28 / 184
ー光ー 第二章 悪神との戦い
第二十七話 玉桜山
しおりを挟む
「ひぃ~なんか怖くなってきたぁ...」
天俊熙は頬を両手で擦りながら言った。
もうそろそろ玉桜山に着くだろう。
天光琳は緊張しすぎで顔色が悪い。
天麗華は何回か天光琳に『大丈夫?』と聞いている。その度小さな声で『...大丈夫です...』と答える。全然大丈夫じゃなさそうだ。
天光琳は出入口から一番離れた奥の席に座り、その隣には天麗華が座っている。そして天光琳の目の前には天俊熙が座っている。
あとは護衛神が座っている。
護衛神もずっとソワソワしている者もいれば、ずっと下を向いている者もいる。護衛神でも緊張しているようだ。
「もうそろそろ到着しますよ、あちらが玉桜山です」
護衛神の女神が指を指した。目の前に見える、大きな山が玉桜山だ。天桜山と変わらず、山は桜の木で淡い紅色で包まれている。
天光琳は剣を握りしめた。
玉桜山の麓に到着した。
緊張のせいか、馬車の中では会話は少なかった。
馬車からゆっくりと降り、辺りを見渡した。
毎日沢山の神々が訪れる、普通の山だ。
しかし、あの花見会の時の犯神(はんにん)らしき者が目撃されてから、訪れる者はいなくなった。
麓には玉桜山付近に住んでいる神々が心配そうに天光琳たちを見ている。
昨日の夜は怖くて眠れなかったのだろう。その神々の目にはクマが出来ていて、疲れが取れていない様子である。
天麗華はその神々の近くまで行った。
「昨日、目撃されてから他に被害はありませんでしたか?」
天麗華が優しく聞くと、一神の女神が首を横に振った。
「ありませんでした...。ですが怖くて眠れませんでした...。ですが、どうか......あの悪神を封印してくださいませんか...?」
女神が震えながら言うと、後ろから一神の男神と一神の女神が大声で言った。
「そんなこと言っても、天麗華様達はあの悪神に呼び出された身なんだぞ!天家の神が俺たちのために命を懸けて封印だなんて...」
「そうよ!天麗華様、どうか...ご無事で...」
女神は天麗華を見ながら言った。
「大丈夫ですよ、天家はこの国を守るための神でもあるのですから。私たちがあの悪神を見つけて、封印してみせます」
天麗華は真剣な眼差しで言った。
それを見て、麓にいる疲れきった神々は安心した。
天麗華は一礼をし、天光琳達がいる方へ歩いていった。
「こちらは準備出来ました」
食料持ちの護衛神の一神が言った。
「では、行きましょうか」
「はい...」
「うん...」
天光琳と天俊熙は小さな声で言った。
そしてゆっくりと玉桜山の中へ足を踏み入れた。
普通の山だ。こんな所にいるのだろうか...。
天光琳は辺りを見渡した。
「...?」
「どうしたんだ...?」
天光琳はあることに気づいた。天俊熙は天光琳の様子を見て、不安そに聞いた。
「動物が...さっきから一匹も見つかりません...」
天桜山には鳥や鹿、リスなどの動物が沢山いる。少し歩いただけでも見つかるのだ。
しかし玉桜山には一匹も見当たらない。
「確かに...!」
天俊熙も気づいた。
「この山には動物は居ないのですか?」
天麗華は馬車の中で玉桜山だと教えてくれた護衛神に聞いた。
「いいえ、天桜山のように沢山いるはずです。おかしいですね......」
やはりおかしい。山はとても静かだ。
「あの悪神のせいで隠れているか逃げたか......殺されたか...」
護衛神の一神がそう呟いた。
恐らく、あの悪神が原因なのだろう。
皆は周りをよく見ながらゆっくりと歩いていった。
三十分ほど歩いただろうか。
食料持ちの男神が辛そうに歩いている。
食料持ちの中でも一番大きく重そうなものを持っている。
天光琳はそれに気づき、声をかけた。
「代わりに持ちましょうか...?」
この中で一番体力があるのは天光琳だ。
しかし、食料持ちの男神は首を横に振った。
「お気持ちは嬉しいのですが、大丈夫です。この中で一番狙われやすいのはあなたなのです。私の荷物を持ってくださっている時に狙われ、命を落としてしまったら...私は護衛神失格です」
確かにそうだ。天光琳も納得した。あの悪神は花見会の事件の時に天光琳の名前を使ったのだ。天光琳自身も、自分の身には何かが起こるだろう...と分かっていたのだ。
今、天光琳が代わりに荷物を持ってしまうと、逆に迷惑がかかってしまうだろう。
「光琳は優しいわね。どなたか、この男神の荷物を代わりに持っていただけませんか?」
天麗華はそう言うと、後ろの方で歩いていた若い男神が手を挙げ、変わりに荷物を持った。
「ありがとうございます...」
辛そうにしていた男神は天麗華、天光琳、そして変わってくれた男神にお礼を言った。
一時間経過した。
今のところ、動物が一匹も見当たらないだけで何も起こっていない。
「別の場所に行った......とかないよな」
天俊熙は苦笑いしながら言った。
天光琳もうんうん、と二回頷いた。
そして天光琳が天俊熙に言おうとした...その時。
『ここから先は...天家の三神だけで来い...。護衛は麓に戻れ......』
「!?」
どこからか声がした。
天光琳は剣に触れ、いつでも抜けるようにした。
他の神々も扇を取り出した。
人間の願いを叶える訳では無いので、普通に神の力の能力を使う時は、扇なんて必要ないのだが...この悪神は只者ではない。そのため、扇を使って威力を増すのだ。
...しばらく経っても、悪神は現れないし、声も聞こえない。
「天様達を置いて私たちだけ戻れと!?」
「そんなの...危険すぎるぞ!」
「三神だけだと......」
「そのまま着いて行ったらどうなるんだ!?」
護衛神は騒いでいる。
そろそろ何かが起こる...天光琳はそう思い、手の震えが止まらなくなった。
天俊熙も不安そうな顔をしている。
「声の通りに、ここから先は私たち三神だけで行きましょう......。もしこのまま皆で行けば、殺されてしまうかもしれないわ」
天麗華がそう言うと、護衛神は皆小さく頷いた。
悪神は三神だけに用があるなら、邪魔な護衛神は殺されてしまう可能性が高い。
それなら素直に護衛神には麓に戻ってもらう方がいいだろう。
「食料はどうしますか?」
先程変わった食料持ちの男神が言った。
「少しだけ持っていきましょうか」
天麗華がそう言うと、食料持ちの護衛神は全員天麗華達の近くに集まった。
荷物が重くならないように、三神はパン二つと腹持ちの良い
クッキーを三つ取った。
「これだけで良いのですか...?」
護衛神の女神が心配そうに聞いた。
「ええ。重くなってしまったら動きにくいもの」
天光琳と天俊熙も頷いた。
「もし私たちが何日も戻ってこなかったら、一応、この場所に追加の食料を置いてください」
恐らく取りに行くことは難しいが...念の為だ。
「分かりました。どうかご無事で...」
「それでは。さぁ、光琳、俊熙、行きましょう...」
「「はい...!」」
そう言って三神は護衛神と別れ、そのまま奥へと進んで行った。
護衛神は三神の姿が見えなくなるまで見守っていた。
天俊熙は頬を両手で擦りながら言った。
もうそろそろ玉桜山に着くだろう。
天光琳は緊張しすぎで顔色が悪い。
天麗華は何回か天光琳に『大丈夫?』と聞いている。その度小さな声で『...大丈夫です...』と答える。全然大丈夫じゃなさそうだ。
天光琳は出入口から一番離れた奥の席に座り、その隣には天麗華が座っている。そして天光琳の目の前には天俊熙が座っている。
あとは護衛神が座っている。
護衛神もずっとソワソワしている者もいれば、ずっと下を向いている者もいる。護衛神でも緊張しているようだ。
「もうそろそろ到着しますよ、あちらが玉桜山です」
護衛神の女神が指を指した。目の前に見える、大きな山が玉桜山だ。天桜山と変わらず、山は桜の木で淡い紅色で包まれている。
天光琳は剣を握りしめた。
玉桜山の麓に到着した。
緊張のせいか、馬車の中では会話は少なかった。
馬車からゆっくりと降り、辺りを見渡した。
毎日沢山の神々が訪れる、普通の山だ。
しかし、あの花見会の時の犯神(はんにん)らしき者が目撃されてから、訪れる者はいなくなった。
麓には玉桜山付近に住んでいる神々が心配そうに天光琳たちを見ている。
昨日の夜は怖くて眠れなかったのだろう。その神々の目にはクマが出来ていて、疲れが取れていない様子である。
天麗華はその神々の近くまで行った。
「昨日、目撃されてから他に被害はありませんでしたか?」
天麗華が優しく聞くと、一神の女神が首を横に振った。
「ありませんでした...。ですが怖くて眠れませんでした...。ですが、どうか......あの悪神を封印してくださいませんか...?」
女神が震えながら言うと、後ろから一神の男神と一神の女神が大声で言った。
「そんなこと言っても、天麗華様達はあの悪神に呼び出された身なんだぞ!天家の神が俺たちのために命を懸けて封印だなんて...」
「そうよ!天麗華様、どうか...ご無事で...」
女神は天麗華を見ながら言った。
「大丈夫ですよ、天家はこの国を守るための神でもあるのですから。私たちがあの悪神を見つけて、封印してみせます」
天麗華は真剣な眼差しで言った。
それを見て、麓にいる疲れきった神々は安心した。
天麗華は一礼をし、天光琳達がいる方へ歩いていった。
「こちらは準備出来ました」
食料持ちの護衛神の一神が言った。
「では、行きましょうか」
「はい...」
「うん...」
天光琳と天俊熙は小さな声で言った。
そしてゆっくりと玉桜山の中へ足を踏み入れた。
普通の山だ。こんな所にいるのだろうか...。
天光琳は辺りを見渡した。
「...?」
「どうしたんだ...?」
天光琳はあることに気づいた。天俊熙は天光琳の様子を見て、不安そに聞いた。
「動物が...さっきから一匹も見つかりません...」
天桜山には鳥や鹿、リスなどの動物が沢山いる。少し歩いただけでも見つかるのだ。
しかし玉桜山には一匹も見当たらない。
「確かに...!」
天俊熙も気づいた。
「この山には動物は居ないのですか?」
天麗華は馬車の中で玉桜山だと教えてくれた護衛神に聞いた。
「いいえ、天桜山のように沢山いるはずです。おかしいですね......」
やはりおかしい。山はとても静かだ。
「あの悪神のせいで隠れているか逃げたか......殺されたか...」
護衛神の一神がそう呟いた。
恐らく、あの悪神が原因なのだろう。
皆は周りをよく見ながらゆっくりと歩いていった。
三十分ほど歩いただろうか。
食料持ちの男神が辛そうに歩いている。
食料持ちの中でも一番大きく重そうなものを持っている。
天光琳はそれに気づき、声をかけた。
「代わりに持ちましょうか...?」
この中で一番体力があるのは天光琳だ。
しかし、食料持ちの男神は首を横に振った。
「お気持ちは嬉しいのですが、大丈夫です。この中で一番狙われやすいのはあなたなのです。私の荷物を持ってくださっている時に狙われ、命を落としてしまったら...私は護衛神失格です」
確かにそうだ。天光琳も納得した。あの悪神は花見会の事件の時に天光琳の名前を使ったのだ。天光琳自身も、自分の身には何かが起こるだろう...と分かっていたのだ。
今、天光琳が代わりに荷物を持ってしまうと、逆に迷惑がかかってしまうだろう。
「光琳は優しいわね。どなたか、この男神の荷物を代わりに持っていただけませんか?」
天麗華はそう言うと、後ろの方で歩いていた若い男神が手を挙げ、変わりに荷物を持った。
「ありがとうございます...」
辛そうにしていた男神は天麗華、天光琳、そして変わってくれた男神にお礼を言った。
一時間経過した。
今のところ、動物が一匹も見当たらないだけで何も起こっていない。
「別の場所に行った......とかないよな」
天俊熙は苦笑いしながら言った。
天光琳もうんうん、と二回頷いた。
そして天光琳が天俊熙に言おうとした...その時。
『ここから先は...天家の三神だけで来い...。護衛は麓に戻れ......』
「!?」
どこからか声がした。
天光琳は剣に触れ、いつでも抜けるようにした。
他の神々も扇を取り出した。
人間の願いを叶える訳では無いので、普通に神の力の能力を使う時は、扇なんて必要ないのだが...この悪神は只者ではない。そのため、扇を使って威力を増すのだ。
...しばらく経っても、悪神は現れないし、声も聞こえない。
「天様達を置いて私たちだけ戻れと!?」
「そんなの...危険すぎるぞ!」
「三神だけだと......」
「そのまま着いて行ったらどうなるんだ!?」
護衛神は騒いでいる。
そろそろ何かが起こる...天光琳はそう思い、手の震えが止まらなくなった。
天俊熙も不安そうな顔をしている。
「声の通りに、ここから先は私たち三神だけで行きましょう......。もしこのまま皆で行けば、殺されてしまうかもしれないわ」
天麗華がそう言うと、護衛神は皆小さく頷いた。
悪神は三神だけに用があるなら、邪魔な護衛神は殺されてしまう可能性が高い。
それなら素直に護衛神には麓に戻ってもらう方がいいだろう。
「食料はどうしますか?」
先程変わった食料持ちの男神が言った。
「少しだけ持っていきましょうか」
天麗華がそう言うと、食料持ちの護衛神は全員天麗華達の近くに集まった。
荷物が重くならないように、三神はパン二つと腹持ちの良い
クッキーを三つ取った。
「これだけで良いのですか...?」
護衛神の女神が心配そうに聞いた。
「ええ。重くなってしまったら動きにくいもの」
天光琳と天俊熙も頷いた。
「もし私たちが何日も戻ってこなかったら、一応、この場所に追加の食料を置いてください」
恐らく取りに行くことは難しいが...念の為だ。
「分かりました。どうかご無事で...」
「それでは。さぁ、光琳、俊熙、行きましょう...」
「「はい...!」」
そう言って三神は護衛神と別れ、そのまま奥へと進んで行った。
護衛神は三神の姿が見えなくなるまで見守っていた。
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
妹と人生を入れ替えました〜皇太子さまは溺愛する相手をお間違えのようです〜
鈴宮(すずみや)
恋愛
「俺の妃になって欲しいんだ」
従兄弟として育ってきた憂炎(ゆうえん)からそんなことを打診された名家の令嬢である凛風(りんふぁ)。
実は憂炎は、嫉妬深い皇后の手から逃れるため、後宮から密かに連れ出された現皇帝の実子だった。
自由を愛する凛風にとって、堅苦しい後宮暮らしは到底受け入れられるものではない。けれど憂炎は「妃は凛風に」と頑なで、考えを曲げる様子はなかった。
そんな中、凛風は双子の妹である華凛と入れ替わることを思い付く。華凛はこの提案を快諾し、『凛風』として入内をすることに。
しかし、それから数日後、今度は『華凛(凛風)』に対して、憂炎の補佐として出仕するようお達しが。断りきれず、渋々出仕した華凛(凛風)。すると、憂炎は華凛(凛風)のことを溺愛し、籠妃のように扱い始める。
釈然としない想いを抱えつつ、自分の代わりに入内した華凛の元を訪れる凛風。そこで凛風は、憂炎が入内以降一度も、凛風(華凛)の元に一度も通っていないことを知る。
『だったら最初から『凛風』じゃなくて『華凛』を妃にすれば良かったのに』
憤る凛風に対し、華凛が「三日間だけ元の自分戻りたい」と訴える。妃の任を押し付けた負い目もあって、躊躇いつつも華凛の願いを聞き入れる凛風。しかし、そんな凛風のもとに憂炎が現れて――――。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる