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番外編2ー1(ルルリアとレニエス)(小話集・改)

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「はあ…クリスマスか…」

私の名前はルルリア。南の公爵家で奥様の専属メイドをしている。

結婚式にしくじって、帰って来ないヘタレ旦那様を心の中でめっためたのボッコボコにしながら、可愛い奥様と1ヶ月過ごした。
毎日幸せだった。

ある日、同僚に尻を叩かれやっと旦那様が帰宅した。私たちは驚き戸惑いたが、奥様は落ち着いて旦那様を夕飯を共にした。可愛くて緊急事態にも冷静に対応できる奥様は素晴らしい方だと思う。

それから、二人は急接近し、今では目も当てられないほどラブラブで甘々な新婚さんになった。本当に何があった。

今日はクリスマス。奥様は張り切って準備をしている。きっと、旦那様もお喜びになるだろう。

「私にも、ああいう風に体当たりで愛してくれる人が現れないかな…」

そうは言うけど、私の心にいるのはたった一人の男だけ。

「へー、意外に乙女チックなんだな。」

この声は…予感は的中し、後ろにリッテの息子、レニエスがクッキーを手に立っていた。

「別にいいでしょ…?ちょっとくらい憧れても…」

恥ずかしいのを隠したくて、拗ねるように言った。対して彼はドライであった。

「夢見すぎだから。高望みしてるから彼氏できないんだろ。」

「レニーだって、彼女いないくせに!!」

そんな事、この人にだけは言われたくないのに!

「いや?俺は彼女いるし。一緒にすんなよ。これから可愛い彼女とクリスマスデートしてくるわ。明後日までいないから。」

「え…?誰と…?」

頭が真っ白になった。全身の血が足元へ落ちていく感覚に襲われる。

「下町の本屋の子。二、三ヶ月前から付き合ってたぞ?言ってなかったか…て、もう時間だ。俺行くわ。」

何も言えない私を取り残し、レニエスは行ってしまった。

「うそ…」

今、私は酷い顔をしているだろう。胸が痛い。ふらふらする。そんな前から…?なんで、どうして!!

「や、やだ、やだ…レニー…」

その場に崩れ落ちてしまう。頬を熱い雫が流れ落ちていく。この日、私はずっと好きだった人を奪われた。


















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お久しぶりです。明日まで小話集(今はない)からもってきた話を更新します。でも、完全に同じではありません。ちょっと手を加えてたり。番外編2ー3より完全新作エピソードになります。ルルリアとレニエスの話が中心になります。よろしくお願いします。
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