3 / 171
1話
しおりを挟む
私の名前は山下加奈
どこにでもいる女子大生だ
平凡な名前と平凡な容姿…まぁ四年制大学に通わせてもらってるだけありがたいと思わないとね。
今日も奨学金を返すために夜遅くまでバイトをして帰る途中だ
疲れきって少しおぼつかない足取りで歩いていると近くの人とぶつかってしまった。
「あっ…ごめんなさい……!」
ただ謝ろうとしたその時だった
足元が突然光りなにかサークルのようなものが浮かんできて気味が悪い。
こんなの化学で証明できない
何が起きているのかさっぱりわからないまま段々と眩しくなる視界に目をそらそうとギュッと目を閉じてしまった。
そして私の意識はそこで途絶えた。
気がつけばそこは先程までいた日本ではない…それだけはわかる。
何故なら私の周りに知らない深くフードを被った人達が沢山いたからだ。
これはあれか?
異世界召喚ってやつか?
皆疲れきった顔をしてるが、反面喜んだ顔をしてる。
「ついにやった…!聖女様の召喚に成功したぞ!」
やはりか…聖女召喚の儀をやってるのか
こういうのって本当にあるんだな…そして私が聖女になるのか?
「さぁ…ゆっくりとは出来ませんがこちらで説明をするのでお手をどうぞ!」
私はずっと黙っていた
周りの人達が怖いからとかそんなんじゃなくて
私に差し伸べられた手なんてなかったからだ
一体どういうことだと横を見ればそこには私なんかよりも綺麗な女性がキョトンとした表情で差し伸べられた手をとっている様子があった。
なるほど…私は巻き込まれ召喚の被害者というものか。
「あっ…あの……」
ようやく勇気を振り絞って近くの人に声をかければ私の存在に気づいて睨みつけてきた。
「なんだお前…どこから入ってきた!」
いや…私巻き込まれたんですけど
私の話は全く聞かず、そのまま捕らえられて牢屋に入れられました……。
いやなんで!?
鉄格子をつかんで何故私を牢屋に入れたのかを聞けば、バカでかい声でうるさいと言われて剣先をつきつけられた。
「お前はどこから入ってきたかはわからんが侵入者だということは変わらない!」
いやだから私は巻き込まれた人なんですけど!
「まったく…餓鬼がどうやって城の中に侵入してきたのか
聖女様の横にお前がいるなんて許されないことなのだ!」
まあ失礼な…確かに日本人は幼く見られがちだけど餓鬼はないだろ私これでも20歳なんだぞ
頬を膨らませ私を牢屋に入れた城の兵士のような人が去るのを見て鉄格子から離れると近くの椅子に座って考えた。
これからどうしようか…
「…………おい餓鬼」
また餓鬼呼びですか…
私の心はまあまあ広いから素直に顔をあげればそこには誰もいない
どこから私を呼んでいるんだと思いキョロキョロと辺りを見回すとギョッとして腰を抜かしそうになった。
「なっ…えっ?ドラゴン!?」
まるで鉄が錆びたように汚れた鱗、そしてそれとは反するように輝く金色の瞳
一瞬作り物なのではないかと感じたが顔をこちらに向けてさらに近づいてきたのでちゃんと生きているのだとすぐにわかった。
そして同時にここが異世界なのだと改めて理解することにもなった。
「まだ餓鬼なのに俺様と同じ牢に入れられるとはな…なにをすればそうなるんだ?」
またこいつも私を餓鬼というのか
そろそろ私の怒りメーターもマックスになるぞ
「あのね…さっきから皆餓鬼と何回も言うけど私は……!?」
なにかがおかしいとようやく感じとった
私の手にしてはやけに小さい
それは足にも言える
服もよく見ればぶかぶかだし自分の肌とは思えないほどもちもち肌だ。
まるで自分が若返ったような……
私は近くにあった水の入った桶を自分の元にたぐり寄せ水面を覗いた
「なにこれ…これが私なの!?」
そこに映るのは私であって私じゃない
5歳の頃の私だったのだ
昔と同じような黒い艶のある長髪
黒く吸い込まれそうな潤む瞳
驚きでその場で気絶しそうだった。
「これが…私!?異世界召喚に巻き込まれた影響かな?」
ブツブツとあの時あった出来事を思い出して考えているとどこからかジャラジャラと音が聞こえてきた。
音のする方を見れば首に繋げられた鎖を引きずってドラゴンが近づいてきた
「お前…異世界召喚者か!?」
驚いた顔をしながら私を見つめるドラゴンがあまりにも近すぎて失神しそうになったがなんとか踏みとどまって意識を保つようにした。
「えっと、私は異世界召喚の義に巻き込まれた中身は20歳の日本人…です」
苦笑しながらそう説明すれば、ドラゴンは「そうか…」と呟いて1度顔を離して距離をとってくれた
「…ん?お前今なんと言った?」
「えっ?だから異世界召喚の義に巻き込まれた中身は20歳の日本人です」
その瞬間ドラゴンの中ではなにか計算がされてた
ぽくぽくぽくチーンと聞こえのではないかといった様子で笑いそうになるのを堪えるとドラゴンはまた私に顔を近づけて質問してきた……
いや、この様子からして詰問か
「ということはお前はもう既に成人しているということか!?」
あっそうか…今私の姿はちんちくりんな幼女だから驚くのも無理はないのか。
となると今まで私が餓鬼扱いされたのも納得がいく。
「まぁね…異世界召喚の影響かなんかでちっちゃくなったのかもしれない
それにしても…私はこれからどうなるのか…」
なにか知ってることはないかとドラゴンに聞けば、良くて奴隷堕ちで悪ければ死刑だと言われて震えが止まらなかった。
いやいやいや!大体私は異世界召喚に巻き込まれた人で城に侵入した餓鬼じゃないから!
というか私って異世界召喚されたんだよね?
そしたらなにかスキルでもあるんじゃないかな?
「ステータスオープンとか唱えたらなんか出てこないかな……」
そう…私は呟いただけだ。
「まさか本当にできるとは思ってなかった…」
目の前に現れたよくある半透明なスクリーンを凝視してそうつぶやくと
「召喚の義に巻き込まれたとはいえ異世界から来たのだからステータスくらいは見れて当然だ…」
なんてドラゴンに言われた
私がそんな知識持ってるわけないだろ!
確かに私はアニオタでよく異世界系の漫画とか読んでたけど作品ひとつひとつのルールとか違うからよくわかんないんだよ!
いやそれよりもこのステータスだ
HPやMPはどちらも2~3万はあると思う…なんだこれぶっ壊れてるのか?
そしてこちらはスキルか…
鑑定や無限収納など異世界小説とかでよくあるスキルや…
この電子世界と変装というスキルは一体?
「ねぇ…これって強いの?」
「うむ…そこら辺にいる人間よりかはステータスが遥かに高い」
顔をひきつらせながらそう説明するドラゴンの言葉が本当ならこんな所にいる必要はないな。
「よし…ここから逃げるか!
もちろんあなたも!」
「…はぁ!?」
突拍子のない私の発言に驚きを隠せないでいるドラゴンに向かってニカッと笑うと小さな手を差し伸べた。
「お前正気か…?」
正気じゃなかったらなんだというのか
それに私一人がここから逃げる訳では無い
今私の目の前にいるドラゴンも一緒だ
「大体…こんな気持ち悪いところで何年も暮らすなんて死んでもゴメンだわ!
なら私達ができる最善の方法でここから逃げましょう!」
そう言うとそこら辺にある石の欠片を拾うと自分の指に目掛けてそれを振り下ろした。
指先の痛みと同時に血が流れ泣きそになったが必死に耐えてそれをドラゴンに差し出した。
「お前…なにをしているのかわかってるのか?」
私の顔を睨みなんのつもりだと呟くドラゴン…それとは反して冷静に私はあなたに僅かな血を与えると言った。
「いや~さっき自分のステータスを確認した時に鑑定スキルがあることを知ってさ…
あなた…そこら辺のドラゴンとは比べ物にならないくらいめちゃくちゃ強いドラゴンなんでしょ?
しかも血を与えるとものすごい力を発揮するとか?」
ニヤリと笑い血を差し出す様子はまさに悪魔だと思う
それでも私は話を続けた
「私はこんな牢屋から抜け出したい…でもそんな力は持ってない
そこであなたの力を借りたいのよ
私の血を代償にね……」
沈黙が続いてどうしようかと考えたその時溜息をつくドラゴンが一頭
私の血を流した指に近づきボソリと呟いた
「後で…後悔するなよ」
ん?待って後悔ってなに!?
嫌な予感して指を引っ込めようとしてももう遅い
私の指を咥えて舌で転がしているのがはっきりわかる
なんというか…すごい絵面だな
血を流した幼女の指を丁寧に優しく舐めてるドラゴン
私にそんな趣味はないぞ!
ようやく血を舐めとったドラゴンはふぅ…と息を吐きカッと目を開いた
「えっ…!?ほんのちょっと血をあげただけなのに…!」
この威圧はなんだ
鑑定スキルを使ってステータスを見て2度見した
異常なまでに上がったHPとMP…他にも容姿が変わった
先程まで鉄が錆びたように茶色く汚れた鱗はどこへ行ったのかと思えてしまう黒く艶のある鱗へと生まれ変わった
ボロボロになっていた翼もすっかり綺麗に治ってる
「この力…流石は異世界から来た人間ということか」
しかもこのドラゴン…身体が大きいような気がする
さっきまでポニーサイズだったはずなのにその何倍もあるのは私の血のおかげなのか
「なるほど…これならお前を連れてここから出れるな」
今度はドラゴンが私に前足を差し伸べて来た
顎をクイッと動かしてる様子からして背中に乗れと言いたいのか
ならその言葉に甘えよう
「私の名前は山下加奈
この城を…いや国を出るまでよろしくね!」
どこにでもいる女子大生だ
平凡な名前と平凡な容姿…まぁ四年制大学に通わせてもらってるだけありがたいと思わないとね。
今日も奨学金を返すために夜遅くまでバイトをして帰る途中だ
疲れきって少しおぼつかない足取りで歩いていると近くの人とぶつかってしまった。
「あっ…ごめんなさい……!」
ただ謝ろうとしたその時だった
足元が突然光りなにかサークルのようなものが浮かんできて気味が悪い。
こんなの化学で証明できない
何が起きているのかさっぱりわからないまま段々と眩しくなる視界に目をそらそうとギュッと目を閉じてしまった。
そして私の意識はそこで途絶えた。
気がつけばそこは先程までいた日本ではない…それだけはわかる。
何故なら私の周りに知らない深くフードを被った人達が沢山いたからだ。
これはあれか?
異世界召喚ってやつか?
皆疲れきった顔をしてるが、反面喜んだ顔をしてる。
「ついにやった…!聖女様の召喚に成功したぞ!」
やはりか…聖女召喚の儀をやってるのか
こういうのって本当にあるんだな…そして私が聖女になるのか?
「さぁ…ゆっくりとは出来ませんがこちらで説明をするのでお手をどうぞ!」
私はずっと黙っていた
周りの人達が怖いからとかそんなんじゃなくて
私に差し伸べられた手なんてなかったからだ
一体どういうことだと横を見ればそこには私なんかよりも綺麗な女性がキョトンとした表情で差し伸べられた手をとっている様子があった。
なるほど…私は巻き込まれ召喚の被害者というものか。
「あっ…あの……」
ようやく勇気を振り絞って近くの人に声をかければ私の存在に気づいて睨みつけてきた。
「なんだお前…どこから入ってきた!」
いや…私巻き込まれたんですけど
私の話は全く聞かず、そのまま捕らえられて牢屋に入れられました……。
いやなんで!?
鉄格子をつかんで何故私を牢屋に入れたのかを聞けば、バカでかい声でうるさいと言われて剣先をつきつけられた。
「お前はどこから入ってきたかはわからんが侵入者だということは変わらない!」
いやだから私は巻き込まれた人なんですけど!
「まったく…餓鬼がどうやって城の中に侵入してきたのか
聖女様の横にお前がいるなんて許されないことなのだ!」
まあ失礼な…確かに日本人は幼く見られがちだけど餓鬼はないだろ私これでも20歳なんだぞ
頬を膨らませ私を牢屋に入れた城の兵士のような人が去るのを見て鉄格子から離れると近くの椅子に座って考えた。
これからどうしようか…
「…………おい餓鬼」
また餓鬼呼びですか…
私の心はまあまあ広いから素直に顔をあげればそこには誰もいない
どこから私を呼んでいるんだと思いキョロキョロと辺りを見回すとギョッとして腰を抜かしそうになった。
「なっ…えっ?ドラゴン!?」
まるで鉄が錆びたように汚れた鱗、そしてそれとは反するように輝く金色の瞳
一瞬作り物なのではないかと感じたが顔をこちらに向けてさらに近づいてきたのでちゃんと生きているのだとすぐにわかった。
そして同時にここが異世界なのだと改めて理解することにもなった。
「まだ餓鬼なのに俺様と同じ牢に入れられるとはな…なにをすればそうなるんだ?」
またこいつも私を餓鬼というのか
そろそろ私の怒りメーターもマックスになるぞ
「あのね…さっきから皆餓鬼と何回も言うけど私は……!?」
なにかがおかしいとようやく感じとった
私の手にしてはやけに小さい
それは足にも言える
服もよく見ればぶかぶかだし自分の肌とは思えないほどもちもち肌だ。
まるで自分が若返ったような……
私は近くにあった水の入った桶を自分の元にたぐり寄せ水面を覗いた
「なにこれ…これが私なの!?」
そこに映るのは私であって私じゃない
5歳の頃の私だったのだ
昔と同じような黒い艶のある長髪
黒く吸い込まれそうな潤む瞳
驚きでその場で気絶しそうだった。
「これが…私!?異世界召喚に巻き込まれた影響かな?」
ブツブツとあの時あった出来事を思い出して考えているとどこからかジャラジャラと音が聞こえてきた。
音のする方を見れば首に繋げられた鎖を引きずってドラゴンが近づいてきた
「お前…異世界召喚者か!?」
驚いた顔をしながら私を見つめるドラゴンがあまりにも近すぎて失神しそうになったがなんとか踏みとどまって意識を保つようにした。
「えっと、私は異世界召喚の義に巻き込まれた中身は20歳の日本人…です」
苦笑しながらそう説明すれば、ドラゴンは「そうか…」と呟いて1度顔を離して距離をとってくれた
「…ん?お前今なんと言った?」
「えっ?だから異世界召喚の義に巻き込まれた中身は20歳の日本人です」
その瞬間ドラゴンの中ではなにか計算がされてた
ぽくぽくぽくチーンと聞こえのではないかといった様子で笑いそうになるのを堪えるとドラゴンはまた私に顔を近づけて質問してきた……
いや、この様子からして詰問か
「ということはお前はもう既に成人しているということか!?」
あっそうか…今私の姿はちんちくりんな幼女だから驚くのも無理はないのか。
となると今まで私が餓鬼扱いされたのも納得がいく。
「まぁね…異世界召喚の影響かなんかでちっちゃくなったのかもしれない
それにしても…私はこれからどうなるのか…」
なにか知ってることはないかとドラゴンに聞けば、良くて奴隷堕ちで悪ければ死刑だと言われて震えが止まらなかった。
いやいやいや!大体私は異世界召喚に巻き込まれた人で城に侵入した餓鬼じゃないから!
というか私って異世界召喚されたんだよね?
そしたらなにかスキルでもあるんじゃないかな?
「ステータスオープンとか唱えたらなんか出てこないかな……」
そう…私は呟いただけだ。
「まさか本当にできるとは思ってなかった…」
目の前に現れたよくある半透明なスクリーンを凝視してそうつぶやくと
「召喚の義に巻き込まれたとはいえ異世界から来たのだからステータスくらいは見れて当然だ…」
なんてドラゴンに言われた
私がそんな知識持ってるわけないだろ!
確かに私はアニオタでよく異世界系の漫画とか読んでたけど作品ひとつひとつのルールとか違うからよくわかんないんだよ!
いやそれよりもこのステータスだ
HPやMPはどちらも2~3万はあると思う…なんだこれぶっ壊れてるのか?
そしてこちらはスキルか…
鑑定や無限収納など異世界小説とかでよくあるスキルや…
この電子世界と変装というスキルは一体?
「ねぇ…これって強いの?」
「うむ…そこら辺にいる人間よりかはステータスが遥かに高い」
顔をひきつらせながらそう説明するドラゴンの言葉が本当ならこんな所にいる必要はないな。
「よし…ここから逃げるか!
もちろんあなたも!」
「…はぁ!?」
突拍子のない私の発言に驚きを隠せないでいるドラゴンに向かってニカッと笑うと小さな手を差し伸べた。
「お前正気か…?」
正気じゃなかったらなんだというのか
それに私一人がここから逃げる訳では無い
今私の目の前にいるドラゴンも一緒だ
「大体…こんな気持ち悪いところで何年も暮らすなんて死んでもゴメンだわ!
なら私達ができる最善の方法でここから逃げましょう!」
そう言うとそこら辺にある石の欠片を拾うと自分の指に目掛けてそれを振り下ろした。
指先の痛みと同時に血が流れ泣きそになったが必死に耐えてそれをドラゴンに差し出した。
「お前…なにをしているのかわかってるのか?」
私の顔を睨みなんのつもりだと呟くドラゴン…それとは反して冷静に私はあなたに僅かな血を与えると言った。
「いや~さっき自分のステータスを確認した時に鑑定スキルがあることを知ってさ…
あなた…そこら辺のドラゴンとは比べ物にならないくらいめちゃくちゃ強いドラゴンなんでしょ?
しかも血を与えるとものすごい力を発揮するとか?」
ニヤリと笑い血を差し出す様子はまさに悪魔だと思う
それでも私は話を続けた
「私はこんな牢屋から抜け出したい…でもそんな力は持ってない
そこであなたの力を借りたいのよ
私の血を代償にね……」
沈黙が続いてどうしようかと考えたその時溜息をつくドラゴンが一頭
私の血を流した指に近づきボソリと呟いた
「後で…後悔するなよ」
ん?待って後悔ってなに!?
嫌な予感して指を引っ込めようとしてももう遅い
私の指を咥えて舌で転がしているのがはっきりわかる
なんというか…すごい絵面だな
血を流した幼女の指を丁寧に優しく舐めてるドラゴン
私にそんな趣味はないぞ!
ようやく血を舐めとったドラゴンはふぅ…と息を吐きカッと目を開いた
「えっ…!?ほんのちょっと血をあげただけなのに…!」
この威圧はなんだ
鑑定スキルを使ってステータスを見て2度見した
異常なまでに上がったHPとMP…他にも容姿が変わった
先程まで鉄が錆びたように茶色く汚れた鱗はどこへ行ったのかと思えてしまう黒く艶のある鱗へと生まれ変わった
ボロボロになっていた翼もすっかり綺麗に治ってる
「この力…流石は異世界から来た人間ということか」
しかもこのドラゴン…身体が大きいような気がする
さっきまでポニーサイズだったはずなのにその何倍もあるのは私の血のおかげなのか
「なるほど…これならお前を連れてここから出れるな」
今度はドラゴンが私に前足を差し伸べて来た
顎をクイッと動かしてる様子からして背中に乗れと言いたいのか
ならその言葉に甘えよう
「私の名前は山下加奈
この城を…いや国を出るまでよろしくね!」
33
お気に入りに追加
689
あなたにおすすめの小説

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる