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ライゼン通りのお針子さん2 ~職人の誇り見せてみます~
十八章 やっぱり仕立て屋アイリスが一番
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仕立て屋アイリスに皆が帰ってきたのは閉店まじかの時間だった。
「アイリス、待たせたわね。金のミルケストの糸手に入れましたわよ」
「もっと早く手に入れるつもりだったんですが、交渉に時間がかかってしまって」
「お待たせしてしまい申し訳ないです」
笑顔で入ってきたマーガレットが言うとジョルジュとシュテリーナも語る。
「マーガレット様、ジョン様、シュテナ様。有難う御座います」
「やあ、小鳥さん待たせたね」
「アイリスさん、賢人の宝石ヲ手に入れてきましタよ」
アイリスがお礼を言っていると扉が開かれフレイとミュゥリアムが入って来る。
「ミュウさん、フレイさん有難う御座います」
「アイリスさん、お待たせしました~」
「よう、持って来たぜ、春のヨウキ鳥の羽とメトモの実と胎動の心」
「すまない、思ったより時間がかかってしまった」
ミュゥリアムとフレイに感謝していると今度はレイヤとマクモとクラウスがやって来た。
「レイヤさん、マクモさん、クラウスさん有難う御座います。でも、どうやって」
「精霊魔法を使ったんです」
「召喚術でヨウキ鳥とメトモの木と胎動の心を出現させたんだ」
「そこまでは良かったのだが、メトモの木から実を取るのに時間がかかってしまってな」
「そうだったんですね。あれ、でも精霊魔法って神様や精霊さんしか使えない魔法ですよね」
レイヤ達の言葉に納得するも新たな疑問を抱く。
「そういえば、伝えていなかったな。俺は秋の精霊だ」
「オレもずっと黙っているようにって言われてたけど、あんた達なら信頼できるし、大丈夫だよな。な、王子様、王女様」
「はい。アイリスさん達なら信頼できますし、大丈夫です」
クラウスがそう言うとマクモが王子と王女を見て確認を取る。
それに彼が答えると彼女も頷いた。
「オレはこの国を護る火の精霊だ」
「えぇ!?」
「この国を護っている精霊様でしたか」
彼の言葉にアイリスが盛大に驚きイクトも呆けた顔で呟く。
「皆さんどうかこのことはここだけの秘密にしてくださると助かります」
「このことは国家秘密案件なんです。でも、皆さんのこと信頼しているので許可を出しました」
ジョルジュとシュテリーナの言葉にここにいた皆がにこりと笑い勿論だと答える。
後日この話を聞かされたマルセンとジャスティンが頭を抱えたのは言うまでもない。
「アイリスすまない。遅くなった!」
「待たせてしまったな。竜の涙手に入れて来たぞ」
「マルセンさん、ジャスティンさん有難う御座います。……って二人ともボロボロじゃないですか。大丈夫なんですか?」
マクモが精霊であると暴露されてから数分後にマルセンとジャスティンが駆け込んできた。
砂埃と怪我だらけの二人の姿にアイリスは心配して尋ねる。
「お前が作ってくれた服が無けりゃ今頃どうなっていたかだな」
「心配はない。少々手こずったが何とか倒した」
「すみません……こんな怪我をさせてしまって」
彼等が笑って答えるも彼女は自分が受けた依頼のせいで怪我をさせてしまった事を謝る。
「謝ることはない。アイリスが悪いんじゃないからな。それより、竜の涙受け取ってくれ」
「はい。……皆さん有難う御座います。後は私が、頑張ります」
「アイリス俺も手伝うよ。それで、どんな感じに作り上げるのかはもう決めているのかな」
マルセンの言葉に竜の涙を受け取ると改めて皆にお礼を言う。
イクトがそう声をかけると彼女はスケッチブックを取り出す。
「こんな感じに作ろうと思ってます」
「なるほど……なら、アクセサリー類は俺に任せて、アイリスは服の制作を」
「はい」
彼女がデッサン画を見せると、それを確認した彼が話す。そして二人は作業部屋へと向かった。
「よし、やるぞ」
「頑張ろうね」
素材を作業台の上に置いたアイリスは意気込む。イクトがそう言うと二人は服とアクセサリーの作成へと入っていった。
そうして翌日開店前の店内で皆が固唾を呑み見守る中、作業部屋からアイリスとイクトが出てくる。
「……できました!」
笑顔でそう言い切った彼女は達成感とやりがいに満ち溢れた顔をしていた。
カウンターに置かれた品を見た皆が嬉しそうに、そして無事に完成したことに安堵した顔をした。
そしてついにイルミーナの指定した一週間後になる。
「さて、私の依頼した品を見せてもらいましょうか」
「はい。……これがイルミーナさんの依頼の品です」
イルミーナが手伝いと弟子を引き連れて来店してくるとマーガレット達もじっとその様子を見守る。
「たしかに私が指定した品で作られているわね……どうせできやしないと思っていたのに、意外だわ」
モケモケの布と金のミルケストの糸で縫い上げたドレスにメトモの実で染め上げた木綿の布で作ったショール。竜の涙と精霊の雫で作られたネックレスにヨウキ鳥の羽と賢人の宝石で作られたヘアーアクセ、そして胎動の心で作ったブローチ。
それを見たイルミーナが想定外だといった感じに呟く。
「どう、でしょうか」
「……ふん。分かったわ、私の負けよ。私の指定した品で伝説級の品を本当に作り上げたんですからね」
「あ、先生、待って下さい」
不安そうに尋ねるアイリスへと彼女がそれだけ言い放ち立ち去る。レイチェルが慌ててその背を追いかけた。
「あ、あの……これを貴女に」
「え?」
一人だけ残ったロバートがお金の入った封筒を差し出す。
「師匠はああ言ってますが、貴女のこと認めているんです。あの無理難題な依頼をこなせるだけの実力の持ち主ならば王家が認めたのも納得できるって。それで、依頼の品が作れたならばその代金を支払うようにって言われていたんです」
「そうだったんですか」
彼の説明を聞いてアイリスは納得する。
「あの……それで、貴女は本当に王国御用達仕立て屋になるのでしょうか?」
「私色々と考えたんですが、やっぱり私はこの仕立て屋アイリスが一番好きなんです。だから王国御用達仕立て屋にはなれません。だって、この町の皆のために服を作り続けていきたいので」
ロバートの言葉に彼女はにっこりと笑いそう言い切った。
「アイリス……」
その言葉を聞いたイクトが嬉しそうに微笑む。
「そういうことなので、今回は諦めて下さい」
「そうだね。やっぱりアイリスさんは仕立て屋アイリスにいるのが一番ですよね」
「ここに来るという息抜きもできなくなってしまいますし、その方が良いわね」
ジャスティンの言葉にジョルジュとシュテリーナも素直に頷く。
その後国王陛下にも王子と王女の口添え付きで丁重にお断りをしたそうだ。
「アイリス、待たせたわね。金のミルケストの糸手に入れましたわよ」
「もっと早く手に入れるつもりだったんですが、交渉に時間がかかってしまって」
「お待たせしてしまい申し訳ないです」
笑顔で入ってきたマーガレットが言うとジョルジュとシュテリーナも語る。
「マーガレット様、ジョン様、シュテナ様。有難う御座います」
「やあ、小鳥さん待たせたね」
「アイリスさん、賢人の宝石ヲ手に入れてきましタよ」
アイリスがお礼を言っていると扉が開かれフレイとミュゥリアムが入って来る。
「ミュウさん、フレイさん有難う御座います」
「アイリスさん、お待たせしました~」
「よう、持って来たぜ、春のヨウキ鳥の羽とメトモの実と胎動の心」
「すまない、思ったより時間がかかってしまった」
ミュゥリアムとフレイに感謝していると今度はレイヤとマクモとクラウスがやって来た。
「レイヤさん、マクモさん、クラウスさん有難う御座います。でも、どうやって」
「精霊魔法を使ったんです」
「召喚術でヨウキ鳥とメトモの木と胎動の心を出現させたんだ」
「そこまでは良かったのだが、メトモの木から実を取るのに時間がかかってしまってな」
「そうだったんですね。あれ、でも精霊魔法って神様や精霊さんしか使えない魔法ですよね」
レイヤ達の言葉に納得するも新たな疑問を抱く。
「そういえば、伝えていなかったな。俺は秋の精霊だ」
「オレもずっと黙っているようにって言われてたけど、あんた達なら信頼できるし、大丈夫だよな。な、王子様、王女様」
「はい。アイリスさん達なら信頼できますし、大丈夫です」
クラウスがそう言うとマクモが王子と王女を見て確認を取る。
それに彼が答えると彼女も頷いた。
「オレはこの国を護る火の精霊だ」
「えぇ!?」
「この国を護っている精霊様でしたか」
彼の言葉にアイリスが盛大に驚きイクトも呆けた顔で呟く。
「皆さんどうかこのことはここだけの秘密にしてくださると助かります」
「このことは国家秘密案件なんです。でも、皆さんのこと信頼しているので許可を出しました」
ジョルジュとシュテリーナの言葉にここにいた皆がにこりと笑い勿論だと答える。
後日この話を聞かされたマルセンとジャスティンが頭を抱えたのは言うまでもない。
「アイリスすまない。遅くなった!」
「待たせてしまったな。竜の涙手に入れて来たぞ」
「マルセンさん、ジャスティンさん有難う御座います。……って二人ともボロボロじゃないですか。大丈夫なんですか?」
マクモが精霊であると暴露されてから数分後にマルセンとジャスティンが駆け込んできた。
砂埃と怪我だらけの二人の姿にアイリスは心配して尋ねる。
「お前が作ってくれた服が無けりゃ今頃どうなっていたかだな」
「心配はない。少々手こずったが何とか倒した」
「すみません……こんな怪我をさせてしまって」
彼等が笑って答えるも彼女は自分が受けた依頼のせいで怪我をさせてしまった事を謝る。
「謝ることはない。アイリスが悪いんじゃないからな。それより、竜の涙受け取ってくれ」
「はい。……皆さん有難う御座います。後は私が、頑張ります」
「アイリス俺も手伝うよ。それで、どんな感じに作り上げるのかはもう決めているのかな」
マルセンの言葉に竜の涙を受け取ると改めて皆にお礼を言う。
イクトがそう声をかけると彼女はスケッチブックを取り出す。
「こんな感じに作ろうと思ってます」
「なるほど……なら、アクセサリー類は俺に任せて、アイリスは服の制作を」
「はい」
彼女がデッサン画を見せると、それを確認した彼が話す。そして二人は作業部屋へと向かった。
「よし、やるぞ」
「頑張ろうね」
素材を作業台の上に置いたアイリスは意気込む。イクトがそう言うと二人は服とアクセサリーの作成へと入っていった。
そうして翌日開店前の店内で皆が固唾を呑み見守る中、作業部屋からアイリスとイクトが出てくる。
「……できました!」
笑顔でそう言い切った彼女は達成感とやりがいに満ち溢れた顔をしていた。
カウンターに置かれた品を見た皆が嬉しそうに、そして無事に完成したことに安堵した顔をした。
そしてついにイルミーナの指定した一週間後になる。
「さて、私の依頼した品を見せてもらいましょうか」
「はい。……これがイルミーナさんの依頼の品です」
イルミーナが手伝いと弟子を引き連れて来店してくるとマーガレット達もじっとその様子を見守る。
「たしかに私が指定した品で作られているわね……どうせできやしないと思っていたのに、意外だわ」
モケモケの布と金のミルケストの糸で縫い上げたドレスにメトモの実で染め上げた木綿の布で作ったショール。竜の涙と精霊の雫で作られたネックレスにヨウキ鳥の羽と賢人の宝石で作られたヘアーアクセ、そして胎動の心で作ったブローチ。
それを見たイルミーナが想定外だといった感じに呟く。
「どう、でしょうか」
「……ふん。分かったわ、私の負けよ。私の指定した品で伝説級の品を本当に作り上げたんですからね」
「あ、先生、待って下さい」
不安そうに尋ねるアイリスへと彼女がそれだけ言い放ち立ち去る。レイチェルが慌ててその背を追いかけた。
「あ、あの……これを貴女に」
「え?」
一人だけ残ったロバートがお金の入った封筒を差し出す。
「師匠はああ言ってますが、貴女のこと認めているんです。あの無理難題な依頼をこなせるだけの実力の持ち主ならば王家が認めたのも納得できるって。それで、依頼の品が作れたならばその代金を支払うようにって言われていたんです」
「そうだったんですか」
彼の説明を聞いてアイリスは納得する。
「あの……それで、貴女は本当に王国御用達仕立て屋になるのでしょうか?」
「私色々と考えたんですが、やっぱり私はこの仕立て屋アイリスが一番好きなんです。だから王国御用達仕立て屋にはなれません。だって、この町の皆のために服を作り続けていきたいので」
ロバートの言葉に彼女はにっこりと笑いそう言い切った。
「アイリス……」
その言葉を聞いたイクトが嬉しそうに微笑む。
「そういうことなので、今回は諦めて下さい」
「そうだね。やっぱりアイリスさんは仕立て屋アイリスにいるのが一番ですよね」
「ここに来るという息抜きもできなくなってしまいますし、その方が良いわね」
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