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第4章

4-3僕の決意 ☆

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 僕から草壁や幸恵さんを引き離そうと思った時は、どうするのか考えてもらいたいと思っていたけど、あっさりと僕のことを気にしなくなると予想していた。
 だから僕の行動は墓場まで持っていくつもりだった。
 でも今のままだと草壁と木庭は卯月さんから話を聴くことになりそうだし、幸恵さんと油井は思いもよらないところで関わりそうな気がする。
 僕の理解が今より浅かったとはいえ、浅はかだったと思う。だから、

 僕のこれまでの行動を二人に明かそうと思う。

「――んだけど櫓はどう思います?」

「そういう適当な投げかけは嫌いだと思っているところだ」

 僕は最初に相談した相手、櫓に今度も相談していた。経緯は話さず最後の部分だけを伝えて。

「まあ、未だに二人を引き離すつもりなのは一貫していて評価できる。さすがの人たらし君でも効果があるだろうな。……その二人だけに留まらず君が関わる全ての人々に」

「改めて言われると怖いよ……。もちろんそれだけのことをしたのは分かっているけど。櫓は残念とかはない? 今の状況が終わらされることになると思うんだけど」

「いや? 時間制限は元からあるものだからな。誰かが思い切った行動を取る可能性があったわけだ。その中で今君が起こそうとしている行動が一番派手なことになりそうだと思っていたものだ。君の行動がどのような結果をもたらすのか楽しみだな」

「見習いたいほど相変わらずだね」

 櫓は鼻で笑ってからおもむろに口を開く。
「何かあればまた相談したまえ。協力もしてやろう」

「櫓……ありが」「金次第だが」
「やっぱりか~」



 さて、いつ話すべきだろうか。
 やっぱり早いうちが……。

 ふと自席の隣に目を向けると、

 また頭を抱えていた。

 修学旅行は一か月後だけど、その前に中間試験が控えている。それに草壁は苦しめられていた。木庭と違って進路どころではなさそうだ。

「きみじ……」

 最後は「ま」を発声する時の口の動きを見せるだけだった。いや~、新城と言い合ったばかりだけどこれはさすがに放っておけないよ~。
 休み時間の短い間だけでも教えた後、授業が始まる中思う。

 明かすのは試験後にしよう。

 どう伝えるのが良いだろうか。場所は一対一になれるようにしたい。幸恵さんの時を思い出すけど、今度は僕の話しやすさを考える必要はない。必要なのは相手の聴きやすさだ。

 何も隠さず誤解の無いように誠意を込めて。
 何を言われても思われても構わない。
 何もかも伝えるんだ。
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