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第2章

大切な人たち4※

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「何を言っている。俺たちは結婚はできなくても、『愛』の女神の前で誓い合った仲だ。恋人のことを心配するのは当たり前だろう?」

 その言葉に胸が熱くなる。

 いつの間にか僕はエドワードさまへの込み上げてくる思いを口にしていた。

「エドワードさま、好きです。好き……大好き」

「いきなり、どうしたんだ。何か、いやなことでもあったか?」

「はい、とても怖い夢を見たんです。エドワードさまや大切な人たちを失う夢を……」

 エドワードさまは僕をのことを力強く抱きしめてくださった。バラの香りがする厚い胸に頬を寄せる。

「どうか、ずっとお側に置いてください。遠くへ行かないで」

「もちろんだ、ルキウス。愛してるよ」

 顎を上にくっと持ち上げられ、口づけられた。

 彼とのキスに酔いしれていれば、抱き上げられてベンチの上に横たわらされる。そのまま上に着ていた服のボタンを外され、首筋に唇での愛撫を受ける。ズボンを脱がされ、素足にエドワードさまの手が這う。ふくらはぎから太ももを撫でさすられてた。

 僕はエドワードさまの頬に唇を寄せながら、彼の首へと腕を回した。

 エドワードさまが胸元から携帯用の香油の瓶を取り出し、性急に後孔を解される。彼はズボンから勃起したペニスを取り出し、数回扱いた後、僕の最奥まで一気に突き立てた。

「んっ……んうっ!」

 唇を噛みしめて、うめき声が出ないように声を押し殺す。

 この瞬間だけは、どうしても慣れない。痛くて、つらいから。

 目に涙を思い浮かべていれば、「泣くな」とエドワード様の唇が頬に触れて涙を拭ってくださる。

「エドワードさま……」

「動くぞ」と両の足を抱え上げられ、最初から激しい律動が始まる。

 僕は感じているふりをして、ささやかに喘いだ。少しでもエドワードさまが気持ちよくなれるように腰を振る。引きつれるような痛みを感じているから僕のペニスは萎えたままでっていない。

 少しでも気を抜いてしまえば、「痛い」という言葉が口を出てしまいそうになる。

 それでも――絶対にこの人を失いたくない。ノエルさまに取られたくない。渡したくない――渡さない。



 僕はノエル様への復讐を誓い、彼を亡き者にするための計画を練った。
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