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第2章
2-13協議の冒頭
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今日は文化祭についての協議に映像部として参加した。
そこには当然深町冴羅もいた。
「こうして一緒に活動できて本当に嬉しいわ」
「体育祭とか一緒じゃなかったっけ。去年の文化祭とか」
「私は撮影に直接関わったことは無かったの。それに、お互いが先陣を切るような立場で、同じ目的に向けて活動するのも初めてよ」
「あれ?……確かにそうかも。そっかあ、これは良い物が出来るな~。あ、じゃあ生徒会の仕事も一緒にやる?」
「それはちょっと鬱陶しいわね」冴羅さんから和やかさが消えた。
「そんなあ」幸恵さんは萎れた。
「ふふっ。冗談よ」にこやかに笑う。
「なんだ。も~」こちらも安心した笑顔を見せた。
「ありがとう。他にもこんな機会があると良いわね。それと……」
冴羅さんが僕の方を向いた。
「君島くんも……まあ、よろしくね」
冴羅さんは一瞬の逡巡を見せた。
彼女が揺らぐほどなら、僕はそれに応えられる余裕があるはずもなかった。
議題が広報に移ると、最初は文化祭実行委員会会長の別府の概要説明から始まった。
「広報について今回協議するのは公式サイト·公式SNSに公開する動画の内容、および直近に公開する開催予告動画です。詳細はこの後お話ししますが、例年通りの内容を予定しています。魅力的に伝わり、興味を持っていただけるようにできればと思っています。よろしくお願いします」
生徒会会長の宮国は生徒会としての活動について説明した。
「動画に関して生徒会は、内容確認、出演者、特に教師のみなさんですね、こちらへの折衝、撮影日程の調整、これらを受けた変更の打診など、実行委員会の企画を実現できるよう尽力して参ります。文化祭は準備から楽しいものですが、その雰囲気を伝えられた分だけお越しになる人数も多くなり、そのお一人お一人が満足していただけると考えています」
そして、我らが幸恵さんが説明する番となった。
「映像部部長の西沖です。今回多くの意見が寄せられると思いますが、最初に映像部の意見をお聴きください。まず、要望の実現には過不足ない議論が必要です。中途半端になることも遅れることもないようにするためです。次に、議論を講じても断念せざるを得ない可能性があります。ですが、手を抜かず可能の限りを尽くします。最後に、実行委員会、生徒会、動画をご覧いただく方、その誰もが楽しめるようにしましょう。私からは以上です」
さっきののんびりした喋りから一転、毅然とした語調だった。それでも最後は幸恵さんらしい締めくくり方だ。
そこには当然深町冴羅もいた。
「こうして一緒に活動できて本当に嬉しいわ」
「体育祭とか一緒じゃなかったっけ。去年の文化祭とか」
「私は撮影に直接関わったことは無かったの。それに、お互いが先陣を切るような立場で、同じ目的に向けて活動するのも初めてよ」
「あれ?……確かにそうかも。そっかあ、これは良い物が出来るな~。あ、じゃあ生徒会の仕事も一緒にやる?」
「それはちょっと鬱陶しいわね」冴羅さんから和やかさが消えた。
「そんなあ」幸恵さんは萎れた。
「ふふっ。冗談よ」にこやかに笑う。
「なんだ。も~」こちらも安心した笑顔を見せた。
「ありがとう。他にもこんな機会があると良いわね。それと……」
冴羅さんが僕の方を向いた。
「君島くんも……まあ、よろしくね」
冴羅さんは一瞬の逡巡を見せた。
彼女が揺らぐほどなら、僕はそれに応えられる余裕があるはずもなかった。
議題が広報に移ると、最初は文化祭実行委員会会長の別府の概要説明から始まった。
「広報について今回協議するのは公式サイト·公式SNSに公開する動画の内容、および直近に公開する開催予告動画です。詳細はこの後お話ししますが、例年通りの内容を予定しています。魅力的に伝わり、興味を持っていただけるようにできればと思っています。よろしくお願いします」
生徒会会長の宮国は生徒会としての活動について説明した。
「動画に関して生徒会は、内容確認、出演者、特に教師のみなさんですね、こちらへの折衝、撮影日程の調整、これらを受けた変更の打診など、実行委員会の企画を実現できるよう尽力して参ります。文化祭は準備から楽しいものですが、その雰囲気を伝えられた分だけお越しになる人数も多くなり、そのお一人お一人が満足していただけると考えています」
そして、我らが幸恵さんが説明する番となった。
「映像部部長の西沖です。今回多くの意見が寄せられると思いますが、最初に映像部の意見をお聴きください。まず、要望の実現には過不足ない議論が必要です。中途半端になることも遅れることもないようにするためです。次に、議論を講じても断念せざるを得ない可能性があります。ですが、手を抜かず可能の限りを尽くします。最後に、実行委員会、生徒会、動画をご覧いただく方、その誰もが楽しめるようにしましょう。私からは以上です」
さっきののんびりした喋りから一転、毅然とした語調だった。それでも最後は幸恵さんらしい締めくくり方だ。
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