予約がとれない男娼

枝浬菰

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ペナルティー

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気絶したのを見計らって蒼真が部屋をノックをした。
「なんだ、まだ時間じゃないだろ?」

「ええ、ですが気絶しましたので本日は……」
と蒼真が言うと

「こっからが楽しみなんだ、邪魔しないでくれないか」
「とはいえ規約にもあります通り男娼が気絶してしまった場合は次回に持ち越しまたは特別抽選会に申し込みができるというお約束になっておりますので」

「ああ、くそ起こす」といいドアをしめた。

「なりませぬ」

蒼真は連絡をとりもう一人きた黒服と客の男を部屋からだした。
「こっちはやっておくので、柚を」
「ええ」

荒らされた部屋を見渡すと蕾から血が垂れていた。
「まったく……」

風呂を沸かしその間に部屋を掃除するが……。臭う。
「これはおしっ○か……」
ちらっと柚のほうを見るがあまりいい表情ではなかった。

「医者を呼んでやろう」
電話をかけボスの許可を得て医者を呼んだ。


その間に風呂に入らせ綺麗に体を洗う。

だが蕾からの出血はとまらない。
「こりゃー風呂はまずったな……大切な商品没ったら俺がボスに怒られる」


ドアがノックされ医者が入ってきた。
金の髪を後ろ結び、顔は端麗、細身の男は特別な医者だ。
ここの常連でもありこの子たちのことをよく知っている。

「あー予約がとれない柚くんがどうしたんだい?」
「蕾からの出血でどうにかしてほしいんだ」

「ああ、ちょっと舐めても?」
「ボスに殺されたいのか?」

「えーだって柚くんだよ!!」
「ええ、柚ですね」

「もう黒服は分かってない子たちが多いんだから、こんな絶品前にしてもったいないな」
「ええ、分かりません、仕事なので。それに分かってしまったら仕事ができませんので、それにボスに殺されかねません」

「うーんあんたらのボスは黒服くんたちをよく調教してくれてるよ、まったく」

ピンセットにコットン、薬をつけて挿入しコットンを押し込んだ。
「それなら俺にもできそうだ」

「うん、そんなに難しくないからね、薬瓶で置いておくので使って」
「分かりました」

「結構酷いやり方されてるみたいだけど休みはないの?」
「ええ、それがこの子たちの仕事なので」

「はぁー分かってはいるけど休息も大事だよ」
「それは俺ではなくボスに言ってくださいよ」
「そうだね、黒服くんたちは何もできない、だからね」
口元に人差し指をあてていた。

「はい」

「じゃぁこれで治療はOKだね、コットンはできれば朝取り替えてあげて、学校にはしていかなくていいけど、痛がる場合は黒服くんが入れてあげてね♡」

「わざわざ【♡】なんかつけるな」
「うふふ、良いじゃん、じゃお大事に」

ぺこりと頭を下げ迎えに来ていた他の黒服と一緒に部屋を出た。


柚を抱き上げエレベーターに乗り自室に向かう。
部屋につくとバスローブを着せた。

他の者の無線から聞こえたのはペナルティーについてだった。
2時間前の気絶となると客からの選択と仕置きどちらもだろうな。

「うまくしろよ」
と唇をなぞった。

「んっ//」
「ちっまだ薬が抜けてないのか??」

ガチャ
「それ以上やるとボスに報告するよ」
もう一人黒服が入ってきた。

「心配しただけだ」
「へぇー珍しい、そんなにいいならお前も抱いてこの組織から抜け出せば?」
「それだけじゃすまないだろ」

「そうだね、でボスが全員を呼んでる」
……。

「ああ」

カードをかざし柚の部屋を出た。



建物の地下3階にボスの部屋がある、ここは全壁に監視カメラの映像が流れている。
正気の沙汰じゃなければ務まらない。

「失礼します」
「遅かったな、集まってもらったのはペナルティーについてだ」

さっそくきたか。

「まぁ1時間なら許してあげなくもないが最近2-3時間とそうそうに気絶する子が増えていてな、私はこう考える、これ以上に酷い仕打ちをしてやれば精神状態はまだいけると思えるのではないかと考えた」

ボスもいい加減なことをいう。


「まぁ手始めにキラのしつけから行うことになった、順番は今配ってる紙に書いてある。
日時と順番を確認して対応させるようにしてくれ」

「御意」


「特に柚には調教を施してやる」
にたぁと笑ったボスの顔は歪んでいた。

柚の担当だからこそ分かる。

「発言をよろしいでしょうか?」
「どうした?」

「柚の担当をしております蒼真です、彼は毎日予約が入っているため対応が難しいのでは……」
なんだこれ圧がヤバイ。

ボスはこちらに来て耳元で
「じゃぁお前が代わりに受けるか? それとも……」
ごくりと唾を飲み込み

「……大変申し訳ございません、必ずしもこの時間に空けられるように努めます」
「ふっそれでよい」

はぁはぁ……心臓が抉られるような感覚だ。
なぜ俺はボスに対して意見しようと思ってしまったのか、なぜこの状況下においてみな平然としているのか。

そうだ、ボスに意見したものがどうなったかなんて……。
蘇る記憶にはボスに無残に殺されていく仲間だった。

ひゅっ……。

「では解散だ」

数人とエレベーターが一緒になる。

「お前バカだな、もっと頭いいやつだと思ってたのに」
さきほど呼びにきた男にそう言われた。

「ああ、悪かったな」

「分かってると思うが俺らとあの子らは立っている位置が違う」
「そういうこと!」
「あの子らの予定なんて俺らには関係ない、ただ従わせるだけもう一度その小さな頭で考えな、じゃないとこちらに牙が向けられる」

「ああ、本当に俺は……」

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