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ライゼン通りのお針子さん7 ~幸せのシンフォニア~
九章 マルセンの過去二
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夏に近づくライゼン通り。そんなある日の事お店の扉を開けて誰かお客が入っていた。
「よう。アイリス。元気にしていたか?」
「あ、マルセンさん。お久しぶりです」
扉を開けて入っていたのはマルセンでアイリスは笑顔で近寄る。
「街の外でのお仕事終わったんですね」
「あぁ。この通り元気に戻って来たぞ。心配していると思って顔を見せに来たんだ」
「マルセン久しぶりだな」
アイリスと話しているマルセンへとイクトが声をかけた。
「あぁ。アイリスに頼みたい事があってな。実はお前が作ってくれた服を破いてしまったんだ。手直しできるか?」
「畏まりました。それではお洋服お預かりいたします」
彼へと返事をし再び彼女へと視線を戻したマルセンの言葉にアイリスは頷く。
「それじゃ、これお願いな」
「っ、マルセンさんその怪我……」
服を脱いで渡して来た彼の腕の古傷に目が行ってしまいアイリスは顔色を悪くする。
「古傷が開いたのか?」
「あ、しまった。やらかしたな。アイリス心配しなくても大丈夫なんだ。……」
イクトも険しい顔で問いかける。それにマルセンが仕舞ったといった感じに話をそらそうとするが深刻な顔をした二人に言葉を飲み込みしばし考える。
「……実は冒険者になりたての頃討伐依頼が入ったんだ。木こりの森にいる古主コカトリスを倒して欲しいと。その時冒険者は皆駆り出された。そうして何週間にもわたり戦いが続き疲労困憊の中俺は奴に隙を見せてしまったんだ。その隙を付かれてこの怪我を負った。直ぐに先輩が駆けつけて庇ってくれた。だから俺はこれだけで済んだがその先輩は剣を握れない程の大怪我を負って冒険者を続けることが出来なくなってしまったんだ」
語り始めたマルセンの言葉に二人は黙って聞く。
「俺が怪我をしてしまい先輩は命の危機にさらしてしまった。他の仲間達も動揺して集中して奴と戦うことが出来なくなり陣形が乱れてしまった。そうして俺達は奴を倒すことが出来ずに逃げるように街に戻った。冒険者の名を落とし汚してしまった。それをずっと気にして今まで生きてきたんだ。だけど今はこの傷はな勲章なんだ。奴との決着をつけることが出来たからな。だからそんなに心配しなくていいんだ。ま、同じ所に一撃食らうとはさすがに思わなかったけどな。ははっ」
「マルセンさん……私は冒険者でも騎士でもないので魔物との戦いがどの様な物なのか想像することも出来ません。ですが、マルセンさんのような冒険者さんがいてくれるおかげで私達は毎日安心して日常を暮らしていけれるんです。ですから有難う御座います」
「アイリス……」
語り切った彼へとアイリスは柔らかく微笑みお礼を述べた。その言葉にマルセンが固まる。
「マルセン。これからも街の皆の為に頼れる冒険者として冒険者を続けてくれるよな」
「あぁ。勿論そのつもりだ」
イクトの言葉に当たり前だといいたげに力強く頷く彼に二人は微笑む。
「それではこちら大切にお預かりさせて頂きますね」
「あぁ。よろしく頼む」
彼女の言葉にマルセンが頷くとイクトから受け取った服に手を通し着替える。
「あんまり急かしたくはないがいつ仕事が入るか分からないからな。三日後には取りに来る」
「はい」
「それじゃあ」
やり取りを終えると彼が帰って行きアイリスはイクトへと向き直る。
「マルセンさん。何だか吹っ切れた顔をしてましたね」
「うん。過去の自分ときちんと向き合えたんじゃないかな。きっともう大丈夫だと思う」
「そうですね。私マルセンさんの事が知れてよかったです。マルセンさんが冒険者でいてくれて沢山助けてくれて。だから私はそんなマルセンさんの為にこの服を綺麗に直して見せます」
「うん」
彼女は言うと作業部屋へと向かう。その後ろ姿をイクトが優しい瞳で見送ると一人になった空間で笑う。
「マルセンも頼もしくなったな。彼も前に進もうとしている。それなら俺は……」
呟きを零すと考えるように宙を見詰め黙り込んだ。
その頃作業部屋へとやって来たアイリスは机の上に預かった服を乗せる。素材を選ぶと早速破けてしまったところへと当てる。
「この傷の数だけマルセンさんは頑張ってくれた。私達街の人達を守るために。……有難う。だから私も私にできる事でマルセンさんを手助けします」
彼女はそっと破けてしまったところを撫ぜるとそう呟きハサミを持つ。
生地を裁断し預かった服へと当て糸で縫い合わせる。縫い目が分らない程につぎはぎが分からないように丁寧に綺麗に新品同様に直していく。
「出来た」
数時間後完成したそれを見て微笑む。
「この服がマルセンさんの命を守ってくれますように」
そっと祈るように服を抱きしめ目を閉ざした。暫くそうしていると満足したのか手を放す。
翌日マルセンがお店へとやって来た。イクトから手直しが終わったと聞いて訪れたのである。
「よう。おはよう」
「マルセンさんお早う御座います。ちょっと待っていてくださいね」
彼の姿を目に留めるとアイリスは籠を取り出し持って行く。
「こちらがお預かりしたお洋服になります」
「早速着替えさせてもらうぞ」
「はい」
試着室を借りると話すマルセンに返事をして案内する。
「これは……アイリスの温かくて優しい気持ちが伝わってくる服だな。綺麗に直してくれて有難う」
「喜んでもらえて良かったです」
服を着替えて出て来た彼の言葉に彼女は笑顔を浮かべた。
「アイリス。これからもお客の気持ちに寄り添ってお仕事を続けて行けば大丈夫だ。だから君は立派な仕立て屋アイリスの主だぜ」
「ふふ。私がこの国に来て最初のお客様であるマルセンさんにそう言われたら何だか自信がわいてきました。有難う御座います」
マルセンが優しく微笑み静かな口調で言うとアイリスは嬉しくて向日葵のような笑みを浮かべてお礼を述べる。
「これからも贔屓にさせてもらうからな」
「はい。いつでもいらっしゃって下さいね。では伝票をお持ちします」
小走りにカウンターへと向けて駆けていく彼女の背を優しくて温かな瞳で見送るマルセンにイクトがそっと近寄って行った。
「なあ、イクト。少しだけ寂しくないか」
「そうだね。今まで見守ってきたアイリスが独り立ちしていく姿を見るのはやっぱり寂しいと感じるよ」
近寄って来た彼へとマルセンが話しかける。それにイクトが答える。
「そうだろう。俺も同じ気持ちだ。……アイリスはもう一人でも大丈夫なんだよな」
「うん……」
彼の言葉にイクトが目を伏せながらも頷く。
「とっくの昔に分っていた事だったのに。認めたくなかった、か」
「……」
マルセンが言うもそれに返事はない。小さく息を吐き出すと再び口を開いた。
「俺達のお節介もここまでのようだな。後はアイリスが自分で何とかして行ってくれるさ」
「マルセン」
彼の言葉で顔をあげたイクトが何か言いたげに見詰める。
「イクト。お前も過保護すぎるのを卒業した方がいいぞ。アイリスの為にならない」
「ははっ。分かっているんだけどね。どうも突き放すことが出来なくて」
指摘されたことにイクトが小さく笑いながら答えた。
「アイリスの事はキースが何とかしてくれるさ。だからそろそろお前は引退しろよ」
「うん。そのうちな」
「そのうち……か」
二人で話しているとアイリスがこちらに戻ってくる姿が見えて口を閉じる。
「こちらが伝票になります」
「あぁ。それじゃあこれ会計な」
「またのご来店お待ちいたしております」
やり取りを終えると帰って行くマルセンへと彼女は笑顔で見送った。
その後マルセンがレオ達にも話をしてアイリス見守り隊が正式に解散さる事になったのだがそれはまた別のお話である。
「よう。アイリス。元気にしていたか?」
「あ、マルセンさん。お久しぶりです」
扉を開けて入っていたのはマルセンでアイリスは笑顔で近寄る。
「街の外でのお仕事終わったんですね」
「あぁ。この通り元気に戻って来たぞ。心配していると思って顔を見せに来たんだ」
「マルセン久しぶりだな」
アイリスと話しているマルセンへとイクトが声をかけた。
「あぁ。アイリスに頼みたい事があってな。実はお前が作ってくれた服を破いてしまったんだ。手直しできるか?」
「畏まりました。それではお洋服お預かりいたします」
彼へと返事をし再び彼女へと視線を戻したマルセンの言葉にアイリスは頷く。
「それじゃ、これお願いな」
「っ、マルセンさんその怪我……」
服を脱いで渡して来た彼の腕の古傷に目が行ってしまいアイリスは顔色を悪くする。
「古傷が開いたのか?」
「あ、しまった。やらかしたな。アイリス心配しなくても大丈夫なんだ。……」
イクトも険しい顔で問いかける。それにマルセンが仕舞ったといった感じに話をそらそうとするが深刻な顔をした二人に言葉を飲み込みしばし考える。
「……実は冒険者になりたての頃討伐依頼が入ったんだ。木こりの森にいる古主コカトリスを倒して欲しいと。その時冒険者は皆駆り出された。そうして何週間にもわたり戦いが続き疲労困憊の中俺は奴に隙を見せてしまったんだ。その隙を付かれてこの怪我を負った。直ぐに先輩が駆けつけて庇ってくれた。だから俺はこれだけで済んだがその先輩は剣を握れない程の大怪我を負って冒険者を続けることが出来なくなってしまったんだ」
語り始めたマルセンの言葉に二人は黙って聞く。
「俺が怪我をしてしまい先輩は命の危機にさらしてしまった。他の仲間達も動揺して集中して奴と戦うことが出来なくなり陣形が乱れてしまった。そうして俺達は奴を倒すことが出来ずに逃げるように街に戻った。冒険者の名を落とし汚してしまった。それをずっと気にして今まで生きてきたんだ。だけど今はこの傷はな勲章なんだ。奴との決着をつけることが出来たからな。だからそんなに心配しなくていいんだ。ま、同じ所に一撃食らうとはさすがに思わなかったけどな。ははっ」
「マルセンさん……私は冒険者でも騎士でもないので魔物との戦いがどの様な物なのか想像することも出来ません。ですが、マルセンさんのような冒険者さんがいてくれるおかげで私達は毎日安心して日常を暮らしていけれるんです。ですから有難う御座います」
「アイリス……」
語り切った彼へとアイリスは柔らかく微笑みお礼を述べた。その言葉にマルセンが固まる。
「マルセン。これからも街の皆の為に頼れる冒険者として冒険者を続けてくれるよな」
「あぁ。勿論そのつもりだ」
イクトの言葉に当たり前だといいたげに力強く頷く彼に二人は微笑む。
「それではこちら大切にお預かりさせて頂きますね」
「あぁ。よろしく頼む」
彼女の言葉にマルセンが頷くとイクトから受け取った服に手を通し着替える。
「あんまり急かしたくはないがいつ仕事が入るか分からないからな。三日後には取りに来る」
「はい」
「それじゃあ」
やり取りを終えると彼が帰って行きアイリスはイクトへと向き直る。
「マルセンさん。何だか吹っ切れた顔をしてましたね」
「うん。過去の自分ときちんと向き合えたんじゃないかな。きっともう大丈夫だと思う」
「そうですね。私マルセンさんの事が知れてよかったです。マルセンさんが冒険者でいてくれて沢山助けてくれて。だから私はそんなマルセンさんの為にこの服を綺麗に直して見せます」
「うん」
彼女は言うと作業部屋へと向かう。その後ろ姿をイクトが優しい瞳で見送ると一人になった空間で笑う。
「マルセンも頼もしくなったな。彼も前に進もうとしている。それなら俺は……」
呟きを零すと考えるように宙を見詰め黙り込んだ。
その頃作業部屋へとやって来たアイリスは机の上に預かった服を乗せる。素材を選ぶと早速破けてしまったところへと当てる。
「この傷の数だけマルセンさんは頑張ってくれた。私達街の人達を守るために。……有難う。だから私も私にできる事でマルセンさんを手助けします」
彼女はそっと破けてしまったところを撫ぜるとそう呟きハサミを持つ。
生地を裁断し預かった服へと当て糸で縫い合わせる。縫い目が分らない程につぎはぎが分からないように丁寧に綺麗に新品同様に直していく。
「出来た」
数時間後完成したそれを見て微笑む。
「この服がマルセンさんの命を守ってくれますように」
そっと祈るように服を抱きしめ目を閉ざした。暫くそうしていると満足したのか手を放す。
翌日マルセンがお店へとやって来た。イクトから手直しが終わったと聞いて訪れたのである。
「よう。おはよう」
「マルセンさんお早う御座います。ちょっと待っていてくださいね」
彼の姿を目に留めるとアイリスは籠を取り出し持って行く。
「こちらがお預かりしたお洋服になります」
「早速着替えさせてもらうぞ」
「はい」
試着室を借りると話すマルセンに返事をして案内する。
「これは……アイリスの温かくて優しい気持ちが伝わってくる服だな。綺麗に直してくれて有難う」
「喜んでもらえて良かったです」
服を着替えて出て来た彼の言葉に彼女は笑顔を浮かべた。
「アイリス。これからもお客の気持ちに寄り添ってお仕事を続けて行けば大丈夫だ。だから君は立派な仕立て屋アイリスの主だぜ」
「ふふ。私がこの国に来て最初のお客様であるマルセンさんにそう言われたら何だか自信がわいてきました。有難う御座います」
マルセンが優しく微笑み静かな口調で言うとアイリスは嬉しくて向日葵のような笑みを浮かべてお礼を述べる。
「これからも贔屓にさせてもらうからな」
「はい。いつでもいらっしゃって下さいね。では伝票をお持ちします」
小走りにカウンターへと向けて駆けていく彼女の背を優しくて温かな瞳で見送るマルセンにイクトがそっと近寄って行った。
「なあ、イクト。少しだけ寂しくないか」
「そうだね。今まで見守ってきたアイリスが独り立ちしていく姿を見るのはやっぱり寂しいと感じるよ」
近寄って来た彼へとマルセンが話しかける。それにイクトが答える。
「そうだろう。俺も同じ気持ちだ。……アイリスはもう一人でも大丈夫なんだよな」
「うん……」
彼の言葉にイクトが目を伏せながらも頷く。
「とっくの昔に分っていた事だったのに。認めたくなかった、か」
「……」
マルセンが言うもそれに返事はない。小さく息を吐き出すと再び口を開いた。
「俺達のお節介もここまでのようだな。後はアイリスが自分で何とかして行ってくれるさ」
「マルセン」
彼の言葉で顔をあげたイクトが何か言いたげに見詰める。
「イクト。お前も過保護すぎるのを卒業した方がいいぞ。アイリスの為にならない」
「ははっ。分かっているんだけどね。どうも突き放すことが出来なくて」
指摘されたことにイクトが小さく笑いながら答えた。
「アイリスの事はキースが何とかしてくれるさ。だからそろそろお前は引退しろよ」
「うん。そのうちな」
「そのうち……か」
二人で話しているとアイリスがこちらに戻ってくる姿が見えて口を閉じる。
「こちらが伝票になります」
「あぁ。それじゃあこれ会計な」
「またのご来店お待ちいたしております」
やり取りを終えると帰って行くマルセンへと彼女は笑顔で見送った。
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