1 / 7
ライゼン通りのお針子さん~新米店長奮闘記~番外編
しおりを挟む
火事騒動により捕まえた犯人。それは【人でなき者】と一部の関係者から呼ばれる存在。
ジャスティンとマルセンは神妙な面持ちで捕らえた者の尋問へと向かう。
「なあ、あいつは話が通用するのか?」
「人間の言葉を発しているし問題はないだろう。だが暴れたりした場合の事も考えて万全の準備を整えておいた方が良いだろう」
マルセンが静かな声で前を歩くジャスティンに言うとそれに彼も答える。
彼等は人間ではない。この前の火事騒動の様に火を使われればこちらはやけどを負うだけではすまない。
だからこそ万全の準備を整えて尋問に臨まねばこちらが怪我を負う可能性があるのだ。
「国王陛下も奴をあまり刺激するなとおおせだ。マルセン今回はいつも以上に冷静にな」
「頭に血が上ったって相手が【人ならざる者】なら、下手な言動はしないさ。何かあってこの街に危険が及ぶそれだけは阻止しなくてはならないからな」
ジャスティンの言葉に彼はそう答える。二人が恐れるものそれは【人ならざる者】等によるこの街への襲撃。
相手の仲間を捕らえていることが知られればもしかしたらこの街に危険が及ぶかもしれない。それだけは避けなければならない。だからこそ捕らえた奴が仲間に知らせないように昼夜を問わず厳重に監視しているのだ。
「それでは、いくぞ」
「ああ……」
尋問室の前までくるとジャスティンがこわばった顔で言う。それにマルセンも頷き二人は部屋の中へと入っていった。
「あ、いらっしゃい。丁度退屈してたんだ。ねえ、ねえ。何か面白い話聞かせてよ」
「「……」」
緊迫した空気を壊すかのように中にいた【人ならざる者】が陽気な声で話しかけてくる。
人間の言葉を話しているがその耳は三角型にとがっており、髪の色は炎の様に燃えるような赤。瞳の色は金色で犬歯は人間に比べると長い。そしてなにより体中には光り輝く痣のような模様が刻まれていた。
「お前は放火事件の犯人として捕らえられているのだぞ。なにの、全く悪気を感じないのか」
「ああ、あれね。う~ん。なんていうのかな。騒ぎが大きくなったことは謝るよ。オレだって誰かに迷惑かけるつもりじゃなかったんだ。たださ、そのあの時は腹が減りすぎてバーサーク状態になっててさ」
気を取り直したジャスティンが静かな声で言うと【彼】は相変わらず明るい声で答える。
「それであっちこっちで火事騒動を起こしてこの街の人達を不安にさせたのか」
「普段はそんな事ないんだけど、ここ最近食事をちゃんととれなくて力が暴走気味でね。でも人死に出てないから許してよ。これからはちゃんと気を付けておくからさ」
マルセンが眉を跳ね上げ問いかけた言葉に【彼】も困ったような表情で答えると笑顔で許せと言ってきた。
「質問を変えよう。お前は明らかに人間ではないようだが、一体何者なのだ。もし我々に危害を及ぼす存在であるならば、このまま放置することはできない」
「お兄さんそんな怖い顔しないでよ。オレ達だって人間に危害を加えようとは思わないよ。むしろ人間大好きなんだよね。オレ達は太古の森の中に住む精霊の一族で、オレは炎の精霊。人間の住む里にきたのはほんとに千年ぶりでさ、何もかもが変わってて驚いちゃったよ」
ジャスティンが今はそのことは置いておくと言った感じでまず【彼】が何者なのかを知る為質問する。それに相手は精霊だと答え二人は疑いさらに厳しい表情になった。
「……精霊?本当に精霊なのか。精霊は神に仕える者だと教えられてきたが、そのような存在が火事騒動を起こすとは思えんな」
「そっちのお兄さんも落ち着いてよ。久々に太古の森から出て人里に降りてきたから昔と何もかも違ってたって言ったでしょ。オレ達精霊は普段は大気に満ちた気を食べて生活してるんだ。だけど人間の里ではその気が足りなくて、何かものを食べないといけないんだけど、お金を持っていなかったせいで食い物にありつけず……そうしてお腹がすいて力を制御する能力が落ち暴走しちゃったんだよ」
マルセンが言った言葉に待ってと言った感じで説明する。それを聞いてもなお二人は半信半疑で精霊だと名乗る相手を見た。
「本当に精霊だという証拠はあるのか」
「う~ん。お兄さんたち固いね。そんなんじゃ疲れちゃうよ。そうだな、精霊だって証拠を見せれば信じてもらえるんなら……ちょっと派手に行くよ」
「「!?」」
ジャスティンの言葉にまだ信じてもらえていないことに困った顔をした【彼】が言うと椅子から立ち上がり意識を集中し始める。すると床一面に魔法陣が現れ二人は驚く。
「我は炎をつかさどる精霊マクモ=フレイン。我が力ここに示せ」
「「!?」」
【彼】が何やら呪文のような言葉を述べると部屋を照らすためのロウソクの火が反応するかのように大きく揺らぎ燃え盛った。
その信じられない状況に二人は目を見開き呆気にとられる。
「どう、これでオレが精霊だって認めてくれたかな?」
「……確かにそれは精霊様のお力。お前が精霊であることは証明された。だが、それと火事騒動を起こしたこととは話が別だ。何件もの家が焼かれ人々は困り、住む家を失くした者もいる」
「例えあんたが精霊だとしても、それについての罪を償ってもらわねばならない」
にこりと笑い言った精霊の言葉にジャスティンが厳しい顔に戻ると話す。マルセンもそうだと言いたげに口を開いた。
「そっか……それならさ、オレ、この街で働くよ。そんでついでにこの街を加護する。それで許してくんない?」
「この街を加護するってずいぶんと簡単に言うが、そんなことできるのかよ」
精霊の言葉にマルセンが眉をしかめて尋ねる。
「だってオレ上位精霊だぜ。この街一個護るくらいどうってことないよ。火に関する事なら何でも任せてくれていいぜ。もしもさ火事が起こってもその火を消し去ることだってできる」
「火事騒動を起こした奴が言う言葉ではないが……精霊がこの街を加護してくれるというのはありがたい話ではある。これは私達の一任では決められない。国王陛下に話をして決める。それまでお前の身柄はこのままここに据え置く」
それに胸を張り自信満々な笑みを浮かべて話す相手にジャスティンが呆れた顔で言うと次に厳しい口調でそう告げた。
「え~。ここ狭くて暗くて退屈なんだけどな」
「うるさい。牢獄に入れられるよりはましだろうが。お前火の精霊なんだろ。なら暗いところにいたって照らせばいいだろうが」
唇を尖らせ抗議する精霊へとマルセンが怒ったような口調で言う。
「ああ!その手があったか」
「「……」」
それにそうだったと言わんばかりに話す相手に二人は「こいつバカじゃないよな?」と呆れながら見つめる。
そうして尋問は終わり国王陛下へと報告を済ませると王も驚いたが相手が精霊ならば丁重にお迎えせねば罰が当たると判断し、彼をこの国でお祀りすることとなった。
ジャスティンから話を聞いたジョンとシュテナも驚いたが、精霊様がこの街にやってきたのには何か意味があるのではと思い丁重にお迎えすることになる。
そうして精霊マクモ=フレインはコーディル王国を守護する火の精霊となり宮殿に迎えられ人間の里で暮らすこととなった。
人々には精霊様をお祀りすることになったとだけ伝えられ、彼の存在は一部の係わった者だけの秘密として国王命令が下される。
マクモはこれにより人の姿となり王宮で生活することとなったのだが、退屈が嫌いな彼はよく城を抜け出して町に繰り出し遊んでいるようだが、その話はまた別の機会にお話ししよう。
ジャスティンとマルセンは神妙な面持ちで捕らえた者の尋問へと向かう。
「なあ、あいつは話が通用するのか?」
「人間の言葉を発しているし問題はないだろう。だが暴れたりした場合の事も考えて万全の準備を整えておいた方が良いだろう」
マルセンが静かな声で前を歩くジャスティンに言うとそれに彼も答える。
彼等は人間ではない。この前の火事騒動の様に火を使われればこちらはやけどを負うだけではすまない。
だからこそ万全の準備を整えて尋問に臨まねばこちらが怪我を負う可能性があるのだ。
「国王陛下も奴をあまり刺激するなとおおせだ。マルセン今回はいつも以上に冷静にな」
「頭に血が上ったって相手が【人ならざる者】なら、下手な言動はしないさ。何かあってこの街に危険が及ぶそれだけは阻止しなくてはならないからな」
ジャスティンの言葉に彼はそう答える。二人が恐れるものそれは【人ならざる者】等によるこの街への襲撃。
相手の仲間を捕らえていることが知られればもしかしたらこの街に危険が及ぶかもしれない。それだけは避けなければならない。だからこそ捕らえた奴が仲間に知らせないように昼夜を問わず厳重に監視しているのだ。
「それでは、いくぞ」
「ああ……」
尋問室の前までくるとジャスティンがこわばった顔で言う。それにマルセンも頷き二人は部屋の中へと入っていった。
「あ、いらっしゃい。丁度退屈してたんだ。ねえ、ねえ。何か面白い話聞かせてよ」
「「……」」
緊迫した空気を壊すかのように中にいた【人ならざる者】が陽気な声で話しかけてくる。
人間の言葉を話しているがその耳は三角型にとがっており、髪の色は炎の様に燃えるような赤。瞳の色は金色で犬歯は人間に比べると長い。そしてなにより体中には光り輝く痣のような模様が刻まれていた。
「お前は放火事件の犯人として捕らえられているのだぞ。なにの、全く悪気を感じないのか」
「ああ、あれね。う~ん。なんていうのかな。騒ぎが大きくなったことは謝るよ。オレだって誰かに迷惑かけるつもりじゃなかったんだ。たださ、そのあの時は腹が減りすぎてバーサーク状態になっててさ」
気を取り直したジャスティンが静かな声で言うと【彼】は相変わらず明るい声で答える。
「それであっちこっちで火事騒動を起こしてこの街の人達を不安にさせたのか」
「普段はそんな事ないんだけど、ここ最近食事をちゃんととれなくて力が暴走気味でね。でも人死に出てないから許してよ。これからはちゃんと気を付けておくからさ」
マルセンが眉を跳ね上げ問いかけた言葉に【彼】も困ったような表情で答えると笑顔で許せと言ってきた。
「質問を変えよう。お前は明らかに人間ではないようだが、一体何者なのだ。もし我々に危害を及ぼす存在であるならば、このまま放置することはできない」
「お兄さんそんな怖い顔しないでよ。オレ達だって人間に危害を加えようとは思わないよ。むしろ人間大好きなんだよね。オレ達は太古の森の中に住む精霊の一族で、オレは炎の精霊。人間の住む里にきたのはほんとに千年ぶりでさ、何もかもが変わってて驚いちゃったよ」
ジャスティンが今はそのことは置いておくと言った感じでまず【彼】が何者なのかを知る為質問する。それに相手は精霊だと答え二人は疑いさらに厳しい表情になった。
「……精霊?本当に精霊なのか。精霊は神に仕える者だと教えられてきたが、そのような存在が火事騒動を起こすとは思えんな」
「そっちのお兄さんも落ち着いてよ。久々に太古の森から出て人里に降りてきたから昔と何もかも違ってたって言ったでしょ。オレ達精霊は普段は大気に満ちた気を食べて生活してるんだ。だけど人間の里ではその気が足りなくて、何かものを食べないといけないんだけど、お金を持っていなかったせいで食い物にありつけず……そうしてお腹がすいて力を制御する能力が落ち暴走しちゃったんだよ」
マルセンが言った言葉に待ってと言った感じで説明する。それを聞いてもなお二人は半信半疑で精霊だと名乗る相手を見た。
「本当に精霊だという証拠はあるのか」
「う~ん。お兄さんたち固いね。そんなんじゃ疲れちゃうよ。そうだな、精霊だって証拠を見せれば信じてもらえるんなら……ちょっと派手に行くよ」
「「!?」」
ジャスティンの言葉にまだ信じてもらえていないことに困った顔をした【彼】が言うと椅子から立ち上がり意識を集中し始める。すると床一面に魔法陣が現れ二人は驚く。
「我は炎をつかさどる精霊マクモ=フレイン。我が力ここに示せ」
「「!?」」
【彼】が何やら呪文のような言葉を述べると部屋を照らすためのロウソクの火が反応するかのように大きく揺らぎ燃え盛った。
その信じられない状況に二人は目を見開き呆気にとられる。
「どう、これでオレが精霊だって認めてくれたかな?」
「……確かにそれは精霊様のお力。お前が精霊であることは証明された。だが、それと火事騒動を起こしたこととは話が別だ。何件もの家が焼かれ人々は困り、住む家を失くした者もいる」
「例えあんたが精霊だとしても、それについての罪を償ってもらわねばならない」
にこりと笑い言った精霊の言葉にジャスティンが厳しい顔に戻ると話す。マルセンもそうだと言いたげに口を開いた。
「そっか……それならさ、オレ、この街で働くよ。そんでついでにこの街を加護する。それで許してくんない?」
「この街を加護するってずいぶんと簡単に言うが、そんなことできるのかよ」
精霊の言葉にマルセンが眉をしかめて尋ねる。
「だってオレ上位精霊だぜ。この街一個護るくらいどうってことないよ。火に関する事なら何でも任せてくれていいぜ。もしもさ火事が起こってもその火を消し去ることだってできる」
「火事騒動を起こした奴が言う言葉ではないが……精霊がこの街を加護してくれるというのはありがたい話ではある。これは私達の一任では決められない。国王陛下に話をして決める。それまでお前の身柄はこのままここに据え置く」
それに胸を張り自信満々な笑みを浮かべて話す相手にジャスティンが呆れた顔で言うと次に厳しい口調でそう告げた。
「え~。ここ狭くて暗くて退屈なんだけどな」
「うるさい。牢獄に入れられるよりはましだろうが。お前火の精霊なんだろ。なら暗いところにいたって照らせばいいだろうが」
唇を尖らせ抗議する精霊へとマルセンが怒ったような口調で言う。
「ああ!その手があったか」
「「……」」
それにそうだったと言わんばかりに話す相手に二人は「こいつバカじゃないよな?」と呆れながら見つめる。
そうして尋問は終わり国王陛下へと報告を済ませると王も驚いたが相手が精霊ならば丁重にお迎えせねば罰が当たると判断し、彼をこの国でお祀りすることとなった。
ジャスティンから話を聞いたジョンとシュテナも驚いたが、精霊様がこの街にやってきたのには何か意味があるのではと思い丁重にお迎えすることになる。
そうして精霊マクモ=フレインはコーディル王国を守護する火の精霊となり宮殿に迎えられ人間の里で暮らすこととなった。
人々には精霊様をお祀りすることになったとだけ伝えられ、彼の存在は一部の係わった者だけの秘密として国王命令が下される。
マクモはこれにより人の姿となり王宮で生活することとなったのだが、退屈が嫌いな彼はよく城を抜け出して町に繰り出し遊んでいるようだが、その話はまた別の機会にお話ししよう。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
ダンジョンチケット
夏カボチャ
ファンタジー
1話5分のファンタジー。
ある少年の夏休みはふとした瞬間から次元を越える!
大切な者を守りたいそう願う少年
主人公の拓武が自分が誰なのか、そしてどうすればいいのか、力のあるものと無いもの、
その先にある真実を拓武は自分の手で掴むことが出来るのか
読んでいただければとても嬉しいです。((o(^∇^)o))
愚者による愚行と愚策の結果……《完結》
アーエル
ファンタジー
その愚者は無知だった。
それが転落の始まり……ではなかった。
本当の愚者は誰だったのか。
誰を相手にしていたのか。
後悔は……してもし足りない。
全13話
☆他社でも公開します

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています


結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。
婚約破棄すると言われたので、これ幸いとダッシュで逃げました。殿下、すみませんが追いかけてこないでください。
桜乃
恋愛
ハイネシック王国王太子、セルビオ・エドイン・ハイネシックが舞踏会で高らかに言い放つ。
「ミュリア・メリッジ、お前とは婚約を破棄する!」
「はい、喜んで!」
……えっ? 喜んじゃうの?
※約8000文字程度の短編です。6/17に完結いたします。
※1ページの文字数は少な目です。
☆番外編「出会って10秒でひっぱたかれた王太子のお話」
セルビオとミュリアの出会いの物語。
※10/1から連載し、10/7に完結します。
※1日おきの更新です。
※1ページの文字数は少な目です。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる