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ー光ー 第三章 旅の後
第五十話 寝る前
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夕食の時間になり、夜ご飯を食べたあと、入浴し、二神は部屋に戻ってきた。
「ふぅ~、今日はなーんか疲れたなぁ」
天光琳はベッドに座り、足をパタパタとさせて言った。
「俺も疲れたよ、どこかの誰かさんが医務室に行くことを嫌がるし、俺のペースに合わせないで走っていっちゃうし」
天俊熙も自分のベッド座り、そのまま寝転がってそう言うと、天光琳は微笑した。
そういえば家具をほとんど動かしてくれたは天俊熙だった。
あまり動いていなかった自分が疲れたなんて言ってしまい、なんだか恥ずかしくなってきた。
「今日は色々ありがとね」
「...まぁ、誰かさんのせいでー...とは言ったけど、元々俺達を庇ってくれたから......そんな怪我を負っちゃったんだし、お礼なんていらないよ」
お礼を言わなければいけないのは俺の方かもしれない...と天俊熙は思い起き上がると、天光琳は目を擦り、眠そうにしていた。
「眠い」
「塗り薬は塗ったか?テープと包帯は?」
「大丈夫...」
天俊熙は兄のように天光琳に聞くと、天光琳はあくびをしながら言った。
そして次は天光琳が寝転がった。
「昨日は少ししか眠れなかったんだ......」
「......」
天俊熙は暗い顔をした。
昨日の夜は本当に危なかった。
天光琳の部屋から一番近い天万姫が気づいて助けることが出来て良かった。
今夜は二神の部屋の外にも二神護衛神が見張っていてくれるそうだ。何かあったら直ぐに気づけるように。その方が安全だ。
しかし、絶対に安全という訳ではない。もしかしたら姿を隠して、今ここにいるかもしれない。
「もう寝るか」
「んー」
天俊熙はベッドから降り、仕切りのカーテンを閉めた。
「何かあったらすぐに言うんだぞ」
「分かってるー、ふわぁ~」
天光琳はあくびをして、目をとじたまま掛け布団を掴み、くるまった。
天俊熙もベッドに座り、ベッドに着いているカーテンを閉め、寝転がった。
(アイツは天光琳を狙っているけど、俺と麗華様を殺しにくる可能性だってある...こわいな)
天俊熙はだんだん怖くなってきた。...今一神でいる天麗華のことも心配になってきた。
(でも本当に姿を隠して、城に忍び込み...俺たちを殺すことは出来るのか......?だったら昨日、助けが来たら邪魔だから先に俺たちを殺してから光琳に近づくことだって出来たんじゃ......)
何か理由でもあるのだろうか。
城には護衛神が沢山いるのと、結界が張ってあるため、簡単には入れない。
...それにしても天光琳に何をする気なのだろか......。
(......もしかしてアイツ、光琳に力を移し、光琳と繋がったんじゃ......。だから頭の中に声を送れるし、悪夢だって見せることが出来るかもしれない......これはまずい)
現在、神界には力を移す能力は存在しないため、どうすることも出来ない。
(早く悪神を封印しないと...)
「あねうえ......ぼくは......こどもじゃないです......」
(...ん?寝言か)
天光琳はもう夢の中らしく、寝言をふにゃふにゃと言った。
寝言から、今は悪夢を見ているわけでは無さそうだ。
天俊熙は安心した。安心するとだんだん眠くなってきた。そして、一度寝返りをし、眠りについた。
「ふぅ~、今日はなーんか疲れたなぁ」
天光琳はベッドに座り、足をパタパタとさせて言った。
「俺も疲れたよ、どこかの誰かさんが医務室に行くことを嫌がるし、俺のペースに合わせないで走っていっちゃうし」
天俊熙も自分のベッド座り、そのまま寝転がってそう言うと、天光琳は微笑した。
そういえば家具をほとんど動かしてくれたは天俊熙だった。
あまり動いていなかった自分が疲れたなんて言ってしまい、なんだか恥ずかしくなってきた。
「今日は色々ありがとね」
「...まぁ、誰かさんのせいでー...とは言ったけど、元々俺達を庇ってくれたから......そんな怪我を負っちゃったんだし、お礼なんていらないよ」
お礼を言わなければいけないのは俺の方かもしれない...と天俊熙は思い起き上がると、天光琳は目を擦り、眠そうにしていた。
「眠い」
「塗り薬は塗ったか?テープと包帯は?」
「大丈夫...」
天俊熙は兄のように天光琳に聞くと、天光琳はあくびをしながら言った。
そして次は天光琳が寝転がった。
「昨日は少ししか眠れなかったんだ......」
「......」
天俊熙は暗い顔をした。
昨日の夜は本当に危なかった。
天光琳の部屋から一番近い天万姫が気づいて助けることが出来て良かった。
今夜は二神の部屋の外にも二神護衛神が見張っていてくれるそうだ。何かあったら直ぐに気づけるように。その方が安全だ。
しかし、絶対に安全という訳ではない。もしかしたら姿を隠して、今ここにいるかもしれない。
「もう寝るか」
「んー」
天俊熙はベッドから降り、仕切りのカーテンを閉めた。
「何かあったらすぐに言うんだぞ」
「分かってるー、ふわぁ~」
天光琳はあくびをして、目をとじたまま掛け布団を掴み、くるまった。
天俊熙もベッドに座り、ベッドに着いているカーテンを閉め、寝転がった。
(アイツは天光琳を狙っているけど、俺と麗華様を殺しにくる可能性だってある...こわいな)
天俊熙はだんだん怖くなってきた。...今一神でいる天麗華のことも心配になってきた。
(でも本当に姿を隠して、城に忍び込み...俺たちを殺すことは出来るのか......?だったら昨日、助けが来たら邪魔だから先に俺たちを殺してから光琳に近づくことだって出来たんじゃ......)
何か理由でもあるのだろうか。
城には護衛神が沢山いるのと、結界が張ってあるため、簡単には入れない。
...それにしても天光琳に何をする気なのだろか......。
(......もしかしてアイツ、光琳に力を移し、光琳と繋がったんじゃ......。だから頭の中に声を送れるし、悪夢だって見せることが出来るかもしれない......これはまずい)
現在、神界には力を移す能力は存在しないため、どうすることも出来ない。
(早く悪神を封印しないと...)
「あねうえ......ぼくは......こどもじゃないです......」
(...ん?寝言か)
天光琳はもう夢の中らしく、寝言をふにゃふにゃと言った。
寝言から、今は悪夢を見ているわけでは無さそうだ。
天俊熙は安心した。安心するとだんだん眠くなってきた。そして、一度寝返りをし、眠りについた。
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