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第十一話

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「ところで、さっきの小屋になんで入らなかったの?」
「だからー、きゃまきゃまハートが危険と言っていたの!きっとあの中には、とても栄えた世界と隣り合う壁があるのよ。」
「えっ! きゃまきゃまハートってそんなのわかるの?」

──こんなだけど、旅するには良い相棒なのかもしれない……

「栄えている世界っていうのは、それほど危険がたくさんあるから、壁の力も強いのよ。強ければ強いほど何か感じるものがあるの。」
「な、なるほど……」

きゃまたんは珍しく真面目な顔をしていたので、なんとなく私は恐怖を感じた。

「あっ、あのキャンディーショップとかどうかしら。 色が好み!」
「なんの話……いまグレートウィッチの情報を知ってる人を探してるんでしょ! あんな若いお姉さんが知ってるとは思えな……」
「さぁ、行きましょう!」

──勝手だなぁ……

 キャンディーショップの店内は、周りから少し浮いていて、ピンクの明るい色や、淡い黄色など、カラフルで色んな形の飴が並んでいた。

「かっわいぃー! せっかくだし買っちゃおぉー! これとー、これとあれと……」
「きゃまたんお金持ってるの?」
「クロサのときに大体三百アマスくらい稼いどいたから。」
「ん? 三百アマ……なんだって?」

──この世界のお金のこと? 

「三百アマス! マネーのことよ! ジャパンでいう『サンマンエン』くらいかな。」
「おぉ! 結構あるね。」
「それじゃあ、買って、ついでに情報を聞きましょう!」
「いや、逆でしょ……」

目的を間違えているきゃまたんに呆れながらレジに行くと、きゃまたんは石ころみたいな物を出して飴を買った。

「おつり、〇・一アマスになります。」
「ありがとん! それと、おねぇさん! グレートウィッチっていう魔女のお城どこにあるか知ってるぅー?」
「え、あ、わから……ないです。」

女の人は、少し驚いていた。
──あー……夢の国ではこのキャラはザラにいるけれど、この世界では少し濃いキャラだよね……やっぱり。

「んー、そっかー……周りで知ってそうな人とかいないー?」
「あ、私の祖母なら知っているかもしれません。」
「ほんとぉー! どこに住んでるの?」
「えっと、私の祖母も一応魔女なんですけど、この道を奥まで進んだところにある古小屋です。」

──えぇぇぇぇぇぇ! あそこには壁があるんじゃ……?

笑顔のきゃまたんの額には汗が流れていた。




「きゃまたんっ! あの古小屋壁があるわけじゃなさそうじゃん!」
「!……で、でも! 強い魔力で古小屋に鍵をしているって言ってたから、勘違いもするわよ! それに最後の笑顔も少し変な感じだったから、なにかあの人秘密をもってるわ……きっと。」

──何か……秘密? あの女の人が?
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