短編集

枝浬菰

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ずっと笑っていてほしいから

さみしいは半分こ

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瑠架は少しずつ笑顔を取り戻し、俺の嫁として家に帰れば迎えてくれた。
「いってらっしゃい」「ただいま」「いただきます」「ごちそうさまでした」
を一緒に言えるのがとても嬉しい。

昔に戻ったみたいで心の奥がくすぐられる感じ。


瑠架が傍にいる。
それに最近バイトを始めた。

いっぱい勉強して保育士の免許をとり保育園の先生になった。

「祥真、俺らの間に子供はできないけど、いつか養子をとって、家族みたいな生活したいね」
「うん、瑠架がやりたいこといっぱいしよ」
俺は瑠架を甘やかしすぎたのかもしれない。


さよならは突然やってきた。
ウーウーと鳴り響くサイレン、仕事から帰ると家が燃えている。

たくさんの思い出がつまった空間が燃えていた。


なんで、いつも俺たちからすべてを持っていくのか、神様を恨む。

「瑠架!!」


病院につき医師から
「残念ですが……」
と絶望の淵に立たされた。

俺、生きている意味なくないか?
知らないうちに川の縁にたち、ゆっくりと流れに逆らって深みへと沈んでいくのを感じた。

「さようなら瑠架」


end
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