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第4章

4-6不幸になるのかな ☆

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 最近は試験が終わった後から次の日まで何も手に着かなくなっていたけど、今日は起きるのにも時間がかかった。
 君島がこれまでのことを打ち明けたからだ。
 それからずっと考えていた。

 関わった全員に対して思うところがあるけど、もうなんかいいや。
 櫓にはちょっと腹が立つけど、好きなのは本当のことだし。
 君島には迷惑じゃなくてむしろ嬉しかったから、応じられないにしてもただ突き放すことだけはできなかったって言ってたし。

 ――僕は草壁を不幸にさせるから――

 そうなのかな。
 君島からたくさんのものを貰った気がする。

 勉強を教えてもらったのが最初だったな。段々と頼りきりになって、みんなは気を使っているのか離れていって。君島の言うことも分かるし甘えすぎていることには気づいていたけど、バイトとの両立は大変で無視していた。まあ、今でも協力してもらわないと分からないところもあるけど。

 新城くんと引き合わせてくれたり、優哉との仲を直すのに勇気付けてもらったりは……うちを引き離すためにしたことか。正直失敗してるよな~。どっちもうちを助けてくれたって本気で思っていたんだから。

 もし君島がうちの気持ちを知らなかったら、それともうちが君島のことをなんとも思ってなかったとしたら、君島はどうしたんだろう。

 …………。

 ふふっ。

 同じことしそう。

 告白までされた後に、もっと他を見てから決めるべきだって思うのかな。倒れた後に店長から事情を聴いて、ちゃんと支えられる人を探そうって思うのかな。で、うちは結局どうすればいいか迷って。
 こんな辛いことを考えさせるのは、優しいからって分かる。

 充分幸せだよ、うち。

 最後に心配してくれたけど、進路も決めなきゃなんだよね。
 紙は書こうとしてるけど、いろんなことが頭を過って、不安になって、どうしても書けない。
 離れるのは怖い。でも、一つしか選べない。

 あ~あ。自分の気持ちに嘘をつかないってやっぱり難しいな~。な~んにも考えてなかった中学生ぐらいに……戻りたくない。あんなことになるなんて分かってたら……だめだめ! 過ぎたことはもうしょうがないって! 今は考えられるんだから、ちゃんと……
 そっか! ちゃんと向き合って、それからなら答えを出せるかも!
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