短編集

枝浬菰

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ずっと笑っていてほしいから

病院

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工場に向かうと工場長が慌てて俺の元に来た。
「神木くん、大変なんだ、強姦に瑠架襲われてしまったみたいで助けてくれないか?」


「え!?」
強姦された!?
急いで部屋に行くと部屋でうつ伏せに倒れている瑠架を見つけた、声をかけるが意識が朦朧としているのか急いで救急車を呼んだ。

手術室の前で祈る。
(神様、お願いします、瑠架を瑠架の命だけは救ってあげてください、俺の命をとってもいいから)

ポンと明かりが消え、主治医が出てきた。
「あの…」と駆け寄る。


「落ち着いてください、あなたは彼とはどういうご関係で?」
「仕事の関係で、あと昔友人でした」

「……彼のご両親はこちらに向かっていますか?」
「私が今彼の親代わりです」と工場長が前に出てきた。


廊下から警察官がきた。
「容体を話す前に1つ確認します」
「なんでしょうか」

「篠原瑠架君を誘拐したのはあなたですね」
!?!? 驚きすぎて両方の顔を見てしまう。

「な…なにを言ってる、瑠架は俺の息子だ」


「……5年前彼は死んだことになっていました」
!?!?はっ?

5年前って言ったら高校卒業の時。

瑠架と音信不通になったのは誘拐されたから?
でもなんで今まで事件にならなかったんだよ。

「瑠架くんをどうやって誘拐したのか教えてくれますか?」
「だから、一緒にくるって言ったら行くって言ったんだ、彼は親に愛されずに育ってきたからな、すぐに俺が優しくすれば尻尾を振ってきたよ」
え…。


「その時からずーっと俺は親の代わりを…」
「あなたがいう親の代わりとは性虐○をするためですか?」


「ちがう、あの子が誘ってきたから」
「いやだと言ったらやめたんですか?」

「当たり前だろ」
「じゃぁなんであんなに酷い傷を負うことになるんですか!!」

「それは……。そ…そうだ、しつけだ!!」
この言葉を聞いた瞬間、俺の体は動きだしてしまった。

男に向かって殴りかかろうとしたところを医者にとめられる。

「君が手を汚す必要はないよ」
「でもっ!!」

男は警察によって抑えられていた。
「そんな……話信じたくねぇよ……」
悔しくて……なんもできなかった俺を……やべぇ涙とまんね。

「君は正常な人みたいだから伝えておくね、瑠架くんは無事だよ、でも精神的に何年も辛い思いをしてきたみたいだから、優しく声をかけてあげて」

「わかりました」

病室を言われ、入るとすやすや眠る瑠架がいた。
近くの椅子に腰かけ、顔を触る。
---------------
高校生の時、久しぶりに会った瑠架は少しやせ細っていたのを思い出した。

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