見た目幼女は精神年齢20歳

またたび

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157話

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私は居ても立ってもいられなくなり、じたばたと体を動かした。

グッと腕に力を入れて縄を引きちぎっても仲間は誰も驚かない。

それよりも先に私の発言に驚くのだ。

ツキカゲの腕からすり抜けて着地するとじいちゃんの前に立ってお互いに見つめ合う。

間違いなく勝蔵のじいちゃんだ。私の父方のじいちゃんだ。

叔父さんに倒れて入院したって連絡があったからどうしようと思ったくらい心配したのに、今のじいちゃんは綺麗に納刀をして背筋がピンと伸びたかっこいいじいちゃんだ。

異世界で不安な気持ちの中親族に会えたのは嬉しい。だがそれよりも気になるのはなぜいるはずのない人物がここにいるのかである。


「なんでじいちゃんここにいるの?」

「そりゃあこっちのセリフじゃわい。なんで加奈ちゃんがここにいるんじゃ?」


そこは色々あったんだよ…と答えておいた。しかしじいちゃんはそれで納得するような人じゃない。

じいちゃんはかっこいいのだ。


「まあ人には言いたくねぇことだってある。

深い事情があるならワシは何も聞かねぇよ…加奈ちゃんに嫌われたくないからのぉ!」


そしてかっこいいを相殺するレベルで孫バカなので残念である。

仲間にボコボコにされた侍も部屋の奥に鎮座しているお殿様もぽかんと口を開けているよ…じいちゃんのイメージが完全に崩れているんじゃない?


「はぁ…なるほど、たった今理解したぞ。」


何処からか呆れた声が聞こえて此方に歩を進める者がいた。御殿様である。

その目はなにかを蔑むような目ではない、それどころかじいちゃんを見つめる目がとても優しくて、何処か嬉しそうだったから。


「…お嬢ちゃんに問う、君の名は?」


それ今聞くか?と言いたいところだけどそんなこと言ってる場合では無いだろう。

私は素直に己の名を口にした。


「山下加奈。山下勝蔵の孫です。」


その言葉に頷くのはじいちゃん、「やはりか…」そう呟くのは御殿様でなぜか頭を抱えていた。

ひとまず言えるのはさ…状況整理をしようよ。


「まずは話しをしませんか?」

「ふむ…ワシもそうしたいと思っていたのだ。」


御殿様、豊臣秀吉と名乗るその御方は私とじいちゃん、そして仲間を大広間に呼んでお話をしようと言った。

まさかとは思ったが、まさか豊臣秀吉と名乗る人物がこの世界に現れるなんて。人生何が起きるかわからんな。

マアヤは正当防衛とは言えボコボコにした武士達を手当したと言うと、カミツレとアザレアと護衛としてナザンカも便乗してついていくと言った。

残されたツキカゲとカリンは私の側で慣れない正座をしていたが、すぐに崩してあぐらをかいていた。

まずは互いに謝ることになったのだが、御殿様に頭を下げさせるとか無礼にも程があるでしょ。

まじですみませんでしたと謝り合戦をした後に何処で切り上げればよいのか分からなくなった時、じいちゃんが咳を一回して話しを切り替えた。


「それで、秀ちゃんは加奈ちゃんを俺の孫だと気づかずに盗まれた打刀を目にして取り返したいと思ったと?」

「うむ…すっかり姿は変わってしまったが間違いなく大和の国の枝垂れ桜より生まれた三振りのうちの一振りだ。

柄は打刀と変わらぬが刀身の長さが短刀と変わらないのは刀自体が加奈を本当の持ち主と認めてしまったからだろう。」


こうやって話していると、豊臣秀吉のイメージが変わりつつある。

歴史で学んだ豊臣秀吉といえば、とても人懐っこい犬のようなイメージだが農民から運良く将軍に成り上がり天下統一を果たした男だろう。

でも今はとてもかっこいい真剣な表情を見せるおじさまってイメージだ。
同姓同名の別人か、転生して考え方が変わってしまったのだろうか?

あとじいちゃんが自然と「秀ちゃん」っていったけど冗談だろ?


「じいちゃん…いくら御殿様が心の広い人でもその呼び方は…」

「秀ちゃんは昔からの仲だからのぉ。聞かせてやりたいわい、秀ちゃんと出会ったばかりの頃を…」

「やめんか勝蔵!」


ちょっと焦っている御殿様は私に聞いてきた。何処でその刀を手に入れたのだと


「ハルカゼは…ヘンリー王国の武器屋さんでタダ同然の樽の中にいたんです。なんとなく、この子を見た時に思ったんですよ。


あぁ、この子は本当の主と出会うためにわざと錆びているように目眩ましをかけているんだって。


だから私が本当は錆びてないって見抜いた時にこの子が私に名をくれって」


そこまで説明して御殿様とじいちゃんは目を丸くした。確かに信じ難い話だろうな。

柄を撫でれば風が拭いて私の風を撫でるから、やっぱりハルカゼは直ぐ側にいるんだと思う。


「驚いた…春のような暖かい風、春を告げる事は良いことの始まりを告げることなのだろう。」

「梅ではなく春の桜かぁ…加奈ちゃんもいい名前を与えたのぉ。」


二人して褒めてくるけど一体なんだろう?まるで今までハルカゼに名前がなかったみたいじゃないか。

私は御殿様に聞いた。このハルカゼに本当の名はあるのだろうか?と

すると御殿様はもちろんあると答えてくれた。


「このヤマトの国には国を象徴とする巨大な枝垂れ桜がある。まあ大きな桜で外の国では世界樹と呼ばれている。

我らヤマトの国の民は御神木と呼んでいるのだがな。」


御殿様は御神木も世界樹も変わらないだろうと言いながら、物語を聞かせるようにハルカゼ…ハルカゼと二振りの刀について教えてくれた。


ある日、刀鍛冶が刀を三振りワシの祖先に依頼され打ったそうだ。

短刀・打刀・太刀…どれも素晴らしい出来栄えで切れ味も申し分ない、とても良い刀であった。それは枝垂れ桜の御神木にも伝わったのだろう。

献上された刀は全て将軍が持つこととなった。守刀としてふさわしい強い刀であった。

そんなある日、将軍は声を聞いたらしい。とても美しい声で三振りの刀を見たいと頼み込んできた。

どうせ夢、寝ぼけているに違いないと思いながらもその声に答えた将軍は三振りの刀を声の聞こえる場所まで運んだ。

それはとても大きな満月の光に照らされながら花びらを舞い散らす大きな枝垂桜。

すると、将軍が抱えていたはずの刀はふわりと浮かび枝垂れ桜の枝に絡みついた。

はっきりと見た、桜の枝がひとりでに動き刀に触れるその様を。

美しい声は呟いた「なんと素晴らしい、魂の籠った刀に出会えた。今宵は良い夢が見れそうだ。」と

美しい声は将軍に感謝をして刀を返した。ただ返した訳ではない、枝垂れ桜の御神木の加護を与えて。

それがこの三振りの刀の伝承「鬼斬桜・太刀」「春告鳥・打刀」「春眠・短刀」が生まれた理由。



「名を与えられた刀は姿を変える。春告鳥の打刀は加奈に改めて名を付けられた事で姿を変えたのだろう。」

「…そっか、君は私の為に変わってくれたんだね。」


きっとハルカゼは私が大きくなったり小さくなったりするからそれに合わせて短刀に姿を変えてくれたんだ。

私が小さい姿であれば短刀に、大きな姿になれば打刀として魔力で刀身を補強して。


「ありがとうね、ハルカゼ」


その瞬間、目の前の刀が光り輝き強い風が吹き荒れた。

なんと力強いことか、私を包み込もうとする暖かい風に目を閉じた。

包み込む、いいやこれは抱き締めているような







__ありがとう加奈、大好き







鼻を満たす桜の香りに心が落ち着く。

まるで春の香りを運んで告げる鳥のような暖かさ。

それは人よりも暖かい体温で実際に抱きしめられているような…


「……誰だお前。」


目を開いたら知らない鳥人間がいた時の対処法を誰か知らないだろうか?

素早く鳥人間を押しのけて距離を取ると互いに目をパチクリとさせて頭の整理をしようとするが、考えるたびに混乱してしまう。

こいつは誰だ?いつの間に私と間合いを詰めて抱きしめてきたんだが?背骨を折るつもりか?

しかし警戒されているとわかっていながらも嬉しそうに笑うから余計に混乱する。


「見えるの?我が見えるの?」


嬉しそうに笑みを浮かべるだけじゃあ飽き足らず、その場で飛び跳ねて再度私を抱きしめるのは桜のような色の髪に鋭い鋼色の丸い瞳でこちらを見つめる少年のような女性のような、そもそも背中に桃色の翼を生やしている人じゃないなにか。

このぬくもり、肌を撫でるような羽はまるで…いやいやそんなことは無いだろ。

でも、一度でも信じていいなら…聞いてもいいかな。


「あなたの名前は…」

春風ハルカゼ!」


元気な名乗りに合わせて揺れる桜の枝の簪が、私の相棒を飾る桜のストラップによく似ていた。本当にこの子はハルカゼなのだろうか。

確認する方法が無いからどうにもならんぞこれ


「あー…私の刀は何処へ行ってしまったのだろうか?」

「ここ!ここにいるよ!我が春風!」


一人称とキャラが合ってないにも程があるだろ…だって私が君を見つけて名前をつけろって言った時の重厚感は何処言ったの?

話にならないので御殿様とじいちゃんを見るとやはり驚いたようで、二人して「今の見た⁉」的なアイコンタクトを取っていた。


「ツキカゲ、これどういう事?」

「俺様に聞いても…カリン、わかるか?」

「俺にもさっぱりわからない。でも魂の炎の温もりは武器から感じていたんだよね。そこの鳥獣人と同じ魂の炎だ。」


ツキカゲはわからないようだけど、カリンの言葉が本当ならハルカゼなんだろうな。

私はじっと人の形になったハルカゼを見つめて顔を顰めた。

そうか、ハルカゼは人の形になってしまったんだ。これではもう相棒と一緒に戦えないな。


「寂しいものだな…刀として扱っていたのに人の形になってしまうと共に戦えない。」


するとハルカゼはショックを受けた顔をして今にも泣きそうになっていた。

どうしてとか嫌だとか言ってるけど、手元に私の刀が無いから戦えないんだと伝えれば俯いてすぐに顔を上げた。


「わかった!我、加奈とこれからも戦いたい!」


そして霞のように輪郭がぼんやりとして消えた後、私の手元にはいつもの相棒の刀が残っていた。


「…よし、これで何も起きなかったな。」

「まてまてなかったことにするな。」


まさか御殿様からツッコミが入るとは思わなかった。

無言でハルカゼを手に持つと、頭を抱えた御殿様は深くため息をついた。


「本当に…この親友にしてこの孫ありと言うべきか。

勝蔵も鬼斬桜の太刀に気に入られて持つことを許された過去があるのだ。」

「そう言えばそんな事あったのぉ。秀ちゃんが刺客に襲われた時に咄嗟に俺が秀ちゃんの太刀を引き抜いて戦った時があってな。

返そうとしたら太刀が俺を気に入って離れようとせんかったのじゃ。」


あの時は本当に呪いの武器なのでは?と思ったそう…怖

伝承の三振りは皆してクセの強いのばかりかと解釈するなら、残りの一振りはどうなのだろうか?なんて想像は無視しよう。


「つまり、人が刀を選ぶのではなく、刀がワシらを選ぶということ。加奈の持つ春告鳥…春風は奪われた後に何かがあってへんりぃ王国の武器屋に流れ着いたのだろう。

加奈よ、もう一度春風を呼んではくれぬか?」


確かに、御殿様からすればハルカゼに何があったのか気になるだろうな。私もなんであんな場所に眠っていたのか気になるし。

だから私は相棒の柄を撫でて呼ぶことにした。


「聞きたいことがあるの、私とおそろいのその口から教えてくれる?」


すると、風が巻き起こり再び姿を表した春を告げる桜の鳥は私に抱きついて来た。

君はそれをやらないと気が済まないのか?


「離れなさいハルカゼ…で、どうしてヘンリー王国にいたの?」

「えへへ~加奈大好き!」


話を聞けこの馬鹿者め

無理やり引き剥がして両頬を摘み左右に引っ張ると痛いと訴えてきた。

こちらの話を聞く気になっただろうか、とりあえず話の整理と質問をしよう。


「いい?ハルカゼは春告鳥の打刀だった時は覚えてる?」

「うん!大きな桜の木に眠ってる神様がね、人間の為に役立ちなさいって。

でもこの国に留まっても暇で仕方がなかったから、人を魅了させて外の国に運んでもらったの!外の世界のほうが刺激が多いし!

そんな時に加奈が現れた!これは運命だよ!

それを兄弟達に話したのにさぁ…鬼斬桜は加奈のおじいちゃんしか眼中にないし、春眠はいつも眠って話にならないんだよね。」


なるほど、こいつは何時でも快楽主義者と…いや、お気楽で楽しい事しか眼中に無いんだろうな。

するとハルカゼはじいちゃんと御殿様を見つめてケラケラと笑った。


「あはは~文句があるなら我みたいに姿を見せれば良いのに~!」


それはまるで目上の人を相手にするというよりは同年代の友人を前に話しているような口ぶりだった。

すると、じいちゃんの持つ大きな刀と、御殿様の懐から強い光が溢れて部屋を覆った。

まるでハルカゼが姿を表した時のような…まさか


そう思いいの一番に目を開いて見ればまあびっくり

じいちゃんの側には鬼のような立派な角を生やしているのに麗しいが似合う薄桃色の髪と切れ長の瞳の青年が、顔を真赤にしてハルカゼを睨んでいた。


「鳥の分際で…!吾輩を辱めるとは!」


なんだろう…少し残念な香りがするのは私の気の所為であって欲しい。

そして御殿様の膝にいるのは…大きくあくびをして目を擦る乱れた髪と猫耳の特徴的な少女だった。


「鬼、五月蝿い。」

「お前はもっと守り刀の自覚を持て!これだから猫は…」


鬼、鳥、猫…共通点は無いけれど彼らの会話からしてすぐにわかった。


「鬼斬桜・太刀、春眠・短刀…?」

「ふん、お前が勝蔵の孫か…ただの小娘の何処に惚れ込んだのか。」

「へし折られたいのか~?」


私を見つめる顔は明らかにバカにしたような蔑むような…それに対してハルカゼは怒っているみたい。

それにしても、まさかもう二振りも姿を表すなんて思わなかった。

刀の種類によって体の大きさや身体的特徴に違いはあるけど、皆しておそろいの鋼色の瞳を輝かせていた。

なるほど、兄弟刀としての共通点なのだろう。


「なんか、ツキカゲとカミツレさんとは違ったタイプの兄弟って感じがする。」

「俺様とアイツらを同じにするな、それに俺とカミツレは仲良くない。」


よく言うよ、前に私に怒られた時にぐずってカミツレさんとカリンに慰められていたのを知っているからな?

カミツレさんもうちの弟可愛いって自慢していたから全然仲良しだから良いじゃない、私一人っ子で従兄弟はいたけど住む場所が離れていて全然会えなかったんだから。

兄弟喧嘩も少し収まった頃合いを見て大きく手を叩くと、皆がこちらを見た。


「まだ話しは済んでいないでしょうが…私はまだ聞きたいことがたくさんあるんだから。

特にじいちゃん!前に叔父さんから倒れて入院したって聞いたのになんでここにいるの?

まさか死んで転生したなんて馬鹿な事は…」

「まぁ落ち着かんかい加奈ちゃん、俺がここにいるのはその…世界を繋げた結果じゃよ。」


意味のわからん壮大なことをあっさりと言うな…皆が首を傾げて目を丸くしたぞ。

当の本人は「本当は言いたくなかったんじゃが…」と呟いて頭を掻いた。


「じいちゃんな…昔神様にある加護を授けてもらってのぉ。

この世界と俺や加奈ちゃんのいた世界をつなげる力があるんじゃ。」


丁寧に説明してもわからんよ…何故そこで神様が出てくるのか。

私はもう少し詳しく説明して欲しいと要求すると、じいちゃんは落ち着いた声で昔の出来事を思い出すために目を閉じた。


「あれは、もう70年以上も前の話じゃ。」


それはあまりにも壮大な、それでいてじいちゃんならやりかねない嘘のような本当の話だった。




















~作者より~

近状ボードを更新しました!

最近の作品状況について報告いていますので是非確認してください!
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