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第三話
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「やっと着いたー!」
見えるのは白と青の世界。
もう少し派手な感じで、カラフルだと思っていたけれど、思ったのとは全然違って真っ白な雲の上に白い建物がたくさん建ち並ぶ。
「不思議……雲の上にまた雲があるなんて。
宇宙はどこまで行けばあるんだろう。」
「んん?それは人間界のお空のことでしょー?ここは妖精界のお空の上だお?」
ここは妖精界のお空……なるほど。
だから空なんか歩けちゃうのか。
じゃあここは『きゃまたんワールド』ってことね。
「あ、あのー……聞くのすっごい怖いんだけど、きゃまたんのお友だちの妖精さんとかって、どんな人なの?」
きゃまたんはフワフワのヅラ……じゃない、金髪の地毛【ツインテール】をくるくる指に巻いている。
──昨日三つ編みにしてたからくるっくるだな
「んー……きゃわうぃくてー、パリピでー、とにかくすっごいフェアリーばっかりだお!みんな優しすぎて優しすぎるの!」
……あぁつまり、可愛い系でテンション高いゴッツゴツ女装妖精がたくさんいると。
めんどくさそうだなぁー
「そーいえばぁ、きゃまたん、あなたのこと何て呼べばいいー?」
「え……急だな。 テキトーに呼んでよ。」
……だって自分の名前覚えてないし。
「んー、じゃあクリームパフェちゃんは?」
「いや、私ざっぱりドライ系女子なんで。」
「じょしー?なにそれー!」
「あ、そっか。性別ないんだもんね。
女子は、女、ガール。わかる?ってわからんよね……」
……女子って何て説明すればいいのー
「あぁー!ガール!きゃまたんもガールだお!」
……おぉ、通じた。ジャパンとか、ガールとか。英語よりなのか?って性別あんの?
それとも可愛い子って意味とか?
──ってまず、私が自然に妖精語を話してるってことになってるのか。
「決めた!じゃあきゃまたんは、あなたのこと『ドライカレーちゃん』って呼ぶ!」
「あ、うん。」
……テキトーにっていったけど!
ドライ系の女子っていったけど!
……どっからインド要素でてきたの!
カレーって熱いじゃんか!
「よし、着いたー! とりまビッグフェアリーんとこ行って転生後決めるお! そしたら一日人間界戻ってお別れしておいで! 時間になったらドライカレーちゃんは何らかの事故とかで死ぬから。」
「えっ!それって痛いじゃん!」
……痛いのはだめなんだよな。
「大丈夫だお!痛くないから!痛みを感じるのは死ぬ予定がないのに事故に遭って死ねなかったときだけだから!」
……きゃまたんを信じていいものか。
とりあえず私は、目の前に急に現れた真っ白なお城のドアをゆっくりとあける。
「ビッグフェアリー!きゃわうぃきゃまたんが帰ってきたおー!」
「あぁぁぁぁ!来た来たきゃまたん。
じゃあさっそく、転生後決めて、移住先決めて、人間界いってきな!」
……あれ? ビッグフェアリーはアネキ感あふれるフツーのオカマだった。
黒髪ロングにバッチリメイク。
でもやっぱりビッグだ。
いっちゃえばマ○コ・デラ○クス的な。
てか、勝手に話すすんでる!
「ってあれ? 思い出の記憶が……」
「あ、もどった?よかった。じゃあこのクジひいて!」
……クジってこれ⁉
そこにあるのは百本近い割りばし。
というか思い出の記憶が戻った!
なんで!なんでなんだ!
……最初に思い出したのマ○コ・デラ○クスなんて!
「……ひきましたけど。」
「んー、おぉ!転生後は魔女の弟子で、移住先はきのこの森だ。」
……なんだかヤバそうな感じ。
「あの、なんで思い出の記憶もど……」
「それじゃあ、人間界へいってきな!」
え⁉ もう⁉ まだ心の準備が⁉
……と叫ぶと、体の力は抜けて意識が薄れていく。
そっか……人間界に戻るから思い出の記憶が、もどって来たのか。
見えるのは白と青の世界。
もう少し派手な感じで、カラフルだと思っていたけれど、思ったのとは全然違って真っ白な雲の上に白い建物がたくさん建ち並ぶ。
「不思議……雲の上にまた雲があるなんて。
宇宙はどこまで行けばあるんだろう。」
「んん?それは人間界のお空のことでしょー?ここは妖精界のお空の上だお?」
ここは妖精界のお空……なるほど。
だから空なんか歩けちゃうのか。
じゃあここは『きゃまたんワールド』ってことね。
「あ、あのー……聞くのすっごい怖いんだけど、きゃまたんのお友だちの妖精さんとかって、どんな人なの?」
きゃまたんはフワフワのヅラ……じゃない、金髪の地毛【ツインテール】をくるくる指に巻いている。
──昨日三つ編みにしてたからくるっくるだな
「んー……きゃわうぃくてー、パリピでー、とにかくすっごいフェアリーばっかりだお!みんな優しすぎて優しすぎるの!」
……あぁつまり、可愛い系でテンション高いゴッツゴツ女装妖精がたくさんいると。
めんどくさそうだなぁー
「そーいえばぁ、きゃまたん、あなたのこと何て呼べばいいー?」
「え……急だな。 テキトーに呼んでよ。」
……だって自分の名前覚えてないし。
「んー、じゃあクリームパフェちゃんは?」
「いや、私ざっぱりドライ系女子なんで。」
「じょしー?なにそれー!」
「あ、そっか。性別ないんだもんね。
女子は、女、ガール。わかる?ってわからんよね……」
……女子って何て説明すればいいのー
「あぁー!ガール!きゃまたんもガールだお!」
……おぉ、通じた。ジャパンとか、ガールとか。英語よりなのか?って性別あんの?
それとも可愛い子って意味とか?
──ってまず、私が自然に妖精語を話してるってことになってるのか。
「決めた!じゃあきゃまたんは、あなたのこと『ドライカレーちゃん』って呼ぶ!」
「あ、うん。」
……テキトーにっていったけど!
ドライ系の女子っていったけど!
……どっからインド要素でてきたの!
カレーって熱いじゃんか!
「よし、着いたー! とりまビッグフェアリーんとこ行って転生後決めるお! そしたら一日人間界戻ってお別れしておいで! 時間になったらドライカレーちゃんは何らかの事故とかで死ぬから。」
「えっ!それって痛いじゃん!」
……痛いのはだめなんだよな。
「大丈夫だお!痛くないから!痛みを感じるのは死ぬ予定がないのに事故に遭って死ねなかったときだけだから!」
……きゃまたんを信じていいものか。
とりあえず私は、目の前に急に現れた真っ白なお城のドアをゆっくりとあける。
「ビッグフェアリー!きゃわうぃきゃまたんが帰ってきたおー!」
「あぁぁぁぁ!来た来たきゃまたん。
じゃあさっそく、転生後決めて、移住先決めて、人間界いってきな!」
……あれ? ビッグフェアリーはアネキ感あふれるフツーのオカマだった。
黒髪ロングにバッチリメイク。
でもやっぱりビッグだ。
いっちゃえばマ○コ・デラ○クス的な。
てか、勝手に話すすんでる!
「ってあれ? 思い出の記憶が……」
「あ、もどった?よかった。じゃあこのクジひいて!」
……クジってこれ⁉
そこにあるのは百本近い割りばし。
というか思い出の記憶が戻った!
なんで!なんでなんだ!
……最初に思い出したのマ○コ・デラ○クスなんて!
「……ひきましたけど。」
「んー、おぉ!転生後は魔女の弟子で、移住先はきのこの森だ。」
……なんだかヤバそうな感じ。
「あの、なんで思い出の記憶もど……」
「それじゃあ、人間界へいってきな!」
え⁉ もう⁉ まだ心の準備が⁉
……と叫ぶと、体の力は抜けて意識が薄れていく。
そっか……人間界に戻るから思い出の記憶が、もどって来たのか。
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