【完結】おじさんはΩである

藤吉とわ

文字の大きさ
上 下
34 / 35

33話ー 番 *

しおりを挟む

 心臓ってこんなに速く動くんだ。
 何度目か分からない絶頂を迎えて、少しだけ眠っていた雄大は胸の痛みで目を覚ました。
 体はもうずっとソファーの上にあって、戸賀井の香りで胸の痛みを楽にしようとするが、段々と匂いが薄くなっているようで鼻を擦り付けても漸く嗅げる程度にしか残っていない。
「……はぁ、はぁー……」
 諦めて、和らぐまで痛みをやり過ごそうと仰向けに姿勢を戻す。部屋の天井はこんなに遠かっただろうか。それとも自分自身がソファーごと地に沈んでいるんだろうか。
 萎えたままで反応しなくなった陰茎は放っておいて、雄大は後ろの穴に指を入れて浅い位置に引っ掛ける。
「ぁ、はっ、あぁ」
 何度達しても未だに中は熱く、蕩けた体液で指が溶かされそうだ。
「あ、うぅ」
 指を動かすと届かないほど奥が締まって、そうすると下腹からキューッと何かがせり上がって来て、胸元辺りが締め付けられる。
「んぅっ、いたっ、ぁ」
 快楽はあるのに、胸の痛みが邪魔して絶頂まで辿り着けない。ドクドクと脈打つ心臓の速さに体がついていけなくなってあっけなく死んでしまいそうだ。Ωは番を見つけなければ早死にするというのは本当だったのだと思わせるほど、自分の近くには死がぴたりと寄り添っているように感じる。
 でももうそれでも良い気がしてきた。
 戸賀井に見捨てられて、戸賀井と番になれないなら生きている意味などない。自分の命のために戸賀井以外と番う道も残されているというのにそこに希望が見いだせない。戸賀井の居ない未来など必要ない。
 ああ、でも、生徒は心配だ。
 ほら、廊下で悩みを打ち明けてくれた六年の女生徒。彼女は大丈夫だったろうか。ヒートを迎えたせいで休みを取らなくてはならないから、その間に話を聞いて欲しくて職員室を訪ねてきたりはしないだろうか。頼りにしたい時に教師が学校に居ないなんて、情けない。
 細やかな痛みを刻んでいた胸は、今ズキン、ズキンと大きく痛み出している。
「ふ、うぅ……っ」
 Tシャツの上から胸を押さえて横に寝返るとぐるんと丸くなる。息を詰めたら余計苦しいから喉元を震わせながらでも深呼吸をする。
 痛い。苦しい。助けて欲しい。
 でも、知らない誰かじゃなくて、戸賀井が良い。
「と、が、とがい、くん」
 名前を呼ぶと少しだけ痛みが和らぐ。苦痛からではない涙が零れてソファーの生地に吸収されていく。
「ふっ、うっ、うぅー……」
 呼吸を乱したくないのに泣き出したら止まらなくなって、口からも大量の息が吐き出される。ふっ、ふっ、と過換気気味になりながら体を小刻みに震わせているとリビングの向こうからガチャンと音がする。
「え」
 気のせいだろうか。いや、はっきりと聞こえた。
 涙の線をくっきりと残したまま、雄大は起き上がってリビングのドアを見る。静かだ。やはり何か聞き間違いをしたのだと思った次の瞬間、トン、と足音らしき音が聞こえた。
 不安により心臓の痛みは誤魔化されて、雄大は急いで、といっても素早くは動けないので気持ち的に目一杯の速さで床に散らばった衣服を掻き集め、ソファーの陰に隠れる。成人男性がこんなところに隠れたとて体ははみ出しているし、すぐに見つかってしまうだろう。
 翔だろうか。彼以外心当たりが無さ過ぎて怯えながらも服を着込む気力まではないから、脱ぎ散らかしたシャツやスラックスを下半身に掛けてしのぐしかない。
 リビングのドアが開いて、雄大はギュウッと強く目を瞑る。
「……先生? 門村先生?」
「……え?」
 聞き覚えのある声に雄大は瞑っていた目を開き、まるで主人を待っていた犬のようにソファーの陰から飛び出る。
 何処にこんな力が残っていたのか自分でも分からないが、四つん這いから立ち上がり二本の足で床を踏み締めて目の前に現れた戸賀井に飛び付く。
「ああっ、なんで、戸賀井くん、戸賀井くん」
「うあっ……匂い、すごいですね、先生」
 Tシャツしか纏っていない間抜けな姿で戸賀井に抱き付いて、背中側に回した腕でぎゅうぎゅうと締め上げる。近くで香りを嗅げば、胸を突き刺すような痛みが嘘のように消えていく。
 嬉しい。顔を見ることが叶った。会いに来てくれた。だけど戸賀井からは抱き締め返してくれない。
「……もしかして……薬、持って来てくれたの?」
「あ、そうなんですけど、そうじゃなくて」
「薬は? ないの?」
「すいません、クリニックに寄ってる時間が惜しくて、抑制剤はありません。いや、でも、俺が? 抑制剤? みたいな」
「は、ハハ、なにそれ」
「あとで沢山謝りますから……酷いことはしないので、門村先生、触っても良いですか」
「どんなふうでも良いよ。君に触られるだけで、嬉しい」
 甘えるように戸賀井の胸元に顔を寄せると大粒の涙がTシャツに吸い込まれて濡れていく。これこそあとで戸賀井に謝らなければと考えていたら、漸く、抱き締め返してくれた。

「はっ、ぁ、はや、ぅ、はやく、戸賀井くん」
 チュッ、チュッ、とリップ音を響かせながら背伸びをして戸賀井の唇にキスを繰り返す。戸賀井も返してくれながら、Tシャツに手を掛けるが雄大が引っ付くせいで脱ぎにくいのか若干手間取りながら上半身裸になった。
「んー……門村先生の匂い、甘い。くらくらする」
「はっ、あー、俺も、戸賀井くんの匂い堪らない。もう勃たないかと思ったのに、また勃った」
「何回ぐらいした?」
「分かんない」
 返事と共に戸賀井の腕を引いて床にしゃがみ込むとキスをする。分厚い舌は生温かい。
「ふ、っ……熱いね」
 戸賀井が笑う。ヒート中はどこもかしこも熱を持っていて、雄大の舌も勿論熱いからそれのことを言っているのだろう。
「ベッド行こ、先生」
「ソファーが良い」
「ええ? なんで。狭いよ」
 キスをして間近で戸賀井の匂いを胸一杯に嗅ぐと、酩酊したようになって雄大はいやいやと首を横に振る。
「にお、ぉ、においっ、戸賀井くんの、っ、付いてるから、ソファーに」
 頬を撫でられ、耳の穴を指で掻き回されただけで喘いでしまう。
「俺ならここにいるでしょ」
 いっぱい嗅いでいいよ、と戸賀井に抱き抱えられて雄大の体は浮き上がり足の底は床から離れる。
 ベッドに優しく寝かされて、シーツに沈むと我が家のベッドはこんなに寝心地が良かったのかと感嘆の息を漏らす。ずっとソファーに居たからそう思うのかもしれない。
「は、ぁ、ぁ、ん、戸賀井くん、っ、も、ゆび、いい、ゆび、いらない」
「ぐちょぐちょ、すぐ入りそう」
「うん、すぐ入るよ。だから挿れて、腹の奥が、きゅってして苦し、い、はやく、んあっ、あっ」
 雄大は精一杯誘うような文句で戸賀井に言う。腰元が緩められたズボンと下着が引き下ろされて、雄大のΩの匂いに反応しはちきれんばかりに膨張した陰茎が現れ、それが戸賀井の手によって尻の穴に擦り付けられる。
「う、ゔぅ……はやく、とが、ぁ……っ、圭くん、奥、きて」
 これはあとで思い出して絶対に恥ずかしくなるやつだと承知の上で戸賀井の名を呼ぶ。
「な、名前、ずるいですよ、先生」
「んっ、あ、あー……っ、入っ、あ、んんう」
「はぁー……締まる、やばい、中、ぐずぐず」
 締まっているのではなくて戸賀井のものが大きいからではないかと思うが、それを口出す暇がない。雄大は戸賀井が中に入ってきた悦びが脳まで伝わって、抗う間もなく達してしまう。
「ん、ぐ、うっ、あ、あ、いっ、ぐ、イクッ、あ、いくぅ、っ」
「ぁ、出てない……もう精子出ない?」
「ふ、あ、あ、っ、わか、ん、ない、い、ぁ、あ、また、くるっ、ゔゔ」
 びしょびしょに濡れた陰茎に触れられ、先端を強く刺激されると射精感とは違う感覚がせり上がってくる。
「あー、漏れちゃ、漏れちゃう、出る、けいくん、出ちゃう」
 これにも抵抗は出来ずに雄大は亀頭から透明の液体を噴出させる。戸賀井は治まるのを待ってはくれず、緩々と腰を使い始める。
「……突く度に噴いてる、可愛い……雄大さん、可愛い」
 甘い声色と共にぶわっと匂いが拡がる。
 戸賀井の香りに包まれながら、恐ろしい程の快楽を身に受けて腰が逃げそうになるが、彼に両足をがっちり抱え込まれて雄大は逃げ場を失う。
 緩慢な動きから徐々に激しくなって、バチュッ、バチュッ、と強い音を伴い戸賀井の腰が打ち付けられる。
 触れられもしていない前からは、揺さ振られる度に体液が飛び散って着ている意味がないほどに雄大のTシャツを濡らす。
「は、あ、はぁ、はっ……あ、う~~っ、イクッ、あ、っ、イクイクッ」
 背を弓なりに反らせると太腿が自分の意思に反して痙攣し始める。これまでにないほどの絶頂感に息が止まりそうになって、戸賀井の指が唇をこじ開けてくれたことで酸欠状態を脱した。
「んああっ、止まんな、ぁ、っ、あ、あ、あ、また、またっ、は、ぁ」
「おれも、イキそ、っ」
 一層激しく奥を突かれて、戸賀井の腰の動きがピタッと止まる。彼が、はっ、と熱の籠った息を漏らした瞬間に中で精液が放たれて雄大はそれでまた達してしまう。
 反った腰をしっかりと持たれ、これ以上入らないという更に先まで侵入しようと戸賀井の腰が擦り付けられる。
 視界にチカチカと火花が散る。瞬きもしていないのにシャッターを押すみたいに視界が白くなったり黒くなったり切り替わって、限界を感じる。
「……雄大さん、好きです。離れたくない」
 上半身にズシッと重みが掛かって、耳元で掠れた声がする。全身が面白いぐらいに震えて、雄大は何とか動かせる片腕を戸賀井の背中に持って行って撫でながら「おれも」と返す。
「好き。圭くんのこと、好き。もう、絶対に離れない」
 戸賀井が甘えて頬を寄せて来る。肌を擽る髪の毛からも甘い香りが漂って、その内に僅かに濡れた感触がして近距離に居る戸賀井に視線を定めると長い睫毛の先に涙の粒が見えた。
「……圭くん、泣いてる?」
「泣いてないです。大人なので泣かないです」
「ははっ、可愛い」
「可愛くないです。可愛いのは雄大さんの方です」
 本人が泣いてないというなら、泣いていないということにしてやろうとその涙を引き受けるようにして雄大の方が目の端から涙を零して戸賀井の唇にキスをする。
 瞼を閉じ掛けながら唇をくっ付けあうと、目を開けるのが何だか億劫になる。
「雄大さん、眠い? 一回寝ようか」
 眠いというよりも、疲れによって意識が引っ張られていく感じだ。
 でもまだ、したいこと、して欲しいことが残っている。
「……うしろ」
「うしろ?」
 雄大は目を擦りながらコクコクと頷いて、「うつ伏せになりたい」と戸賀井に言う。
「雄大さん、うつ伏せ寝する人でしたっけ」
 でもまぁ処理はしやすいか、などと一人で話しながら戸賀井は腰を引き、雄大の要望を聞き入れて体を腹這いの状態にしてくれた。
 ウトウトと頭が上下に揺れる。ベッドが軋む音で、ハッと瞼を持ち上げ、雄大は横を向き目の端に戸賀井の姿を認めると口を開く。
「挿れて、圭くん」
「え……俺もしたいけど、また起きてからにしましょう」
「挿れて、うなじ、噛んでよ」
 これをしなければ、安心して眠ることが出来ない。
「目が覚めた時、君の番になってたい」
 後ろからの返事はない。けれど、言葉で確かめる必要はなく戸賀井が尻の少し下に跨って来て、中が再び開かれる。
「はっ、あっ、噛ん、で、圭くん、っ」
「雄大さんっ、雄大さん」
 背中が重たくなる。覆い被さってくる戸賀井とシーツに挟まれた体は何よりも幸せで、首元に舌が当たり、それがうなじに移動してくるとゾクゾクと昂ぶりが増してくる。
 
 歯が、食い込んでくる。
 雄大の神経は首の後ろに集中していて、戸賀井の歯の動きと共に皮膚が寄っていくと「あっ」と声が漏れる。
 痛みはなく、少しの痺れが体中に拡がって歓喜に震えた。
「圭くん……好き、好きだよ」
 おぼろげな意識の中で戸賀井への気持ちを繰り返し伝えて、幸福感に満たされたまま雄大は眠りに落ちた。


しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

毒/同級生×同級生/オメガバース(α×β)

ハタセ
BL
βに強い執着を向けるαと、そんなαから「俺はお前の運命にはなれない」と言って逃げようとするβのオメガバースのお話です。

国を救った英雄と一つ屋根の下とか聞いてない!

古森きり
BL
第8回BL小説大賞、奨励賞ありがとうございます! 7/15よりレンタル切り替えとなります。 紙書籍版もよろしくお願いします! 妾の子であり、『Ω型』として生まれてきて風当たりが強く、居心地の悪い思いをして生きてきた第五王子のシオン。 成人年齢である十八歳の誕生日に王位継承権を破棄して、王都で念願の冒険者酒場宿を開店させた! これからはお城に呼び出されていびられる事もない、幸せな生活が待っている……はずだった。 「なんで国の英雄と一緒に酒場宿をやらなきゃいけないの!」 「それはもちろん『Ω型』のシオン様お一人で生活出来るはずもない、と国王陛下よりお世話を仰せつかったからです」 「んもおおおっ!」 どうなる、俺の一人暮らし! いや、従業員もいるから元々一人暮らしじゃないけど! ※読み直しナッシング書き溜め。 ※飛び飛びで書いてるから矛盾点とか出ても見逃して欲しい。  

【完結】運命の番に逃げられたアルファと、身代わりベータの結婚

貴宮 あすか
BL
ベータの新は、オメガである兄、律の身代わりとなって結婚した。 相手は優れた経営手腕で新たちの両親に見込まれた、アルファの木南直樹だった。 しかし、直樹は自分の運命の番である律が、他のアルファと駆け落ちするのを手助けした新を、律の身代わりにすると言って組み敷き、何もかも初めての新を律の名前を呼びながら抱いた。それでも新は幸せだった。新にとって木南直樹は少年の頃に初めての恋をした相手だったから。 アルファ×ベータの身代わり結婚ものです。

運命のアルファ

猫丸
BL
俺、高木颯人は、幼い頃から亮太が好きだった。亮太はずっと俺のヒーローだ。 亮太がアルファだと知った時、自分の第二の性が不明でも、自分はオメガだから将来は大好きな亮太と番婚するのだと信じて疑わなかった。 だが、検査の結果を見て俺の世界が一変した。 まさか自分もアルファだとは……。 二人で交わした番婚の約束など、とっくに破綻しているというのに亮太を手放せない颯人。 オメガじゃなかったから、颯人は自分を必要としていないのだ、と荒れる亮太。 オメガバース/アルファ同士の恋愛。 CP:相手の前でだけヒーローになるクズアルファ ✕ 甘ったれアルファ ※颯人視点は2024/1/30 21:00完結、亮太視点は1/31 21:00完結です。 ※話の都合上、途中女性やオメガ男性を貶めるような発言が出てきます(特に亮太視点)。地雷がある方、苦手な方は自衛してください。 ※表紙画像は、亮太をイメージして作成したAI画像です。

顔も知らない番のアルファよ、オメガの前に跪け!

小池 月
BL
 男性オメガの「本田ルカ」は中学三年のときにアルファにうなじを噛まれた。性的暴行はされていなかったが、通り魔的犯行により知らない相手と番になってしまった。  それからルカは、孤独な発情期を耐えて過ごすことになる。  ルカは十九歳でオメガモデルにスカウトされる。順調にモデルとして活動する中、仕事で出会った俳優の男性アルファ「神宮寺蓮」がルカの番相手と判明する。  ルカは蓮が許せないがオメガの本能は蓮を欲する。そんな相反する思いに悩むルカ。そのルカの苦しみを理解してくれていた周囲の裏切りが発覚し、ルカは誰を信じていいのか混乱してーー。 ★バース性に苦しみながら前を向くルカと、ルカに惹かれることで変わっていく蓮のオメガバースBL★ 性描写のある話には※印をつけます。第12回BL大賞に参加作品です。読んでいただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いします(^^♪ 11月27日完結しました✨✨ ありがとうございました☆

からかわれていると思ってたら本気だった?!

雨宮里玖
BL
御曹司カリスマ冷静沈着クール美形高校生×貧乏で平凡な高校生 《あらすじ》 ヒカルに告白をされ、まさか俺なんかを好きになるはずないだろと疑いながらも付き合うことにした。 ある日、「あいつ間に受けてやんの」「身の程知らずだな」とヒカルが友人と話しているところを聞いてしまい、やっぱりからかわれていただけだったと知り、ショックを受ける弦。騙された怒りをヒカルにぶつけて、ヒカルに別れを告げる——。 葛葉ヒカル(18)高校三年生。財閥次男。完璧。カリスマ。 弦(18)高校三年生。父子家庭。貧乏。 葛葉一真(20)財閥長男。爽やかイケメン。

初心者オメガは執着アルファの腕のなか

深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。 オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。 オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。 穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

出来損ないのオメガは貴公子アルファに愛され尽くす エデンの王子様

冬之ゆたんぽ
BL
旧題:エデンの王子様~ぼろぼろアルファを救ったら、貴公子に成長して求愛してくる~ 二次性徴が始まり、オメガと判定されたら収容される、全寮制学園型施設『エデン』。そこで全校のオメガたちを虜にした〝王子様〟キャラクターであるレオンは、卒業後のダンスパーティーで至上のアルファに見初められる。「踊ってください、私の王子様」と言って跪くアルファに、レオンは全てを悟る。〝この美丈夫は立派な見た目と違い、王子様を求めるお姫様志望なのだ〟と。それが、初恋の女の子――誤認識であり実際は少年――の成長した姿だと知らずに。 ■受けが誤解したまま進んでいきますが、攻めの中身は普通にアルファです。 ■表情の薄い黒騎士アルファ(攻め)×ハンサム王子様オメガ(受け)

処理中です...