冷酷魔法騎士と見習い学士

枝浬菰

文字の大きさ
上 下
68 / 90
炎と氷を司る弟子

紅蓮卒業試験

しおりを挟む
3日後 紅蓮の卒業試験を見るために俺と師匠は学院を訪れた。
貴族席にはトップクラスの3-5位の方々がいた。

さすがの女王であるフランシスカ様は訪れていないようだ。
「氷樺、悪いが俺たちはここから見学する」

「はい」

というか卒業試験にトップクラスの方々がいらしていたのなんて初耳なんですけど、昔からそうだったのか……。

学院の卒業資格者は最年長で19歳、そして今のところ最年少はルイス様の11歳、この時点でレベルが違いすぎる……ってあれ? クラウス様とルイス様ってたしかご年齢が違ったような……。

もしかしてルイス様は俺よりも年下なのでは??

一人疑問の嵐に巻き込まれていると紅蓮が出てきた。
この卒業試験は最大限魔法を使うことを許されている。

もし死レベルの攻撃をされても優秀な医学魔法によって死を免れることができるからだ。
だから俺もこの試験は絶対といってほど苦戦した。

紅蓮はどのような試験を見せてくれるのか興味があった。
それに危険対象の学生。

紅蓮の対戦相手は雷の魔法を得意としていて打ち消しの魔法をうまく使い紅蓮を追い込んでいた。
だがしかし紅蓮からは燃え上がるような魔力を感じた。

「チェックメイト」と師匠が唱えると相手選手は燃え上がった。
すぐさま救急が入り火は鎮火された。

「すさまじいですね、あの炎を操るパワー」
「繊細じゃないがあのパワーをうまく使うことができれば強くなるだろ?」

「え? 俺にはうまく使っているようにも思えましたが」
「そうか、パワーは大きさだけが絶対じゃない、氷樺が努力して習得した氷漬け魔法もパワーだけじゃないだろ?」

「はい、ですが個々の能力によって様々なのではないのですか?」
「それなら、師匠、弟子の関係はいらないだろ、氷樺ももっと魔法の知識を深めたくて俺に弟子入りをしてきたのなら魔法の可能性についてもう少し考えを持つべきだ」

魔法の可能性……。
師匠は俺には見えていないことが見えている。

「はい、視野を広く持ちます」
「そう、それが正解」
と優しくしてくれた。


「さて、帰るぞ」
「え? 他の方のは見られないのですか?」
「他は他のトップクラスの弟子候補だろ、数人はこちらにくるが弟子試練で全落ちして最近は滅多にこない」

え? 弟子試練??

「ああ、言ってなかったか、紅蓮と合流したら試練を受けてもらおうと思っている、まぁ大丈夫だ二人が共同してやれば魔法の可能性に行き着く」

「はい……」

突如としてそのように言われ俺も口が開きっぱなしになってしまったが明日からは修行がつくんだよね??

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

入れ替わりノート

廣瀬純一
ファンタジー
誰かと入れ替われるノートの話

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

赤き翼の万能屋―万能少女と出来損ない死霊術師の共同生活―

文海マヤ
ファンタジー
「代わりのない物なんてない。この世は代替品と上位互換に溢れてる」  万能屋。  猫探しから家の掃除や店番、果ては護衛や汚れ仕事まで、あらゆるものの代わりとなることを生業とするもの。  そして、その中でも最強と名高い一人――万能屋【赤翼】リタ・ランプシェード。  生家を焼かれた死霊術師、ジェイ・スペクターは、そんな彼女の下を訪ね、こう依頼する。 「今月いっぱい――陸の月が終わるまででいいんだ。僕のことを、守ってはくれないだろうか」 そうして始まる、二人の奇妙な共同生活。 出来損ないの死霊術師と最強の万能屋が繰り広げる、本格ファンタジー。 なろうに先行投稿中。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

囚われの姫〜異世界でヴァンパイアたちに溺愛されて〜

月嶋ゆのん
恋愛
志木 茉莉愛(しき まりあ)は図書館で司書として働いている二十七歳。 ある日の帰り道、見慣れない建物を見かけた茉莉愛は導かれるように店内へ。 そこは雑貨屋のようで、様々な雑貨が所狭しと並んでいる中、見つけた小さいオルゴールが気になり、音色を聞こうとゼンマイを回し音を鳴らすと、突然強い揺れが起き、驚いた茉莉愛は手にしていたオルゴールを落としてしまう。 すると、辺り一面白い光に包まれ、眩しさで目を瞑った茉莉愛はそのまま意識を失った。 茉莉愛が目覚めると森の中で、酷く困惑する。 そこへ現れたのは三人の青年だった。 行くあてのない茉莉愛は彼らに促されるまま森を抜け彼らの住む屋敷へやって来て詳しい話を聞くと、ここは自分が住んでいた世界とは別世界だという事を知る事になる。 そして、暫く屋敷で世話になる事になった茉莉愛だが、そこでさらなる事実を知る事になる。 ――助けてくれた青年たちは皆、人間ではなくヴァンパイアだったのだ。

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!

芽狐@書籍発売中
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️ ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。  嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる! 転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。 新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか?? 更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!

処理中です...