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135話
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どれほどの日数をこの馬車で過ごしたかは覚えていない。
地図からしてもうすぐで到着すると馬車の運転を担当していたカミツレさんの伝達を受けて私達は席についた。
表上は馬車の席と言う表現もおかしいか。でも間違っては無い
しかし、ぼーっと外を見ていると道の先を見たくなる。
窓からは森の道が続いており木漏れ日が心地よいのはいつもの事。
一度馬車を止めて外に出てみるとわかるかすかに感じる潮風の匂いはこの世界に来て初めてかも知れない。
「この感じ…ワクワクするわね!」
何度も同じことを言ってはいるけど新しい場所に来るのは心躍るものがあるから堪らないものがある。
一つ言っておこう
目の前に広がるのは海である
森を抜けた先の舗装された道の先に続く黄色のレンガの建物達がまあサファイアを連想させる美しい海と良く合うこと。
これほどの美しい海が印象に残るこの街…というよりもこの広さは国だな。
「海を守り海に守られる国、それがコロンブス」
私を追うように馬車から出てきたツキカゲはいつものように新しい国について教えてくれた。
「海に面しているこの国では漁業が盛んでな、北側と南側で取れる魚が違うんだと。
あとは砂浜で特別なメロンが採れるらしい。」
砂浜で取れるメロン?
そんな面白い作物が採れるなんて気になって仕方がない。
なおさら早く入国審査を通らないとだねと笑いながらツキカゲの手を引いて馬車に乗り込むとカミツレさんに動かしてくださいと言った。
様々な魚介類に浜で採れるメロン、海に面しているから船を出せるはず。
事前に調べてここから東に行くと、私の行きたい国があるらしい。その道中でも島国があるから物資補給ができるわね。
「魚の料理で希望がある人~」
「刺し身」
「フライしかかたん」
「つみれ汁もいいな」
「きのこと一緒にホイル焼きも捨てがたいですね~」
皆して言うだけ言って私に絶対作れよみたいな目で見てくる。
大体そのくらい自分で作れ…ないから希望を出すんだよね。
どれも美味しいから何を作ろうか悩むよね
膝に乗ったマオウも私に訴えるようにベシベシと前足で叩いてくる。
確かこいつはサバの味噌煮を白ご飯と一緒に食べるのがお気に入りなんだよな。何なら七輪で焼いたアジの開きも好き。
「ホッケ焼きも食べたいな。」
この仲間たちと旅に出て一週間、見事に胃袋を掴んでしまったよ。
とうとうカリンもツキカゲが胃袋掴まれた理由がわかって自分も私の前では大人しくご飯を食べるもん。
何てことを話しているといつの間にか検問所に到着した。
外ではカミツレさんが対応中、すると外に出て入国者の人数を確認すると言われた。
「男が二人、女が四人、子供が一人に従魔が一匹だな。
入国理由は?」
「船を借りて東に進むためです。
内一人はギルドに登録する目的もあります。」
ギルドに登録するのはアザレアさん、カリンはまだ子供だから私達が保護していると言う名目で旅の動向をさせている事になってる。
本当は一週間前に出た花の楽園でアザレアのギルドカードを発行したかったのだがそんな場合じゃあなかったのよね。
一応入国料はかかるのでお支払い。しかしアザレアは身分を証明するものがないので割増でお支払いすることになった。
無事に入国はできたので後はこの馬車をどうするかである。
馬車を停める場所も宿を確保してから専用スペースに停める形だ。
まずは宿を探そう
「ここは冒険者ギルドの規模が大きいから専用の宿もあるみたいね。」
「海に面しているおかげで貿易も盛ん。商業ギルドもあるからそこで道中作ったポーションを納品してもいいわね。」
ならば別行動をするか
カミツレとマアヤは先に商業ギルドへ行って納品、他は冒険者ギルドへ行ってアザレアのギルドカード発行と宿泊先の確保をする。
残った時間は物資補給と体を休めてもいいわね
「あ、道中に狩った魔物を買い取ってもらわないと。」
「なら、ナザンカはアザレアと登録しに行ってこい。カミツレとマアヤは商業ギルドで納品、マオウとカリンは馬車で留守番だ。
俺はカナと素材買い取りカウンターに行く。」
スムーズに役割分担をして馬車を降りてさっさと行動しようとするツキカゲを慌てて追いかける。
ちらりと後ろを振り向いてやること終わらせたら冒険者ギルドのロビーに集合しようと言ってまた前を向くのだ。
冒険者ギルドに行くならナザンカとアザレアも一緒で良いのではないかと思うのだが、やはりツキカゲの考えていることはわからない。
「待ってよツキカゲ。」
ずっと前を行くツキカゲを見失うのが嫌で必死に腕を伸ばして腕を掴んだ。
迷子にならなくてよかった。少しホッとして小さく息を吐くと彼の気まぐれに呆れた。
一体どうかしたのかと思い何かあったの?と問いかけるが無言を貫いてある方向を指さした。
「…市場。浜で採れるメロンが気になるんだろ?」
「そりゃあ気になるけど…皆で言っても良かったんじゃないの?」
そしたら誰かが迷子になった時めんどくさいけど。
後はナザンカだったらアザレアと一緒にいたいだろうしな……
「…なるほどそういうこと。」
要するに私のツキカゲはヤキモチを焼いているんだ。
一度にたくさんの仲間が増えて私も従者のカリンの面倒を見続けているからどうしてもツキカゲとなにかするっていうのもなかった気がする。
彼は私だけに何かを伝えたかったから二人きりになりたかったんだ。
元は私とツキカゲのふたり旅だったから食事だって好物を出してあげることができたけど、他の人の好物とか食べれないものとか配慮してツキカゲだけの意見を聞くことができなくなってしまっていた。
彼のわがままが全部通らないのは前々からだったけどお願いすらも聞けなくなるのはよろしくないかも知れない。
「…なんだ?」
「いや何でもない。私も市場に行きたくなってきた。」
迷子防止ねなんて巫山戯て彼の手を取ってしっかりと握らせる私は彼の目にはどう見えているのだろう。
私の可愛いトカゲ、離すことはないと思いなさい。
さあ好きに回ろうじゃない
市場の魚の種類の多さに驚いてどんな料理を作ろうかと話し合って、美しい貝や魚の鱗で作られたアクセサリーに目を輝かせるの。
「浜で育つメロンって、スイカのことだったんだね。」
市場で大きな声で物を売るおばちゃんが「ハマスイカだよ~!買っていきな~!」と言っていたのでなんだと思って見てみたら浜で採れるメロンについて知ってるかどうかと聞かれたのだ。
知ってるけどそれがなにか?みたいな姿勢で話を聞いていたので、スイカを指さしてこれが浜で採れるメロンの正体だと教えてくれたのだ。
まん丸で一玉がまあ大きいこと。それほど甘くて美味しいスイカなのだろうかと買ってしまったのだ。
元々買うつもりでいたので問題はない。が、しかし荷物になってしまった。
アイテムボックスがあるからある程度はしまえるけどこんな人が多い場所でやりたくない。
そんな時は大抵ツキカゲが持ってくれる。
「持っておこう」
「ん、サンキュ」
スイカといえば普通に切ってしまうのもいいが、フルーツポンチにしても美味しいだろうな。
他のフルーツや白玉を作る手間がかかるけどその分美味しいのだ。
なんて言っていたけど、私思い出してしまったよ。
「魔物の素材買い取り…皆と集合…!」
すっかり忘れていたけど私達は二人で旅しているわけではない。他の仲間もいることを忘れてはならないんだ。
今すぐに冒険者ギルドに戻らないとまずいとツキカゲを急かすとわかったと言いながらも不服そうな顔をしていた。
おそらくもっと二人きりでいたいんだろうな。でもそれはまた今度にしてもらいたい。
「…約束する、また二人で好きな場所に行ってまた楽しいあれこれ話し合おうよ。」
「わかった…まさか自分が何気ないと思っていたものを欲するとは思わなかった。」
それはお互い様だよ
私だってツキカゲとの行動がこんなに楽しいものだったなんて思わなかったから。
小指を立てて互いに絡ませると誓ったのだ
嘘ついたら針を千本呑むよりもつらいことが起きるんだぞと戒めも込めて。
さてと、急いで皆が待つ冒険者ギルドに向かおうか。
横に並んで走る相棒の姿はとても美しくて儚いようにも思えるのにかっこいい。
彼の隣に立てるのは私だけ、でも更に自分を磨いて隣に立つに相応しい人間になりたいな。
契約者だからと言う理由も含めた私自身に向けた誓いでもあった。
地図からしてもうすぐで到着すると馬車の運転を担当していたカミツレさんの伝達を受けて私達は席についた。
表上は馬車の席と言う表現もおかしいか。でも間違っては無い
しかし、ぼーっと外を見ていると道の先を見たくなる。
窓からは森の道が続いており木漏れ日が心地よいのはいつもの事。
一度馬車を止めて外に出てみるとわかるかすかに感じる潮風の匂いはこの世界に来て初めてかも知れない。
「この感じ…ワクワクするわね!」
何度も同じことを言ってはいるけど新しい場所に来るのは心躍るものがあるから堪らないものがある。
一つ言っておこう
目の前に広がるのは海である
森を抜けた先の舗装された道の先に続く黄色のレンガの建物達がまあサファイアを連想させる美しい海と良く合うこと。
これほどの美しい海が印象に残るこの街…というよりもこの広さは国だな。
「海を守り海に守られる国、それがコロンブス」
私を追うように馬車から出てきたツキカゲはいつものように新しい国について教えてくれた。
「海に面しているこの国では漁業が盛んでな、北側と南側で取れる魚が違うんだと。
あとは砂浜で特別なメロンが採れるらしい。」
砂浜で取れるメロン?
そんな面白い作物が採れるなんて気になって仕方がない。
なおさら早く入国審査を通らないとだねと笑いながらツキカゲの手を引いて馬車に乗り込むとカミツレさんに動かしてくださいと言った。
様々な魚介類に浜で採れるメロン、海に面しているから船を出せるはず。
事前に調べてここから東に行くと、私の行きたい国があるらしい。その道中でも島国があるから物資補給ができるわね。
「魚の料理で希望がある人~」
「刺し身」
「フライしかかたん」
「つみれ汁もいいな」
「きのこと一緒にホイル焼きも捨てがたいですね~」
皆して言うだけ言って私に絶対作れよみたいな目で見てくる。
大体そのくらい自分で作れ…ないから希望を出すんだよね。
どれも美味しいから何を作ろうか悩むよね
膝に乗ったマオウも私に訴えるようにベシベシと前足で叩いてくる。
確かこいつはサバの味噌煮を白ご飯と一緒に食べるのがお気に入りなんだよな。何なら七輪で焼いたアジの開きも好き。
「ホッケ焼きも食べたいな。」
この仲間たちと旅に出て一週間、見事に胃袋を掴んでしまったよ。
とうとうカリンもツキカゲが胃袋掴まれた理由がわかって自分も私の前では大人しくご飯を食べるもん。
何てことを話しているといつの間にか検問所に到着した。
外ではカミツレさんが対応中、すると外に出て入国者の人数を確認すると言われた。
「男が二人、女が四人、子供が一人に従魔が一匹だな。
入国理由は?」
「船を借りて東に進むためです。
内一人はギルドに登録する目的もあります。」
ギルドに登録するのはアザレアさん、カリンはまだ子供だから私達が保護していると言う名目で旅の動向をさせている事になってる。
本当は一週間前に出た花の楽園でアザレアのギルドカードを発行したかったのだがそんな場合じゃあなかったのよね。
一応入国料はかかるのでお支払い。しかしアザレアは身分を証明するものがないので割増でお支払いすることになった。
無事に入国はできたので後はこの馬車をどうするかである。
馬車を停める場所も宿を確保してから専用スペースに停める形だ。
まずは宿を探そう
「ここは冒険者ギルドの規模が大きいから専用の宿もあるみたいね。」
「海に面しているおかげで貿易も盛ん。商業ギルドもあるからそこで道中作ったポーションを納品してもいいわね。」
ならば別行動をするか
カミツレとマアヤは先に商業ギルドへ行って納品、他は冒険者ギルドへ行ってアザレアのギルドカード発行と宿泊先の確保をする。
残った時間は物資補給と体を休めてもいいわね
「あ、道中に狩った魔物を買い取ってもらわないと。」
「なら、ナザンカはアザレアと登録しに行ってこい。カミツレとマアヤは商業ギルドで納品、マオウとカリンは馬車で留守番だ。
俺はカナと素材買い取りカウンターに行く。」
スムーズに役割分担をして馬車を降りてさっさと行動しようとするツキカゲを慌てて追いかける。
ちらりと後ろを振り向いてやること終わらせたら冒険者ギルドのロビーに集合しようと言ってまた前を向くのだ。
冒険者ギルドに行くならナザンカとアザレアも一緒で良いのではないかと思うのだが、やはりツキカゲの考えていることはわからない。
「待ってよツキカゲ。」
ずっと前を行くツキカゲを見失うのが嫌で必死に腕を伸ばして腕を掴んだ。
迷子にならなくてよかった。少しホッとして小さく息を吐くと彼の気まぐれに呆れた。
一体どうかしたのかと思い何かあったの?と問いかけるが無言を貫いてある方向を指さした。
「…市場。浜で採れるメロンが気になるんだろ?」
「そりゃあ気になるけど…皆で言っても良かったんじゃないの?」
そしたら誰かが迷子になった時めんどくさいけど。
後はナザンカだったらアザレアと一緒にいたいだろうしな……
「…なるほどそういうこと。」
要するに私のツキカゲはヤキモチを焼いているんだ。
一度にたくさんの仲間が増えて私も従者のカリンの面倒を見続けているからどうしてもツキカゲとなにかするっていうのもなかった気がする。
彼は私だけに何かを伝えたかったから二人きりになりたかったんだ。
元は私とツキカゲのふたり旅だったから食事だって好物を出してあげることができたけど、他の人の好物とか食べれないものとか配慮してツキカゲだけの意見を聞くことができなくなってしまっていた。
彼のわがままが全部通らないのは前々からだったけどお願いすらも聞けなくなるのはよろしくないかも知れない。
「…なんだ?」
「いや何でもない。私も市場に行きたくなってきた。」
迷子防止ねなんて巫山戯て彼の手を取ってしっかりと握らせる私は彼の目にはどう見えているのだろう。
私の可愛いトカゲ、離すことはないと思いなさい。
さあ好きに回ろうじゃない
市場の魚の種類の多さに驚いてどんな料理を作ろうかと話し合って、美しい貝や魚の鱗で作られたアクセサリーに目を輝かせるの。
「浜で育つメロンって、スイカのことだったんだね。」
市場で大きな声で物を売るおばちゃんが「ハマスイカだよ~!買っていきな~!」と言っていたのでなんだと思って見てみたら浜で採れるメロンについて知ってるかどうかと聞かれたのだ。
知ってるけどそれがなにか?みたいな姿勢で話を聞いていたので、スイカを指さしてこれが浜で採れるメロンの正体だと教えてくれたのだ。
まん丸で一玉がまあ大きいこと。それほど甘くて美味しいスイカなのだろうかと買ってしまったのだ。
元々買うつもりでいたので問題はない。が、しかし荷物になってしまった。
アイテムボックスがあるからある程度はしまえるけどこんな人が多い場所でやりたくない。
そんな時は大抵ツキカゲが持ってくれる。
「持っておこう」
「ん、サンキュ」
スイカといえば普通に切ってしまうのもいいが、フルーツポンチにしても美味しいだろうな。
他のフルーツや白玉を作る手間がかかるけどその分美味しいのだ。
なんて言っていたけど、私思い出してしまったよ。
「魔物の素材買い取り…皆と集合…!」
すっかり忘れていたけど私達は二人で旅しているわけではない。他の仲間もいることを忘れてはならないんだ。
今すぐに冒険者ギルドに戻らないとまずいとツキカゲを急かすとわかったと言いながらも不服そうな顔をしていた。
おそらくもっと二人きりでいたいんだろうな。でもそれはまた今度にしてもらいたい。
「…約束する、また二人で好きな場所に行ってまた楽しいあれこれ話し合おうよ。」
「わかった…まさか自分が何気ないと思っていたものを欲するとは思わなかった。」
それはお互い様だよ
私だってツキカゲとの行動がこんなに楽しいものだったなんて思わなかったから。
小指を立てて互いに絡ませると誓ったのだ
嘘ついたら針を千本呑むよりもつらいことが起きるんだぞと戒めも込めて。
さてと、急いで皆が待つ冒険者ギルドに向かおうか。
横に並んで走る相棒の姿はとても美しくて儚いようにも思えるのにかっこいい。
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