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セカンドストーリー

それぞれの恋愛エンド 読者に感謝サービスエピソード エミリーの場合

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エミリーの場合

 春が訪れ午後の陽気に包まれたある日。エミリーはリリアーナの様子を遠くからじっと見つめていた。

「はぁ~。本日もお美しいですわ。……どうして貴女様はそんなにわたくしの心を焦がしますの」

彼女を見る度に高鳴る鼓動に火照る頬。その正体はただの憧れではないのではないかと考え始める。

「もしや、そのような大事な事実に今まで気づかなかったなんて……わたくしはなんておまぬけですの。こうしてはいられませんわ。今すぐにでもこの事実をリリアーナ様にお伝えしなくては!」

ようやく自分の気持ちの正体に気付いたエミリーは急いでリリアーナの前へと駆け寄る。

「あ、あの……リリアーナ様」

「エミリーどうかしましたの」

勢い余って駆け寄ったはいいが彼女の顔を見た途端次の言葉を伝えることが出来ずに俯く。

「あ、あのですね。ですから、その……」

「落ち着きなさいな。一体どうなさいましたの」

もじもじとしているだけの彼女へとリリアーナは落ち着かせるように言葉をかける。

「で、ですから。わたくしはリリアーナ様の事がそのす……好きなのですわ」

「私もエミリーのこと好きよ」

ようやく口に出して言えたと安堵した時彼女もにこりと笑い答える。

「その、恐らく違うと思います。わたくしの言う好きという言葉の意味は恋愛対象者として愛しているという意味の好きなのですわ」

「へぇっ!?」

エミリーの言葉にリリアーナは驚く。

「わたくし自分の気持ちにようやく気付いたのですわ。リリアーナ様をお慕いしているうちに本当に恋をしてしまいましたの。ですからわたくしいてもたってもいられなくて……リリアーナ様愛しておりますぅ」

「ちょ、ちょっとエミリー貴女の気持ちは分かたわ。でも、私は今とても混乱してしまっていて、つ、つまり。エミリーは私の事を恋愛感情で見ているという事ですわね。でも私はまだエミリーの気持ちを受け取れませんわ」

抱きついてくる彼女へとリリアーナは慌てて説明する。

「リリアーナ様……」

「だって、私まだ貴女の事について知らない事ばかりですもの。で、ですからこれからもっとお付き合いを深めていきたいと」

フラれてしまったと思い涙目になるエミリー。彼女は今の発言では自分の気持ちがちゃんと相手に伝わっていないと思い言い直す。

「はい、これからもっともっと愛を深めてまいりましょう」

「……」

彼女が嬉し涙を浮かべながら言うとリリアーナの身体を抱きしめる。それに受け止め返しながら彼女は火照る顔を隠した。
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