冷酷魔法騎士と見習い学士

枝浬菰

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魔法国

天の園の行き方

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朝、シャーロットから姿を変え

ルイスに戻ると魔法国で唯一大きな図書館がある

グレル通りにきた。


大きな広場があり、中央には噴水もある

のどかでとても居心地がいい場所だ。


この図書館は一般では入れない秘密の場所がある

限られた人間でしか入れない
それもトップクラスの人間のみ出入りが許されている


「天の園…」

そう俺が調べたいのは天の園の行き方
毎晩シャーロットになっては騎士としての務めができないと考え

俺は文献を探した。

記録はある、天の園に挑んだ
つまりは実験だ

どの階層まで行けば落ちるのか特大魔法を使用してもそれは成し遂げられないのか

「260日目、我らはやっと雲の上まで辿り着けた…しかし浮かんでいる建物を見た瞬間に記憶がない…だが、そこまで来たという記憶だけはある…」


パタンと本をしめ

どの本もこの類が多いな…

行き方の手段を知りたいのに…

「だけど、雲の上までは辿り着けるのか、ひょっとしたら…」


トン

なにかの気配を感じ身を隠す

ここに入れるのはトップクラスの5人のみ
クラウスならいいが

フランシスカやオールゲン、キメルだと少し面倒だ


ぞくっ


俺の後ろに何かが立っている
なんだ? この俺に硬直魔法? いやこれは

窓から射す光が俺の背後にいる者の影を映す

「なにかを探しているのかな?」


はぁー「騎士団長様」

「ホホッホ、君が図書館に来るなんて少し珍しいと思ってな」

「そうですか?」

と冷たい瞳で受け答える


「あーああの可愛いシャーロットちゃんになってくれないかの?
おじいちゃんと呼んで可愛いのに」


「まさかそれ言いに来たのか?」


「んーいや?」

机の上に乗っかている本をぺらっと捲る


「天の園…【あまいろ】と協力してなら行けるのではないか?」


「【あまいろ】と?」


「飛行魔法にも魔力を使うだろ、ギリギリまで【あまいろ】に乗せてもらいそこから空中移動魔法で空を飛べば、少しでも距離を稼げるのではないかの?」


「なるほど…」


ワープで外に飛び出し広場の前で【あまいろ】に乗ると


大きな風がドラゴンを包み、目に見えない速さで上空に上がっていった


「ホホッホ、さすがはルイス【あまいろ】と息がぴったりだ」

大気の嵐に見舞われるが【あまいろ】の大きな翼でいとも簡単に雲の上に辿り着いた。

そして
「特大音域魔法、ガーナ」

ボーンと強い響きが空に伝わった。
さすがに地上には届かない


耳を研ぎ澄まし聞こえてくるのは風の音だけ

「やはりもう少し上にいかないと無理か」

【ギャウギャウ】
とあまいろが鳴く

「どうした?」

次の瞬間俺は目の前が真っ白になり
光の中から女神、アメリア様が現れた。
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