77 / 184
ー光ー 第五章 帰国
第七十六話 悪神現る
しおりを挟む
夜ご飯は天俊熙が大好きなハンバーグやシュークリームなどがでた。
食べ終わり、風呂に入ったあと、天光琳と天俊熙は部屋に戻る途中、天麗華と出会ったため、部屋に戻りながら途中まで話すことにした。
「ハンバーグ美味しかった......なんで飲みすぎちゃったかなぁ」
「いつもより食欲ないけどどうしたんだろうって思ったわ。そういうことだったのね」
天麗華と天光琳は笑った。
天俊熙は桜の宴で飲みすぎてしまった。
誕生日だからと、桜の宴の店長が半額にすると、サービスをしてくれた。
そのため、天俊熙は沢山飲んでしまった。
それなのに酔わずに元気なのが凄い。
しかし夜ご飯はそこまで入らなかった。
天俊熙はすごく後悔をしている。
「大丈夫かなーって思ってたけど、大丈夫じゃなかったね」
「思ってたなら止めてよ~」
天光琳は天俊熙の隣で大人しくしていた。
確か二、三杯しか飲んでいない。それもアルコール度数が少ないものを。
店長は『沐宸くんも半額にしてあげるから、もう少し飲みな!』と何回か天光琳に言っていたが、毎回断った。そんなに飲んだら酔ってしまうからだ。
「楽しそうね、私も行けばよかったわ」
「麗華様は行かない方がいいです」
うんうんと天光琳も頷いた。
「どうして?」
「うるさい男神の集まり、それが桜の宴なんで、麗華様のような大人しい女神には危険ですし楽しめるかどうか......」
天俊熙と天光琳は苦笑いした。
「ふふふ、余計に気になるじゃない」
天麗華は興味津々だった。
「あ、いた、麗華様、光琳様、俊熙様!」
三神は呼ばれ、振り返った。
玉桜山の時の、天光琳が助けようとした食料持ちの男神だった。
その男神は城中走り回って探していたのだろう。息を切らせながら近くまで歩いてきた。
「宇軒様がお呼びです」
なんのことだろう...と思い、三神は直ちに天宇軒のいる部屋へ向かった。
✿❀✿❀✿
「燦爛鳳条国に悪神が現れたという報告が来た」
「「「え?」」」
回復した天宇軒はいつものように夕食後も仕事をしていたようだ。
そして、燦爛鳳条国から連絡が来たようだ。
三神は驚いた。
なぜ天光琳がいない、国に現れたのだろう。
「悪神は、鳳条王の目の前に現れたそうだ」
「だ...大丈夫だったのですか......?」
天光琳は恐る恐る聞いた。
「あぁ。しかし、悪神は、明日天光琳を連れてこいと言ったようだ」
「!?」
天光琳は一気にゾッとした。
天麗華と天俊熙も驚いている。
「行かせるのですか!?......危険です、父上......」
天麗華は天光琳の前にたち、必死にとめた。
「......俺は行かせるつもりは無い。しかし、従わないと、鳳条国が滅ぶと聞いている」
「そんな......」
天俊熙はそういい、下を向いた。
「父上......僕...行きます」
「え?」「は?」「......」
天麗華、天俊熙そして天宇軒は驚いた。
天光琳は真剣な表情で言った。しかし、手足は震えている。
「僕一神が行かなかったら、国が滅びるのでしょう......?なら行くしかないじゃないですか......」
「でも......」
天麗華はどうしても行かせたくないようだ。
天宇軒は黙ったままだ。何か考えているようだ。
「父上......い...行かせてください。僕...僕のせいで国が滅んだら......嫌です。行けばよかったな......なんて思いながら生きたくないです。......行って、悪神を倒して、無事に帰ってきて......後悔しないで生きたいです......!」
少し経ってから、天宇軒は口を開いた。
「......分かった。しかし危険だ。一神で行かせる訳には行かない」
「私も行くわ!」
「俺も行きます!」
天宇軒は頷いた。一度悪神と戦ったことがある二神なら悪神の強さが分かるだろう。
「あと一神...いると良いかもしれないわ......」
天麗華がそう言うと、天俊熙は手をぽんとさせた。
「姉様......天李偉はどうでしょう」
(げっ......)
食べ終わり、風呂に入ったあと、天光琳と天俊熙は部屋に戻る途中、天麗華と出会ったため、部屋に戻りながら途中まで話すことにした。
「ハンバーグ美味しかった......なんで飲みすぎちゃったかなぁ」
「いつもより食欲ないけどどうしたんだろうって思ったわ。そういうことだったのね」
天麗華と天光琳は笑った。
天俊熙は桜の宴で飲みすぎてしまった。
誕生日だからと、桜の宴の店長が半額にすると、サービスをしてくれた。
そのため、天俊熙は沢山飲んでしまった。
それなのに酔わずに元気なのが凄い。
しかし夜ご飯はそこまで入らなかった。
天俊熙はすごく後悔をしている。
「大丈夫かなーって思ってたけど、大丈夫じゃなかったね」
「思ってたなら止めてよ~」
天光琳は天俊熙の隣で大人しくしていた。
確か二、三杯しか飲んでいない。それもアルコール度数が少ないものを。
店長は『沐宸くんも半額にしてあげるから、もう少し飲みな!』と何回か天光琳に言っていたが、毎回断った。そんなに飲んだら酔ってしまうからだ。
「楽しそうね、私も行けばよかったわ」
「麗華様は行かない方がいいです」
うんうんと天光琳も頷いた。
「どうして?」
「うるさい男神の集まり、それが桜の宴なんで、麗華様のような大人しい女神には危険ですし楽しめるかどうか......」
天俊熙と天光琳は苦笑いした。
「ふふふ、余計に気になるじゃない」
天麗華は興味津々だった。
「あ、いた、麗華様、光琳様、俊熙様!」
三神は呼ばれ、振り返った。
玉桜山の時の、天光琳が助けようとした食料持ちの男神だった。
その男神は城中走り回って探していたのだろう。息を切らせながら近くまで歩いてきた。
「宇軒様がお呼びです」
なんのことだろう...と思い、三神は直ちに天宇軒のいる部屋へ向かった。
✿❀✿❀✿
「燦爛鳳条国に悪神が現れたという報告が来た」
「「「え?」」」
回復した天宇軒はいつものように夕食後も仕事をしていたようだ。
そして、燦爛鳳条国から連絡が来たようだ。
三神は驚いた。
なぜ天光琳がいない、国に現れたのだろう。
「悪神は、鳳条王の目の前に現れたそうだ」
「だ...大丈夫だったのですか......?」
天光琳は恐る恐る聞いた。
「あぁ。しかし、悪神は、明日天光琳を連れてこいと言ったようだ」
「!?」
天光琳は一気にゾッとした。
天麗華と天俊熙も驚いている。
「行かせるのですか!?......危険です、父上......」
天麗華は天光琳の前にたち、必死にとめた。
「......俺は行かせるつもりは無い。しかし、従わないと、鳳条国が滅ぶと聞いている」
「そんな......」
天俊熙はそういい、下を向いた。
「父上......僕...行きます」
「え?」「は?」「......」
天麗華、天俊熙そして天宇軒は驚いた。
天光琳は真剣な表情で言った。しかし、手足は震えている。
「僕一神が行かなかったら、国が滅びるのでしょう......?なら行くしかないじゃないですか......」
「でも......」
天麗華はどうしても行かせたくないようだ。
天宇軒は黙ったままだ。何か考えているようだ。
「父上......い...行かせてください。僕...僕のせいで国が滅んだら......嫌です。行けばよかったな......なんて思いながら生きたくないです。......行って、悪神を倒して、無事に帰ってきて......後悔しないで生きたいです......!」
少し経ってから、天宇軒は口を開いた。
「......分かった。しかし危険だ。一神で行かせる訳には行かない」
「私も行くわ!」
「俺も行きます!」
天宇軒は頷いた。一度悪神と戦ったことがある二神なら悪神の強さが分かるだろう。
「あと一神...いると良いかもしれないわ......」
天麗華がそう言うと、天俊熙は手をぽんとさせた。
「姉様......天李偉はどうでしょう」
(げっ......)
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説


のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
とあるおっさんのVRMMO活動記
椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。
念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。
戦闘は生々しい表現も含みます。
のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。
また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり
一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が
お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。
また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や
無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が
テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという
事もございません。
また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。
【電子書籍発売に伴い作品引き上げ】私が妻でなくてもいいのでは?
キムラましゅろう
恋愛
夫には妻が二人いると言われている。
戸籍上の妻と仕事上の妻。
私は彼の姓を名乗り共に暮らす戸籍上の妻だけど、夫の側には常に仕事上の妻と呼ばれる女性副官がいた。
見合い結婚の私とは違い、副官である彼女は付き合いも長く多忙な夫と多くの時間を共有している。その胸に特別な恋情を抱いて。
一方私は新婚であるにも関わらず多忙な夫を支えながら節々で感じる女性副官のマウントと戦っていた。
だけどある時ふと思ってしまったのだ。
妻と揶揄される有能な女性が側にいるのなら、私が妻でなくてもいいのではないかと。
完全ご都合主義、ノーリアリティなお話です。
誤字脱字が罠のように点在します(断言)が、決して嫌がらせではございません(泣)
モヤモヤ案件ものですが、作者は元サヤ(大きな概念で)ハピエン作家です。
アンチ元サヤの方はそっ閉じをオススメいたします。
あとは自己責任でどうぞ♡
小説家になろうさんにも時差投稿します。
【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。
ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。
彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。
「誰も、お前なんか必要としていない」
最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。
だけどそれも、意味のないことだったのだ。
彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。
なぜ時が戻ったのかは分からない。
それでも、ひとつだけ確かなことがある。
あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。
私は、私の生きたいように生きます。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる