冷酷魔法騎士と見習い学士

枝浬菰

文字の大きさ
上 下
83 / 90
炎と氷を司る弟子

紅蓮と氷樺編・新魔法開発①

しおりを挟む
「でもたしかアハーレって」
「うん、今は魔獣が住んでて王国としてはもう壊滅状態……」
「わりい」
「大丈夫、俺がなんとかするから」

「師匠に相談って乗ってるんだよな?」
「うん、一緒にどうにかしてくれるとは言ってくれたよ」

「師匠が言ってくれてるんだ、大丈夫だよ」
「うん、さてやるぞ!!」
「おう!!」


紅蓮は火の使い手で氷とどうにかして街灯を組み合わせているんだけど……。
「紅蓮の火が強すぎて氷が溶けちゃってるよ、もう少し力緩められないの?」

「うーん無理だ、こんな狭い中に火をキープするのむずいのにどうしたらいいんだよ!!」

「じゃ先に火を出して、俺がそれを囲んでみるよ」
「分かった」


「もう少し火小さくして!!」
「おりゃ!!」

どうにか形にはしたけどこれ……。あれ?
ふらっと俺は倒れた。

「え? ちょっ大丈夫か氷樺」
ゆさゆさと揺すってくるが俺は体がだるい。


もしかして火に長く当たってたからか?
意識が深く沈んだ。

-------------------------------------------
「ちょ!! どうしよ!! 氷樺目覚めないし」
俺は慌てるもしかして魔力不足なのかな?

師匠呼んだ方がいいとか??

たしかここには魔法研究会メンバーがいたはず。
俺は首飾りを出して
「少しの間この回復魔法が備わった鉱石持ってて」
と渡したら師匠がこちらに来た。

「なにかあったのか?」
「あ! 師匠……」

横たわっている氷樺を見た。
「氷の魔力が弱まったのだろう、これは逆効果だ」
と言われ回復魔法が備わった鉱石を返された。


「あの、氷樺は大丈夫ですか?」
「ああ、俺も氷魔法は得意じゃないが少しこのままそっとしておこう」
師匠が氷魔法を使用してだいぶ顔色がよくなった氷樺に俺はホッとした。


「で、今どの辺までできあがってる?」
「えっと氷樺と魔法を組み合わせてバランスの調整が難しくて俺の火加減が原因、もっと小さくできればいいんだけど」

「的当てうまくできたんだろ?」
「あ! 的当てと同じ要領でやればいいのか!」
「そうだ、氷樺は紅蓮よりも体力はあまりない無理はさせないでくれ」
「はい!」

師匠の声がする。
「ん? 師匠?」
「氷樺起きたか、大丈夫か?」
「あ、はい、これ」
ふぁさっと落ちたのは氷のレースだった。

「それはお前が持っておくといい質が高まるのと高温にも強い」
「これって俺にも作れますか?」
「氷樺のほうが頑丈に作れるはずだ」

「これも魔法なんっすよね?」
「ああ、そうだ」

「ってこれ新魔法じゃないですか!! 登録されてませんよね?」
「これは危険だから登録はできない」
「そうですか」
たしかにこんなの誰でもひょいひょい作れたら世界が滅びそうだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

赤き翼の万能屋―万能少女と出来損ない死霊術師の共同生活―

文海マヤ
ファンタジー
「代わりのない物なんてない。この世は代替品と上位互換に溢れてる」  万能屋。  猫探しから家の掃除や店番、果ては護衛や汚れ仕事まで、あらゆるものの代わりとなることを生業とするもの。  そして、その中でも最強と名高い一人――万能屋【赤翼】リタ・ランプシェード。  生家を焼かれた死霊術師、ジェイ・スペクターは、そんな彼女の下を訪ね、こう依頼する。 「今月いっぱい――陸の月が終わるまででいいんだ。僕のことを、守ってはくれないだろうか」 そうして始まる、二人の奇妙な共同生活。 出来損ないの死霊術師と最強の万能屋が繰り広げる、本格ファンタジー。 なろうに先行投稿中。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

追い出された万能職に新しい人生が始まりました

東堂大稀(旧:To-do)
ファンタジー
「お前、クビな」 その一言で『万能職』の青年ロアは勇者パーティーから追い出された。 『万能職』は冒険者の最底辺職だ。 冒険者ギルドの区分では『万能職』と耳触りのいい呼び方をされているが、めったにそんな呼び方をしてもらえない職業だった。 『雑用係』『運び屋』『なんでも屋』『小間使い』『見習い』。 口汚い者たちなど『寄生虫」と呼んだり、あえて『万能様』と皮肉を効かせて呼んでいた。 要するにパーティーの戦闘以外の仕事をなんでもこなす、雑用専門の最下級職だった。 その底辺職を7年も勤めた彼は、追い出されたことによって新しい人生を始める……。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

世界中にダンジョンが出来た。何故か俺の部屋にも出来た。

阿吽
ファンタジー
 クリスマスの夜……それは突然出現した。世界中あらゆる観光地に『扉』が現れる。それは荘厳で魅惑的で威圧的で……様々な恩恵を齎したそれは、かのファンタジー要素に欠かせない【ダンジョン】であった! ※カクヨムにて先行投稿中

とあるおっさんのVRMMO活動記

椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。 念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。 戦闘は生々しい表現も含みます。 のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。 また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり 一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。 また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や 無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという 事もございません。 また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。

処理中です...