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6話
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「んなっ!何でお前がここに!」
「この寮に住んでいるんだからここに来たって問題無いだろ。ほらどいたどいた」
そしてその男はクラスメイトを押しのけ、こちらにやってきた。
「こんな奴ら気にする必要なんて……って飛鳥じゃねえか!!!」
男は俺を見て驚いた後、馬鹿みたいに強い力で抱き着いてきた。
「ちょっと、痛いから、健太」
その男の名前は、如月健太。ウチの学年でトップクラスの実力を誇る生徒であり、俺と同じ孤児院出身の幼馴染だ。
「おお、すまんすまん。心配してたからついな」
「それはごめん」
「とりあえず俺の部屋に入っててくれ。これ合鍵な」
「え、あっちょっと……」
健太は俺の制止も聞かず、寮から飛び出していった。
流石にこのままスキルを獲得しにいくわけにはいかないので、大人しく健太の部屋に入って待っていることに。
「相変わらず何も無いよな……」
学年トップの探索者という事もあり、そこら辺のバイトしている高校生の数倍は稼いでいる筈なのに探索者関連の道具や本くらいしか物が置かれていない。稼いだ金の大半を孤児院に送り付けているからだ。
昔から夏希に恋しているからという理由も多少はあるのだろうけど、それ以上に自分を育ててくれた孤児院に恩義を感じているんだと思う。
「俺も見習わないとね」
将来的には俺も孤児院に恩を返したい。
「飛鳥!!!!!」
なんてことを考えていると、部屋の扉が開き、座っていた俺に勢いよく女性が飛びついてきた。これまた力が強い。
「弥生、ごめんね」
その女性の名前は水野弥生。健太や俺と同じ孤児院出身の幼馴染だ。
俺と健太のように名字が如月ではない理由は、俺たちと違って親が誰か分かっているから。
詳しい話は分からないんだけど、2歳か3歳位の時に家族が消えてしまったらしい。
で、普通なら親族に引き渡される所なのだけど、どうやらその親族すらも消えていたとのこと。
親族ぐるみで薬物を製造していただとか、ダンジョン生成に巻き込まれただとか色々警察で議論が交わされたみたいだけど、結論は出なかったらしい。
かなり奇妙な話なんだけど、前の院長から聞いた話だと過去にも同じような子が何人か居たらしく、ありふれた?話らしい。
とそんな話はどうでも良くて。弥生を引き剝がす。
このままだと普通に意識が飛びそうだ。
「えっと、久しぶり」
無事に引き剝がすことに成功した後、俺は申し訳なさそうにそう言った。
ずっと心配してくれていたのに、何の相談もせずに帰ってしまったから。
「探索者を諦めて孤児院に帰ったって話は聞いたけどさ、どうして俺たちに一言くらい言ってくれねえんだよ」
健太は、若干怒った口調でそう言った。
「ごめん、あの時はどうかしてた」
2人に会うと本格的に壊れそうだったから。いや、違うか。
昔、世界一の探索者になろうと誓い合った二人に、冒険者を諦めるって伝えるのが怖かったんだ。直接言わなければ反応を知らなくて済むから。単なる自己保身である。
「夏希ちゃんもそう言ってたね。気になるのは分かるけど、しばらくは関わらないであげてって」
挙句守られていたんだ。情けないな。
「ごめんね」
「まあ、過ぎた話はどうでも良いんだよ。それより、どうしてそこまでの状態だった筈の飛鳥がここまで来たのに、元気というか、前向きなんだ?」
「うん、諦められたとか吹っ切れってわけじゃなさそうだし」
「現金な話だけど、強くなれるかもしれないからかな」
「ってことはレベルが上がるようになったってこと!?!?」
その言葉を聞いた弥生は目を輝かせていた。
「いや、違うよ。多分レベルは上がらないと思う」
「じゃあどういうことだ?」
レベルが上がる以外に強くなる方法が無いという事が通説なため、困惑した表情を見せる
健太と弥生。
これ、スキルが無限に取れるって正直に話すべきなのだろうか。常識が覆る話だし、周囲に知れ渡ったら、孤児院出身だからって何かに狙われるかもしれない。
……
「それはね——」
一瞬迷った結果、正直に言う事にした。そもそも現時点だと全く強くないんだから俺に価値は無いだろうし、本格的に強くなり始めたら誰も俺に追いつけなくなっていると思う。
それに、スキルを取るために奮闘している姿が奇行に見えると思われるので、先に言っておかないと友情が壊れかねない。
「えっと、それじゃそこまで強くならなくない……?」
俺の言葉を聞いて、真っ先に返ってきたのは弥生の疑念。
無理もない。スキルは弱く、強さに関与しないものだというのが世界の常識だから。
「だよな。でも、飛鳥が希望を持って戻ってきたってことは何かしら根拠があるんだろ?」
そして、健太は俺が戻ってきたからという理由で信じてくれているだけで、スキルだけで強くなれることには懐疑的だ。
「ぱっと見はそう思うかもしれないけど——」
俺は、スキルを無限に取ることで強くなれる根拠を説明した。
倍率の計算が加算ではなく乗算であること、この世にはスキルが無限にあること、一見強さに関係なさそうなスキルでも、ステータスに影響しうること等々。
「なるほど……確かにその計算だったら強くなれるかも」
「だな、時間はかかるかもしれないけど、確実に俺たちに追いつけるな」
すると、2人は完全に信じてくれた。
「うん。で、学校スキルを取る上で設備と空間があった方が良いから戻ってきたんだ」
「なるほど。私達は全力で応援するから、ね健太?」
「勿論だろ。幼馴染であり、家族なんだから」
「弥生、健太……」
俺は本当に良い家族を持ったよ。ありがとう。
「良いってことよ」
「うん、でも二人とも大手ギルドに所属するんだから自分の方を優先してね」
「それは私達も分かってるから心配しないで」
「なら良いけど」
健太も弥生も、クラスでトップの探索者ということもあり、卒業後に日本最大手のギルドに就職することが決まっている。
健太は所属するのは『ガーディアン』。名前の通り防御に重きを置いたギルドで、構成員の7割くらいが大きな盾を持ったタンク役というのが特徴。
そして弥生が所属するのが『魔術師の楽園』。名前の通り魔法に特化したギルドで、構成員全員が魔術師か魔法剣士というのが特徴だ。
2人ともそのギルドに高卒生トップの成績で入学したらしく、今は学校での勉強は程々に幹部から直接指導を受けているからかなり忙しいはず。
「なあ飛鳥、今思い出したんだけどよ、『技男のスキル集積所』ってサイトは知ってるか?」
5話と全く同じ内容のものを投稿していたので再投稿しました。
「この寮に住んでいるんだからここに来たって問題無いだろ。ほらどいたどいた」
そしてその男はクラスメイトを押しのけ、こちらにやってきた。
「こんな奴ら気にする必要なんて……って飛鳥じゃねえか!!!」
男は俺を見て驚いた後、馬鹿みたいに強い力で抱き着いてきた。
「ちょっと、痛いから、健太」
その男の名前は、如月健太。ウチの学年でトップクラスの実力を誇る生徒であり、俺と同じ孤児院出身の幼馴染だ。
「おお、すまんすまん。心配してたからついな」
「それはごめん」
「とりあえず俺の部屋に入っててくれ。これ合鍵な」
「え、あっちょっと……」
健太は俺の制止も聞かず、寮から飛び出していった。
流石にこのままスキルを獲得しにいくわけにはいかないので、大人しく健太の部屋に入って待っていることに。
「相変わらず何も無いよな……」
学年トップの探索者という事もあり、そこら辺のバイトしている高校生の数倍は稼いでいる筈なのに探索者関連の道具や本くらいしか物が置かれていない。稼いだ金の大半を孤児院に送り付けているからだ。
昔から夏希に恋しているからという理由も多少はあるのだろうけど、それ以上に自分を育ててくれた孤児院に恩義を感じているんだと思う。
「俺も見習わないとね」
将来的には俺も孤児院に恩を返したい。
「飛鳥!!!!!」
なんてことを考えていると、部屋の扉が開き、座っていた俺に勢いよく女性が飛びついてきた。これまた力が強い。
「弥生、ごめんね」
その女性の名前は水野弥生。健太や俺と同じ孤児院出身の幼馴染だ。
俺と健太のように名字が如月ではない理由は、俺たちと違って親が誰か分かっているから。
詳しい話は分からないんだけど、2歳か3歳位の時に家族が消えてしまったらしい。
で、普通なら親族に引き渡される所なのだけど、どうやらその親族すらも消えていたとのこと。
親族ぐるみで薬物を製造していただとか、ダンジョン生成に巻き込まれただとか色々警察で議論が交わされたみたいだけど、結論は出なかったらしい。
かなり奇妙な話なんだけど、前の院長から聞いた話だと過去にも同じような子が何人か居たらしく、ありふれた?話らしい。
とそんな話はどうでも良くて。弥生を引き剝がす。
このままだと普通に意識が飛びそうだ。
「えっと、久しぶり」
無事に引き剝がすことに成功した後、俺は申し訳なさそうにそう言った。
ずっと心配してくれていたのに、何の相談もせずに帰ってしまったから。
「探索者を諦めて孤児院に帰ったって話は聞いたけどさ、どうして俺たちに一言くらい言ってくれねえんだよ」
健太は、若干怒った口調でそう言った。
「ごめん、あの時はどうかしてた」
2人に会うと本格的に壊れそうだったから。いや、違うか。
昔、世界一の探索者になろうと誓い合った二人に、冒険者を諦めるって伝えるのが怖かったんだ。直接言わなければ反応を知らなくて済むから。単なる自己保身である。
「夏希ちゃんもそう言ってたね。気になるのは分かるけど、しばらくは関わらないであげてって」
挙句守られていたんだ。情けないな。
「ごめんね」
「まあ、過ぎた話はどうでも良いんだよ。それより、どうしてそこまでの状態だった筈の飛鳥がここまで来たのに、元気というか、前向きなんだ?」
「うん、諦められたとか吹っ切れってわけじゃなさそうだし」
「現金な話だけど、強くなれるかもしれないからかな」
「ってことはレベルが上がるようになったってこと!?!?」
その言葉を聞いた弥生は目を輝かせていた。
「いや、違うよ。多分レベルは上がらないと思う」
「じゃあどういうことだ?」
レベルが上がる以外に強くなる方法が無いという事が通説なため、困惑した表情を見せる
健太と弥生。
これ、スキルが無限に取れるって正直に話すべきなのだろうか。常識が覆る話だし、周囲に知れ渡ったら、孤児院出身だからって何かに狙われるかもしれない。
……
「それはね——」
一瞬迷った結果、正直に言う事にした。そもそも現時点だと全く強くないんだから俺に価値は無いだろうし、本格的に強くなり始めたら誰も俺に追いつけなくなっていると思う。
それに、スキルを取るために奮闘している姿が奇行に見えると思われるので、先に言っておかないと友情が壊れかねない。
「えっと、それじゃそこまで強くならなくない……?」
俺の言葉を聞いて、真っ先に返ってきたのは弥生の疑念。
無理もない。スキルは弱く、強さに関与しないものだというのが世界の常識だから。
「だよな。でも、飛鳥が希望を持って戻ってきたってことは何かしら根拠があるんだろ?」
そして、健太は俺が戻ってきたからという理由で信じてくれているだけで、スキルだけで強くなれることには懐疑的だ。
「ぱっと見はそう思うかもしれないけど——」
俺は、スキルを無限に取ることで強くなれる根拠を説明した。
倍率の計算が加算ではなく乗算であること、この世にはスキルが無限にあること、一見強さに関係なさそうなスキルでも、ステータスに影響しうること等々。
「なるほど……確かにその計算だったら強くなれるかも」
「だな、時間はかかるかもしれないけど、確実に俺たちに追いつけるな」
すると、2人は完全に信じてくれた。
「うん。で、学校スキルを取る上で設備と空間があった方が良いから戻ってきたんだ」
「なるほど。私達は全力で応援するから、ね健太?」
「勿論だろ。幼馴染であり、家族なんだから」
「弥生、健太……」
俺は本当に良い家族を持ったよ。ありがとう。
「良いってことよ」
「うん、でも二人とも大手ギルドに所属するんだから自分の方を優先してね」
「それは私達も分かってるから心配しないで」
「なら良いけど」
健太も弥生も、クラスでトップの探索者ということもあり、卒業後に日本最大手のギルドに就職することが決まっている。
健太は所属するのは『ガーディアン』。名前の通り防御に重きを置いたギルドで、構成員の7割くらいが大きな盾を持ったタンク役というのが特徴。
そして弥生が所属するのが『魔術師の楽園』。名前の通り魔法に特化したギルドで、構成員全員が魔術師か魔法剣士というのが特徴だ。
2人ともそのギルドに高卒生トップの成績で入学したらしく、今は学校での勉強は程々に幹部から直接指導を受けているからかなり忙しいはず。
「なあ飛鳥、今思い出したんだけどよ、『技男のスキル集積所』ってサイトは知ってるか?」
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