冷酷魔法騎士と見習い学士

枝浬菰

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魔法の書

魔法契約の代償

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次の日


私はこの国を去ることにした。
「また会いに来るね」

「あぁ待ってる」
まるで恋人のようなやり取りを門の前で繰り広げている

それを見ている門番達は
あのルイス様が笑顔で誰かとお話をしているとこそこそ話していた。


「さようならルイス、さようなら魔法国」
と言いながらほうきに乗って次の国に向かった。


門の前に残されたルイスと門番

ルイスは大きく息を吸い込み杖を掲げるとある呪文を演唱し始めた
「古の力を今こそ我に 特大記憶魔法 ルーナ」
そう唱えると国全体が薄い膜に覆われ大きな鐘がなった。

ゴーン ゴーンと鳴り響く鐘

「さようならシャーロット、君との出会いはこの国ではなかったことに…」

ルイスはなにもなかったように門を潜り国に戻った。

                                        
「あールイスのこと忘れないようにしなきゃ、っと次の国は…」
暗い雲が私の頭上を覆い、土砂降りに

「きゃーなにもう、天気変わりすぎ…」

急いで森に降りると
村があった。

「こんな雨の中、飛ぶのは大変なので、村で休ませてもらいましょう」

なんとも言えない村に来てしまった、村民はいるけど、ボロボロの服にボロボロの家…
なんとも…。

近くの村民に話を聞く
「あの、すみませんこの村で雨宿りをしたいのですが宿泊施設はあったりしますか?」

「ぉお、これはこれは旅人さんようこそ、我が村へ、おもてなしはさほどできませんがこちらで休んでください」
と案内された、村の人はいい人みたいだ。

ボロ家、マーベラス様の屋根裏部屋を思い出す…
窓を開け埃をはらう、貧しい村みたい

私は杖を取り出し、毛布を出し、それを着こむ

「うぅ寒い、お風呂なんてありそうにないので仕方ない…」

その夜

「うーんうっなんだろう、体がむずむずする…」
慌てて起き、ろうそくに火を灯すと私はすべすべの肌ではなく少しゴツッとした肌に変わっていた。


「え!???  なに」
と鏡で顔を確認すると


「え…この顔ってルイス!? …なんで私が?」

顔だけじゃない、体つきも変わっている…。
「なにが起きたの?」

胸を触り膨らみが
「ない」

下半身を触る
「ひっ…嘘…ないはずの場所になにかがある…」
これってもしかして

男の体…

「私どうなっちゃたのよ」


そういえば昔聞いたことがある絶対に嘘だと思って信じなかった話
それは師匠から

「いい、シャーロット月が満ち欠ける時、魔法契約の代償としてなにかが変化するの」

…窓の空を見る、今はもう雨雲はなく澄んだ空に星々だけがキラキラと光っていた。

え…もしかして朔望で私は魔法契約の代償…性別が変わるってこと!!!!?
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