに。
その過程で浩二は、規格外のスキルで、世界トップレベルと言われていた探索者たちの度肝を抜くほど強くなっていく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる