冷酷魔法騎士と見習い学士

枝浬菰

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炎と氷を司る弟子

氷樺②

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研究員のいろんな人から「おめでとう」「願い叶ったな」など言葉を頂いた。

だけど朝からルイス様どこ?
マーベラス様のお屋敷にもいない。


「あ、氷樺」
空から舞い降りてきたのはルイス様だった。

「ルイス様どちらにいらしたんですか?」
「朝の見回りだ、遅くなって悪かったな」

……。俺はルイス様の本職のことを忘れていた。
暗黒世界のモンスターと夜な夜な戦っていること昨日まで魔法研究会にいらしたからきっとまだ寝ているのかと思ってしまった。

「……あの、その弟子の件なのですが」
「ああ、準備はしてる、こっちにこい」

「はい」
仮眠しなくていいのかな??

「あの、ルイス様」
「なんだ?」

赤く鋭い目つきが少し俺の発言を鈍らせた。

「あの! 朝の見回りご苦労様でした、あの! えっと……」
「無理しなくていいぞ、そういうのは気にしてないし、なにか言いたいことがあるのなら素直に伝えてくれた方が俺も楽だ」

かぁぁぁと俺の発言と考えに顔が赤くなった。

「えっと、仮眠をとらなくても平気なのですか?」
「ああ、そんなことか、問題ない」

といい前を向いて歩き出した。


そんなこと……。ルイス様にとってはそんなことで済むんだ。
これからも発言には気をつけよう。

「いや、正確にはすでに済ました」
「へ?」

「キリウスを倒してからモンスターの出はそこまで多くないんだ、だからクラウスの弟子が戦ってる時のほうが多くてな、俺は暇なんだよ、だからそこで仮眠してる」

「それはつまり戦場でってことですか?」

「まぁそうだな、馴れれば特に問題ない」
俺はそれを聞いて落ち着いたんだと思う。

目的の場所に着くまで会話はしなかった。

「ここは」
「魔法学院だ」

え、なんでここに??

「1人気になるやつがいてな、まだ正確に決まってないんだが」
といい登校している生徒の合間をぬってルイス様は門番へ話をし始めた。

もちろんだがルイス様にお会いできるのは限られているしなので生徒たちはキラキラとした目でルイス様をおっていた。

だがクラウス様のように近づいていくものはいなかった。

【冷酷魔法騎士】この名を知っている者はまだ怯えた目でルイス様を見ていた。


門が開き中から
「おールイスどうした?」
とクラウス様がいらした。

「なんで、お前がここにいる」
「いやだってトップクラスの実力を見せてほしいと学院の教師に頼まれてな、受ける人なんて俺しかいないだろ?」

「ふーん」

クラウス様とルイス様会話を楽しんでいらっしゃる。

たしかお2人は学院での同級生だったけ、最初ルイス様がトップクラスになり、その後をおうようにクラウス様もなられたんだよね。

ライバルってほどでもないけど、当時も仲良かったのかなって思うと少しクラウス様に嫉妬する。
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