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深夜のドライブ
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「死ぬかと思った」
ゾンビを撒いた俺は、開放感からひとりごちた。
「しかしあなた、本当に使えないわね」
冷や水を浴びせるようにレイが口を開く。命を助けてもらったせいもあるのか、反論する気にはならなかった。
「あんた、何者なんだ?」
俺は辛辣な評価を流して訊く。レイはイスラム教徒にも見える紅いローブを頭から被っており、その下はくノ一がするような装束だった。
忍びの装束はボディラインがはっきりと分かるほど体にピッタリとくっついており、網タイツにも見えるのは鎖かたびらというやつか。光が当たるといかつく反射する。時代モノの小説には出てきそうにない、セクシーないでたちのくノ一だった。
静かな車内。レイが質問に答えないので、見たまんまの衣装で「くノ一ってやつか?」と訊いた。
「祓い師よ」
「祓い師?」
「そう。くノ一もあながち間違いではないけど、私は悪霊を祓う役目も持っているの。だから祓い師。忍術と霊能者の混血種ってところね」
聞けば聞くほどうさんくさい存在でしかないが、先ほどの人間じゃない動きを見ている限りだと本当に霊能者と忍者のハイブリッドなんだろう。
とにかく情報が多過ぎる。俺は車を走らせながら彼女へ質問する。
「さっきのバケモノは何なんだ?」
「霊魂の抜けた死体にまがい物の魂を入れて、ただ欲望のままに動くだけの人形ね。あなたの世界で言う、ゾンビってやつかしら」
――あなたの世界? 彼女は異世界からでも来たのか?
「そうね。あながち間違っているわけでもない」
「なっ……!」
俺は思わず声を上げる。考えただけで、彼女の出自については口に出していない。俺の思考が分かるというのか。
「多少はね。全部分かるわけじゃないけど」
レイがまた答える。どうやらとんでもないバケモノに出会ってしまったようだ。
「別にこれが出来るのが私だけっていうわけじゃない。修行さえすれば、元いた世界の人間は同じことが出来た人もいた。少数だけどね」
「そうなのか」
それ以上は何も言えなかった。妙なことを考えれば筒抜けになるということか。
「そう。だからくれぐれも逃亡しようなんて考えないでね。殺すのも面倒だから」
レイが軽く脅しにかかる。ゾンビの頭を次々と刎ねた姿を見ているので、この女から逃亡しようとも思わない。俺が心配していたのは不用意にエロい妄想をはじめてしまう危険性だったが、どうせこの思考も読まれているだろうからいちいち口に出さない。
いや、問題はそんなことじゃない。
とりあえずこの情報量の多い状況で何が起こっているのかを知りたい。
君はなぜここにいる?なぜ俺は襲われた?どうして君は現れた?
次々と訊くべきことが浮かんでくる。
「質問が多いわね」
レイが溜め息をつく。質問に答える前に、勝手にカーナビを操作しはじめた。
「ここに行って」
言われるがままにカーナビの指示する場所を目指す。県を跨ぐ長距離の旅になる。指さしたのは巨大な建物らしき場所だったが、いかんせん簡略的な地図だと何があるのかよく分からない。
運転していると、腕組みをしていたレイが口を開く。ヒマになったからだろう。
「まず、あんたに運ぶよう指示したのは、ただの覚醒剤じゃない」
「というと、これは本当にシャブなのか?」
俺は軽く後部座席を見る素振りをする。後部座席には、ゾンビから死守した白い粉の入った段ボールが積んである。
「現実には違うわ。あなたたちでも使うことは出来るでしょうけど、絶頂に達した後、死ぬわ」
「マジか」
そんなヤバいお薬を運んでいたなんて。半分は納得して、半分は驚いていた。こういった闇バイトがろくな仕事じゃないというのは重々承知していたつもりだったが、まさか異世界の奴らとひと悶着するとまでは考えもしなかった。
レイの話を要約すると次のようだった。
レイは自身で使用するための白い粉――「魔魅の顆粒」と呼ぶらしい――仕入れるため、闇バイトという形態で俺に運び屋を依頼した。だが、その過程で俺の「配送」が襲撃される情報を事前に掴み、強奪を阻止するために自ら赴いてきたようだった。
「それで、魔魅の顆粒とやらはどんなブツなんだ?」
もう何が来ても驚かない自信がある。先ほどはゾンビに囲まれて殺されかけた。どうせまた仰天するような話が出てくるに違いない。
「私の、商売道具よ」
レイはそれだけ言うと黙り込んだ。それ以上は訊くなという意味なのだろう。質問を変えることにした。
「あんたはどこから来たんだ?」
彼女が異世界から来たのかという考えに対して、「あながち間違いでもない」と答えたのが気になっていた。
「実のところ、私もよく分かっていない」レイはそう断ってから続ける。
「ある日、私は時空のひずみに巻き込まれて、元いた世界と似て非なる世界へとやって来ていた。私たちのところにも似たような文明はあったけど、当然のように知られていた祓い師という職業は存在せず、あちこちで怪異や悪霊が人々を困らせているわけでもない。ずいぶんと平和な世界に来たものだと思ったわ」
世界ではキリストの生誕地で戦争が起こり、ウクライナがなおもロシアと闘っている。それでも怪異があちこちにいる世界と比べたらいくらかマシなのかもしれない。
「そりゃずいぶんとエキサイティングなところから来たんだな」
悪霊や怪異がいる世界なんて、戦地よりも生存するのが難しそうに聞こえる。現についさっき死にかけた。
実際に「あちらの世界」で現れる悪霊や怪異は熊のように人を襲うようで、それの犠牲になる者が結構な数いるそうだった。そこでレイたち祓い師が出てきて、それらを退治する役割を持っていたらしい。
なんていうか、こういうのをパラレルワールドっていうのだろうか。こちらとしては開いてほしくない扉が開き、悪い奴らがゾロゾロとやって来たようだった。
「でもよ」ふと俺の中にある考えが浮かんだ。
「っていうことは、今こっちの世界には悪霊やら怪異やらがたくさんいるってことか?」
「その通りよ。奴らはあちこちにいて、無辜の人々を犠牲にしている」
マジか。知らなくて良かったのであれば知りたくなかった。
「つまりアレか、君はそれらを倒して平和をもたらすためにやって来たヒーローってとこか」
「いや、私としては別にこの世界がどうなろうが知ったこっちゃない」
俺は思わずハンドルに頭をぶつけそうになる。夜道でハンドル操作を誤り、対向車両からクラクションを鳴らされる。酒酔い運転とでも思われたか。
俺の動揺をよそに、レイは泰然としたまま続きを語る。
「ただ、私は元の世界へと戻りたいだけなの。その方法は分からない。だけど、こちら側に怪異や悪霊を跋扈させた奴を締め上げればその方法も見つかる気がする」
「そうか。それって、まさか……」
俺の中で嫌な点と線が繋がる。カーナビに示された工場。そこに当の犯人とやらがいるということか。
「少なくとも私はそう読んでいるわ」
俺の心を読んだレイが勝手に答える。
「その場所から途轍もなく強い霊気を感じるの。おそらくそこにも私と似たような力を持った何かがいる」
「マジか」
こんなバケモノが他にもいるのか。冗談じゃねえぞ。
テンションが一気に下がる。誰が進んで死地へ行きたいと思うだろうか。
「大丈夫よ。私をそこまで運んでくれたら、後はうまくやるから」
「そうですか」
棒読みで答える。絶望的な気持ちでハンドルを握る。この状況でどう希望を持てと言うのか。
深夜ということもあり、進む先はずっと暗いままだ。まるで俺の歩んできた道を象徴していて、これから歩んでいく道も暗示しているように見えた。俺がトンネルを抜けることは未来永劫ないのだろう。
「なんで闇バイトになんて手を出しちまったんだ」
本日何度も吐いたセリフ。車内で空しく響く問いは、誰からも答えられることもなかった。
ゾンビを撒いた俺は、開放感からひとりごちた。
「しかしあなた、本当に使えないわね」
冷や水を浴びせるようにレイが口を開く。命を助けてもらったせいもあるのか、反論する気にはならなかった。
「あんた、何者なんだ?」
俺は辛辣な評価を流して訊く。レイはイスラム教徒にも見える紅いローブを頭から被っており、その下はくノ一がするような装束だった。
忍びの装束はボディラインがはっきりと分かるほど体にピッタリとくっついており、網タイツにも見えるのは鎖かたびらというやつか。光が当たるといかつく反射する。時代モノの小説には出てきそうにない、セクシーないでたちのくノ一だった。
静かな車内。レイが質問に答えないので、見たまんまの衣装で「くノ一ってやつか?」と訊いた。
「祓い師よ」
「祓い師?」
「そう。くノ一もあながち間違いではないけど、私は悪霊を祓う役目も持っているの。だから祓い師。忍術と霊能者の混血種ってところね」
聞けば聞くほどうさんくさい存在でしかないが、先ほどの人間じゃない動きを見ている限りだと本当に霊能者と忍者のハイブリッドなんだろう。
とにかく情報が多過ぎる。俺は車を走らせながら彼女へ質問する。
「さっきのバケモノは何なんだ?」
「霊魂の抜けた死体にまがい物の魂を入れて、ただ欲望のままに動くだけの人形ね。あなたの世界で言う、ゾンビってやつかしら」
――あなたの世界? 彼女は異世界からでも来たのか?
「そうね。あながち間違っているわけでもない」
「なっ……!」
俺は思わず声を上げる。考えただけで、彼女の出自については口に出していない。俺の思考が分かるというのか。
「多少はね。全部分かるわけじゃないけど」
レイがまた答える。どうやらとんでもないバケモノに出会ってしまったようだ。
「別にこれが出来るのが私だけっていうわけじゃない。修行さえすれば、元いた世界の人間は同じことが出来た人もいた。少数だけどね」
「そうなのか」
それ以上は何も言えなかった。妙なことを考えれば筒抜けになるということか。
「そう。だからくれぐれも逃亡しようなんて考えないでね。殺すのも面倒だから」
レイが軽く脅しにかかる。ゾンビの頭を次々と刎ねた姿を見ているので、この女から逃亡しようとも思わない。俺が心配していたのは不用意にエロい妄想をはじめてしまう危険性だったが、どうせこの思考も読まれているだろうからいちいち口に出さない。
いや、問題はそんなことじゃない。
とりあえずこの情報量の多い状況で何が起こっているのかを知りたい。
君はなぜここにいる?なぜ俺は襲われた?どうして君は現れた?
次々と訊くべきことが浮かんでくる。
「質問が多いわね」
レイが溜め息をつく。質問に答える前に、勝手にカーナビを操作しはじめた。
「ここに行って」
言われるがままにカーナビの指示する場所を目指す。県を跨ぐ長距離の旅になる。指さしたのは巨大な建物らしき場所だったが、いかんせん簡略的な地図だと何があるのかよく分からない。
運転していると、腕組みをしていたレイが口を開く。ヒマになったからだろう。
「まず、あんたに運ぶよう指示したのは、ただの覚醒剤じゃない」
「というと、これは本当にシャブなのか?」
俺は軽く後部座席を見る素振りをする。後部座席には、ゾンビから死守した白い粉の入った段ボールが積んである。
「現実には違うわ。あなたたちでも使うことは出来るでしょうけど、絶頂に達した後、死ぬわ」
「マジか」
そんなヤバいお薬を運んでいたなんて。半分は納得して、半分は驚いていた。こういった闇バイトがろくな仕事じゃないというのは重々承知していたつもりだったが、まさか異世界の奴らとひと悶着するとまでは考えもしなかった。
レイの話を要約すると次のようだった。
レイは自身で使用するための白い粉――「魔魅の顆粒」と呼ぶらしい――仕入れるため、闇バイトという形態で俺に運び屋を依頼した。だが、その過程で俺の「配送」が襲撃される情報を事前に掴み、強奪を阻止するために自ら赴いてきたようだった。
「それで、魔魅の顆粒とやらはどんなブツなんだ?」
もう何が来ても驚かない自信がある。先ほどはゾンビに囲まれて殺されかけた。どうせまた仰天するような話が出てくるに違いない。
「私の、商売道具よ」
レイはそれだけ言うと黙り込んだ。それ以上は訊くなという意味なのだろう。質問を変えることにした。
「あんたはどこから来たんだ?」
彼女が異世界から来たのかという考えに対して、「あながち間違いでもない」と答えたのが気になっていた。
「実のところ、私もよく分かっていない」レイはそう断ってから続ける。
「ある日、私は時空のひずみに巻き込まれて、元いた世界と似て非なる世界へとやって来ていた。私たちのところにも似たような文明はあったけど、当然のように知られていた祓い師という職業は存在せず、あちこちで怪異や悪霊が人々を困らせているわけでもない。ずいぶんと平和な世界に来たものだと思ったわ」
世界ではキリストの生誕地で戦争が起こり、ウクライナがなおもロシアと闘っている。それでも怪異があちこちにいる世界と比べたらいくらかマシなのかもしれない。
「そりゃずいぶんとエキサイティングなところから来たんだな」
悪霊や怪異がいる世界なんて、戦地よりも生存するのが難しそうに聞こえる。現についさっき死にかけた。
実際に「あちらの世界」で現れる悪霊や怪異は熊のように人を襲うようで、それの犠牲になる者が結構な数いるそうだった。そこでレイたち祓い師が出てきて、それらを退治する役割を持っていたらしい。
なんていうか、こういうのをパラレルワールドっていうのだろうか。こちらとしては開いてほしくない扉が開き、悪い奴らがゾロゾロとやって来たようだった。
「でもよ」ふと俺の中にある考えが浮かんだ。
「っていうことは、今こっちの世界には悪霊やら怪異やらがたくさんいるってことか?」
「その通りよ。奴らはあちこちにいて、無辜の人々を犠牲にしている」
マジか。知らなくて良かったのであれば知りたくなかった。
「つまりアレか、君はそれらを倒して平和をもたらすためにやって来たヒーローってとこか」
「いや、私としては別にこの世界がどうなろうが知ったこっちゃない」
俺は思わずハンドルに頭をぶつけそうになる。夜道でハンドル操作を誤り、対向車両からクラクションを鳴らされる。酒酔い運転とでも思われたか。
俺の動揺をよそに、レイは泰然としたまま続きを語る。
「ただ、私は元の世界へと戻りたいだけなの。その方法は分からない。だけど、こちら側に怪異や悪霊を跋扈させた奴を締め上げればその方法も見つかる気がする」
「そうか。それって、まさか……」
俺の中で嫌な点と線が繋がる。カーナビに示された工場。そこに当の犯人とやらがいるということか。
「少なくとも私はそう読んでいるわ」
俺の心を読んだレイが勝手に答える。
「その場所から途轍もなく強い霊気を感じるの。おそらくそこにも私と似たような力を持った何かがいる」
「マジか」
こんなバケモノが他にもいるのか。冗談じゃねえぞ。
テンションが一気に下がる。誰が進んで死地へ行きたいと思うだろうか。
「大丈夫よ。私をそこまで運んでくれたら、後はうまくやるから」
「そうですか」
棒読みで答える。絶望的な気持ちでハンドルを握る。この状況でどう希望を持てと言うのか。
深夜ということもあり、進む先はずっと暗いままだ。まるで俺の歩んできた道を象徴していて、これから歩んでいく道も暗示しているように見えた。俺がトンネルを抜けることは未来永劫ないのだろう。
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