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ライゼン通りのお針子さん3 ~誉れ高き職人達~
プロローグ
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アイリスがこの町にやってきて三度目の春を迎えた。仕立て屋アイリスは今日もお客でにぎわっている。
「こんにちは~」
「いらっしゃいませ。仕立て屋アイリスへようこそ」
春の女神であるレイヤが入ってきた途端部屋中に陽だまりのような暖かさと花の香りが漂う。
「また今年も春の訪れを告げにやってきました。今年もアイリスさんが作ってくださった衣装を着てパレードに参加しますので是非見にいらしてくださいね~」
「私が作ったドレスを気にいってくださり嬉しいです。勿論今年もイクトさんと一緒に見に行きますよ」
「ふふ。仕立て屋アイリスに春の訪れがありますように」
レイヤと会話しているとお店の扉が開かれお客が入店してくる。
「よう。アイリス元気か? なぁなぁ。何か面白い事ない?」
「マクモさん。またお城を抜け出してきたのですか?」
夏が似合う火の精霊であるマクモが入ってきた途端賑やかになった。城を抜け出したのかと尋ねると彼が渋い顔をする。
「ジャスティンの目をかいくぐって来るの結構大変だったんだぜ」
「そんなに大変な思いをしてもここに来たいってことよねぇ」
彼の言葉にレイヤが穏やかに微笑み尋ねるように言う。
「おう。オレ、この店気に入ったからな。アイリスの顔を見るのも楽しいし」
「お店を気に入って頂けるのは有り難いですが、マクモさん後で叱られたりしませんか?」
後で抜け出したことがバレて叱られることを心配する彼女に笑顔で口を開く。
「大丈夫、大丈夫。叱られたって気になんかしないからさ」
「少しは気にしろ! また勝手に城を抜け出してここに来るなんてお前は守護精霊である立場を考えろって言われているだろうが」
大丈夫だと話す彼へと怒る声が聞こえてきた。そちらを見やると目を吊り上げ苛立ちを顔に出すマルセンの姿が。
「たく……王様が咎めないことをいいことにここに入り浸るんじゃないぞ」
「相変わらずにぃちゃんは元気がいいな」
「おやおや、ずいぶんと賑やかだと思ったら皆さんでしたか」
愚痴るように呟く彼へとマクモが笑顔で声をかける。そこに奥の部屋にいたイクトが店頭へと出てきた。
「今年も賑やかで楽しい一年になりそうだね」
「はい。今年も皆さんのために頑張ります」
そっとアイリスへと声をかける彼に彼女は答えるように笑顔で宣言する。
こうしてまた仕立て屋アイリスの新しい一年が始まりを迎えるのであった。
「こんにちは~」
「いらっしゃいませ。仕立て屋アイリスへようこそ」
春の女神であるレイヤが入ってきた途端部屋中に陽だまりのような暖かさと花の香りが漂う。
「また今年も春の訪れを告げにやってきました。今年もアイリスさんが作ってくださった衣装を着てパレードに参加しますので是非見にいらしてくださいね~」
「私が作ったドレスを気にいってくださり嬉しいです。勿論今年もイクトさんと一緒に見に行きますよ」
「ふふ。仕立て屋アイリスに春の訪れがありますように」
レイヤと会話しているとお店の扉が開かれお客が入店してくる。
「よう。アイリス元気か? なぁなぁ。何か面白い事ない?」
「マクモさん。またお城を抜け出してきたのですか?」
夏が似合う火の精霊であるマクモが入ってきた途端賑やかになった。城を抜け出したのかと尋ねると彼が渋い顔をする。
「ジャスティンの目をかいくぐって来るの結構大変だったんだぜ」
「そんなに大変な思いをしてもここに来たいってことよねぇ」
彼の言葉にレイヤが穏やかに微笑み尋ねるように言う。
「おう。オレ、この店気に入ったからな。アイリスの顔を見るのも楽しいし」
「お店を気に入って頂けるのは有り難いですが、マクモさん後で叱られたりしませんか?」
後で抜け出したことがバレて叱られることを心配する彼女に笑顔で口を開く。
「大丈夫、大丈夫。叱られたって気になんかしないからさ」
「少しは気にしろ! また勝手に城を抜け出してここに来るなんてお前は守護精霊である立場を考えろって言われているだろうが」
大丈夫だと話す彼へと怒る声が聞こえてきた。そちらを見やると目を吊り上げ苛立ちを顔に出すマルセンの姿が。
「たく……王様が咎めないことをいいことにここに入り浸るんじゃないぞ」
「相変わらずにぃちゃんは元気がいいな」
「おやおや、ずいぶんと賑やかだと思ったら皆さんでしたか」
愚痴るように呟く彼へとマクモが笑顔で声をかける。そこに奥の部屋にいたイクトが店頭へと出てきた。
「今年も賑やかで楽しい一年になりそうだね」
「はい。今年も皆さんのために頑張ります」
そっとアイリスへと声をかける彼に彼女は答えるように笑顔で宣言する。
こうしてまた仕立て屋アイリスの新しい一年が始まりを迎えるのであった。
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