短編集

枝浬菰文庫

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陰間茶屋→完結

私の愛らしい占埜

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もうダメだ!!


「バカやろ!!」

「え…」

突然ハチが大声を出したので驚く

そのあとぶわぁと泣き出すハチ


「自分のこともっと考えろよな…みんな心配してるのが伝わらないのかよ! 殻にこもりやがって!!」


「え…そんなこと言っても俺もう戻る道なんてないんだよ!」


と言いながらハチに飛びかかり二人で暴れる


殴ったりはしないが髪を引っ張る程度にはした


「ばか 本当にバカ 俺がついっていってお前をあいつから守りたいくらいだよ」


「なにその考え、飼われる身であるのに庇うって絶対ただではすまないやつじゃん」


「そうだよ…でも守りたかった」

「その言葉だけでうれしいよ、少しの間だったけどありがとうね!」


くそ…俺が身代わりになりたい
占埜を苦しめる奴なんて叩きのめしたい
そんなこと考えてもできないのに…



暴れまわったかいがあってか眠りにつくとができた



朝 支度をし みんなに挨拶をしてまわる


「占埜いなくなるの泣いちゃう」

「ありがとう、でも樹(No.13)の笑顔みたいな、笑って送り出して」


仲のいい陰間と話す


「竹野浦様がお見えになったぞ」


「私の愛らしい占埜」

正座をしお辞儀を


「この度は私占埜を竹野浦様のお屋敷に入ることをお許しくださり誠にありがとうございます
今後ともよろしくお願いいたします」

「顔をあげよ、美しいな、私だけのもの」
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