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12話
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私の発言により子供達は驚き少しざわついた。
「静かに…最近種族を選ばず子供達が行方不明になってることを聞いて君達を探しに来たの」
しぃーと言って人差し指を口に当てるとここまでの経緯を皆に話した
行方不明者をリスト化して違和感を感じたこと
そして調べて侵入してみたらこのざまた
とにかく今目の前にいる子供達に怪我なく救い出すことが私の仕事だ
そしてこれからどうすればいいかを話すことにした。
「私が奴らを片付けるから合図があるまでここを動いちゃダメよ…」
「誰を片付けるって?」
知らない声が聞こえて振り向けばそこに居たのは小汚い男…見た感じ雇われ盗賊といったところか。
サッと子供達の前に立ち身構え睨みつければ男はケラケラと笑っていた。
「嬢ちゃん1人に何が出来るんだ?大人を甘く見るなんて良くねえなぁ!」
腰に下げた剣を引き抜き私の方に向けて振り落としてくる
あんなまともに手入れされてない剣を向けてこようが怖くない…それに剣も可哀想である
哀れみの顔をしてそれを竜使いのスキルのひとつ「竜の鱗」で腕を硬化させるとその片手でと振り落とされた剣を受け止めた
「ヒイッ!?この化け物…!」
私を化け物だと罵った奴は蹴り飛ばしそうとした
後ろからも「危ないっ!」とか小さな悲鳴が聞こえた…そんなに心配しなくてもいい
なぜなら私はその蹴りを上手く避けて目の前にいる男に逆に蹴り返して気絶をさせたのだ。
1度開かれたドアの入口に仰向けで気絶する男を引っ張って部屋の中に入れてからを閉めると身につけてる持ち物の中で使えるものはないか探した。
私を倒すために使っていた剣の他に隠し持っていたナイフや僅かなお金に…特に使えるものはないようだ。
「とりあえず縄で縛って動けないようにして…あなた達はここにいてね」
近くにあったロープで気絶している奴を縛り付けると残りの奴らを始末しようと部屋を出たその時だ
「ちょっと待って…!カナはどうするの?」
私の手を掴み行かせないようにするボンノちゃんや他の子供達も私を心配そうな目で見てきた。
私は大丈夫だよと言っても説得力はない…しかたないので大人の姿になるしかない。
スキル変装を発動させて大人の姿になれば子供達は全員驚いた。
私は行方不明者を探しにここまで来た
だから仕事が終わるまでここにいて欲しいと言うと皆頷いて部屋の家具の影に隠れた…いい子だ。
下ろした黒く長い髪をひとつに纏めフードを深く被るとインベントリからハルカゼを取り出しそれを装備した。
部屋のドアを開け気配察知スキルで周りを警戒して歩く
「(雇われ盗賊団20人と雇い主ってところかしら?
…少ないわね)」
こういう奴らってもっと大人数だと予想していたのだが意外とそんなことなく少なかった。
これなら私ひとりでなんとかなりそうだな
出来るだけ気配を消して移動すると見つけた奴から1人ずつ確実に倒して行った。
気配察知スキルで確認した盗賊団はこれで全部だろう
パンパンと手を叩きひと仕事終えたようにため息をついた。
ツキカゲの力は必要なかったみたいだな
床にひれ伏す盗賊団をロープで縛り動けないようにすると私はまだ調べてない部屋を探した。
私がわざと拐われた時も思ったのだが、このアジト建物は結構広い。
まるで表向きは貴族を演じて裏では悪行しかしてないようなそんな感じ。
嫌な予感がして身体を震わせるとらしくないと両手で頬を挟むように叩いた。
さっさと確認してルート調べたらこんな建物さっさと脱出しようと思い振り向いたその時だった
「みーつけ……た!」
上辺だけの闇しか感じられない笑顔でそう言っている声が聞こえたのと同時に腹部を殴られ壁まで飛んでいった。
「かはっ…!?」
背中と腹に来た痛みがじわじわと強くなり熱を帯びてきた
苦しくて辛くて視界が一瞬霞んだ
「ああ悪ぃ悪ぃ…まさかそんなに弱いとは思わなかったわ」
煽りながらこちらに近づく靴の音が聞こえる
舞い上がってた土埃が落ち着いて周りがはっきりと見えるようになって私は先程から私を煽っている声の主の顔を確認した。
ウェーブのかかったくすんだ緑色の長髪
骨ばった輪郭だが整った顔立ちをしていて腹が立つ
なぜ異世界の人って顔立ちがいい人が多いんだろうか…
「俺の部下たちを全員始末しておいて何者かと思えばこの程度か…しかもただの餓鬼じゃねぇか」
片手だけで私の首を掴み持ち上げると爪先から足にかけてジロジロと見て鼻で笑ってきた。
さっきからこいつ失礼だと思うのだが…
弱いとか餓鬼とかもう散々だ
しかしスキル竜使いは本当に万能だ。
竜のように高い再生能力スキルも共有されるとは思わなかった
段々と身体中の傷や痛みがなくなって拳を握るとそれをやつの顎めがけて食らわせてやった。
顎を蹴られふらつき私の首から手を離した隙に体勢を立て直した。
「どいつもこいつも私に向かって餓鬼呼ばわりとは…私は20歳だ!!!」
きっと睨みハルカゼを装備し直すと奴はまた笑ってた。
「おもしれぇ!お前、名前は?」
そんなもの名乗る必要性はない…黙秘をすれば相手も腰につけた剣を引き抜き睨んできた。
「ちっ…釣れねえなぁ
でもまだやれる元気があるならいいか…!」
なんだろうかこの違和感
かなり素早く動き一撃を喰らわそうとするが全て目で追って避けるか剣で受けている。
そんじょそこらの盗賊ではない…というより剣さばきも一流の兵士のようだ
剣もよく見ればしっかりと手入れがされてる
こいつは相手にするには面倒だと本能が言っている
ここはどんな手を使ってでもやつの動きを止めてしまわないと…
「(ちょっとずるいかもしれないけど…龍の威圧!)」
魔力を消費して相手を気絶させる程の威圧をするスキル
相手はそんなものがくるとは予想しておらず恐怖で膝をついてしまった。
おかしいな…予想では気絶するのだが膝をついてまだこちらを睨んでいる。
「てめぇ化け物かよ…!」
なんとか剣を杖代わりにして震える脚を叩き立ち上がるその様子からますます相手にしてはいけないと感じるようになった。
「あんた雇われ盗賊団のリーダーだろ?私は子供達をここから逃がすために来ただけだから見逃してくれ」
近づくことはなく距離をとって話しかければ、彼は何故か笑ってた。
もしかしてもう既に金は貰ってるからそれなりの仕事はしないといけないから見逃すわけには行かないとか言うのか?
それだったらまずいな…
あまりやりたくはないが、こいつだけ息の根を止めて先に進もうか…。
「お前気に入ったよ嬢ちゃん…もう1回聞くが名前は?」
その言葉は予想の斜め上を行き過ぎていたように感じられた。
何を言っているんだこのわかめ頭とも思った
彼は持っていた剣をホルダーに戻して私に近づくと無理やりフードを取ってきた。
突然の出来事に驚き声をあげると
「ふーん…なるほどね」
と言ってきた。
何に対して納得しているかはわからないが、関わっては行けない雰囲気だけは感じられる。
私は今目の前にいる男の象徴を蹴りあげると追い討ちをかけるように腹に1発入れた。
「悪いがお前に名乗る筋合いはない…私は早く脱出ルートの確認を…」
外れたフードを深く被り直しつぶやくと足元がふらついた感覚がした。
それはなにかの衝撃によって大地が揺れているのだと認識して気配察知スキルを使うとぎょっとしてため息をついてしまった。
「どうして怒ってるのか…」
乱れる息
流れる汗
自分が動揺してることであなたも動揺してるのがわかる
なぜなら私はあなた、あなたは私だから。
乱れる息を無理やり落ち着かせ不安げに声のする方向を向いてあなたの名前を呟いた。
「………ツキカゲ」
「静かに…最近種族を選ばず子供達が行方不明になってることを聞いて君達を探しに来たの」
しぃーと言って人差し指を口に当てるとここまでの経緯を皆に話した
行方不明者をリスト化して違和感を感じたこと
そして調べて侵入してみたらこのざまた
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そしてこれからどうすればいいかを話すことにした。
「私が奴らを片付けるから合図があるまでここを動いちゃダメよ…」
「誰を片付けるって?」
知らない声が聞こえて振り向けばそこに居たのは小汚い男…見た感じ雇われ盗賊といったところか。
サッと子供達の前に立ち身構え睨みつければ男はケラケラと笑っていた。
「嬢ちゃん1人に何が出来るんだ?大人を甘く見るなんて良くねえなぁ!」
腰に下げた剣を引き抜き私の方に向けて振り落としてくる
あんなまともに手入れされてない剣を向けてこようが怖くない…それに剣も可哀想である
哀れみの顔をしてそれを竜使いのスキルのひとつ「竜の鱗」で腕を硬化させるとその片手でと振り落とされた剣を受け止めた
「ヒイッ!?この化け物…!」
私を化け物だと罵った奴は蹴り飛ばしそうとした
後ろからも「危ないっ!」とか小さな悲鳴が聞こえた…そんなに心配しなくてもいい
なぜなら私はその蹴りを上手く避けて目の前にいる男に逆に蹴り返して気絶をさせたのだ。
1度開かれたドアの入口に仰向けで気絶する男を引っ張って部屋の中に入れてからを閉めると身につけてる持ち物の中で使えるものはないか探した。
私を倒すために使っていた剣の他に隠し持っていたナイフや僅かなお金に…特に使えるものはないようだ。
「とりあえず縄で縛って動けないようにして…あなた達はここにいてね」
近くにあったロープで気絶している奴を縛り付けると残りの奴らを始末しようと部屋を出たその時だ
「ちょっと待って…!カナはどうするの?」
私の手を掴み行かせないようにするボンノちゃんや他の子供達も私を心配そうな目で見てきた。
私は大丈夫だよと言っても説得力はない…しかたないので大人の姿になるしかない。
スキル変装を発動させて大人の姿になれば子供達は全員驚いた。
私は行方不明者を探しにここまで来た
だから仕事が終わるまでここにいて欲しいと言うと皆頷いて部屋の家具の影に隠れた…いい子だ。
下ろした黒く長い髪をひとつに纏めフードを深く被るとインベントリからハルカゼを取り出しそれを装備した。
部屋のドアを開け気配察知スキルで周りを警戒して歩く
「(雇われ盗賊団20人と雇い主ってところかしら?
…少ないわね)」
こういう奴らってもっと大人数だと予想していたのだが意外とそんなことなく少なかった。
これなら私ひとりでなんとかなりそうだな
出来るだけ気配を消して移動すると見つけた奴から1人ずつ確実に倒して行った。
気配察知スキルで確認した盗賊団はこれで全部だろう
パンパンと手を叩きひと仕事終えたようにため息をついた。
ツキカゲの力は必要なかったみたいだな
床にひれ伏す盗賊団をロープで縛り動けないようにすると私はまだ調べてない部屋を探した。
私がわざと拐われた時も思ったのだが、このアジト建物は結構広い。
まるで表向きは貴族を演じて裏では悪行しかしてないようなそんな感じ。
嫌な予感がして身体を震わせるとらしくないと両手で頬を挟むように叩いた。
さっさと確認してルート調べたらこんな建物さっさと脱出しようと思い振り向いたその時だった
「みーつけ……た!」
上辺だけの闇しか感じられない笑顔でそう言っている声が聞こえたのと同時に腹部を殴られ壁まで飛んでいった。
「かはっ…!?」
背中と腹に来た痛みがじわじわと強くなり熱を帯びてきた
苦しくて辛くて視界が一瞬霞んだ
「ああ悪ぃ悪ぃ…まさかそんなに弱いとは思わなかったわ」
煽りながらこちらに近づく靴の音が聞こえる
舞い上がってた土埃が落ち着いて周りがはっきりと見えるようになって私は先程から私を煽っている声の主の顔を確認した。
ウェーブのかかったくすんだ緑色の長髪
骨ばった輪郭だが整った顔立ちをしていて腹が立つ
なぜ異世界の人って顔立ちがいい人が多いんだろうか…
「俺の部下たちを全員始末しておいて何者かと思えばこの程度か…しかもただの餓鬼じゃねぇか」
片手だけで私の首を掴み持ち上げると爪先から足にかけてジロジロと見て鼻で笑ってきた。
さっきからこいつ失礼だと思うのだが…
弱いとか餓鬼とかもう散々だ
しかしスキル竜使いは本当に万能だ。
竜のように高い再生能力スキルも共有されるとは思わなかった
段々と身体中の傷や痛みがなくなって拳を握るとそれをやつの顎めがけて食らわせてやった。
顎を蹴られふらつき私の首から手を離した隙に体勢を立て直した。
「どいつもこいつも私に向かって餓鬼呼ばわりとは…私は20歳だ!!!」
きっと睨みハルカゼを装備し直すと奴はまた笑ってた。
「おもしれぇ!お前、名前は?」
そんなもの名乗る必要性はない…黙秘をすれば相手も腰につけた剣を引き抜き睨んできた。
「ちっ…釣れねえなぁ
でもまだやれる元気があるならいいか…!」
なんだろうかこの違和感
かなり素早く動き一撃を喰らわそうとするが全て目で追って避けるか剣で受けている。
そんじょそこらの盗賊ではない…というより剣さばきも一流の兵士のようだ
剣もよく見ればしっかりと手入れがされてる
こいつは相手にするには面倒だと本能が言っている
ここはどんな手を使ってでもやつの動きを止めてしまわないと…
「(ちょっとずるいかもしれないけど…龍の威圧!)」
魔力を消費して相手を気絶させる程の威圧をするスキル
相手はそんなものがくるとは予想しておらず恐怖で膝をついてしまった。
おかしいな…予想では気絶するのだが膝をついてまだこちらを睨んでいる。
「てめぇ化け物かよ…!」
なんとか剣を杖代わりにして震える脚を叩き立ち上がるその様子からますます相手にしてはいけないと感じるようになった。
「あんた雇われ盗賊団のリーダーだろ?私は子供達をここから逃がすために来ただけだから見逃してくれ」
近づくことはなく距離をとって話しかければ、彼は何故か笑ってた。
もしかしてもう既に金は貰ってるからそれなりの仕事はしないといけないから見逃すわけには行かないとか言うのか?
それだったらまずいな…
あまりやりたくはないが、こいつだけ息の根を止めて先に進もうか…。
「お前気に入ったよ嬢ちゃん…もう1回聞くが名前は?」
その言葉は予想の斜め上を行き過ぎていたように感じられた。
何を言っているんだこのわかめ頭とも思った
彼は持っていた剣をホルダーに戻して私に近づくと無理やりフードを取ってきた。
突然の出来事に驚き声をあげると
「ふーん…なるほどね」
と言ってきた。
何に対して納得しているかはわからないが、関わっては行けない雰囲気だけは感じられる。
私は今目の前にいる男の象徴を蹴りあげると追い討ちをかけるように腹に1発入れた。
「悪いがお前に名乗る筋合いはない…私は早く脱出ルートの確認を…」
外れたフードを深く被り直しつぶやくと足元がふらついた感覚がした。
それはなにかの衝撃によって大地が揺れているのだと認識して気配察知スキルを使うとぎょっとしてため息をついてしまった。
「どうして怒ってるのか…」
乱れる息
流れる汗
自分が動揺してることであなたも動揺してるのがわかる
なぜなら私はあなた、あなたは私だから。
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